都心(としん)とは、日本国内で用いる都市地理学用語であり、都市部における中心部を指す。都心部には官公庁街、ビジネス街、繁華街、歓楽街などが形成される。
首都圏の中心地のことを都心と呼ぶと勘違いしている人が多いが、これは全くの誤り。大なり小なり一定の規模以上の都市ならば、都心部は構成され、ある都市地理学の文献では10万人以上の都市なら都心部は作られてると定義している。しかしながら、日本では総務省が定める政令指定都市及びそれに準ずる中核市以上のレベルでないと呼ばれないことが多い。
要は、その都市が都心と呼んでいるかは、その都市及び都市圏のマスタープランなどで呼称されるかどうかってのが現状である。また、それに準ずる地区を副都心と定めている自治体もあり、本記事は副都心やその他の拠点地区についても解説する。
海外の地理学ではCBD(central business district)中枢業務地区と呼び、ビジネスに焦点に当てているが、日本ではこれに商業地区(いわゆる繁華街)、官公庁街の概念も含んでいる場合がある。
なお、似た言葉にDID(densely inhabitaed district)人口密集地区があり、これらも都市の実質の規模を計測する指標として用いられるが、便宜上、DIDはCBDを包含する。
東京23区の特徴は山の手と下町という言葉があるほど、皇居から西側の山の手エリアと皇居から東側の下町エリアで、標高差が30メートル近くあり、元々武蔵野の丘陵地帯であったことから起伏が激しい。そのために、都市計画は同じく丘陵地帯であったパリを見倣い、JRの山手線を軸に、環状に開発拠点が設けられ、それぞれが独自の発展を遂げていったことから、典型的な多極型構造となっている。なお、このような多極型の都市としては、世界ではサンパウロ、ジャカルタなどに見られる。
千代田区と中央区、そして港区を都心としている。対象となるエリアは千代田区の神田、大手町、丸の内、霞が関、有楽町、内幸町中央区の銀座、日本橋、京橋、八丁堀、港区の新橋、虎ノ門などであり、これに近年は、間に住宅街を挟むが赤坂と六本木を含むことがある。都心部は北は神田須田町から南は新橋六丁目あたりまで連続しており、全長約5キロほどで、東西は約3キロほど。単一の規模としては大阪の都心六区に譲るものの、そのスケールは都内随一である。
日本の大企業の半数以上が本社を構えるという一大ビジネス街を形成しており、またJR東京駅がある関係から、出張、観光客が多いため、近くには高級ホテルも林立する。また、近年は大手町、浜松町など再開発が著しく、超高層ビルが林立しており、新宿より遥かに本数が多い(その割に、あまり都市の特徴がないためか、マスコミに採り上げられないけど)。商業中心地としては千代田区有楽町、中央区銀座、日本橋などが中心となっているが、かつて東の横綱といわれた銀座繁華街の規模は縮小し、新宿の半分ほどの大きさとなっている(地価の高騰や再開発で、下町地区がビジネス街に様変わりした)。その分、量より質で勝負するようになり、高級ブランドの専門店が集まるようになった。
六本木は元々テレビ朝日が拠点を置いている場所。また、戦後連合国軍に接収され、外国人需要の店が増えたことから、飲食街が発展していった。近年は銀座エリアに代わり高級バー、キャバレーなどが集まる大人の社交場もとい盛り場としての色が強くなっている。また、芸能界ではギロッポンという隠語で、六本木を指しており、古くからお忍びで飲食で訪れる場所でもある。そこに加え、近年はIT関連企業の集積も目立つようになっており、一大ビジネス街を築いている。一方、警察沙汰も相次いでいるため、歌舞伎町と並んでアメリカ、イギリス、オーストラリアから渡航危険地域にも指定されている(お前らが言うな)。
同様に、東京都が新宿、渋谷、池袋、大崎、上野・浅草、錦糸町・亀戸、臨海の7箇所を定めている。重視しているのはあくまでビジネスやコンベンションの拠点であったが、商業、文化、飲食などの視点も盛り込まれるようになった。
また、新都心としてさいたま市のさいたま新都心、千葉市の幕張新都心、横浜市のみなとみらい21を定めている。だが、これはあくまで東京都から見た首都圏全体に対する呼称であり、それぞれさいたま市、千葉市、横浜市は独自の都心、副都心策定のガイドラインを立てているので、それぞれ別項目で解説する。
その他東京都の都市計画によると、新拠点として品川、秋葉原、羽田の3ヶ所を制定している。また、交通結節点などにおける商業、福祉、文化、教育の中心として生活拠点を挙げている。
その他、更にミクロ化した地域交流拠点として都内に50箇所弱の地点を制定している。
だが、不思議なことに町田はどこにも明記されていない(やはり町田は神奈…ry)。
横浜市は大きく分けて、東京都内への通勤目的で転入してきた港北エリアと、従来の横浜市エリア、そしてその横浜市への通勤目的で発展した港南エリアにわけられる。また、世間では昼間人口が低く、東京都のベッドタウンだけに思われている節があるが、それが顕著な港北エリアを除けば、夜間人口の方が多い。
横浜市が都心と定めている地区はJR横浜駅界隈(南幸二丁目から高島)からみなとみらい21を挟み、旧市街である関内エリア、そしてJR新横浜駅周辺の2箇所を定めている。
一見、広大なエリアに見えるが、間には住宅街も挟まっており、実際はJR横浜駅周辺と関内エリアは2.5キロほど離れている。また、商業の中心地は高島屋横浜店、そごう横浜店、横浜ルミネなどが林立するJR横浜駅前であるが、従来のビジネス中心地は末吉町から中区元町まで至る直線距離で東西3キロ弱のエリアであり、その広さは全国の地方拠点都市に遜色ない規模である(神戸都心部とほぼ同じぐらい)。
また、横浜市はこれまで東京依存の体制を見直しており、平成15年より都市再生特別地区を制定し、事務所、商業施設、高層住宅の容積率を倍増させている。
また、副都心と定めているエリアは以下の通りであり、いずれも鉄道、バスの拠点となっている。
さいたま市は県都であり、行政・文化の中心地として発展した浦和市と商業・交通の拠点都市て発展した大宮市との対等合併によって誕生したものであり、現在はこれに中間部に位置するさいたま新都心エリアがビジネスの拠点を担っているため、事実上政治、経済、商業が程よく分離された状態にある。
さいたま市では都心を浦和駅周辺地区と大宮駅周辺地区(さいたま新都心もこれに含まれる)の2つを核に置いている。特に大宮駅周辺は県内随一の繁華街であり、かつては上越新幹線、東北新幹線の発着拠点であったことから、大いに繁栄した。今日ではその拠点性が失われつつある一方で、高速バスなど埼玉県外と県内を結ぶ拠点として機能している。
しかし、大宮エリアは駅東口の宮町四丁目~下町一丁目、浦和エリアは常盤二丁目から岸町七丁目と、それぞれ単一の規模としては他地方の中核市よりも狭く、昼間人口の増加による交流人口の増加が今後の大きな課題となっている。
マスタープランによると副都心と定めているエリアは以下の通り。
千葉市は東京都心から若干離れており、商業においては郊外化、東京都心へのストロー現象が発生しているなど問題を抱える一方で、職住近接や新産業による都市計画など独自のプランを掲げているなど、昼間人口は横浜、さいたま各市より高く、約94%である。
また、千葉市は都心、副都心、そして東京都が定めている新都心をそのままで呼んでいる。
千葉市のJR千葉駅から南東に位置し、JR総武本線とJR外房線を挟む栄町~中央四丁目に至る1キロ四方のエリアが該当する。
千葉市が定める副都心は蘇我のみであり、他都市のように内陸部に拠点を設けたりはしておらず、その代わりに生活拠点という、もっと小さな枠組みで拠点を設けている。蘇我副都心は元々貨物線のターミナルであり、工業地帯の中心部であった。また、JR内房線とJR外房線の分岐点でもあり、自ずと人が集まる地点であることから、商業施設が多数集中するようになっている。
また、有名な幕張新都心はJR総武本線幕張駅から南西、幕張メッセを中心とした若葉~打瀬を経てJR海浜幕張駅に至る地区である(幕張町という地名もあるが、そこはまさに漫画の『幕張』さながら、ただの住宅地)。元々一帯は畑作地帯、そしてノリの養殖が盛んな漁村集落でもあったが、1960年代中頃から海浜部分は埋め立てられ、広大な敷地を都市化する計画が始まり、ベッドタウン化が始まるとともに当時国内最大の国際コンベンションセターであった幕張メッセの開業に伴い、ホテル、大企業本社などが集まるようになっている。
大阪市は元々は平坦な砂地であり、水の都と呼ばれるほど無数の堀や川があり、一部が埋め立てられ、平坦な地形が作られた。そのため、多極分散型の東京特別区とは異なり、都心は単一核で面的に拡がっており、北は梅田、南は恵美須町まで約5キロ、西は土佐堀から東は谷町まで約4キロに亘り連続しており、単一のCBD面積としては国内最大となっている(CBD面積だけで岡山市のDID面積に匹敵するといえば、どれだけ広いかおわかりいただけるだろう)。
なお、CBD全体の面積で鑑みると、東京と大阪の比率は7:5ぐらいであり、その5にあたる部分がほぼ一地区に固まっていることからも、多極分散型の東京とは明らかに異なる都市構造であることがわかる。
都心と定めているのは北区、中央区、西区、福島区、浪速区、天王寺区であり、これを都心6区と呼んでいる(天王寺区の天王寺・阿倍野橋エリアは少し離れているために副都心として扱う)。
その中でJR大阪駅(私鉄の梅田駅と同じ場所)界隈、北は中津から南は中之島、西は堂島、東は曽根崎までの一帯をキタと呼ぶ。古くからの中心街であった本町、淀屋橋などに対し、新興の都心地区であり、近年の再開発と高層ビル規制緩和のために、急速に超高層ビルの建設ラッシュが相次ぎ、一帯は1キロ四方に60本に及ぶ超高層ビルが林立する、密度日本一の密集地帯となっている。また、商業拠点としても発展しており、阪急うめだ本店、大丸梅田店、阪神百貨店うめだ本店、ヨドバシマルチメディア梅田、ルクア大阪などの百貨店、専門店、ファッションビルが林立しており、その商業規模はミナミを席巻するまでになった。繁華街としても国内で2番めに広く、堂山町や曽根崎一帯は歓楽街としても有名。
なお、近くに伊丹空港がある関係で、超高層ビルの上限は190mと決まっており、その関係でビルの高さが揃って見えることで、スカイラインに優れた都市景観となっている。
中之島エリアは、かつて梅田と北浜を隔てていたが、近年の再開発は目覚ましく、超高層ビルが林立し、キタからミナミまで一続きとなる国内最大の巨大都心部が誕生するきっかけとなった。一帯は高級ホテルが多いことで知られる。中之島エリアを南下するとかつて住友村と呼ばれた金融街の淀屋橋・北浜エリア、そこから南下し商社が多い本町エリアがあり、大阪府内随一のビジネス街となっている。
そこから心斎橋に入り、日本橋あたりまでがミナミと呼ばれる、世界最大級の繁華街があるエリアとなっており、この一帯までCBDが連続している。この一帯は実質上の本店である高島屋なんば店、大丸心斎橋店、などを軸に無数のファッションビルや専門店があり、また心斎橋商店街は国内で最も通行量の多いアーケード街となっており、観光客が多く訪れる。その南側、かつて大阪球場があり、住宅展示場となっていた辺りは再開発が進んでおり、なんばパークス辺りも多くの買い物客で賑わうようになった。
大阪市は巨大な単一核を持っているのに対し、マスタープランに副都心を設定していなく、地理学者や有識者など外部が、めいめいそう呼んでいるのが現状である。挙げられる地区として以下のものがある。
京都市は景観条例によって高い建物を建てられないために、横に市街地が広がった。そのため、都心部の面積も広大であり、CBDの規模は札幌市を凌ぐレベルである。JR京都駅から北側に市街地が展開している。
四条烏丸、河原町御池、烏丸七条、四条河原町、三条河原町、祇園を含み、東西約3キロ、南北は丸太町烏丸からJR京都駅まで約4キロ弱に及ぶエリアが該当する。商業施設は四条烏丸から四条河原町に至る一帯と三条河原町から四条河原町に至る南北の通り一帯に集中し、市内随一の繁華街となっている。また、JR京都駅北側から七条烏丸に至る一帯もJR京都伊勢丹を中心に第二の繁華街となっている。
桂、二条などと挙げているサイトがあるが、京都市都市計画マスタープランには副都心や地域拠点の存在について何も明言されていない。
神戸市は北に六甲山地、南に瀬戸内海が迫っているため、南北の都市間は短く、東西に都市が発展している都市である。そして京都市と比較するとCBD面積はそこまで広くはないが、超高層ビルが集積するなど、密度が高い。R神戸駅からJR三宮駅に至る東西約2.5キロ界隈が都心部となっており、周囲にはビジネス、商業ビルが林立するほか、元町地区など歴史的、文化的価値の高い瀟洒な建築も見られる。
神戸市のマスタープランでは三宮地区のみを都心部としている。この一帯はビジネス、商業施設が集積しており、また超高層ビルが林立する。
神戸市では都心に対する副都心という主従的な関係ではなく、都心拠点・地域拠点という名称で、各拠点を設定している。
都心拠点
地域拠点
名古屋市のCBDの規模は、東京、大阪に次ぐ規模となっている。都心の栄~名駅界隈は単一の都心エリアで、大阪市の都心六区、東京都心に次ぐ。また、東西南北に副都心を計画するなど、均整の取れた開発を行っている。
JR名古屋駅の東側にあたる名駅から錦、丸の内を経て栄に至る一帯が都心部として制定されており、名駅エリアの島崎町、から東に錦三丁目、そして南東の千代田三丁目の地点を三角形状に結んだ一帯が都心エリアとなっており、その面積は大阪六区、東京都心に次ぐ広さである(直線距離で3キロほど)また、都心部の道路舗装率が高いことも特徴であり、都心部でありながら、車が普通に入っていけるなど、計画的な都市構造となっているのも特色。
ビジネス街は伏見と呼ばれる錦、丸の内一帯であり、その西側には近年超高層ビル化が顕著な名駅エリア、南側には以前からの繁華街である栄エリア、その南側に文化の拠点として知られる大須がある。
また、再開発著しい笹島地区のささしまライブ駅周辺(平池町界隈)も都心部に含まれるようになっており、トライアングル状からスクエア状に構造が変わりつつある。
名古屋市都市計画において副都心と呼ばれているのは金山地区のみであり、よくいわれる大曽根地区は含まれていない。しかし、既存拠点という役割で金山、大曽根、今池の3地区が採り上げられており、これらが事実上副都心的な扱いだろう。
また、再生拠点として米野、下之一色、笠寺、筒井・湊、鳴海、大高、御劔が、生活拠点として志段味、徳重、南陽、荒子・高畑、藤が丘などが選定されている。
札幌市は京都市を倣って碁盤目状に都市が作られた計画都市である。札幌陶冬季オリンピック開催から拓銀破綻までは驚異的なペースで人口が増加しており、それに合わせ市街地も駅の南口から駅の北口、JRの宗谷本線、札沼線沿線にも宅地開発が進んでいる。
札幌駅~大通に至る南北2.5キロ、東西1.5キロの一帯を都心部と制定している。一帯は大企業本社の支社が集中しており、また北海道経済の中枢を担う。また、それまで金融の中心であった小樽や函館から地位が取って代わられた。一帯には北海道最大の商業拠点である大通、札幌駅前や随一の繁華街であるすすきのがある。
厚別区にあるJR新さっぽろ駅を厚別副都心としている。また、それと同等に値する広域交流拠点として手稲、麻生新琴似をそれぞれ制定しており、この3箇所が実質上の副都心であろう。また、地域中心核として篠路、宮の沢、琴似、月寒、真駒内、大谷地、清田などを制定している。
仙台市は戦後から計画的に都市を拡大し、100万以上の規模となった都市であり、その都心、副都心の位置づけは明確にマスタープランに記されている。JR仙台駅から西側に市街地が展開。また、JR仙台駅には東北本線上りと下り、仙石線、仙山線と結節しており、また市の東側には仙台港、南側には仙台空港と交通アクセスに優れている。
勾当台公園からJR仙台駅を経て五橋二丁目に至る南北2キロ界隈が都心に設定されており、その規模は広島市都心部ぐらいである。かつては東北の拠点として支店経済に依存していたが、広島市を倣って工業に注力し、また近年は地元本社のベンチャー企業を促す動きも出ている。国分町は東北最大の歓楽街として知られている。
仙台市が定める広域拠点(副都心)は以下の通り、都心部の北部に位置する泉中央(旧泉市中枢部にあたる)と都心部の南部に位置する長町地区となっている。
あと、副都心という呼び名ではないが、東の開発拠点として仙台港周辺を挙げている。また、かつては西の拠点として仙山線愛子(あやし)駅近辺も副都心とする構想があったが、思ったほど建物の集積が見られなかったことと、青葉区の分区構想が頓挫したこともあり、加えて、コンパクトシティ計画への回帰もあり、現在のマスタープランではその名前を見ることはできない。
新潟市は市街地を信濃川で分断しており、戦前から港町として発展した新潟島エリアと戦後、鉄道(とりわけ上越新幹線)の玄関口として発展した駅前エリアに分かれ、その両者を数本の橋梁で連結する、という構造となっている。
新潟市は信濃川を挟み、新潟島方面の古町から新潟駅前の万代、東大通一帯を都心部と定めている。新潟島の古町エリアは約1.2キロ、駅前は約800メートルあり、CBDの規模は100万人以上の政令指定都市に次ぐ広さとなっている。
新潟市が副都心的役割を位置づけている地域拠点は以下の通り。このうち、葛塚(旧豊栄市)、亀田、新津、白根、巻は旧市町の中心部にあたる。
岡山市は西に福山・広島、東に姫路・神戸、北に美作、山陰地方、そして南に四国地方の高松と四方の鉄道交通結節点として発展した。また、JR岡山駅の東口に市街地が展開しており、西側は再開発中。一見、広大な岡山平野が背後にひかえており、開発の余裕がありそうに見えるが、一帯は元々イグサなどを栽培していた湿田地帯である。
都心エリアとして、JR岡山駅東口から駅前町~表町三丁目に至る一帯を制定しており、東西に約1キロ、南北に約1キロの鉤型となっている。岡山市は四方の交通拠点として、拠点性に優れる一方、郊外化も拠点の弱さがネックとなっており、今後コンパクトシティの実現とともに、都心部の高次化も課題となっている。
マスタープランの概要図に記載されている地域拠点は以下の通り。また、生活拠点として足守、高松、一宮、津高、東岡山、瀬戸、御津、灘崎がある。
中四国地方の中枢都市である広島市は7つの川によって形成された三角州に都市が展開している。しかしながら、都市計画はその川が存在していないのごとく、連続的に都心部が形成されている。JR広島駅は市街地の北東にあり、そこから西南西に都心部が接続している。
広島市の都心部は平和公園からJR広島駅に至る紙屋町、八丁堀、銀山町、京橋町、松原町などの一帯であり、支店経済は岡山市の存在により、地方中枢としては比較的小規模なものの、広島地盤の企業も多いことから、その規模は仙台市に遜色ないものとなっている。
商業の中心は広島バスセンターがある紙屋町と八丁堀一帯であったが、近年は広島駅前も新たな拠点として発展してきた。また、流川(ながれかわ)は県内最大の歓楽街。
4地区の広域拠点地区と8地区の地域拠点地区を制定している。その中で副都心に相応する広域拠点地区は以下の通り。また、地域拠点地区では可部、高陽、大町、古市、横川、西広島駅周辺、五日市、船越を挙げている。
九州の拠点都市であるとともに、山陽新幹線の博多駅開業に伴い、またアジアへの交流窓口としてからは急速に人口が流入している。また、都心部が玄界灘に迫っているのも特徴であり、その東部、西部、南部に無数の住宅街が発展している。また、福岡市から北東部にはもう一つの大都市、北九州市がある。
西鉄天神駅からJR博多駅に至る一帯を都心部と呼んでおり、東西約3キロに及ぶ巨大な都心部を形成している。札仙広福では最も支社数が多く、経済活動が盛んになっている。天神は九州最大の繁華街であり、岩田屋本店、博多大丸福岡天神店、福岡三越を初めとして専門店ビルやファッションビルが林立。また、中洲は西日本屈指の歓楽街であり、多くの観光客を惹きつけている。博多駅前はホテル街が発展しており、また観光客需要の商業ビルも増えた。
広域拠点という位置づけで以下の3地区を制定しており、これらが実質上の副都心である。また、地域拠点という位置づけで和白、箱崎、雑餉隈、長住・花畑、鳥飼、姪浜、橋本、野芥、今宿・周船寺の9箇所を制定している。
北九州市は門司、小倉、戸畑、若松、八幡の五都市が広域合併した都市であり、それぞれが拠点を持つ多極構造型都市であった。しかし、それによって一つ一つの核が小さかったため、新幹線停車駅となった小倉に資本集中を行った結果、都心部に小倉、副都心に黒崎、その他広域拠点を持つ都市となった。
小倉北区の小倉地区が該当する。JR小倉駅から1キロ四方のエリアが該当しており、面積としてはそこまで広くはないものの、福岡市にはない高層ビルが建っているなど、高次化が進んでいる。
八幡西区に位置する黒崎地区のみが副都心として制定されている。かつては小倉と黒崎の二眼レフ構造であり、商業集積の著しかったが、小倉への集中の結果、大幅に地位は低下した。
また、地域拠点として門司港、門司、城野、徳力、守恒、下曽根、若松、八幡、東田、折尾、八幡南、戸畑、学術研究都市が選定されている。
熊本市は全国でも珍しく、JR熊本駅前が開発途上にあるのに対し、熊本市交通局の路面電車が通る旧市街がそのまま都心となり、現在に至っている都市である。
熊本市の都心は熊本城を取り巻く東側から南側へ、熊本電鉄藤崎宮前駅の南坪井町~小沢町に至る約2.5キロのエリアとなっている。この一帯には上通、下通、新市街という全国最大級のアーケード街が発展しており、その周囲にビジネス街、歓楽街、官公庁街が展開する。
熊本市は副都心を制定しておらず、地域拠点として15箇所定めている。北区役所周辺、北部総合出張所周辺、楠・武蔵ケ丘、堀川・亀井、子飼、長嶺、水前寺・九品寺、健軍、平成・南熊本駅、島町・上ノ郷、南区役所周辺、城南総合出張所周辺、川尻、城山、上熊本となっている。中でも水前寺・九品寺エリアと健軍エリアが副都心として扱われることが多い。
掲示板
6 ななしさん
2021/03/28(日) 19:03:07 ID: kc4hvEiVEs
あなたは東京都心を狭義的に、大阪都心を広域的にとらえています。東京都心に確たる定義はありません
7 ななしちゃん
2021/03/28(日) 19:18:58 ID: kc4hvEiVEs
残念ながら狭義的に捉えても広域的に捉えても東京都心の方が規模、面積は大きいです。
しかし、繁華街の規模は大阪のミナミを超えるところは日本にはありません。そして売り場面積に関してはキタは日本一です。ヨドバシ梅田は国内最大級の家電量販店でもあります。
8 ななしちゃん
2021/03/28(日) 19:28:39 ID: kc4hvEiVEs
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最終更新:2024/12/25(水) 17:00
最終更新:2024/12/25(水) 17:00
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