ヤンデレとは、人間の性格・状態を表す「病んでいる」+「デレ」を意味する単語である。萌え属性の一つ。
曖昧さ回避
概要
狭義には、誰か(殆どの場合主人公)に対して好意を抱いている(デレ)が、その強すぎる好意が直接的または間接的な原因となって精神を蝕み、精神的に病ん(ヤン)でしまう状態の進行、或いはなってしまった状態を指す。
2005年前後にインターネット上で既に存在した「ツンデレ」の派生語として誕生した。
ツンデレを始めとする他の○○デレとはやや異なり、好意が好意として正しく表出する可能性は極めて低く、終盤に行くにつれて「ヤン」の方が強くなっていくことが多いため、ハッピーエンドとはなりづらい属性である。
一般に、初めはどこにでもいるような普通の子或いはやや内向的な子であったのが、作中で主に人間関係の修羅場、裏切り、欺瞞など凄まじい惨状を受けながら、自分の想いと目の前の現実との狭間で葛藤し・・・その結果として想いだけが歪んで強くなり、徐々に精神を病んでいき、行動が狂い始め、そして・・・という形式が多い。
最終的には、まさに「鮮血の結末」とでも言うべき凄惨な結末となる場合が多いが、狭義のヤンデレにとって重要なのはその流血沙汰そのものではなく、その最終描写の背後にある、精神的に追い詰められ壊れていく過程やその身を壊すほどに強大すぎる愛と葛藤と独占欲に萌えるのが主であり、「最早病んでも仕方ない」というある種の同情や「ああ、やはり惨劇は避けられないのか・・・」というカタルシスに近いものがある。なので、必ずしも猟奇的、攻撃的である必要はなく、最後に刃傷沙汰になるとも限らない(「舞姫」のエリスのように、本人の自我崩壊で終わる結末も多い)。
「最終話の最終箇所だけ見てもヤンデレの良さは分からない」とも言える。
アニメでは
『School Days』の桂言葉やアニメ版『SHUFFLE!』アニメ版の芙蓉楓(空鍋も参照)などが有名。その他には『つよきす』の佐藤良美がダークよっぴーとしてニコニコ動画でも話題になった。多くは恋愛シミュレーションゲームや深夜アニメに登場するキャラクターとして見られるが、ゴールデンタイムでも『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』のユベルといった強烈なヤンデレが存在する。
もし、ヤンデレにが発生するドロドロした状況から抜け出そうとする場合、惨劇になる前に相手に立ち向かい決着をつける必要があるのだが、「立ちふさがるものを破壊してでも自分の意志を貫く」と言う行動はかなり漢である。
そのため、ヤンデレが萌え属性となりうるのは大体女性だったが、男性にも狭義のヤンデレに当たるものは存在しており、最近は女性向けの恋愛シミュレーションやBL界隈などで男性のヤンデレも需要が増えている。ヤンデレ男大全 in 801板@ wiki
また、公式設定では本来ヤンデレではないにもかかわらず、ネタや二次創作でしばしばヤンデレにされてしまうキャラクターも稀に存在する(「シスタープリンセス」の可憐、「けいおん!」の平沢憂など)。但し、これらはあくまでも非公式設定なので、風評被害の恐れもあるため頻用は避けたい。
狭義のヤンデレと「描写」との関係
作品をさらっと紹介する場合どうしてもラストシーンや特徴的なシーンを見せることになってしまうため、そこだけ見ると猟奇的かつ攻撃的なイメージを持たれがちであり誤解を受けやすい属性の一つである。
しかし、上記のとおり狭義のヤンデレの萌えポイントは寧ろ病んでいく過程と、『それらを背景とする結末』にある。
そのため、攻撃的かつ病的な性格をしているキャラでもあってもそれが主人公への好意によって病んだのではなく別な理由があったり(竜宮レナなど:後述)、そもそも地の性格が危険極まりない(極端な例はドクロちゃん、月宮あゆなど)キャラもいるため、猟奇=ヤンデレではない。
また顔面崩壊や目のハイライト(光沢)を消すなどの描写をされることも多いが、もともとの性格が歪んでいるために表情の変化が激しいキャラも顔面崩壊する場合があり、目のハイライトを消す描写は盲目キャラにも使われる表現であるため、それもまたイコールヤンデレというわけでもない。逆に、狭義のヤンデレに当てはまるのの中にも、その好意が病みに変わった後も最後までその思いを放出せずに自分の内に押し込んで自滅崩壊してしまうタイプもいる。
広義のヤンデレ
先のような誤用があまりにも広がったことやそれによって表層的な狂気のみを真似てヤンデレを自称する物が出たことで、精神的に病んでいるキャラが他のキャラに好意を示している様子全般を指して「ヤンデレ」とする場合がある。
例えば、『ひぐらしのなく頃に』の竜宮レナは圭一に好意を抱き、かつ非常に病んでいるのではあるが病んでいる原因と抱いている好意が無関係である。そのため(狭義の)「ヤンデレ」ではなく「ヤン」と「デレ」が偶然同時発生しているだけであるため狭義のヤンデレには含まれず、またひぐらし原作のファン及び狭義のヤンデレを好む人からはヤンデレという語句の誤用の典型とする人もいるが、やっぱり病んでてデレてるのでヤンデレとして扱われることがある。
ニコニコで有名なヤンデレCDについても「ヤンデレ」の名を冠してはいるものの、病んだ経緯がすっとばされてしまっており最初からクライマックスであるためこちらに近い。というより、狭義のヤンデレの場合「如何にして病んだか」を視聴者が納得するまで作中でドロドロと書き続けなければ成立しないため仕方ない部分はあるのだが。
ツンデレの派生語として
概要において、ツンデレの派生語として作られたが「最初は〇〇で進行と共にデレ」である他の属性と異なると書いたが、ツンデレの派生語として成り立つ場合もある。
すなわち、ヤンデレに該当するキャラクターの病んだ原因を解決してハッピーエンドに持っていけるような場合、「初めは病んでて最後はデレ」となるためである。
病んだ原因が好意と無関係ならば可能性はあり、先述の竜宮レナもこちらに該当しうる。
病んだ理由が好意に依る場合はかなり難しいが選択肢のあるゲームなどではルート次第で可能な場合もある。
ヤンデレの始祖
『School Days』よりも5年も早く登場していただけに、ヤンデレという言葉が使われるようになった際は、「時代がねーちんに追いついた!」とファンの間で言われていた。
関連動画
関連静画
コミュニティ
関連キャラクター(狭義)
ヤンデレキャラはあなたの心の中に・・・
- 佐々井夕奈(銀色)・・・ヤンデレの始祖。通称ねーちん。独占系?
- 我妻由乃(未来日記)・・・ヤンデレ四天王の一人、一人でヤンデレ属性の全てを網羅する。
物語開始時点で既に超病んでおり最初は広義のヤンデレに含まれるが、病んだのは主人公への好意故でしっかり背景もあることが作中で明らかにされるため狭義のヤンデレの要件を満たす。また、他のヤンデレとは逆に絶対に諦めないため、主人公を守るためにあらゆる犠牲、被害を厭わない、その結果・・・。通常相容れない筈の3種類のヤンデレの要件全てを満たし、普通なら末期レベルのヤンデレと最初から最後までずっと一緒という特異な例。独占・依存・献身系。 - 桂言葉(School days)・・・ヤンデレ四天王の一人にして、今やヤンデレの代名詞とも言える人物。「鮮血の結末」「永遠に」などのバッドエンドで、初期のキャラクターと比べ変わり果ててしまうEDで有名に。ルートにより独占系にも。
- 芙蓉楓(SHUFFLE! / Really?Really!)・・・ヤンデレ四天王の一人。アニメ版の空鍋で有名に。異常なまでに献身的な理由は「Really?Really!」等で明らかに。献身・依存系。但し、原作ではヤンデレキャラではなく、彼女をヤンデレの代表キャラに挙げることを快く思わない人も多いため、注意が必要。
- 園崎詩音(ひぐらしのなく頃に)・・・・ヤンデレ四天王の一人。独占・依存系ではないが、自分の恋人が行方知れずになったことが原因で次第に狂気が露わになり、関わった人物達を虐殺していく。
- 上崎裡沙(アマガミ)・・・主人公のトラウマの元凶でありながら、再来を防ぐべく様々な行動を起こす。屈指のフラグブレイカーでもある。独占系。
- 久遠寺華澄(コ・コ・ロ…シリーズ)・・・シリーズ通して出演する。ゲームそのものは近親やゲイ要素が有名。独占・依存系。
- 早乙女沙弥香(コ・コ・ロ…II)・・・久遠寺華澄が転生した姿。独占・依存系
- 佐藤良美(つよきす)・・・ダークよっぴーとして有名に。ヤンデレというよりは黒姫化?傾向としては依存系。
- 月島美夏(狂った果実)・・・主人公に対する愛情に関する描写が少ない為、ただ病んでるだけではという説もなくはない。
- 草加雅人(仮面ライダー555)・・・ヒロインを守り、自分だけのものにするために主人公である巧や勇治を陥れていく。小説版のレイプと達磨はみんなのトラウマ。独占・依存系。
- 細川忠興 / 細川三斎(戦国時代の武将)・・・正室の細川ガラシャに対するヤンデレな逸話がある。嫁をチラ見した庭師を殺害して食事に戻る、嫁をキリスト教に改宗させた侍女の鼻を削ぐ、嫁がかばった男を切り捨てその生首を嫁に投げる、「他人の手にかかって辱めを受けるくらいなら自殺しろ」という書状を送る等、逸話に事欠かない。稀少な男性のヤンデレキャラ。
- ジン=キサラギ(BLAZBLUE)・・・脅威のヤンホモ。ラグナへの愛がユキアネサと性格により歪み、その愛はシリーズが進むごとに激しくなって行く。BBCPでは前作CSのストーリーモードで秩序の力の支配に成功したためヤンホモ脱出・・・したと思ったらさらにひどいことになった。献身・依存系。
- 穂村愛美(君が望む永遠)・・・マナマナルートは、君望をやった人の多くがトラウマになったとされる。独占系。
- 牧野亮子(高校教師(映画版))・・・実の兄を介護殺人、片思いの恋人を鮮血エンドに。精神疲労系?
- 六条御息所(源氏物語)・・・日本文学を代表するヤンデレ。嫉妬等から生霊となってしまう。夕顔を祟り殺したのも、葵の上が夕霧を産んだ直後に亡くなったのも、彼女とされる。
- ジャイボ(ライチ☆光クラブ)・・・ヤンホモ。ゼラの興味がいくもの全てに嫉妬し、光クラブのメンバーを片っ端から殺してゆく。最終的には光クラブ自体に嫉妬し、ライチにぺしゃんこにされる。ゼラと同性ながらも肉体関係がある。
関連キャラクター(審議中)
広義や誤用例にあたる可能性のあるキャラクターは、暫定的にこちらの項に登録してあります。
- 赤木リツコ(新世紀エヴァンゲリオン)
- 赤坂美月 / 赤坂志穂(ダブルキャスト)
- 暁美ほむら / 悪魔ほむら(魔法少女まどか☆マギカ)
- アニー(ミザリー)
- 綾小路咲夜(ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCDぎゃーーーっ!)
- 新垣あやせ(俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
- 伊邪那美神 / イザナミ(古事記)
- 磯良(雨月物語)
- 岩下明美(学校であった怖い話)
- 厩戸皇子(日出処の天子)
- 浦島可奈子(ラブひな)
- <A-Q>クオンタム=クオータ(ツインシグナル)
- エクトル・ベルリオーズ(フランスの作曲家)
- S県月宮(お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない!)
- 江迎怒江(めだかボックス)
- エリス(舞姫)
- エリック / 怪人 / ファントム(オペラ座の怪人)
- 遠藤盛遠 / 文覚(新・平家物語)
- 及川宗佑(ラスト・フレンズ)
- お市の方(信長 KING OF ZIPANGU)
- お岩さん(東海道四谷怪談)
- 大井(艦隊これくしょん)
- 大倉都子(ときめきメモリアル4)
- 大姫(草燃える、義経、鎌倉殿の13人) ※源頼朝と北条政子の長女
- 織田信長(麒麟がくる)
- 尾崎玲子(アイドルマスター ディアリースターズ)
- 越智にゃん(カチコミ!!)
- オティヌス(新約 とある魔術の禁書目録)
- カオナシ(千と千尋の神隠し)
- ガストン(美女と野獣)
- 桂田冬彦 / 冬彦さん(ずっとあなたが好きだった)
- 柏木園子(ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD)
- 川﨑宗則(トロント・ブルージェイズ)
- 如月千早(アイドルマスターXENOGLOSSIA)
- 木津千里(さよなら絶望先生)
- 公由夏美(ひぐらしのなく頃に)
- 清姫(安珍・清姫伝説)
- 雪華綺晶(ローゼンメイデン)
- 霧島翔子(バカとテストと召喚獣)
- クイーンミラージュ / キュアミラージュ(ハピネスチャージプリキュア!)
- 九崎凛子(おまもりひまり)
- 呉キリカ(魔法少女おりこ☆マギカ)
- クロード・フロロー(ノートルダムの鐘)
- 河本綾瀬(ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD)
- 木之坂霧乃(Gift〜ギフト〜) ※アニメ版のみ一人糸電話
- 小森霧(さよなら絶望先生)
- 西園寺世界(School Days)
- 佐久間まゆ(アイドルマスター シンデレラガールズ)
- 佐々木小次郎(戦国無双)
- 佐藤聖(マリア様がみてる) ※過去のエピソードのみ
- 双子座のパラドクス(聖闘士星矢Ω)
- 篠原みゆき(世にも奇妙な物語「声を聞かせて」)
- 新川恭二 / シュピーゲル(ソードアート・オンライン)
- 神宮寺くえす(おまもりひまり)
- 迅鯨(艦隊これくしょん) ※キラー・ホエール(艦これ)
- 杉浦多佳子(Another)
- 健音テイ(UTAU)
- 千石撫子(囮物語)
- 惣流・アスカ・ラングレー(新世紀エヴァンゲリオン)
- 十川二三(瑠璃垣夜子の遺言)
- 平頼綱(北条時宗)
- 龍田(艦隊これくしょん)
- たよ(樅ノ木は残った)
- 常月まとい(さよなら絶望先生)
- ティンカー・ベル(ピーター・パン)
- 遠山かなめ(緋弾のアリア)
- 戸川純(歌手、女優)
- 十九川菜摘(中二病でも恋がしたい!戀)
- 鳥羽天皇(平清盛)
- ドン・ホセ(カルメン)
- 中原岬(NHKにようこそ!)
- 名取羽美(かってに改蔵)
- 濃姫(戦国無双)
- 野々原渚(ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD)
- パーム・シベリア(HUNTER×HUNTER)
- 萩原雪歩(アイドルマスターXENOGLOSSIA)
- パラス(聖闘士星矢Ω)
- 般若(能)
- 雛鶴あい(りゅうおうのおしごと!)
- フィオーネ姫(ドラゴンクエストIX)
- フェーリ(ぷよぷよ)
- 藤乃静留(舞-HiME)
- ヘラ(ギリシア神話)
- ベラルーシ(Axis Powers ヘタリア)
- 北条沙都子(ひぐらしのなく頃に業)
- 星野あさみ(Myself;Yourself)
- 細川可南子(マリア様がみてる)
- 星伽白雪(緋弾のアリア)
- 間桐桜(Fate/stay night)
- 真島涼子(パワプロクンポケット11)
- MAYU(VOCALOID)
- ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)
- 御園マユ(嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん)
- 水奈瀬ゆか(11eyes)
- 宮村みやこ(ef - a tale of memories.)
- 美瑠姫(風林火山)
- 麦野沈利(とある魔術の禁書目録)
- メディア(ギリシア神話)
- 山岸由花子(ジョジョの奇妙な冒険)
- 由布姫(風林火山)
- 雪代縁(るろうに剣心)
- ユノア・アスノ(機動戦士ガンダムAGE) ※小説版のみ
- ユベル(遊戯王GX)
- 義姫(独眼竜政宗)
- 淀殿(軍師官兵衛)
- ラムダデルタ(うみねこのなく頃に)
- ロロ・ランペルージ(コードギアス 反逆のルルーシュ)
- 若葉みらい(魔法少女かずみ☆マギカ)
- リィズ・ホーエンシュタイン(シュヴァルツェスマーケン)
- モヨ子(ドグラ・マグラ)- 狭義なのか広義なのか、読んだらこっち[読者]が狂うのでオチオチ確認も出来ない。
関連項目
- デレの一覧
- 萌え要素・属性の一覧
- ヤンデレの女の子に死ぬほど愛されて眠れないCD
- ヤンデレCDと会話させるシリーズ
- ヤンデレCDを編集したシリーズ
- ヤンデレバトルシリーズ
- ヤンデレP
- ヤンデロイド
- ヤンデレ四天王
- ヤンレズ
- クレイジーサイコレズ
- ヤンホモ
- ヤンアホ
- メンヘラ
- 東方病照娘
- ヤンこれ
- ヤンデレーン
- 恍惚のヤンデレポーズ
- 闇堕ち
- 黒化
- レイプ目
- 精神崩壊
- 天城越え
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