鉱工業指数は週遅れの公表だったので、フォローしておこう。11月の生産は前月比-1.0で底バイのレベルであり、出荷は-2.5と大きめの減となった。在庫は、予想どおり投資財の在庫が減少し、全体では+0.4だったものの、10月の落ちが大きく、12月は下がることが予想されるため、前期以上の在庫減が10-12月期GDPに出ると思われる。
住宅投資や公共投資は、建設財出荷の10.11月平均が前期比-1.1だったことを踏まえれば、あまり期待できない。設備投資は、資本財(除く輸送機械)の出荷が同じく+0.5にとどまっており、7-9月期が-2.2だったことからすると、弱い状況だ。投資財の生産は、11月は再び低下し、鉱工業生産のレベルに近づいて、景気後退期の様相を呈している。
予測指数は、12月+0.9、1月+6.0であった。これからすれば、10-12月期の生産は+1.4程度になり、実現率が低くても、プラスは確保できそうだ。もっとも、7-9月期が-1.2だったことからすれば、横バイ圏内での動きである。1月は異様に高いが、一時的な上振れで、2月には反動減もあると思った方が良い。
実は、1月の指数には、季節調整済であるにも関わらず、不思議にも「季節変動」が見られ、この5年ほど、毎年、やけに高い。筆者は、このクセが嫌で、今年1月分の公表時には、コラムでの分析を休んだほどである。1月の生産水準の平準化が年々進んでいるとかの理由が考えられるが、このあたりの検証を「経済解析室」でやってくれたら、ありがたい。
(図)

(今日の日経)
日韓の慰安婦問題が決着。鉱工業生産・11月在庫増。サウジ財政赤字10.5兆円。経済教室・貧困の連鎖・阿部彩。
※経済教室の貧困の連鎖は、昨日の小原美紀先生、今日の阿部彩先生とも読み応えがあった。時宜に合った良い企画だと思うよ。まず、なすべきはダブルワークの解消だ。これは財源なしでもできる。どうすれば良いかは、11/15や11/22を参照。
住宅投資や公共投資は、建設財出荷の10.11月平均が前期比-1.1だったことを踏まえれば、あまり期待できない。設備投資は、資本財(除く輸送機械)の出荷が同じく+0.5にとどまっており、7-9月期が-2.2だったことからすると、弱い状況だ。投資財の生産は、11月は再び低下し、鉱工業生産のレベルに近づいて、景気後退期の様相を呈している。
予測指数は、12月+0.9、1月+6.0であった。これからすれば、10-12月期の生産は+1.4程度になり、実現率が低くても、プラスは確保できそうだ。もっとも、7-9月期が-1.2だったことからすれば、横バイ圏内での動きである。1月は異様に高いが、一時的な上振れで、2月には反動減もあると思った方が良い。
実は、1月の指数には、季節調整済であるにも関わらず、不思議にも「季節変動」が見られ、この5年ほど、毎年、やけに高い。筆者は、このクセが嫌で、今年1月分の公表時には、コラムでの分析を休んだほどである。1月の生産水準の平準化が年々進んでいるとかの理由が考えられるが、このあたりの検証を「経済解析室」でやってくれたら、ありがたい。
(図)

(今日の日経)
日韓の慰安婦問題が決着。鉱工業生産・11月在庫増。サウジ財政赤字10.5兆円。経済教室・貧困の連鎖・阿部彩。
※経済教室の貧困の連鎖は、昨日の小原美紀先生、今日の阿部彩先生とも読み応えがあった。時宜に合った良い企画だと思うよ。まず、なすべきはダブルワークの解消だ。これは財源なしでもできる。どうすれば良いかは、11/15や11/22を参照。