図解

【図解・経済】紙幣肖像の変遷(2019年4月)

紙幣肖像の変遷

新紙幣、偽造防止で「写真」不可欠=84年から明治以降の人物

※記事などの内容は2019年4月9日掲載時のものです

 2024年度に20年ぶりに刷新される紙幣は、再び明治時代以降に活躍した3人の肖像が使用されることになった。1984年に福沢諭吉、新渡戸稲造、夏目漱石に変更されて以来、「お札の顔」となった8人はいずれも明治以降の人物。精巧に造り込まれる現代の紙幣では、「絵」ではなく「写真」が欠かせないためだ。
 警察庁の統計によると、2018年に見つかった偽札は1万円札が1523枚。04年に比べおよそ6分の1に減り、「ここ数年、低位に推移している」(財務省)。写真を基に彫刻で肖像を描く技術の向上が偽札減少の要因の一つとなっているという。
 21年度には500円硬貨も偽造防止技術を高め、デザインが変更される。日本の技術は海外でも評価されており、造幣局は07年以降、バングラデシュやジョージアなど10カ国14種類の硬貨を製造してきた。日本の硬貨には使用されていないステンレス製などにも対応でき、「常に新技術に挑戦し、日本の貨幣製造で必要になった場合に対応できるようにする」(造幣局)としている。
 00年に発行された2千円札は流通量が少ないため図柄の変更は見送られた。偽造に関しても2千円札は18年まで2年連続で発見されていないという。 

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