はてなキーワード: パンプとは
まだ10歳の彼女は、小さな肩をすぼめ、凍える指先を何度も擦り合わせて温めようとします。
クリスマス・イブの夜、雪がちらつく中、少女は持っているものを一生懸命売ろうとしていました。
その売り物は、なんと5人のマッチョたち。
誰も振り向くことなく、冷たい風とともに通り過ぎていく大人たち。
彼らの心には、クリスマスを祝う喜びや家族との時間だけがあり、凍える少女の声など届きません。
実は、少女が売ろうとしているこの5人のマッチョたちは、数日前にサンタさんからもらったものでした。
サンタさんは、彼女が困らないようにと、頼りになる筋骨隆々のマッチョたちをプレゼントしてくれたのです。
しかし、そんなマッチョたちも、一緒にいるだけでは暖かくもなく、少女の腹を満たしてくれるわけではありません。
彼女は思いました。
「このマッチョたちを売れば、何か暖かい食べ物が買えるかもしれない。せめてクリスマスの夜、何かおいしいものを食べて、少しでも温まることができるかも…」
少女は懸命にマッチョたちを売ろうとしましたが、誰も興味を示してくれません。
肩を張り、腕を組み、寒空の下でもその筋肉がぴくぴくと動いています。
「もう売れそうにないわ…」
そう呟き、少女は小さくため息をつきました。凍えそうな指でポケットを探りながら、次第に力が抜けていくのを感じます。
けれども、何とかこのマッチョたちを売らなければ、自分の願いを叶えたサンタさんにも悪いし、何よりお腹が空いています。
街の明かりは遠く、温かそうな家々の窓からは、クリスマスのパーティーの楽しそうな声が聞こえてきます。
「…ああ、暖かそう」
少女はふと、試しにマッチョをひとりだけ呼び出してみることにしました。
「せめて少しの間だけでも、暖かくなれたら…」
彼女がそう思い、手を軽く叩くと、ひとりのマッチョが前に出てきました。
どっしりとした足音が響き、筋肉が眩しい彼が少女の前に立ちます。
少女は小さく震えながら、彼を見上げました。
「少しだけ…温まることができないかな?」
そして、彼はぐっと力を込めて腕を大きく振り上げると、筋肉の魔法が現れました。
突然、あたりはほんのりと暖かくなり、まるで暖炉の火の前にいるかのような温かさが少女を包みました。
「すごい…本当に暖かい…!」
少女は驚きました。
彼が作り出した筋肉の力は、凍えた体をしっかりと包み込んでくれたのです。
「でも、この温かさも永遠には続かないわよね…」
彼もまた、強くたくましい体つきで少女に力を貸してくれました。
今度は、目の前にパンプアップされた筋肉たちが現れ、それは少女の体を守るように壁のように立ちはだかりました。
冷たい風が完全に遮られ、雪が吹き付けることもなくなります。
「これで風も防げた…」
そう言いながらも、彼女の心はまだ満たされませんでした。
「でもお腹は空いたなぁ…」
彼は立派な体格でありながら、優しい笑顔を持つマッチョでした。
「お腹が空いたのか?」と彼が尋ねると、少女は小さく頷きました。
「そうなの…少しでも食べ物が欲しいわ…」
その瞬間、マッチョは力強い腕でどこからか筋肉料理を作り出しました。
プロテイン満載の特製バーガーが現れ、それを少女に差し出します。
少女は驚きつつも、勢いよく食べました。
「美味しい…! でも、これで最後のマッチョを使ったら、もうどうしようもないかも…」
少女は悩みました。
マッチョをすべて使い切ってしまえば、もう彼らを売ることもできず、この先どうなるか分かりません。
けれども、今の暖かさと満足感が一瞬でも消えてしまうのは、彼女には耐えられませんでした。
「最後のひとり…お願い…」
今度は、これまでのマッチョとは違い、特別な力を持つマッチョです。
彼は少女の前に立つと、優しい声で言いました。
「君の願いは、何だい?」
「…願い?」
「そうさ。君の本当の願いは、何かい?」
自分が望んでいるのは、ただ温かさや食べ物ではない、もっと深いものがあることに気が付きました。
「私…もっと強くなりたい…」
温かさと力が同時に少女を包み込み、彼女は自分が強く、たくましくなっていくのを感じました。
「ああ、これが本当の力…!」
少女は喜びの声をあげました。
少女は再び一人になってしまいましたが、今度は不思議と寂しさを感じませんでした。
そして、その夜、少女は一人星空を見上げながら、静かに「ありがとう」と呟いた。
マッチョたちはいなくなったけれど、心には温かいものが残っていたのです。
めでたし。めでたし。
学生の頃から痩せ型でBMIが16.5とかだったんだけど就職して15年も経つと流石に20前後で安定してしまっていたので一念発起して生活習慣を見直すことに。
今時の考え方だと筋トレで体を作るんだろうけど中学時代に「ガリガリだけどヒョロヒョロじゃないよね」という好きな女子からかけられた言葉を引きずっていて自分自身の痩せた体型が好きなこともあり筋トレでのパンプアップは全くテンションが上がらず続かなかったので普通にダイエットの方向で頑張ることにした。
これからの人生はまだ数十年あるので糖質制限のような一時凌ぎに意味はないので普通に継続的に生活を改善することにしてみたところ半年ほどであれよあれよという間にBMIが18まで減ってしまった。このくらいで良いなと思ったんだが生活習慣自体が痩せる物になってしまったためにもう半年したら学生時代と同じ16.5まで下がってしまった。
ここまで来ると消費カロリーも下がるので安定してきそうな雰囲気はあるがそれでも流石に40歳も近くなってこのBMIは健康に良くないことに気づいてしまった。同じBMIでも筋力量が学生の頃とは大違いなわけで筋力量を維持することを考えると加齢とともにある程度の体重増加はあって然るべきだ。それなのに学生時代と同じBMIになってしまったのは明らかに良くない。しかしそれに気付いたものの生活習慣を戻すのがもったいない気がしていてこのまま不健康な痩せ型として生きていこうと決意のようなものが芽生えてしまった。
今思えば20前後のBMIは十分健康的であり生活習慣を変える必要なんて全くなくそこから痩せるのは生活習慣の改善というかむしろ改悪だったと気がついてしまった。女子たちの過度なダイエットを冷ややかな目で見てきたがこの歳になって自分も似たようなことをしてしまい笑ってしまった。
グラミー賞5部門でのノミネート経験がある米ラッパーのリル・ナズ・Xが12月8日にInstagramを更新し、日本滞在中に撮影したショートムービーを公開。目立つ場所に立っているにもかかわらず、通行人に素通りされてしまっており、「わかったよ。俺は日本では有名じゃないんだな」と頭を抱えています。
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/amp/2212/08/news159.html
そんなリル・パンプは来日後、満を持して渋谷の街に出没。アメリカでは名を馳せているリル・パンプ。パニックになること覚悟で渋谷のスクランブル交差点に降り立ったが、実際はパニックになるどころか、誰にも気づかれないという予想外の“ハプニング”。レインボーのツイストヘアで、誰よりも目立つにもかかわらず、街ゆく人々はリル・パンプの横や前を素通り。
その様子が海外で拡散されると、「日本ではリル・パンプのことを知っている人がいない」と大きな話題に。映像では、リル・パンプが誰にも気づかれないことを不思議がるような様子を見せたため、「ダサい」「アメリカ人はアメリカで重要なことが他国でも重要だと思いがち」などと揶揄するコメントも集まった。
https://front-row.jp/_ct/17565686
渋谷駅で歩行者たちに素通りされる動画を投稿したイアン・ディオール
そして、この映像の流行は2023年に入った今も続いているよう。今回同様の動画をアップしたのは、 1月28日(土)と29日(日)にかけて、さいたまスーパーアリーナにて開催された大型音楽フェスティバル「GMO SONIC 2023」に出演するために来日した、プエルトリコ生まれ米テキサス州生まれの現在23歳のラッパー/シンガーであるイアン・ディオール。
イアンは来日中に渋谷駅の構内と見られる場所で撮影された動画をインスタグラムに投稿したのだが、この映像を撮影している時には誰にも気が付かれず、全員がイアンを素通りしている。
https://front-row.jp/_ct/17603376/p3
<大人気ラッパーのトラヴィス・スコットが東京の街にサプライズ登場したものの、周囲の人々は(やや迷惑そうに?)彼を避けるばかり>
ラッパーのトラヴィス・スコットが、日本で気まずい瞬間に直面した。大勢の人が行き交う東京の交差点で撮影を行うも、彼が大物ミュージシャンであることに気付く人が一人もいない様子だったからだ。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2023/04/post-101335_1.php
ボリューム確保するためにしっかりインターバルとってやってたんだけど、ずっと80kgで停滞してるしトレ時間がどんどん長くなっちゃってやり方見直した。
メニュー変えてインターバル短くしてトレーニングも1時間で終わるよう集中してやったら毎回ぶっちぎれそうなくらいパンプするようになった。
でも重量とか回数増えてるわけじゃないし当たり前に扱える重量もボリュームも減ってるから成長を感じづらいし不安だったんだけど、
久しぶりにインターバルしっかりとってやってみたら85kgも軽く感じてそのまま流れで90kg挙げることができたよ。
家トレ環境であっち痛めたりこっち痛めたりしながら試行錯誤して無駄な回り道してんなと思わないでもないが、なんとかここまで来たんでせっかくだから100kg行きたいと思っちゃってる。
始めたときは80kg挙がったら十分だーって感じだったんだけどね。
グラミー賞5部門でのノミネート経験がある米ラッパーのリル・ナズ・Xが12月8日にInstagramを更新し、日本滞在中に撮影したショートムービーを公開。目立つ場所に立っているにもかかわらず、通行人に素通りされてしまっており、「わかったよ。俺は日本では有名じゃないんだな」と頭を抱えています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6de274e65eee1b304e490fee802149616bf81c7d
そんなリル・パンプは来日後、満を持して渋谷の街に出没。アメリカでは名を馳せているリル・パンプ。パニックになること覚悟で渋谷のスクランブル交差点に降り立ったが、実際はパニックになるどころか、誰にも気づかれないという予想外の“ハプニング”。レインボーのツイストヘアで、誰よりも目立つにもかかわらず、街ゆく人々はリル・パンプの横や前を素通り。
その様子が海外で拡散されると、「日本ではリル・パンプのことを知っている人がいない」と大きな話題に。映像では、リル・パンプが誰にも気づかれないことを不思議がるような様子を見せたため、「ダサい」「アメリカ人はアメリカで重要なことが他国でも重要だと思いがち」などと揶揄するコメントも集まった。
職場ではガンダム1番くじで手に入れたマグカップでコーヒーを飲んでる
共有スペースにあるネスカフェバリスタにコーヒーを入れに行くのだが、共有スペースなので他の人もいる事がある
そういう時は仕事の話をしたり、最近だとサッカーの話をしたり、
そんな時に時々聞かれるマグカップを見ながらの「ガンダム好きなんですか?」
Gジェネも大好きでクロスレイズ体験版でメビウスゼロLv11を600機作って友達に「お前は病気だ」って言われた
……という話が自分の中では熱いガンダムトークではあるが、最初からそこは不味いことくらいわかる
かといって1stだけっす。みたいに原理主義感出すのもめんどくさい感じだし、ガンダムオールオッケーにしてGガンの話振られてもあまり乗れない(内容は知ってる)
W?00?え?腐女子?鉄血?任侠?SEEDの話は「カガリが泣いていたんだ」とか下唇出しながら馬鹿にしそうでヤバい
AGEで「強いられているんだ!」もニワカ臭い
とにかく「ガンダム好きですよ」って返した次「何か好きですか?」が怖くてガノタアピールグッズ使ってるのにガノタトークを始められない
いつも「ええ、まあ」みたいに濁して終わる
という悩みを過去に1度話したら
って言われてさらに凹んだ
シルバー帯
レア枠土地3枚というクズ運から赤の除去が吸い付き白赤マルチ(Fallaji Vanguard)が3枚流れるという変な卓に。
キャントリップ二段攻撃が毎回ドローできてマルチと合わせてパワー3ダブストは強かった。
どれぐらいつよかったかというとダブマリを捲くれたくらい強かった。
鍋張られても誘発は残るので勝ったりもした。フラッシュ生物で討ち取ったりもした。雑強。
赤のアーティファクト破壊強いと思って入れていたが、よく考えたら白のディッチャの方が強いと気付いて三戦目あたりで一枚入れ替えた。1マナ以下に打ってドローなんてつかわんつかわん。
一敗は盤面は有利に見えたが終盤出てきた緑のアーティファクトブロック不可クリーチャーがパンプしつつすり抜けて負けた。肉をひければ場のアーティファクトクリーチャーで勝てたが連続土地引きし残念。
最終戦は相手が白の破壊不能+呪禁を使い渋るなぁと思ったら構えつつ白金の天使を出してきた。
返しのターンでバンザイアタックしたら相手が天使で一体ブロックしてちょうど相手のライフが0に。
ダメージが入ったので赤の3点ソーサリーで除去、スタック破壊耐性、スタックディッチャと空中戦を制して勝利。相手がナメずにブロックしなかったら負けてたラッキー勝ちで7勝。
Deck
1 Raze to the Ground (BRO) 149
3 Tocasia's Onulet (BRO) 39
1 Mishra's Juggernaut (BRO) 161
3 Fallaji Vanguard (BRO) 210
1 Mishra's Bauble (BRR) 34
1 Excavation Explosion (BRO) 132
1 Combat Thresher (BRO) 35
1 Aeronaut Cavalry (BRO) 1
1 Yotian Frontliner (BRO) 42
1 Whirling Strike (BRO) 157
1 Airlift Chaplain (BRO) 2
1 Mass Production (BRO) 15
1 Phalanx Vanguard (BRO) 19
1 Ambush Paratrooper (BRO) 3
8 Plains (BRO) 269
8 Mountain (BRO) 275
1 Disenchant (BRO) 6
Sideboard
1 Argoth, Sanctum of Nature (BRO) 256
1 Levitating Statue (BRO) 236
1 Obstinate Baloth (BRO) 187
1 Raze to the Ground (BRO) 149
1 Swiftgear Drake (BRO) 251
1 Union of the Third Path (BRO) 31
1 Fortified Beachhead (BRO) 262
1 Penregon Strongbull (BRO) 147
1 Phyrexian Revoker (BRR) 40
1 Ambush Paratrooper (BRO) 3
1 Evangel of Synthesis (BRO) 209
内向きな姿勢になり世界の潮流に興味を示さない現代の日本人に批判殺到!
もちろんグローバルなポイントオブビューをパーマネントにアップデートしているはてなー諸君ならみんな知ってるよね?
米BillboardのR&B/Hip-Hop Songsチャートで2位を獲得した「Gucci Gang(グッチ・ギャング)」が大ヒットし、カニエ・ウェストやリル・ウェイン、リッチ・ザ・キッド、グッチ・メイン、リル・ウージー・ヴァートなどの人気ラッパーとコラボするリル・パンプは、今年2回目の来日を果たした。
4月に1度来日したリル・パンプは、今回セレブ御用達のクラブとして知られる1OAKでイベントを開催。
そんなリル・パンプは来日後、満を持して渋谷の街に出没。アメリカでは名を馳せているリル・パンプ。パニックになること覚悟で渋谷のスクランブル交差点に降り立ったが、実際はパニックになるどころか、誰にも気づかれないという予想外の“ハプニング”。レインボーのツイストヘアで、誰よりも目立つにもかかわらず、街ゆく人々はリル・パンプの横や前を素通り。
その様子が海外で拡散されると、「日本ではリル・パンプのことを知っている人がいない」と大きな話題に。映像では、リル・パンプが誰にも気づかれないことを不思議がるような様子を見せたため、「ダサい」「アメリカ人はアメリカで重要なことが他国でも重要だと思いがち」などと揶揄するコメントも集まった。
リル・パンプはこの映像が母国で話題になっていることを知ると、それに反抗するように、自身のインスタグラムで日本のファンと交流している写真をアップ。
日本では全員が知っているというわけではないようだが逆にその状況が良かったのか、リル・パンプは日本のことが相当気に入ったようで、インスタグラムに「みんな愛しています。すぐに戻ってきます」と宣言した。(フロントロウ編集部)
それからと言うもの、借金を繰り返しては酒とドラッグに溺れる日々であった。
「ちくしょう……! なんで俺がこんな目にあわなきゃいけないんだ!」
『あなたを幸せにするお手伝いさせてください。必ずや人生を取り戻して見せます』
その手紙にはその文章と一緒に、目的地までの地図が添えられており、それに従って歩いていくと巨大な屋敷の前に到着した。
洋館風の屋敷はまるで物語に出てくるような立派なもので、入り口前にはスーツ姿の男達が出迎えてくれた。
そして彼等に連れられて入った部屋には一人の白衣の老人がいた。
「よくきてくれたのう。わしらはちょうどお主のようなウサギを欲していたのじゃ」
そう言って差し出された名刺を見るとそこにはこう書かれていた。
「わしらの技術を結集しお主を改造ウサギ【テケリ・リ】にしてあげましょう……」
ウサギは老人のその申し出に対して、一も二もなく飛びついた。
「どうせ俺はもう何もかも失ったウサギだ……。この先に何があっても構わない」
手術代に乗せられたウサギの体には数え切れないほどのチューブが刺さり、薬品のようなものを入れられていく。
「うぎゃああぁあ!?︎なんだこれは……?体が熱いぃいいい!!」
拘束されたウサギは絶叫をあげ悶える。
「何まだ改造手術は始まったばかりじゃよ。お主はこれに耐えなければならん。耐えればきっと良い事あるぞい?」
老人の言葉など耳に入らない。それほどまでに痛みは強く意識を失いそうになるほど辛いものだった。
「ひぐぅっ……!!あがっ……!」
チューブから入れられた薬品は体を熱くし全身の筋肉を強化するものだと説明されたが、それにしても限度があるだろうと思うほどの苦痛に襲われる。
「うぐうぅッー!!助けて……誰かぁ!」
だがそれでもウサギは決して弱音を吐かなかった。なぜなら自分はこれから全てをやり直すことができるからだ。
「えぇいっうるさいのう、黙っておれ」
ドゴォン!
「ごふぉおおおおっ!?︎」
内蔵を押し潰すかのような衝撃を受け、ウサギは大きく目を見開く。
「静かにせんか、まだまだ薬を入れるぞい?」
そう言われてウサギは再び悲鳴を上げることをやめ、歯を食いしばった。
(大丈夫だ、これくらいなら耐えられる)
ウサギはこの苦しみさえ乗り越えることができたら全てが手に入ると思っていた。
ウサギはただひたすらに待ち続けた。自分の未来を掴むその時が来るまで……。
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一方ウサギとの競争に勝った亀はというと、何もかもがうまくいき幸せな生活を送っていた。
さらには会社を立ち上げ事業は成功。今はIPO直前の大事な時期である。
そんな彼が今何をしているかというと、社長室でのんびりとコーヒーを飲みながら秘書と雑談していた。
「ウサギとの競争に勝ってからというもの、人生は何をするにしても順調そのものですね。これも全てあの時のウサギのおかげでしょうか?」
彼は数年前のことを思い出した。
それは彼にとってはとても懐かしい記憶であった。
「そうだね。ウサギとの競争がなかったら、あの時の競争に勝っていなかったらボクはこの会社をここまで大きく成長させることはできなかったかもしれない」
しかし未だにウサギへの感謝の気持ちを忘れたことは一度もなかった。
「彼は今何をしているんだろうか」
亀との競争に敗れたウサギ。その社会的な評判はかなりひどいものであった。
亀にはひっそりとウサギが行方をくらました理由もよくわかっていた。だから、ウサギの行方を追いかけるようなことはしなかった。
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あの日、改造手術を受けてからというものウサギは地獄の日々を送っていた。
薬で無理やり強化された体は常に火照り、筋肉ははち切れそうな程パンプアップされている。
改造はあの手術だけで終わりではなかったのだ。
「ぐふっ……」
筋肉の量が明らかに増え、身長は伸びた。そしてその背中には巨大な白い羽が生えてきた。
その姿はさながら天使のようであったが、もちろん彼本人はそれを喜べる心境ではない。
むしろその逆、ウサギは自分の体が作り変わっていくことに恐怖を感じていた。
「うぎゅ……ぅ……」
毎日のように浴びせられる激痛、そして徐々に変わりゆく肉体。
「アハァ……キモチイィ……」
もはやかつてのウサギの面影はなく、そこにいるのは快楽を求めるだけの醜悪な生き物だった。
秘密結社での管理生活をされていたある日の事、ついにその日はやってきた。
「テケリ・リ……」
同時に彼の精神の奥底。その怒りが噴出した。
ウサギの人生を台無しにした亀に対する恨みつらみに、ウサギの精神は焼かれていく。
ウサギの体がガタガタと震え出す。
それと同時にウサギの目が大きく見開き、体が膨れ上がっていく。
「うがぁああぁああぁあ!!!!」
ウサギの全身の毛が抜け落ち、肌は褐色に染まり、歯は牙のように鋭くなっていく。
そして、ウサギはその場から飛び立つと天井を突き破り遥か上空へと飛んでいった。
「テケ……リ……リ……!」
ウサギはそう呟きながら飛び続け、亀の会社があるビルの上までやってくる。
ガシャァアン!! ガラスは粉々に砕け散った。
バリン!ベチャッ!グシュ! 次々と窓を破壊し、建物の中に侵入していく。
「助けてくれぇ!」
「ひぃいいっ!」
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「なんだか騒がしいな」
社長室にいた亀はそう言って立ち上がった。
確かにビルの別フロアで何か騒ぎが起きており、なんだか慌ただしくなっている。
何が起きたのかはわからないが、ただごとではない雰囲気を亀は感じ取っていた。
社長室を後にし、亀は階段を使って騒ぎのあるフロアへと移動した。
そしてたどり着いた先で、彼は信じられないものを見た。
「これは一体どういうことだ!?︎」
亀は思わず叫んだ。
血まみれになって倒れている人、ガラスの破片によって傷を負った人の姿がそこにあった。
「おい、大丈夫か?」
亀が一人の男に近づき話しかけるが、男は返事ができないほど衰弱していた。
「くそっ、とにかく手当てをしなくては……」
しかしそんなことをしている余裕は亀にはなかった。
「テケリ・リ……テケリ・リ……」
ウサギだ。
むごたらしく怪物へと成り果てたウサギが亀の前に現れたのである。
「なんだこの化け物は!」
パン、パァンと乾いた音が鳴り響く。
「銃が効かないだと?まさかこいつ不死身なのか?」
ならばと亀はナイフを取り出すと、それで化け物を斬りつけた。その体に刃が通る。だがそれは致命傷には至らない。
ウサギは反撃に出る。
「カメ……コロス……」
その鋭い爪で亀の体を切り裂いた。
「ぐわぁああぁっっっ!!!」
ズザア。亀の甲羅に一筋の切り込みが入る。
「ぐっ……うぐっ……」
「うがああっ、うがうがうがうがうがうがうがうがうがうがうがうがうがぁああ!!!」
このままでは生き埋めになってしまうだろう。
「こんなところで死んでたまるかよぉおおお!!」
亀は大声で叫ぶと、懐から手榴弾のようなものを取り出しピンを抜いて投げる。
ドォオオン!!! 爆発が起こり、ウサギもろとも建物は崩壊を始めた。
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瓦礫の中から這い出た亀は、全身の痛みに耐えながら歩き出した。
「死ぬところだったぜ……」
なんとか助かったものの、あの化け物を倒す方法は今のところない。
向こうは翼の生えた巨体、剥き出しの爪、そして強靭な筋肉を併せ持つ、完璧な生物。ひるがえってこっちはただの爬虫類。亀なのである。
自社ビルも倒壊位してしまった。もう亀の会社はおしまいだろうIPOにも失敗して多額の損失を出すことになる。
「クソッ!どうしたらいいんだ!!」
「そうだ、あれならあるいは……いや、だがまだ確証はない。まずは奴の動きを止めなくては」
亀は再び走り出す。
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ビルは崩れ去っており、ウサギは地上を自由に動き回れるようになったのだ。
「テケリ・リ……テケリ・リ……」
ウサギはあたりを見渡しながら歩く。
するとそこに、一匹の亀が現れた。
「やめろ、それ以上近づくんじゃねえ!」
「お前は何者だ?どうして俺を襲う?」
「テケリ・リ……テケリ・リ……、コロス、カメ、コロス」
「何を言っているかわからないが、まあいい。俺は今からある実験をする。それが成功すれば、お前を無力化できるかもしれない」
ウサギは更に一歩、亀に近づく。
「これ以上近寄るんじゃねぇ!」
「ジャマ、スルナ」
「くそっ、本当に手加減を知らないようだな」
亀は意を決して叫んだ。
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ウサギはその様子をじっと見つめている。
亀は赤い液体の入った注射器を取り出した。
「これを使うぞ。これはかつて宇宙怪獣を倒したという伝説の兵器、『キングコブラ』の血清が入った注射器だ。これを今から貴様に打つ」
「テケリ・リ……?」
「これで貴様は終わりだ。さあ、動くんじゃないぞ!」
「テケリ・リ……」
その体が徐々に痙攣をし始め、体が小さくなっていく。「よし、効いているようだ!」
ウサギは苦しみながら悶える。
「テケ……リ……リ……」
やがてウサギの体は縮み、その大きさは普通のウサギと同じくらいになった。
ウサギはその場で倒れ込み、動かなくなった。
「お、お前は!?」
亀の目の前には見知ったウサギの姿がそこにはあった。
「ウサギ……なのか?」
亀は恐る恐るウサギに近づいた。
ウサギは薄めを開けて、力無く笑っていた。
「へへ、ザマァねえぜ。オレは生まれ変わった。この血の滲むような訓練によってな……。そう思ってたってのによぉ!」
「お前、本当にウサギなんだな!」
亀はウサギに近づきその体を支え起こした。
「ウサギさんよ、一体何があったんだい?なんでこんな姿に……」
「クソカメ……俺はお前が憎かった。だからこの力で復讐してやろうと思ったんだよ。だがそれすら失敗してしまった!俺はお前を殺せなかったんだ!」
「ウサギ……」
「俺はこの程度のウサギだったんだ。最強のウサギになるなんて無理だったんだよ!!」
「ウサギ、そんなことはない。お前は確かに最強じゃなかった。でも最高のウサギだったよ。お前は、俺の誇りだ」
「亀……」
「帰ろう。一緒に」
「ああ。会社ぶっ壊しちまってすまないな」
「バカ、会社なんてまた作ればいいじゃないか。俺たちはまだ始まったばかりなんだぜ?」
こうして二人は幸せになりましたとさ。