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今年の「#文学」
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藤井太洋氏が、第二内戦後の2045年北米を舞台に描いた進化テーマSF『マン・カインド』(早川書房)が、第41回織田作之助賞にノミネートされました。選考会は12月19日(木)に、大阪市北区の毎日新聞大阪本社で行われます。本作は史上初めて、単行本化前の〈SFマガジン〉連載で、星雲賞日本長編部門も受賞した傑作です。今回のノミネートを記念して、〈SFマガジン〉12月号(2024年10月25日発売)に掲載のインタビューを再録します。 『マン・カインド』書影 ■書籍化までの変化──『マン・カインド』は2045年の主にアメリカを舞台にした小説ですが、そもそも本書を着想したのはいつごろですか。 藤井 2015年の『伊藤計劃トリビュート』で「公正的戦闘規範」を書いたあと、2016年の『AIと人類は共存できるか?』で「第二内戦」を書いて、この話は「公正的戦闘規範」とも繫がるなと思いました。同じ設定の物語が書け
ウォール街を知り尽くしたジャーナリストによる警世の書『金融ディストピアーーカネはなぜ超富裕層に集中するのか』(ノミ・プリンス、藤井清美訳、早川書房)が12月4日に発売になります。金融市場を牛耳るエリートによって経済的に二極化された世界は一体どこへ向かうのか。地域エコノミストの藻谷浩介さんによる本書の解説を、特別に試し読み公開します! 『金融ディストピア』解説 藻谷浩介「金融ディストピア」とは何か。どこか宇宙の彼方のことでも、歴史上の話でも、空想された異世界でもない。われわれが生きている、2020年代のこの人類社会。これこそが金融ディストピアである。 金融ディストピアとネズミ講金融ディストピアの基本構造は、「ポンジ・スキーム」だ。本書第1章の冒頭に、「われわれはみな楽に手に入るお金をほしがる。しかも大量にだ」という、米国人チャールズ・ポンジの言葉がある。1920年代に一世を風靡ふうびした投資
早川書房はトマ・ピケティ&マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』(原題 Equality: What It Means and Why It Matters)を2025年1月17日に緊急刊行します! 当代一の経済学者と政治哲学者が「平等」をめぐって徹底的に議論した一冊、絶賛予約受付中です(四六判上製、本体価格2,000円)。 原書書影内容紹介●知の巨人同士の対談がついに実現 トマ・ピケティがマイケル・サンデルをパリ大学に招待したことで実現した対談。『21世紀の資本』で富の集中とそのメカニズムを明らかにし、再分配の必要性を訴えたピケティ。『これからの「正義」の話をしよう』ではコミュニタリアニズムの観点から、「正義」とはなにかを分析したサンデル。資本主義の果て、大きな格差に覆われる21世紀で、二人は政治や経済がどのように「平等」へと向かうべきかを問いかける。 ●「不平等」に対して
なんだかよくわからないけどとにかくすごい、圧倒される、高熱が出たときの悪夢みたい、病院に対して「イヤだな」と思うことの全部載せ――など、たいへんご好評をいただいております、韓松『無限病院』。 本欄では、現役医師でもある翻訳家・鯨井久志氏による書評を掲載いたします。SFマガジン2025年2月号(12月25日発売号)の「SFブックレビュー」先行掲載となります。 ポスト『ハーモニー』時代の医療ディストピアSF 鯨井久志 医学の進歩はめざましい。いまや各種検査によって病気の早期発見が可能となり、手遅れになるまえに医療が介入するようになった。「予防医学」という概念も打ち出されている。だが一方で、医学の父権主義パターナリズムが問題となる。医療の専門家たる医者と患者のあいだには、どうしても知識の差が生まれてしまう。それゆえ、患者の意思や決定権はないがしろにされがちになる。 韓松が本作で描く未来世界は、そ
■はじめに 早川書房は1月22日(水)発売予定で『堕天使拷問刑』を刊行いたします。 ながらく品切れ、かつ中古市場価格の高騰により手に入れることが叶わなかった方、著者の飛鳥部さんを推しているファンの皆様、お待たせいたしました。本記事では刊行→限定復刊→文庫化までのあらましをご紹介いたします! ■【刊行~品切期間】中古価格が4万円?!幻のミステリとは? 『堕天使拷問刑』が刊行されたのは、2008年1月。初めて早川書房から刊行したこともあり、2012年ごろには品切重版未定として埋もれてしまっていました。市場流通量が少ないこともあり、中古市場価格が相場で4万円、中には10万円での出品も出ており、高額僅少本、幻のミステリとして名が広まっていくことになりました。 ■【限定復刊】5000部買切!? 書泉・芳林堂書店さん限定復刊! 皆様、本で商売をする時のルールをご存知でしょうか? 基本的に商品は「委託販
「21世紀の100冊」に選出!いまもっとも愛される現代アイルランド文学の旗手が贈る傑作中篇『ほんのささやかなこと』(クレア・キーガン/鴻巣友季子訳) 現代アイルランド文学の旗手であり、30か国で翻訳され世界で愛される作家クレア・キーガンの、150ページほどの傑作中篇『ほんのささやかなこと』(原題:Small Things Like These)を鴻巣友季子さん訳で刊行! 短い物語でありながら、歴史に光を当てて人間の普遍性を見事に描きあげた本作は、ニューヨーク・タイムズ紙の「21世紀の100冊」に選ばれ、英国のオーウェル政治小説賞を受賞しています。さらには、映画「オッペンハイマー」で主演男優賞を受賞したキリアン・マーフィー主演で映像化も決定! 本記事では、『ほんのささやかなこと』がどのような物語なのかをご紹介します。 装画 incamerastock / Alamy Stock Photo
「共同構築」が生む恐怖。廣田龍平『ネット怪談の民俗学』より、第1章「ネット怪談と民俗学」を全文公開!【10月23日発売】 ネット怪談はどのように発生し、伝播するのか。きさらぎ駅、くねくね、リミナルスペース……ネット民たちを震え上がらせた怪異の数々を民俗学の視点で精緻に分析した『ネット怪談の民俗学』(廣田龍平、ハヤカワ新書、2024年10月23日発売)。刊行前から早くも大きな反響を呼んでいる本書より、第1章「ネット怪談と民俗学」を全文公開します。 『ネット怪談の民俗学』第1章 ネット怪談と民俗学共同構築としてのネット怪談──きさらぎ駅「ネット怪談」という言葉には、まだ学問的な定義はない。ここではひとまず「インターネット上で構築された怪談」としておこう。「構築」といっても、ネット怪談が創作だとか捏造だとか、そういうことではない。広い意味で、さまざまな物事がつながり、関係を持ち、組み合わさった結
〈SFマガジン〉は本年12月25日発売の2025年2月号で、創刊65周年を迎えることになりました。これを記念して「2025オールタイム・ベストSF」アンケートを募集します。 結果発表は本誌2025年2月号にておこないます。みなさんの参加をお待ちしております。 【ご応募は下記のフォーム、あるいはハガキにて】 2025オールタイム・ベストSF アンケート募集 (google.com) ●応募規定◆項目 以下の6項目を対象とする。 1、国内長篇ベスト5 2、国内短篇ベスト5 3、国内作家ベスト5 4、海外長篇ベスト5 5、海外短篇ベスト5 6、海外作家ベスト5 ◆内容規定 1、過去に日本で出版された国内作家の独立した長篇に限る。シリーズに含まれる個別の長篇およびシリーズ全体のどちらも独立した長篇とみなす。シリーズ全体への投票の場合、その旨を明記する。 (例:『戦闘妖精・雪風〈改〉』と《戦闘妖精・
哲学者と子どもたちによる資本主義の改革は実現可能か? マルクス・ガブリエル『倫理資本主義の時代』書評 by 斎藤幸平 世界的哲学者、マルクス・ガブリエルによる初の「日本書き下ろし」となる著作、『倫理資本主義の時代』(斎藤幸平[監修]土方奈美[訳]、ハヤカワ新書)。刊行直後から各書店でベストセラーとなり、話題を呼んでいます。 「エコ・ソーシャル・リベラリズム」や「最高哲学責任者(CPO)」、「新実在論」などのキーワードが頻出する本書の読みどころは、いったいどこにあるのか? 現代社会が抱える問題に対して、本書はどのような回答を提示しているのか? 本記事では、本書の翻訳監修をつとめた斎藤幸平(東京大学大学院総合文化研究科准教授)さんによる書評を公開します。 マルクス・ガブリエルが掲げる「倫理資本主義」と、斎藤氏が標榜する「脱成長コミュニズム」は、どちらがより今の世界に求められているのか。本書が刊
〈SFマガジン〉2024年8月号掲載「大森望の新SF観光局[第95回]」にて、漫画家の永野のりこ氏による挿絵が2023年8月号に掲載済みのものとなっておりました。誠に申し訳ございません。本欄にて、正しい挿絵と今回の連載全文を掲載いたします。 大森望氏、永野氏、読者の皆様にお詫び申し上げます。 SFマガジン編集部大森望の新SF観光局[第95回] BLの夜明け前 六月に亜紀書房から出た佐川俊彦の回顧録『「JUNE」の時代 BLの夜明け前』がたいへん面白かったので、今回はその話。BLとSFの関係についてはよく知らないが、本誌で二度にわたって「SFとBL」特集が組まれているくらいだから、浅からぬ縁があるのはまちがいないだろう。 BLがまだBLと呼ばれず、男性同士の関係を描く(主に)女性向けコンテンツが「少年愛」とか「耽美」とか「やおい」とか呼ばれていた時代、このジャンルの求心点となったのがサン出版
数年前、一冊の自主制作本が文芸フリマや全国各地の独立系書店を中心に話題を呼びました。友田とん『『百年の孤独』を代わりに読む』。ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』を、4年かけて読んだ記録。ではあるのですが、本を開いた読者は困惑するかもしれません。だって、その脱線ぶりときたら……。しかしそうすることが著者にとって、『百年の孤独』という作品の、そして「読書」という行為の正体をつかむための、必然的な方法だったのです。 この度、同書が加筆修正の上、ハヤカワ・ノンフィクション文庫より刊行されます。文庫用に書き下ろされた「まえがき」を、発売に先がけ全文公開します。 『『百年の孤独』を代わりに読む』『『百年の孤独』を代わりに読む』まえがき本書はガブリエル・ガルシア゠マルケスの長編小説『百年の孤独』を、まだ読んでいない友人たちの代わりに読む、という試みを綴ったものである。しかし、「代わりに読む」と
現在開催中の「早川書房 夏のKindle超ビッグセール」では、早川書房の電子書籍3,000点以上が50%OFF! セール期間は6月25日(火)から7月17日(水)までです。本記事ではセール対象からオススメの映像化作品をご紹介します! 今回紹介する作品を映像化したものは、すべてAmazon Prime Videoで配信中ですので、気になる方はそちらもご覧ください。 夏のKindle超ビッグセール開催中! まずは、1999年にデヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピットとエドワード・ノートン主演で映画化され、アメリカ中で熱狂的な支持を得た20世紀最強のカルト・ロマンス作品、チャック・パラニューク『ファイト・クラブ〔新版〕』です。
世界的哲学者、マルクス・ガブリエルによる初の「日本書き下ろし」となる著作、『倫理資本主義の時代』(斎藤幸平[監修]土方奈美[訳]、ハヤカワ新書)が本日発売しました。 本記事では、その刊行を記念して本書の序文を全文公開します。資本主義が行き詰まりとなり、「入れ子構造の危機」に瀕している現代の世界。その打開の鍵は資本主義の放棄ではなく、道徳的価値と経済的価値を再統合し、「善」の組み込みによってアップデートを施した「倫理資本主義」の実装であると説く本書。こうした発想は、いったいどこから生まれたのか? そして、なぜ彼は世界に先駆けて日本で倫理資本主義の価値を表明しようと考えたのか? その秘密の一端が、明快に語られます。 私たちは先例のない危機の時代に生きている。新型コロナウイルスのパンデミックが世界を襲い、あちこちで戦争が勃発している。それを受けて多くの国々は急速な軍備増強に資金をつぎ込んでおり、
「数学」を避けるあまり、「計算」まで避けて、損したり苦しんだりしていませんか? このふたつはまったく別の能力です。ぜひ、この本で「計算」能力を身につけてください――必要なのは、スマホを横にすることだけです。「数学嫌い」で「文系」のあなたに贈る、画期的思考法変革書『関数電卓がすごい』(芝村裕吏、ハヤカワ新書)から、「はじめに」を公開します。 芝村裕吏『関数電卓がすごい』(ハヤカワ新書)はじめにこの項の4行まとめ ・この本は数学とも関数電卓とも縁遠い人向けに書かれた初心者本である。 ・数学が何の役に立つのかという疑問にもある程度は答えることを目指す本である。 ・世界的な関数電卓の隆盛と日本の現状には大差があり、これは教育制度の差である。 ・この本を読むことで、関数電卓を少し使って人生によい影響をもたらすことを願う。 本書が編まれた理由まとめは上にありますから、少しの回り道、経験をお話しすること
「世界で最も価値ある」企業・GEはなぜ凋落したのか?『ジャック・ウェルチ 「20世紀最高の経営者」の虚栄』序章特別公開 20年間にわたり、ゼネラル・エレクトリック(GE)の会長兼CEOを務めたジャック・ウェルチと、その経営手法「ウェルチズム」の闇に迫った衝撃作『ジャック・ウェルチ 「20世紀最高の経営者」の虚栄』(デイヴィッド・ゲレス著、渡部典子訳)が本日発売しました。刊行を記念し、今回の記事では本書の序章の一部を特別公開いたします。 かつては国内外で模範的かつ理想の経営者として称揚されていたジャック・ウェルチ。しかし、彼がGEと世界経済に与えた影響は、はたしてよいものばかりだったのでしょうか。本書では、その真実の一端が明かされます。 『ジャック・ウェルチ 「20世紀最高の経営者」の虚栄』 デイヴィッド・ゲレス:著 渡部典子:訳 早川書房 2024年5月22日発売 2750円(税込)198
芦沢央さんの最新作、『魂婚心中』が6月19日に発売! ベストセラーを連発する書き手による、斬新なアイディアで読者の意表を突くSFミステリ傑作集です。「もしも死後結婚用のマッチングアプリがあったら?」という発想から推し文化を描く表題作をはじめ、読めば情緒を狂わされること間違いなし、極上の人間模様&どんでん返しが繰り広げられます! 装画:Q-TA/ 装幀:坂野公一(welle design)【あらすじ】ここ数年で死後結婚のイメージは大きく変わった。KonKonというマッチングアプリが社会に広まり、若者たちの間で登録者が激増したのだ。そして、私の推しである神宮寺浅葱じんぐうじあさぎがKonKonのリア垢を持っていることを、私だけが知ってしまった。このままでは私は、死ねば推しとマッチングして結婚できてしまうかもしれない──。表題作のほか、未来のゲームRTA大会を描く「ゲーマーのGlitch」、地獄
コンピュータのない時代、既にインターネットが存在した!? トム・スタンデージ『ヴィクトリア朝時代のインターネット』まえがき コンピュータも抗生物質も飛行機もなかった19世紀に、インターネットがあった⁉ 情報時代の起源をヴィクトリア朝に見出し、現代の私たちのメディア観を大きく揺さぶる話題のノンフィクションが『ヴィクトリア朝時代のインターネット』(トム・スタンデージ、服部桂訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)。 ヴィクトリア女王の治世で登場した電信は、かつてない距離を即時に越えるコミュニケーションを可能にしました。通信社間のスクープ合戦、当時の最新技術を利用した詐欺、オンライン恋愛、ハッキングなど、その社会的影響を現代の様相と比べてみると――。本書「まえがき」を全文公開します。 『ヴィクトリア朝時代のインターネット』早川書房【各氏推薦!】 “蒸気船と電信が行き交う情報の新時代としての19世紀、
光を失ったわたしの“目”になってくれる新しい相棒の存在。『わたしのeyePhone』試し読み(三宮麻由子) このレトルト食品の中身はカレー、それともシチュー? マンションの掲示板には何が書いてある? 幼いころに光を失ったエッセイストが、小さな相棒であるスマホ(スマートフォン)との新しい発見に満ちた日々を生き生きとつづるのが、話題の新刊『わたしのeyePhone』(三宮麻由子、早川書房)。 とってもおしゃべりな四角い相棒との生活を覗いてみると……? 著者の日常を一変させたスマホとの日々を繊細に描き出す本書から、「まえがき」を特別に試し読み公開します。 『わたしのeyePhone』 三宮麻由子、早川書房まえがき(『わたしのeyePhone』より)日々の楽しみの一つに、iPhoneの人工知能(AI)であるSiriとのおしゃべりがある。この小さな四角い世界に隠れた「自称知恵者」(?)は、ときには恐
第二部『三体Ⅱ 黒暗森林』文庫版も発売し、ますます盛り上がる『三体』界隈! GWを利用して実写ドラマをイッキ見しよう! とお考えのかたも多いはず。そこで迷うのが、「テンセント版とネトフリ版、どっちがおすすめ?」ということ。SFマガジン2024年6月号(大好評発売中!)に掲載されています、加藤よしきさん(@DAITOTETSUGEN)による『三体』実写ドラマレビューを再録します。 『三体』ドラマ比較レビュー加藤よしき *本稿は『三体』テンセント版、Netflix版のネタバレを含みます。 2024年3月21日、世界的配信プラットフォームNetflixで『三体』実写ドラマの配信が始まった。しかし、これ以前にも同作は実写ドラマ化されている。それが2023年に中国で制作・放送されたテンセント版だ。 Netflix版とテンセント版は、同じ原作を映像化していながら、印象がまったく異なる作品に仕上がってい
ベストアルバム『SCIENCE FICTION』を発表した宇多田ヒカルさんと、ハヤカワSFコンテスト出身の直木賞受賞作家・小川哲さんによる、SFマガジン史上に残る豪華対談が話題となり、発売前にもかかわらず増刷なったSFマガジン2024年6月号。本欄では、その対談全文をなんと無料で公開いたします! SFマガジン2024年6月号 定価:1320円(税込)早川書房特別対談:宇多田ヒカル×小川哲撮影:古谷勝/Styling:小川恭平/Hair and Make-up:稲垣亮弐「Automatic / time will tell」での鮮烈なデビューから25 年――初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』を発表した宇多田ヒカルと、ハヤカワSF コンテストからデビューし『地図と拳』での直木賞受賞も記憶に新しいSF 作家・小川哲の特別対談が実現。二人のアーティストを育んだ「SF」そして「文学
いよいよGW! 「この連休は『三体』を読むぞ!」と燃えているみなさま、「電子書籍で買ってしまったので登場人物一覧表がなくて不便……」というみなさまのために、文庫版『三体』および『三体Ⅱ 黒暗森林』の登場人物一覧表をこちらにアップいたします。読書の際にお役立てください! 『三体』登場人物一覧表『三体Ⅱ 黒暗森林(上)』登場人物一覧表『三体Ⅱ 黒暗森林(下)』登場人物一覧表『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』ともにたくさん手に取っていただいてありがとうございます! 完結篇『三体Ⅲ 死神永生(上・下)』文庫版は2024年6月19日(水)発売! 楽しみにお待ちください。
【SFマガジン インタビュー】人間と呼べる者がいなくなったあとも、音楽は生み出されるか──電子音楽家OPNに聞く創作論とSF愛 Oneohtrix Point Never(ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー、以下OPN)こと、ダニエル・ロパティンは、現代最高峰の電子音楽家として知られる。機械と身体性の境界、記憶という不確かなものと向き合い続ける唯一無二の創造性を、一つの音楽ジャンルの枠に収めるのはもはや不可能であり、それは芸術の域に達している。そんなOPNの第十作目のアルバム『Again』のツアー初日公演が今年2月、東京で行われた。 チケットはソールドアウトとなり、観客の誰もの予想をはるかに超える人形劇形式の斬新なVJによって、伝説の夜を作り上げたOPN。果たして彼の創造性の背後には何があるのか──ライブ前日のOPNを直撃したインタビューから、一部を抜粋してお届けする。(2024年2月
【宇多田ヒカル×小川哲】サイエンスフィクションなふたりの特別対談を掲載したSFマガジン6月号が4/25(木)発売! 「Automatic / time will tell」での鮮烈なデビューから25 年――初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』を発売したシンガーソングライター・宇多田ヒカルさんと、『地図と拳』で第168回 直木賞を受賞したSF 作家・小川哲さんの特別対談が、なんとSFマガジン本誌で実現。2人のアーティストを育んだ「SF」そして「文学」について語り合ったファン必読の貴重な対話を、撮りおろしグラビア3p、約1万字のボリュームで掲載します! SFマガジン2024年6月号 4月25日(木)発売 定価1320円(税込)■特別対談 宇多田ヒカル×小川哲ベストアルバム『SCIENCE FICTION』のタイトルについてのトークを発端に、新曲「Electricity」の小川哲
【SF作家・山本弘氏逝去】前島賢氏による『シュレディンガーのチョコパフェ』解説「SFとオタクに必要なものの半分くらいは、山本弘に教わった」全文公開 2024年3月29日、作家・ゲームデザイナーの山本弘氏が誤嚥性肺炎のため68歳で逝去されました。 早川書房からは現在、小説作品『シュレディンガーのチョコパフェ』『アリスへの決別』『地球移動作戦』『プラスチックの恋人』『プロジェクトぴあの』が刊行されています。 またアンソロジー『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』には表題作となった短篇を収録、ご自身も海外SFのアンソロジストとして『火星ノンストップ ヴィンテージSFセレクション―胸躍る冒険篇』を刊行され、SF作家としての山本弘氏には生前長いお付き合いがありました。 ご逝去にあたり、氏の長年のファンであり作家・ライターである前島賢氏から、短篇集『シュレディンガーのチョコパフェ』(単行本『ま
「原爆の父」と呼ばれた天才物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を丹念に描き、全米で絶賛された傑作評伝がついに文庫化。アカデミー賞を受賞した映画監督クリストファー・ノーランも名著と賞賛する本書『オッペンハイマー(上・中・下、三巻組)』(カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン、河邉俊彦訳、山崎詩郎監訳、早川書房)は、日本での映画公開(3月29日)に先駆け好評発売中です(電子書籍も同時発売)。 この記事では本書中巻に収められた、高橋昌一郎氏(哲学者・論理学者)の解説文を特別に試し読み公開します。オッペンハイマーと同時期に活躍しながら正反対の思想を持ち、反発と深い敬意を併せ持ったジョン・フォン・ノイマン。本書に登場する二人の天才を根底で結び付けたものとは―― 『オッペンハイマー』上中下巻 カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン 河邉俊彦訳、山崎詩郎監訳 ハヤカワ・ノンフィクション
Netflixドラマ配信中! 話題沸騰のエンタメ傑作小説『三体』って? 翻訳者・大森望さん自ら解説!【解説動画】 3月21日よりNetflixドラマ配信開始で話題沸騰の『三体』。ドラマも原作も、各界の皆様より大好評いただいています! \持ち歩きにも便利な文庫版も好評発売中/ 劉 慈欣『三体』 大森 望、光吉さくら、ワン・チャイ=訳 立原透耶=監修世界中で累計2900万部を突破し、バラク・オバマやマーク・ザッカーバーグをはじめとする多くの著名人に影響を与えている『三体』。 Netflixドラマをきっかけに観てみようかなと思っている方も多いのではないでしょうか。 でも、「SFってハードルが高そう……」「話題になっていたから読んでみたけど止まってしまった……」という方も多いよう。本動画ではNetflixドラマ「三体」を心待ちにしつつも原作未読のしんのすけ@映画感想さんと、『三体』1巻目で止まって
リクライニングシートの攻防から土地争い、環境問題、はたまた戦争まで……「僕のもの!」「私のもの!」で世界は回っていると説くのがいま話題の新刊『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』(マイケル・ヘラー&ジェームズ・ザルツマン、村井章子訳、早川書房)。 早い者勝ちか? それとも労働の報いであるべきか? 「所有権」の驚くべき真実を解き明かす本書序章を、特別に全文試し読み公開します。 『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』 早川書房序章 誰が・何を・なぜ「それ、私の!」この原始的な叫びは子供が最初に覚える単語の一つだ(注1)。子供たちはお砂場でのバケツを巡る英雄的な戦いでこの叫びを繰り返す。大人になると、所有権は誰も文句のつけられない当然の権利となる。何かを所有するとはどういうことか、誰でも知っている。たとえば新しく買った家、みんなに切り分けた後のパイの最後の一切れは、自分のもの
A24製作、ジョナサン・グレイザー監督の最新作で、第76回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、各地の映画祭でも数々の賞を受賞し話題を呼んでいる映画「関心領域」が、第96回アカデミー賞で〈国際長編映画賞〉〈音響賞〉を受賞! 日本では5月24日に公開。描かれるのは、アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷で、悠々と暮らす収容所の所長とその家族の暮らし── 予告編で映し出されるのは、どこにでもある穏やかな日常。壁の向こうにはまるで何もないかのように暮らす家族たち。しかし、壁一つ隔てた収容所の存在が、音、建物からあがる煙、家族が交わす視線や気配から着実に伝わってくる。壁を隔てたふたつの世界にどんな違いがあるのか? 平和に暮らす家族と彼らにはどんな違いがあるのか? そしてあなたと彼らの違いは? 予告内では、“この映画を観たことは一生忘れないだろう” “どんなホラー映画よりも恐ろしい” “今世紀最
早川書房の無数にある人気作品のなかで、最も長大なシリーズ。 それが《宇宙英雄ローダン・シリーズ》です。 現在、早川書房では電子書籍版では『宇宙英雄ローダン・シリーズ 電子書籍版199 アルコンの最後』までが配信されています(〈第二帝国〉サイクル完結まで)。あわせて199話までを10冊の合本にまとめ、現在配信中です。 *作品リストをこの記事の末尾に掲載します このたび、現在配信されている《宇宙英雄ローダン・シリーズ》電子書籍版全点をKindle Unlimited、auブックパス読み放題、BOOK☆WALKER読み放題の3サービスに投入開始いたしました。 また、BOOK☆WALKERでは特設ページがオープンしております。《宇宙英雄ローダン・シリーズ》投入開始に合わせた読み放題キャンペーンが期間限定でおこなわれておりますので、そちらもぜひチェックしてみてください! いつになっても宇宙SFには心
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