サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
今年の「#文学」
d.hatena.ne.jp/cobachican
中学生の頃からロックキッズだった僕にとってNYは憧れの街だった。まずなによりも70年代の中頃に輝きを放ったNYパンク、その中でもテレヴィジョンとパティ・スミスは別格で、彼らの1stアルバムである「マーキームーン」と「ホーセス」はそれこそ(もうCD時代だったけど)すり切れるくらい聴いた。タイトでシャープな演奏と熱いのか冷たいのか分からない鼻にかかった歌唱は当時「ロックはヘヴィメタしか認めない」と意気がっていた僕の青臭い主義と感性に揺さぶりをかけ、「ヘヴィーメタルと違って音は細くて簡素なのに何故こんなにも”過激”に聴こえるのだろう。いったい音楽って何だろう?」と今に至るグッド・ミュージック探究の端緒となった。小学生の頃に好きだった歌謡曲、そして当時流行っていたヘヴィメタで僕の音楽遍歴が終わっていたら、「ポップスやロックはキッズやティーンの音楽だよ。もうオジサンの自分とは縁がないね」と余裕かまし
予告通り「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」に初音ミクは出演しました。時間は番組最後の4〜5分でしたけど、実に堂々としたパフォーマンスだったと思います。英語詞による歌唱でしたが、ほかには特にアメリカナイズされたところもなく、いつものふてぶてしい初音ミクでした。裏方も含めて「踏んできた場数が違う」といった感じでしょうか。7年以上キャリア積んでますからね彼女。ぽっと出の新人じゃない。クリプトン自らの演出なのか、番組スタッフによる采配なのか分かりませんが(たぶん後者でしょう)、スタジオライブの見せ方は非常に優れたものがあったと思います。おそらく収録スタジオは狭いのでしょう。ですがその狭さを言い訳にせず、ギターとドラムをミクの前方に配置するという大胆な策で、本来はない奥行きを生み出しました。これによりカメラはギタリスト越しにミクを撮影できることになり、他のカメラにもバンドメンバーが
9月のボカロ曲20選。ノミネート53曲から厳選。 2014年9月ボカロ曲20選http://www.nicovideo.jp/mylist/45899931 チャートアクションで健闘した作品はひとつかふたつくらい。5桁再生は2曲で、4桁と3桁再生がほとんど。毎月自分なりのベスト選集を編んでいるが、再生数的にはだいたい似た感じになる。その度に「こんなものだろう」と「こんなものではないはずだ」が僕の心中でせめぎ合う。「こんなものだろう」とはボカロ曲をいまだ熱心に聴き続けているリスナーの数を考えると、3桁4桁の再生数で落ち着くのが妥当だろうという読みから発せられるものであり、「こんなものではないはずだ」は曲のポテンシャルを考えるとあまりに評価が低すぎるのではないかという憤りから発せられるものだ。ただし「ボカロ曲は最高水準」の記事をアップした半年前ならいざ知らず、現在では「こんなものだろう」が「こ
2007年以来、ボカロシーンを見続けているので、さすがに、もうちょっとやそっとのことでは驚きません、と余裕ブッこいていたら、また驚かされてしまいました。ミクさん恐るべし。でもいくらなんでもこれは驚くよ! 【MIKU EXPO】『MIKU EXPO in NY』イベント情報更新!&初音ミク全米人気TV出演決定! – 初音ミク公式ブログ 人気TVとは米CBSのトーク・バラエティ「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」のこと。日本の番組に例えると生バンド付きの夜版「笑っていいとも」といった感じでしょうか。いや「今夜は最高!」か。例えが古いか。とにかく「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」は人気コメディアンであるレターマン氏がホストを務め、ゲストとのトーク、コメディコーナー、歌手やバンドによる生ライブといった構成で送る正味60分ほどの番組。放送開始が1993年なので長寿番
初音ミク8年目シーズンの初っぱなにドロップMIKUHOP LPhttp://stripelesslabel.tumblr.com/post/96258100680/mikuhop-lp-release 朝日新聞がいまだにボカロ入門記事を書き、世間一般的なイメージも「あのホログラムで歌って踊っているやつでしょ」的な地点から一歩も進まず、ライトなボカロファンは「最近のボカロはわからない」とカラオケとゲームで居心地の良い過去に安住する中、コンピレーション『MIKUHOP LP』は8月31日にリリースされた。全13曲、どの曲も尖りまくっている。どのクリエイターも才気走っている。萌えじゃないジャケもインパクトがある。断言するけどニコニコ動画では絶対にウケない。カラオケ化もされない。DIVAにも入らない。踊れるけれど踊るにはアクが強すぎる曲が多い。ただ聴くためだけにある13のチューン。クラスのみんなは
BUMP OF CHICKENと初音ミクのコラボ曲「ray」のフルバージョンPVがようやく解禁になった。 試聴用のサビ30秒バージョンを耳にした時は正直いって「これはしょぼい」とショックを受けたが、フルバージョンをそこそこの音質と音量で聴いたらとても良かった。試聴は当てにならない。特に低音質のサビだけで曲の良し悪しを聴き分けろというのが間違ってる。曲で大事なのはイントロだろ!ということでフルで聴いたら気に入った。ミクとのコラボを想定に作られた曲でないにもかかわらず、ミディアムテンポのどっしりしたビートの上にシンセとストリングスが厚めに乗っかるというバッキングはとてもミク向きなもので、無理矢理ミクを曲にねじ込んだという印象はない。BUMPはギターバンドとのイメージが強かったのでなおさら意外だった。何より歌メロが良い。耳にスッと入ってくる。ただしkzさんの調声は例のごとくオートチューンを深くか
MATSURI DA DIVA行ってきました。 ミクさんがそこにいる感を堪能するのがSEGAライブの醍醐味ですが、今回に限っては「39surround」が作り上げた音響に酔ってました。特に「Tell Your World」と「LNGN」はステージ観ずに、目を閉じて聴き入ってましたわ。四方から音がぐわーと迫ってくる興奮は、あの場でしか味わえない。リズムパートは基本前からなんだけど、ギターとストリングスは空中を飛び回り、初音ミクの歌声は観客を包み込んでいく。これぞ僕が夢見ていた「ミクさんがあまねくいる」というやつですよ。アリーナ席中央最高や。チケットを人に譲らなくてよかった。でも音響が時代の一歩先に行っていたせいで、ディラッドボードに映し出される初音ミクは古ぼけて見えました。くっきり、はっきり、ぬるぬるだったけど、なんかね、この方式はもう限界じゃないかな。初見の人には新鮮だろうけど、見慣れてし
2014年2月ボカロ曲39選http://www.nicovideo.jp/mylist/41984238 「いまボカロ曲は過去最高水準にある」と断言できるのは僕が日々新着ボカロ曲をひととおりチェックしているからで、ランキングのTOP30や、メジャーレーベルの最新コンピCDを視聴している人にはまったく実感がないかと思います。それどころかボカロ曲に関しては「衰退」や「終焉」を大きな声で主張したほうが支持されやすい空気がある。たしかにティーンエイジャーが主導権を握ってからここ2、3年のヒットチャートには僕も閉口してしまうことが多々あり、「これはティーン(とティーンの小遣いを狙う遣り手)に完全に喰われたな」と苦々しく思いましたが、ところがどっこい2014年に入ってからというもの、「これだぜ!」とガッツポーズしたくなる新曲が連発しているのです。ティーンに媚びず、過去のヒット曲をなぞらず、自身の作風
天使のごときミクさんが歌って踊る「マジカルミライ2013」を、人の欲望渦巻く街、新宿・歌舞伎町を背にして、ユニカビジョンなるハイビジョン大画面で観賞するという販促イベント?(http://bit.ly/1huDXbR)に行ってきました。 一日六回の上映があり、僕が観たのは夜8時の最終回。いやいや思っていた以上に見応えがありました。ライブ映像をそのまま三画面に流すのかなあと思いきや、時に三画面をひとつの画面にしたり、ふたつとひとつにしたり、それぞれに別映像を流したりと、三画面ならではの演出が入っていて、ここでしか観れない31分の見事な映像作品になっているのでした。テロップの入れ方も丁寧で、エンディングは尻切れにならないよう配慮された編集がなされてました。モニターの鮮やかさは申し分ないものなので、これはボカロ好きならば観ておくべき。観ないともったいない。選曲もベストだしね。でも残念ながら音はし
色々と思うところがあり、本日ついに(というか仕方なく)ニコ動のプレミアム会員になりました。マイリス数の制限がほぼなくなったので、自分の記憶整理も兼ねて年別のボカロ100選を現在作成中であります。取り急ぎ2012年分はできました。以前に別アカウントで作成した2013年分も本アカウントに移したので、前のは消えてます。お気に入り登録をしていた方は誠に申し訳ありませんが、登録し直して下さい。すみません。 リンクはこちらです2013年ボカロ曲100選http://www.nicovideo.jp/mylist/41259269 2012年ボカロ曲100選http://www.nicovideo.jp/mylist/41262980 ついでに2014年の月別10選も貼っておきます。http://www.nicovideo.jp/mylist/41258970 2012年と2013年を比べて分かることは
年末のボカロシーン、最大のヒットになりそうなのがこちらである。 2013年12月22日「マイナーだけどハイセンスなボカロ曲集」 VOCALONOBISを運営する_Gissy氏が作成した本作は22日0時に投稿されると、再生数は5日間で7万を超えた。メドレー形式の曲紹介動画としては驚異的な伸びだ。リスニング目的のノンストップメドレーならまだしも、あくまで曲の紹介動画である。これはちょっとした事件と見るべきだろう。本作はスムーズな導入や選曲、曲順、編集など何かと気が利いていて、尺は長いが飽きることはない。タイトルのつけ方も挑発気味で「ハイセンス」と主張されれば人は自分の耳で確かめて、難癖のひとつでも付けてみたくなるものである。売り文句は大事だ。 _Gissy氏の狙いとしてはまず第一に、埋もれている、あるいは埋もれつつある「ハイセンスなボカロ曲」を迅速に見つけるには、VOCALONOBISこそが最
2013年のボカロ曲10選&100選です。UTAUもCeVIOも入っています。ちなみにみんなの10選はこちら(http://togetter.com/li/600760) 年間ベスト10には知る人ぞ知る曲よりも素直にヒット曲を選びたい性格なので以下のようになりました。ボカロシーンの外側にいる人に「今年のボカロのヒット曲ってどんな感じよ?」と訊ねられたら、「こんな感じよ。充実の1年さHAHAHA」と自信を持ってオススメできる10曲であります。そして「他にはないの?」と食いついてきたら「もっとハッピーになれる100曲はこれさ」とドヤ顔で差し出すリストがこちらになります。2013ボカロ曲100選 http://www.nicovideo.jp/mylist/39634695 自分仕様の曲リストをまじまじと眺めると、僕はひとひねり、いや、ふたひねりくらいしてあるメロディラインやビートが好きなんだ
先日、軽い気持ちでアップした「ボカロ100選(http://bit.ly/19eVApP)」ですが思いのほか多くのブックマークを頂きました。(7日現在で172BM)しかもブックマークしてくれた方々のアイコンの半数がボカロやアニメキャラではなく、顔写真やデザインイラスト風のものでした。アイコンだけでその人となりを判断するのは早計ですが、なんとなく、これまでとは違ったルートに情報が流れていると感じます。 希望的観測ですが、ボカロを色物ではなく「魅力的な音楽のひとつ」として捉えたい層はここ数年で急速に厚くなってきているのではないでしょうか。彼らは”赤い公園”や”ストライプス”など、いま活きのいい音楽と同じ次元でボカロを聴きたいリスナーだと思われます。問題はそういったリスナーの嗜好や欲求に応え、ボカロ曲を聴かせるメディアがないことです。 ニコ動はボカロ音楽専用ページでオススメ曲を紹介し、紙メディア
前回は変化球を投げましたが、今回、直球勝負してみました。2007年から2012年までにニコ動で発表されたボカロ曲から100曲を選んで公開中でございます。興味のある方はどうぞ。 http://www.nicovideo.jp/mylist/38824178 ほぼすべてブログで紹介した曲ですが並べてみるとやはり壮観です。ボカロカルチャーの分厚さ、奥深さを感じさせてくれます。誰もが知っているミリオン曲は入っておらず、知名度の高いPの人気曲も少ないのにこの充実度。選んだのは自分ですが、「異常」なクオリティに眩暈がしそうです。ついでにいうとUTAU曲は泣く泣く割愛しました。だって収集つかないんだもん、許して下さい。ちなみに300選だとミリオンや人気曲、そしてUTAU曲も躊躇なく選ぶことができるのですが、でもそれだと誰が選んでも似たリストになると思うんですよね。100というのは、その人の嗜好や感性や性
音楽情報誌の権威(といっておく)『ミュージックマガジン』が「10年目のボーカロイド入門」なる特集を組むと知り、発売前から楽しみにしていた僕は今日、期待に胸を膨らまして書店に向かったのでした。 MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2013年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: ミュージックマガジン発売日: 2013/09/20メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る うーん・・・・・困った、面白くない。冒頭の「ボーカロイドはいかにして歌うキャラクターになったのか」論は "レコーディング芸術" の視点からボカロ音楽の「新しい/新しくない」部分を捉え直す試みですが、「入門」のわりにはさらっと読めないし、ざっくりと分かるには入り組んでいるし、これを読んで、ボカロ曲に興味を持って、聴きたくなるかといったら、ちょっと難しい。内容は興味深く、同意する点もあれど、導入に
8月30日に開催されたマジカルミライのマジライブ夜の部レポートです。 総評は「もはやサイリウム振ってる場合じゃない」です。 僕の席は西スタンド9列目でした。最後方よりひとつ前の席です。でもはっきりいって当たりでした。遠いのでミクは豆粒サイズですけど、ステージ上方の3つのモニターと2つのサイドモニター、そしてライティングをはじめとする数々のステージ演出すべてがバッチシ見渡せるという、ある意味最上級のポジション。横に拡張したディラッドボードの中をミクが右へ左へと走り回り、ジャンプしてマイク位置に戻るパフォーマンスなどなど、小さいながらもしっかりと目で追えました。その度に「うおーミクさん走った」「うおーミクさん飛んだ」「ミクリンレンの3人が広がって踊っとる」と脳内大絶叫で大興奮。時々サイドのモニターで表情を確認し、上方に映し出されるムービーと歌声が一体となって迫ってくる演出に陶酔したり(特にLN
「ソニマニの初音ミクは何者だったのか」 はい、ミクパのミクでした。 5bp/MAGESが主催だったのか、それとも別の会社にライツなどを売却orレンタルしたものなのかは分かりませんが、曲もモーションもすべてミクパ仕様でした。光量バッチリ、姿クッキリ、動きヌルヌルで見た目は史上最高のクオリティ。デザインや動きに多少のマイナーチェンジは入っていたかも知れませんが、裏方の言質がとれない限り、確定はできません。ミクがソニマニのラインナップに名を連ねた経緯も、最初から決まっていたのか、外国アーティストのキャンセルを受け、穴埋め的に決まったものなのか、詳細はいまだ謎です。まあ、そのうち記事として世に出るでしょう。いま詮索しても時間の無駄です。(Twitterでミク出演理由をツイートしている方がいますが真偽不明。本当だとしたらアヒャーな話) なにはともあれ、ディラッドボード&生バンド形式は、ロックフェス初
初音ミクを筆頭とするボーカロイドのファンにとって、この夏最大の関心事は8月30日に横浜アリーナで開催される「マジカルミライ」だと思いますが、僕のような節操のない輩には8月9日のソニックマニア(以下ソニマニ)での「初音ミクステージ」のほうが興味深かったりします。自称「オレはホンモノの音楽を分かっている」硬派なリスナーを前にして、合成音声を響かせるミクが、いったいどのような衝撃と賞賛、もしくは嫌悪と嘲笑をもたらすのか、今からドキドキです。終演後の反応が拍手とブーイングの真っ二つに分かれ、コアなミクファンと自称ホンモノさんが、感想を言いあううちに殴りあいになるような熱い展開を期待します。でも案外、予定調和に終わってしまうかも知れません。 それにしてもです、この初音ミクステージ、開催まで2週間を切っているのにもかかわらず謎だらけです。twitterにも書きましたが、どこの誰が何のためにやろうとして
ひとことでいうと、開き直るしか先がないと分かった。 いちおう、このブログは「ボカロシーンの外側に向けて発信」などという大層な目標を立てて書きはじめたので、最初は多少なりともニュートラルな視点からの語りを意識していた。でも途中から僕自身の体験を語る場に変わっていった。ボカロを音楽の歴史体系に位置づけるとか、国内外の先鋭的な音楽シーンと関連付けるとか、電子音楽の未来を探るとか、アカデミックに文化的な意義とか価値を考察するとか、当初は意欲的だったテーマも本当にどうでもよくなった。そもそも僕はミクの声にやられてしまったフェチ野郎にすぎない。「この、人を小馬鹿にしたようなふざけた声はなんだ!?」とミク発売直後は呆れていたのに、徐々にそのストレンジな響きに魅せられ、終いには虜になった。曲の向こう側にいないはずのミクの存在を感じるようになり、魂が入っているとしか言いようのない歌声に涙するようになった。そ
2011年末にデビューしたkemu氏の楽曲は、高速ボカロックの象徴であり、最も洗練された作品だと思います。 2011年11月07日 kemu2011年12月20日 kemu 高速ボカロックとは何かや、その隆盛について語ろうとすると、定義や選曲や時期などを巡って喧々諤々になりそうなので、あえて深く突っ込みませんが、kemu氏の曲や「千本桜」など、この時期の代表的な速くて激しいヒット曲に対し、僕は「よくできているな」と率直に感心します。初期衝動だけで突っ走るのではなく、ボカロの声や楽器の音色といったフェティッシュ性の強さで一点突破するわけでもなく、ビートの快楽に身を委ねるわけでもない。あくまでも総合的に速くて激しくてキャッチーな曲がつくられている。サウンドの主役は秒単位で素早く入れ替わり、軸になる楽器はなく、すべてが均等に速く激しく鳴っている。偏ったこだわりや執着がないぶん、全体的に均質ですっ
2011年09月17日 黒うさP 「千本桜」には困惑させられている。 私見だが「千本桜」の主な支持層はティーンから二十代前半だろう。彼らにとっての「神曲」であり、皆で盛り上がれて、歌うと気分がスカッとする定番カラオケ曲であるらしい。彼らは600万再生の原動力だ。嗜好は人それぞれだし、世代によっても差はある。「千本桜」に夢中になれない人は当然ながらいる。僕自身も積極的に聴くほうではない。しかしだからといって、ケチをつけるような無粋なことはしたくない。「千本桜」を入口に多くの若者がボカロシーンに参入し、末長くボカロに興味を持って欲しいと願っている。 ただし「千本桜」のリズムだけはどうしても受け入れがたい。激しい拒否反応が出てしまう。だが若者は嬉々としてこのリズムをすんなりと受け入れている。僕は困惑してしまう。良さが分からないからだ。「千本桜」にはタメや、ハネが一切ない。定規できっちり計れそうな
前回のつづきMIKUNOPOLIS in LOS ANGELES “はじめまして、初音ミクです” [Blu-ray]出版社/メーカー: SEGA Corporation(VC)(D)発売日: 2011/12/21メディア: Blu-ray購入: 5人 クリック: 210回この商品を含むブログ (15件) を見る ミクノポリスはとても特殊なライブでした。客席の最前ブロック、つまりステージ正面の特等席は、初音ミクにそれほど関心がないであろう人々によって占められていました。裏を取っていませんが、ライブスポンサーである米トヨタの招待客と言われています。目算で200〜300人くらい。公式ツアー参加者である40数人の席は、この招待客と一般参加客の境目あたりに設けられました。後方からは熱心なミクファンによる野獣のような歓声、前方は水を打ったような静けさ。客層がくっきりと二分され、しかも前の方ほど熱意が低
今日は書く時間がないのでダラダラ雑文です。(いつも雑文ですが) ご存知のとおり、毎月、中小のメジャーレーベルからボカロPのCDがリリースされていまして、気になるものを数枚購入しているわけですが、どれもこれも総尺(全体のプレイタイム)が長いんですよ。60分以下はまずなくて、70分前後のボリュームがある。CDの記憶容量ギリギリまで曲が入っている。これには理由があって、多くのPはメジャーデビューする場合、最初のアルバムをこれまでのキャリアの集大成に位置づけるので、我が子を世に出したいと願うばかりに必然的に曲数が増え、総尺が伸びるのです。あと、同人のほうで40分〜50分程度のアルバムを頒布しているので、メジャーは豪華にという意識も働くのかも知れません。熱心なファンは「いっぱい曲が入っていて嬉しい!」と歓迎し、レーベル側は「こんなに曲が入っていてお得です」と売り材料のひとつと考えているのかも知れない
今回から2010年7月から9月期です。8月にLilyが株式会社インターネットから、9月にYAMAHA純正のボーカロイドVY1がビープラッツ株式会社からそれぞれ発売されます。初音ミクは発売3周年。ボーマスが大田区PIOから浜松町の都産貿へ移動、などが主なトピックですが、今回はこの時期に開催された知る人の少ないイベントについてです。 (SUPER DELUXEのHPより画像拝借) 2010年8月21日、BARラウンジ兼イベントスペースの六本木SUPER DELUXEで『スナック永子 VS ボーカロイド』という風変わりなタイトルのトークショーが行われました。映像ライター林永子さんが主催したボカロ関係者によるラフな座談会で、出演者はヤマハの剣持さん、キャプテンミライさん、sasakure.UKさん、ライターの四本さんの他にプロのミュージシャン、レーベル会社の方、ニワンゴの方といった面々。客は50人
チケットプレゼントに応募したら当たったので、「EXIT TUNES ACADEMY -EXIT TUNES 11th ANNIVERSARY SPECIAL-」を見に埼玉スーパーアリーナまでほいほい行って来ました。このイベントがどういうものかは、こちらのプレスリリース(http://bit.ly/11G9rFW)を読んで下さい。ひとことで言うと、人気「歌ってみた」アーティストと、EXIT TUNESと縁があるボカロPが一堂に会したライブです。ボカロカルチャーが生んだ派生イベントのひとつといえるでしょう。ですが、会場に辿り着いた僕は肩透かしをくらいました。客層は10代の女性がほとんどなのですが、見事なくらいにボカロイベント色がないのです。感謝祭やミクパでよく見かける、ボカロのグッズを身につけた女性が全くいない。そのかわり皆、歌い手のグッズを身につけている。僕は「歌ってみた」界隈に全くの無知だ
ほげーと見てましたフジテレビの「ボカロ歌謡祭」。わけのわからないものを、わからないままに放送することを極端に嫌うテレビにとって、ボカロは扱いにくいコンテンツです。いまさら「ボーカロイドとは」「二次創作とは」と説明されてもボカロファンには退屈ですが、不特定多数の視聴者を相手にしているテレビはやらざるをえない。でもやりすぎると飽きられてしまう。端折りすぎるとファンから文句言われる。今回は過不足なくといった感じで良かったのでないでしょうか。ARライブを見せ場にして、今と昔のボカロ曲をランキング形式でカバーし、司会のトークで息抜きさせる進行は悪くなかったと思います。「HEYHEYHEY」や「FNS歌謡祭」のボカロ版といった感じでしょうか。もちろん細かいこと言えば色々ありますが、番組構成はニコ動のボカロ番組を担当している方だったので「ハズしている感」は薄かったです。リラックスして、ほげーと見ているぶ
2010年4月30日に、クリプトン・フューチャー・メディアから初音ミクの追加音声ライブラリ「初音ミク・Append」が発売されます。SWEET、DARK、SOFT、LIGHT、VIVID、SOLIDの6つの新しい音声が使えるようになり、滑舌や音の繋がりも改善され、多彩な表現が可能になりました。いかに変わったかは、この曲が教えてくれます。 2010年06月28日 keeno ミクDARKの声はハスキーで、シリアスで、「憂い」が伝わってきます。いずれもこれまで困難だった表現ですが、Appendによって可能になりました。人によっては、これを「初音ミクの歌唱」と言い切っていいものか迷うところです。あのストレンジな機械声を出していたミクはどこへいった?ネギを振っていたユニークな少女はどこへ行った?しかし、もともとミクは最初から人によって印象がバラバラでしたので「ミクのイメージが壊れる」的な反発はほと
2010年3月9日火曜日の昼時、雪がちらつく寒い日でした。人びとがお台場の殺風景な道路に黙々と長い列を作っています。僕も整理番号を確認して、その一群に加わりました。徹夜明けだったのですが、寒くてウトウトするどころではありません。ダッフルコートから暖気が逃げないようにジッパーをギリギリまで上げ、フードをかぶり、ひたすら昼公演の開場を待ちます。僕は半信半疑でした。果たしてミクにライブができるのか。 2010年01月08日 ミクの日感謝祭CM 2013年の今、ミクの日感謝祭(以下、感謝祭)は伝説化していますが、感謝祭以前、ミクのライブは「?」か「(笑)」でした。前年のミクFESで、透明のボードにミクが映写され、可能性を感じさせましたが、動画を見る限り、映像感がありありだったことは否めません。まだまだライブは洒落の領域にありました。それをどうやら本気でやるらしいと知った時、複雑な心境でした。アニサ
ブログを書くために、今日『ミクの日感謝祭 39's giving day』のBDを久しぶりに見直したんですよ。そしたらですね、「あれっこんなにショボかったっけ?」的なところが目に付いて、思い出補正って怖いなと思いました。記憶の中では輝きまくっているのですけどね。 で、BD見た後にテレビ入力に戻したらWOWOWでガンズ・アンド・ローゼズの2012英国コンサートが放送されてまして、ボーカルで唯一のオリジナルメンバーであるアクセル・ローズのデブりっぷりに驚きました。カリスマが消えてしまったロックスターの成れの果て。歌っていると、すぐ息が上がってしまって、見ているこちらが心配になってしまうパフォーマンス。観客も「あの人は今」的な興味で見に来ている野次馬が大半で、盛り上がっているとは言い難い。カメラで抜かれるセレブ客の退屈な様子が正直な反応すぎて悲しい。でもですね、いいじゃん、ロックスターが衰えてい
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ボカロとヒトのあいだ(引っ越し先)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く