相撲とは、日本の古来から行われてきた伝統的な武芸、武道、あるいはスポーツ競技である。
概要
歴史
神道の神事や男子の鍛錬として、 日本古来より親しまれてきたとっくみあいである。
古事記に建御雷神(たけみかづち)と建御名方神(たけみなかた)の戦いが、日本書紀に野見宿禰(のみのすくね)と当麻蹴速(たいまのけはや)の決闘が描写されており、これらが相撲の起源とされる。
奈良・平安時代には相撲節会(すまひのせちゑ)として宮中行事に取り込まれ、庶民においても草相撲が普及していった。また武家にとっては、合戦における大事な技術「組討」修養の一環でもあり、戦国時代にも相撲は盛んに行われた。
江戸時代になり、神事としての「奉納相撲」や社寺の勧進のための「勧進相撲」を生業とする人々が増えると、相撲は大衆娯楽を兼ねた興行・競技へと発展していった。相撲興行が江戸・大阪・京都でそれぞれ隆盛し、近代に至ってそれらが段階的に合一された結果、今日の大相撲が成立した。
大相撲とアマチュア相撲
相撲と聞くと、現在NHKで放送されているものを思い浮かべる人が多いだろうが、正しくはこれを「大相撲」と呼ぶ。近年ではAbemaTVでも各場所がライブ配信されており、NHKとは異なり序ノ口の前相撲から全取組を中継している。
現在、日本相撲協会が管理・運営しており、約50の相撲部屋に700人近い番付力士が所属。番付外の弟子を含めるとそれ以上になる。他にも、行司や呼出、床山など大相撲関係者は数多い。
また他の種目のスポーツ選手はほとんどが自営業者(個人事業主)という立場で何らかのチームと所属契約を結ぶのが通常であるが、力士は日本相撲協会に雇われている給与所得者(サラリーマン)という立場にある点が他の競技選手と大きく異なる特徴の一つである。
番付は下から序の口→序二段→三段目→幕下→十両→幕内と進み、幕内は更に前頭→小結→関脇→大関→横綱と分けられる。幕内は42人、十両は28人、幕下は120人+α、三段目は200人と定員が決まっている。
大相撲興行には「本場所」と「花相撲」があり、本場所は年六回、初場所(1月・東京)、春場所(3月・大阪)、夏場所(5月・東京)、名古屋場所(7月・名古屋)、秋場所(9月・東京)、九州場所(11月・福岡)が開催される。番付は本場所の成績を元に組み直される。
花相撲は本場所以外の、地方巡業や慈善相撲、引退相撲などを言う。その他、過去13回行われた海外公演などがある。そして、ついにその花相撲がニコニコにも……(詳しくは後述)
大相撲の他にも学生相撲や実業団主催の社会人相撲などがあり、これらはアマチュア相撲と呼ばれる。
日本の国技
相撲は『日本の国技』として扱われる事が多い。
が、 法令によるその規定はなく、国技として保護を受けているわけではない。伝統的な競技である点に疑いはないが、このような背景から、相撲が国技であるか否かは議論の対象になる事がある。ただし世界的に見ると、国技を法令で指定している国は極一部である(参照)。
尚、相撲に柔道や剣道などを 加えた「武道」全般を日本の国技とする見方も存在する(参照)。
世界の相撲
相撲に類する競技は世界中に見られ、それぞれの名称を持つが、日本の物は英語でも"sumo" または"sumo wrestling" と呼ばれ、外国から見た日本のイメ ージを構成する一つの要因になっている。英語表記の通りレスリングと共通点があり、レスリング経験者の外国人も増えている。また、モンゴルのブフは相撲との共通点が多くモンゴル相撲と呼ばれ、朝青龍、日馬富士などはブフの経験者である。
一方、日本人力士の数は減ってきており、その育成が今後の大きな課題となっている。
相撲と教育
古来、男子の鍛錬の一環として親しまれてきた相撲は、学校教育が導入されてからも取り入れられ、昭和11年には尋常小学校の正課授業として制定された。戦後になっても親しまれ、校庭に土俵があった学校も多かったが、近年は急速に行われなくなり、一般国民が相撲を体験する機会は減っていた。
しかしながら相撲は平成24年度(2012年度)から、義務教育における必修科目「武道」の一つとして、柔道、剣道と共に中学校で教えられる科目に択ばれた。競技人口が回復することが期待されている。
ニコニコ動画と相撲
SUMOU
チェき14歳にて公開されていた「鬼無双シリーズ」を祖とし、ふたば☆ちゃんねるで流行した大相撲の画像にカッコイイCG合成をしたもの。ニコニコ動画においては初期に、これらの画像のスライドショー動画やMADが数多く投稿され人気を博した。詳しくは 「SUMOU」の項目を参照。
公式ニコニコ生放送
平成23年五月技量審査場所 公式ニコニコ生放送
平成23年(2011年)の五月技量審査場所はニコニコ生放送で全編が配信された。
詳しくは「平成23年五月技量審査場所 公式ニコニコ生放送」の記事を参照。
普天王引退 稲川襲名披露大相撲 公式ニコニコ生放送
平成24年(2012年)1月29日(日)、元小結普天王関の引退相撲が両国国技館で執り行われ、ニコニコ生放送でその全編が配信された。
詳しくは「普天王引退 稲川襲名披露大相撲 ニコニコ公式生放送」の記事を参照。
大相撲超会議場所
平成26年(2014年)4月26日(土)、27日(日)の2日間にわたって開催されるニコニコ超会議3において、巡業の一環として大相撲超会議場所が実現する予定である。
関連動画
関連項目
- 大相撲力士一覧
- 格闘技・武道・武術の一覧
- 日本相撲協会
- プロレス/総合格闘技 - 引退後に転向する者が多い
- SUMOU
- ムチムチSUMOシリーズ
- Sumotori Dreams
- アフガン航空相撲
- 相撲(ドラゴンクエスト)
- 草相撲
- 尻相撲
- アマチュア相撲
- 火ノ丸相撲(週刊少年ジャンプの相撲漫画。横綱を目指す主人公・潮火ノ丸の熱い生き様を描く)
- 大相撲刑事(週刊少年ジャンプのギャグ漫画。力士風の主人公・大関の熱い生き様を描く)
- バチバチBURST(週刊少年チャンピオンの相撲漫画)
- うっちゃれ五所瓦(週刊少年サンデーの相撲漫画)
- のたり松太郎(ビッグコミックの相撲漫画)
- かわいがり
- THE千秋楽
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