基本データ | |
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名称 | オーストラリア連邦 Commonwealth of Australia |
国旗 | |
国歌 | 公正なるオーストラリアよ、前進せよ |
国花 | ゴールデン・ワトル (マメ科アカシア属) |
国鳥 | エミュー |
公用語 | 英語 |
首都 | キャンベラ(Canberra) |
面積 | 7,686,850km²(世界第6位) |
人口 | 約2400万人(世界第51位) |
通貨 | オーストラリア・ドル(A$, AUD) |
オーストラリア(Australia)は、南半球に浮かぶオーストラリア大陸を主な領土とする国家。豪州とも。
五大陸の一つであるオーストラリア大陸のすべてを領土とする国家。人口は2300万人程度とそれほど多くはないが、国土面積は世界第6位。人口密度が最も低い国の一つである。オセアニアに区分されるが、場合によってはアジアに区分されることもある。
正式名称はCommonwealth of Australia。Commonwealthは連邦と訳される。
オーストラリアの国旗には、国土が南半球にあることを示す南十字星とイギリスとの結びつきを示すユニオンジャックが描かれている。
形式的な元首は英国女王で、実質的な元首は総督。
オーストラリア政府が選んだ人を英国女王が総督に任命する。
総督は政治に関わらない名誉職で、儀礼的存在。
政治は首相が中心となって行われる。
まず、オーストラリアは非常に広大な国である。地図帳などで見く見るメルカトル図法の世界地図だと緯度が大きくなるほどに面積が増大するというメルカトル図法の特性のため「オーストラリアはグリーンランドより小さいのでは?」という誤解が発生するが、オーストラリアの実際の広さはグリーンランドの約3.5倍である。更に海外の比較動画などでも見たことあるかも知れないが、オーストラリア大陸の面積はアメリカ合衆国のうちアラスカといった遠隔地を差し引いた面積とそこまで変わらなかったりする。
一方で国土面積は日本の20倍なのに、人口は約6分の1の2400万人(それでも移民で700万ほど増えた)。その人口のほとんどが、シドニー、メルボルン、ブリズベン、アデレード、パースという沿岸部の5大百万都市に集中しており、あとはケアンズ、ダーウィン周辺に小規模の都市圏があるぐらいである。
大都市は人口密度がそれなりに高いのだが、内陸部にはまるで人が住んでおらず、非常に人口密度が希薄であり、人口密度はわずか2である。国全体での人口密度でも3である。
内陸部のことをアウトバックと言い、1000km級の道路が延々と地平線の先まで続いている。
周りを見ると人の集落など全く見えない、というのが珍しくない。そして、カンガルーなどの野生動物が平気で車の前を横切り、ドライバーを驚かせる。「カンガルーに注意」の道路標識もある。
首都はキャンベラ。キャンベラから見て北東にシドニー、南西にメルボルンという2つの大都市があり、首都がキャンベラに決まったいきさつは、オーストラリアがイギリスから独立する際に、シドニーとメルボルンのどちらを首都にするかで激しい争いが起こったため、その妥協案として二つの都市の中間にあった第3の都市を首都としたためである。
こういう経緯で首都が決まった例としては他にブラジルのブラジリア(サンパウロとリオ・デ・ジャネイロの対立)、カナダのオタワ(トロントとモントリオールの対立)などがあり、有名な都市よりいささか知名度が落ちてしまうため、国は知ってても首都は知らないなどという、可哀想な扱いを受けることがある。
上記のマップのとおり、国土のほとんどは砂漠で、川も湖も少ないために、よく水不足になる。主要都市も緑地の多い沿岸部に作られている(中央を縦断するルート上にあるアリススプリングスは例外)。オーストラリアの民家には雨水を貯めるためのタンクが備え付けてあることが多い。
砂漠から吹き込む熱風のせいで、シドニーでもメルボルンでもときおり40度を超える高温になる。またそういう日は空気が乾燥し、山火事が起こりやすくなる。オーストラリアでの山火事は頻繁で、現地人の悩みの種。乾燥が激しいときは「Total fire ban(火気厳禁)」という注意報が出て、野外で火を使うことは一切禁止されてしまう。近年では2019年から2020年にかけての大規模な山火事で大きな被害が記録された。
また、位置的に南極大陸に近いことから、オゾン層が破壊されている関係で紫外線が非常に強いために、日焼け止めは必須となる(特に日焼けに弱い白人にとっては国民を悩ます深刻な問題にもなっている)。
しかしその一方、日本とは対照的にプレートの真ん中にある大陸なので、地震や火山活動も少ない。10数億年前の化石とか平気で出てくる。それから日本の真南に位置するために日本との時差がほとんど無い。時差ボケで旅行初日をベッドで過ごすリスクを負わずにすむのは、オーストラリア旅行の最大のメリットの一つ。
長年に渡り地理的に孤立した大陸であったため、オーストラリアには独特な生態系が存在している。オーストラリアの哺乳類、爬虫類の9割近くは固有種である。
オーストラリアは他の移民国家と同様に多民族国家である。国民の8割以上はヨーロッパからの移民にルーツを持つ白人である。残りはアジア系や先住民族のアボリジニで占められる。かつては白豪主義と呼ばれる差別的な政策がおこなわれており、白人以外の移民は禁止されていた(とある国の人種が増えすぎて、今日ほど国際的な紳士協定がない昔なので侵略される恐れがあったため)。また先住民族であるアボリジニへの迫害も長年に渡り行われていた。
1972年に白豪主義政策が撤廃されてからは、中国系を中心にアジアやその他の地域からの移民も受け入れるようになった。2008年になり、オーストラリア政府はアボリジニに初めて公式的に謝罪した。現在は多文化・共生社会を謳うオーストラリアであるが、その歴史はそれほど長くないとも言える。
なおアボリジニとはオーストラリアの原住民の総称で、単一の部族を指す言葉ではない。各地にあるアボリジニ文化センターなるセンターでは、伝統的なアボリジニの文化について知ることができる。ディジュリドゥやブーメラン、アボリジニアートなどの工芸品はお土産としても人気。
BBQはオージーのソウルフード。国民食ともいえるほど生活に溶け込んでおり、週1のペースでBBQをする。どこの家にもBBQ用のコンロ(たいていはガスボンベ付き)が置いてあるだけでなく、公園などにも備え付けのBBQコンロが置いてあったりする。ガス代は税金で出してるっていうぐらいだから、オージーのBBQ好きはたいしたものである。ちなみにBBQを作るのはオーストラリアでは男の仕事。
オーストラリア人はビール好きが多い。日本のビールよりもドライで、アルコール度数低めのものが多い。チューハイはないが、各種ウィスキーやラム酒のコーラ割り、スミノフアイスなどが売られている。特にバンダバーグという白熊のラベルがついたラムをコーラ割りにしたドリンクが非常に美味い。
レストランでカンガルーステーキが出てくる。カンガルーは現地人にとって農作物を食い荒らす害獣で、
狩ることを推奨されている。スーパーにもカンガルー肉が並んでいる。
メシマズ国家イギリスから人を受け入れた国なので料理の腕前はお察しであり、オーストラリア在住経験者のブログには「オーストラリアの食事はいまいち」という文章が多く並ぶ。
オーストラリアは畜産大国で、牛肉と羊肉を大規模に生産している。
英国植民地だった19世紀のころから、羊を放牧して羊肉や羊毛を利用する産業が盛ん。
英国とオーストラリアを往復するには長い航海となるが昔は冷凍船がなく、長持ちする肉が求められた。
常温で長持ちする羊肉の生産が発展していった。
さらには牛肉の生産も盛んで、オージービーフとして全世界に輸出している。アメリカ産と違って国土が乾燥しているため、抗生物質などの薬品投与が不要なので、安全性を謳っている。
広大な農地のため、バイクや自動車、さらにはヘリコプターや飛行機を使って牛を追って飼育する。
ヘリコプターで牛を追う「ヘリコプター・カウボーイ」の動画は多い。動画1、動画2、動画3
この反面、漁業はあまり発展していない。巨大な河川が少なく、河川から海に流入する栄養分が貧弱で、近海の魚が少なく漁業は不向きである。広大な排他的経済水域から考えると漁業生産が非常に少ない。
オーストラリアが捕鯨反対に熱心なのはここら辺に一因があり、漁業や魚食があまり身近でないので捕鯨に共感が湧かない。
また、「魚食が流行して畜肉の売り上げが落ちては困る畜産業界が捕鯨反対の後押しをしている」という
陰謀論まで飛び出す始末である。この陰謀論の真偽はともかく、オーストラリアの畜産業界が同国で重い地位にあること自体は事実である。
オーストラリアはスポーツ大国で、様々なスポーツが人気。人口に対する五輪メダル獲得比率も世界トップクラスで、政府のスポーツ振興政策も熱心そのもの。
英連邦の一員らしくラグビー、クリケット、競馬が盛ん。バスケ、テニス、水泳、モータースポーツ(特に二輪のMotoGP)でも世界的選手を生みだしている。東海岸ではマリンスポーツも人気。
オーストラリアンフットボールというラグビーを元に作られた球技が一番人気のスポーツとなっている。広いフィールドをひたすら走る運動量の多い競技。とにかく観客動員が高く、10万人のスタが埋まる。
サッカーは人気が最上位ではないが、ご存じの通りなかなかレベルが高い。サッカーオーストラリア代表は日本代表の好敵手になっている。
オーストラリアのナショナルカラーは金色と緑で、国花のワトルの黄色い花と緑の葉が由来。国際試合に出るスポーツ選手はたいがい金色を代用した黄色と緑色のユニフォームを着ている。
日本とオーストラリアは経済面では日豪FTAを締結し、軍事面では日米豪印戦略対話(通称クアッド)を組んで対中露路線の足並みを揃えるなど、非常に友好的な関係を保っている。日豪共同訓練を円滑なものにするため英語を話せる自衛官がオーストラリア軍に派遣されているほど。世界でも有数の富裕国であるため、日本からワーキングホリデーとして働きに出る人も多い。一方、捕鯨問題では大きく対立している。
捕鯨問題では反捕鯨の代表的国家であり、好感度を下げる要因になっている。「鯨を殺す日本人は、銛を刺して殺しましょう」なんてCMも制作されたようだ。勿論、知日・親日的な人も多いのでそっちと仲良くしましょう。
今でこそ戦略的パートナー関係の日豪だが、先の大東亜戦争においては枢軸国・連合国に分かれて敵対していた。日本軍は東南アジアを制圧し、オーストラリアの眼前まで勢力圏を前進させたため、互いに激しい空襲を仕掛けており、特に北部の街ダーウィンへは64回に及ぶ空襲が行われている。またオーストラリア東部には連合軍の主要補給路が2つあり、1943年中盤まで伊号潜水艦による通商破壊が実施された。1945年初頭にも日本海軍の要請を受けたドイツのU-862が通商破壊に来ている。ゆえに戦後しばらくは反日感情が強かった。
一方、オーストラリアはダーウィン沖で撃沈した伊124の追悼慰霊のため銘板を設置したり、シドニー港を攻撃して戦死した甲標的乗員4名を海軍葬で手厚く葬って戦時中にも関わらず遺骨を返還するなど、紳士的な面を見せた。2018年11月には安倍総理がダーウィンを訪れて犠牲者や戦死者の慰霊碑に献花と黙祷を捧げた。これについてマイケル・ガナー首席大臣は「今ダーウィンは過去の過ちを許し、平和のシンボルになった」と述べている。
ちなみにアメリカ調査会社が行った好感度調査によると、オーストラリア人の8割が日本に好意的であり、捕鯨問題の対立を考慮すると日本への好感度は意外にも高いといえる。
オーストラリアのパース造幣局は世界的に知られるカンガルー金貨を発行しているが、同じ金貨でも楽器が描かれたウィーン金貨を発行しているのはオーストラリアではなくオーストリア(Austria)である。
日本や英語圏ではこの両者が混同されることがしばしばあり、それがネタとして利用されるケースも存在する。
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最終更新:2024/12/20(金) 18:00
最終更新:2024/12/20(金) 17:00
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