最近読んだ本の中に、『Every Layout─モジュラーなレスポンシブデザインを実現するCSS設計論』という一冊があります。ウェブにおける汎用性や拡張性について、私自身が日頃から考えていたことが言語化されており大変感銘を受けましたので、今回本noteでは内容を紹介がてら私なりの考察を述べてみたいと思います。 本書はウェブサイト「Every Layout」の内容を日本語版として翻訳したもので、CSSについて書かれた技術書ですが、いわゆるセレクタの書き方やコンポーネントの分類について解説しているような一般的なCSS設計書ではありません。 ページを割いて主張されるのは、もう少し抽象的な、CSSが本来持つ柔軟性や汎用性といった性質についてであり、その性質を尊重・活用しながら、効率的に再帰的かつ堅牢なレイアウトを体現することを目指す具体的なメソッドです。 結果として本書はCSSの更なる習得を目指す