怪人単語

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カイジン

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怪人とは、怪しい人物である。この記事では主に日本の特撮ヒーロー作品に登場する怪人について解説する。

概要

本邦のフィクションにおいては、江戸川乱歩の『怪人二十面相』が怪人という言葉の定着に大きな影響を与えており、テレビ作品などに乱歩作品を踏襲する形で登場した怪人は普通の人間であった。これに対し『仮面ライダー』以降の特撮ヒーロー作品に登場する怪人は改造人間などの普通の人間ではないキャラクターが主流となっていった（ちなみにアメリカンコミックに置き換えると、前者は「ヴィラン（Villain）」、後者は「スーパーヴィラン（Super villain）」に相当する）。

『仮面ライダーシリーズ』『スーパー戦隊シリーズ』などの、主に等身大のヒーローが活躍する特撮作品の悪役キャラクターは一般的に「怪人」と呼称される。一口に怪人と言っても登場する番組、所属する組織などによって改造人間、宇宙人、ロボット、妖怪や魔物の類など種類や形態は多岐に渡り、『仮面ライダー響鬼』の巨大魔化魍のような明らかに人の形を逸脱したキャラクターも含まれる。
主として悪役に対して用いられる呼称だが、『仮面ライダーアマゾン』のモグラ獣人のように正義の心に目覚めたり、『爆竜戦隊アバレンジャー』のヤツデンワニのようにヒーローに恋をしてしまうなど、なんらかの事情によりヒーロー側に味方する怪人も稀に存在する。

『ウルトラシリーズ』のような巨大ヒーローが登場する作品における異形の生物は、通常は怪人ではなく「怪獣」にカテゴライズされる。一方で、「誘拐怪人ケムール人」のように別名として怪人の名を持つ場合もある。なお、同シリーズの作中においては、人に近い姿や言動をとる者たち（異星人や地底人）のことを「○○（出身地）人」などと呼称して怪獣との呼び分けを図ることも多い（ただし、フィギュアや書籍などでは大抵の場合怪獣枠に分類される）。

「怪人」「怪獣」を強いて大別するならば、人に近い五体や知性・言語能力等の人間的属性を有するものを怪人、それ以外（獣型、不定形生物等）を怪獣とする傾向がみられる（『超星神シリーズ』など怪人と怪獣が両者とも登場するような作品において特にこの傾向が強い）。
ただし、前述の魔化魍のように人の形を逸脱した怪人もいれば、『宇宙刑事ギャバン』の「ベム怪獣」のように、他の東映作品ならば怪人にカテゴライズされる存在を怪獣と呼称する例もある。
すなわち、怪人と怪獣を厳密に区別する規定はないと言えよう。