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大そうじへの備え
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医療的ケアのある子どもたちに、障害児保育を提供しているフローレンスの駒崎です。 障害児のお母さんから、こんなことを聞きました。 「少し混んでいる電車に、子どもと乗ったら、『混んでるんだよ。邪魔だからベビーカーたためよ』と怒られました」 「お店に入った時に、『場所を取って他のお客様のご迷惑になるので、(ベビーカーは)お控えください』と店員さんに言われました」 こども用車椅子(バギー型車椅子、通称バギー)が、よくベビーカーと間違われるということなんです。 【ベビーカーとこども用車椅子】これを機会に、ベビーカーとバギーの違いを見てみましょう。 こちらが一般のベビーカーです。 そして、こちらがバギーです。 少しバギーの方が大きい感じがしますが、ぱっと見は見分けがつきづらいかと思います。 しかし、このこども用車椅子は、ベビーカーと同様に、あるいはそれ以上に子ども達や親たちには欠くことのできない道具で
多い 少ない 多すぎる・少なすぎる モノを多く持つことができるのは嬉しいこと、幸せなこと。けれど、自分の手に持ちきれない量、手に余る量となれば、モノを持っていることに何の意味もない。それどころか、かえって混乱という不幸を招く。 けれど、私たちは、「多い」ことと「多すぎる」ことの違いを見極めることがとても苦手であるのです。 モノが少ないことは簡便なこと、心地よいこと。けれど、自分の手に乏しいほどしかない量、手に足りない量となれば、モノが少ないことの意義は失われる。それどころか、かえって充足感から遠のくという不幸が起きる。 そして、「少ないこと」と「少なすぎること」との違いを履き違えて過激に走る傾向も、私たちの一部には見受けられる。 残念なことに、「多すぎる」と「少なすぎる」は、どちらも「すぎる」ということでは、まったくの同罪。私たちを「禍」の中に放り込むことに、なんら変わりはない。 たとえば
望まない妊娠相談を、特別養子縁組につなげる事業を運営している、NPO法人フローレンスの駒崎です。最近、妊娠相談を受けていて、中学生(!)からこんな相談が多々来ます。 「ルナルナで排卵日をつけていて、排卵日だけを避ければ、妊娠しないと思っていました」 「彼女とやっちゃって生理来ないんすけど、コンドームはいく直前につけたから、大丈夫かと思ってました・・・」 ちょ・・・。 性に関する、基本的な知識がないんです。だから、避妊もせず(できず)、妊娠して中絶につながってしまう。もし中絶期間が過ぎていれば、望まない妊娠となり、多くは「自主退学」という名の強制退学の処分となり、産んで育てていこうとすると、低学歴ゆえに非正規化しやすく、貧困化していくわけです。 また、望まない妊娠・出産によって、にっちもさっちもいかなくなり、子どもを殺す選択をした高校生もいます。 【性教育が足りない】全国の小中学校ではビデオ
こんにちは、「働き方革命」という本を8年前に出して、時代を先取りすぎて全然売れなかった駒崎です。 さて、労働政策研究・研修機構が行なった調査がニュースで報じられました。 「転勤」めぐる実態調査、"結婚・育児・介護がしづらい" http://bit.ly/2jevwcW ズバリ言いますと、転勤強制は長時間労働同様、社会の敵です。 年号が変わる前に叩き潰さねばならないものです。 その理由をお話しましょう。 【結婚・出産・介護しづらく】記事にもあるように、多数の人が転勤によって、結婚・出産・育児・介護がしづらくなると答えています。 そりゃそうです。お互い働くカップルがいたとして、彼氏が急に転勤になって、いつ帰ってくるか分からなくなったら。 結婚のためには、どちらかが仕事を辞めて恋人のもとに行かねばなりません。結婚のハードルがいきなり上がります。 出産も、親も知り合いも誰もいない中で子育てしなくて
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辺野古基地や高江のオスプレイパッド建設から平和な生活を守ろうと運動をしてきた沖縄平和運動センターの山城博治議長らの釈放を、沖縄地方裁判所と沖縄地方検察庁に求める会見と集会が、佐高信氏、落合恵子氏、鎌田慧氏らの呼びかけにより、参議院議院会館で開催された。 「勾留の必要性がない。家族の接見すら禁止している。運動のリーダーを長期勾留する政治弾圧だ」と呼びかけ人の一人、鎌田慧さんは語気を強めた。 逮捕・勾留→再逮捕→再々逮捕 法務省刑事局によれば、こうした勾留の判断を行うのは裁判所だ。 だが、山城氏のケースで、その状況を作りだしたのは沖縄県警だ。 裁判所と検察庁への要請書などによれば、警察は、昨年10月17日、高江のヘリパッド建設が強行された森の中で、有刺鉄線を切断したとして山城さんを器物損害罪で逮捕、しかし、簡易裁判所は勾留請求を20日に却下した。つまり、山城さんは釈放されるはずだった。 ところ
今日は成人の日。37歳のNPO経営者で、国の審議会にも参加している、一応「有識者」(偉そうでごめん)のおっさんから、新成人のみんなに伝えたいことがあるんだ。 それは、大人の言うことを、素直に聞いちゃダメだってこと。 【ようこそ撤退戦へ】大人は言うよ。「おめでとう。これで君も立派な大人だから、社会の一員として、しっかりと自覚を持ってほしい」と。 何がおめでたいんだ。これから日本は2050年に向けて、壮絶な少子高齢化を体験する。 2050年には高齢者は人口のうちの40%を占める。働き手は3分の2に激減する。今のままの社会保障は、持たない。 経済も相当なイノベーションを生み出さないと、縮小していくだろう。その「撤退戦」を戦うのは、君たちだ。 厳しい戦いになるだろう。何がめでたいんだろうか。 【若者の◯◯離れは嘘】大人はこんなことも言う。 「最近の若者は、草食化が激しくて、そのおかげで少子化が進む
日本で初めての、特別養子縁組によって迎えられた養子に直接聞く形式の調査結果が、先月発表され、メディアでも報道されています。 ( <養子縁組>10~17歳の9割「養親の愛情を感じている」 (毎日新聞)http://bit.ly/2hRC7Lr) 養子縁組家庭に関するアンケート調査結果(概要版) http://www.nippon-foundation.or.jp/news/articles/2016/img/77/1.pdf そこでの調査結果が非常に興味深かったので、特別養子縁組事業者のはしくれとして、ここで取り上げていきたいと思います。 まず興味深かったのが、自己肯定感の高さ。 【養子縁組世帯の方が、自己肯定感を感じる割合が高い】「自分自身に満足している」かどうか、という質問に対し、「そう思う」が25.8%でした。これは平成23年に内閣府が全国の中学三年生を対象にした調査(出典:平成23年
昨日ご紹介した、小池都知事による「保育士月給2万アップ」に続き、東京都の新待機児童対策が報道されたので、解説いたします。 ----- 待機児童対策:保育所家主、資産税免除へ 都が17年度- 毎日新聞http://bit.ly/2hY42sV 都は直接課税する23区で固定資産税を全額免除し、市町村にも全額を交付金として補填(ほてん)する。免税規模は約30億円を見込んでいる。 ----- 【待機児童を生み出す「物件の壁」】待機児童問題には、(1)保育士不足の壁(2)自治体の壁(3)物件の壁が存在していて、今回の施策は、この物件の壁を打ち崩そうというものです。 物件の壁とは、保育所用地や物件が東京23区のような待機児童集中エリアで不足している問題です。ドラえもんの時代だったら、街中に土管のある空き地はたくさんありましたが、今はほとんどそんなんありませんよね。 だから、杉並区に至っては、仕方がない
こんにちは、内閣府子ども子育て会議委員の駒崎です。 正月気分が抜けず、ぬるぬる仕事始めしてたら飛び込んで来ましたよ、ビッグニュースが。 待機児童解消へ、都が保育士1人に2万円上乗せ 読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/national/20170104-OYT1T50113.html これはヤバい(良い意味で)。 ヤバすぎます(良い意味で)。 どうヤバいのか、これから解説します。 【待機児童の根本にある保育士不足】待機児童が非常に多いことは皆さんご存知かと思いますが、東京都は最多の待機児童を抱えています。 待機児童と言っても、自治体によっては「保育園入れなかったから、育休延長した」みたいな人を抜いたりしてるので、まやかしの数字で、実際は現状の数字よりも、もっと多いわけです。 このたくさんの待機児童を救うべく、我々保育事業者は何とか保育園を増やそうとしているのですが、
今日から仕事始めの人もいるでしょう。今日は、新年始まったことですし、もうそろそろいい加減に今年こそはぶっ壊したい、この日本の不条理を紹介します。ムカつきますが、ご注意くださいね。どうぞっ! ◎生活保護家庭の子どもは大学に行っちゃダメ憲法でうたう「健康で文化的な最低限度の生活」を過ごすため、我々には生活保護というセーフティネットを頼る権利があります。例えば病気や怪我などで働けなくなってしまって、実家も頼れない時。働いても賃金が低すぎて、とても家族を養えない時。役所に言って相談すれば、我々は支援を受けることができます。 こうした「最後のセーフティネット」と言われる生活保護ですが、重大なバグがあります。それは、生活保護家庭の子どもたちは、大学進学できない、というものです。 昔は大学に行くことがある種の特殊な、ともすれば贅沢なことだったので、税金を使ってそこまでは、ということだったのでしょう。しか
こんにちは、厚労省イクメンプロジェクト座長の駒崎です。 過去、まぐれでイクメンという言葉を我々のチームで流行らせました。(完全にまぐれです) 昨年は、「保育園落ちた日本死ね」というブログに解説記事を書き、それが思いのほか拡散されたことで、 なぜか流行語大賞に「保育園落ちた」がノミネートした際に僕が炎上しました。 そんな僕が、大胆にも2017年の流行語を予測します。 【ワンオペ育児】もともと「ワンオペ」は外食産業等でアルバイト等に一人でオペレーション全てをさせる行為で、「すきや」によるワンオペ営業と、その過酷さによって人口に膾炙した言葉でした。 それが、育児分野にも適用され、広がっていきます。 「うち、平日は完全にワンオペ育児だわ」 「それな。うちも夫が遅いからワンオペだけど、その分土日は向こうにワンオペさせてる。でももう限界」 などという会話がそこかしこで聞かれるようになります。 この「ワ
前回の記事で、映画「何者」の二階堂ふみ演じる意識高い系女子が、アメリカ留学やカンボジアボランティアの経験を話す事で就活に落ちまくる理由を解説しました。 なぜ「カンボジアで学校を作ってきた」二階堂ふみは就活で落ち続けたのか? ~映画「何者」 これは、留学やボランティアが悪いことだと言っているわけではありません。 留学やボランティアで体験することが、ビジネスとはちょっとずれているから、そのまま、どや顔で話すと面接官のひんしゅくを買ってしまうのが原因なのです。 留学やボランティアが悪いんじゃない! 留学やボランティア自体は悪い経験ではないので、伝え方によっては、面接官の共感を得ることも出来ます。 就活で面接官がみたいことは、あなたがビジネスの場でどんな活躍をしてくれるかです。 だから、あなたは「自分はビジネスでこのようにお役に立てます。なぜなら…」と答えることが大切です。 したがって、留学やボラ
あけましておめでとうございます。今年も子育て支援、頑張ります。駒崎です。 さて、大晦日は妻の実家でゆっくり酒飲みながら紅白見ていたんですね。 ゴジラが出てきたり、恋ダンスをガッキーが踊りそうで踊らないところに萌えたり、 まあいつも通りそれなりに楽しんでいたわけです。 そしたら、なんか途中で司会者のジャニーズの男の人、相葉くんっていうんですか?彼が、モデルのりゅうちぇるとぺこっていうモデルの方々が結婚した、ていうことを紹介したんですね。まあ、そんな個人的なこと、知らないよっていうのがおっさんが思ったことなんですけど、まあそこは良いですよ。年末だし。おめでたいことは、まあみんなで祝おうよ、と。 そのあと、相葉くんが、日本レスリングの英雄、吉田沙保里選手を引き合いに出して「吉田さんはどうやったら結婚できますかね?」って、りゅうちぇるに聞いたんですよ。 はぁ???? お前、何言ってんだよ、と。 吉
就活を題材にした映画「何者」 これは、2012年に早稲田田大学在学中の小説家、朝井リョウが書いた小説を原作にした映画です。 この夏就活が終わったばかりの研修生が「あれは、リアルですよ…」と言ってたことからもわかるように、2010年代の就活の様子がかなり克明に描かれています。 登場人物は、今の大学生にいそうな6人。 新潮文庫「何者」朝井リョウ 表紙 この中で、特に特徴的なのが、二階堂ふみ演じる「意識高い系女子」 彼女はアメリカの大学に留学したり、途上国でボランティアをしたり、経験を積み重ねているが故に、自信満々で就活に臨んでいます。 グループディスカッションで「アメリカに留学したときの経験から言うと…」「カンボジアで学校を建てた時には…」といった発言をするシーンも登場するのですが、内定はなかなかとれません。心の中で見下していた地味目な有村架純にも先を越され…。 彼女の何が問題なのでしょうか?
本日の昼間、テレビを見ながら大掃除をしていると、除夜の鐘を叩くシーンが流れていた。テレビ向けで試しに一回叩くだけだったようで、本格的に叩くのはどのお寺も年越し直前の夜中だろう。ただ、一部で話題になっていた除夜の鐘がうるさいというクレームで昼間に鐘を叩く、あるいは除夜の鐘を辞めるお寺もあるという。 このニュースが拡がると、除夜の鐘に文句を言うなんておかしい、少しくらい我慢しろ、昔と比べて日本人の心が狭くなった……といった分かりやすい反応がSNSを駆け巡った。 今年も様々なニュースが生まれては消えて行ったが、除夜の鐘にクレームという、一見すると下らない話が実は今年のニュースを象徴していたのではないかと思う。 ■マッチポンプ記事に反応する人たち。 インチキ情報や記事の盗用疑惑で大問題となった医療サイト・ウェルクの閉鎖で、改めてインターネットは玉石混合である事が証明されたが、そんな中で意図的にマッ
赤字ローカル線が失われると、交通弱者や社会的弱者の「アクセス」が失われます。(ペイレスイメージズ/アフロ) JR北海道管内では、数多くの赤字路線が廃止されてきました。現在は、日高本線の廃止に関する議論が焦点となっています。 赤字路線が廃止されるとき、誰のどのような「アクセス」が失われるのでしょうか? 2011年8月、最後になるかもしれない日高本線・浦河駅で私は2011年8月、北海道・浦河町を訪れ、4日間滞在しました。 浦河町では、1980年代から精神障害者たちが共同生活を行っており、その中心となっている「浦河べてるの家」には世界中から視察が絶えず、今や、町の貴重な観光資源にもなっています。 東日本大震災直後、私は浦河町について、 「町に住んでいる精神障害者たちを、町の人たちが守ろうとして一緒に避難したので、みんな津波から助かった」 という噂を耳にしました。 その瞬間は「なんと素晴らしい」と
内閣府子ども子育て会議委員の駒崎です。待機児童問題等、注目を集めた今年でしたが、子ども子育て・保育業界の2016年を専門家の立場から振り返ってみようと思います。 1. 保育園落ちた日本死ね騒動(2月)2月15日。認可保育所の申し込みが叶わず、待機児童を抱えることになったお母さんのネット上の書き込み。 この書き込みの激しい語調と、しかし魂から絞りだした叫びが、多くの母親たちの共感を得ました。 このブログを音喜多都議のブログから知った僕は、解説記事を書きましたが、これがむちゃくちゃバズりました。 本件は後に山尾志桜里議員が国会質問で取り上げ、そこでの自民党議員のヤジや、総理の不適切な答弁が世論の火に油を注ぎ、 国会前デモにつながり、メディアも一斉に注目していきました。 自民党・公明党はすぐに対策会議を開かざるを得なくなり、僕は両党から呼ばれて、すべきことをレクチャーすることになりました。 その
2016年12月8日、相模原事件を受けて厚労省に設置された「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」による「報告書 ~再発防止策の提言~」が公開されました。 「共生社会の推進に向けた取組」「退院後の医療等の継続支援の実施のために必要な対応」「措置入院中の診療内容の充実」「関係機関等の協力の推進」「社会福祉施設等における対応」の5点にわたる提言内容は、本当に再発防止に役立ちそうでしょうか? そもそも、同様の事件が再度発生する可能性があるとすれば、背景はどこにあるのでしょうか? 日弁連「高齢者・障害者権利支援センター」で活動する弁護士・姜文江さんに、措置入院という方法について、前掲「報告書」について、お話を伺いました。 前編に引き続き、プライバシーについて、社会にとって何が問題で何が必要なのかについて、ご一緒に考えていただければ幸いです。 再発防止策検討チームの提言
年末が近づき、僕のフェイスブックでも多くの国会議員の知人たちが、忘年会を回ったり、消防団の年末集会に足を運んでいるさまをアップしています。 笑顔で写真に映る彼らを見ながら、僕は複雑な思いに駆られます。 なぜなら、これは「政治家がバカになっていく」仕組みの一部だからです。 【夜中に呼び出される国会議員】ある議員から、こんなエピソードを聞きました。 12時過ぎに寝ようと思ったら、支持者から電話がかかってきた。 「あんたのためにミニ集会やろうと思っているから、今から来てや」 新人議員だった彼は、そこまで言われたら行くしかありません。 しかし行ってもみんな酔っ払っているから、真面目な話にはなりません。 結局、「◎○は俺が呼んだら来る」という地元有権者のメンツ維持に使われたわけです。 そんなの断れば良いだけ。我々一般人からすると、そう思います。 しかし、断ると言われるのです。 「▲△(同じ選挙区の対
(2016年12月29日 22:45 タイトルおよび概要文などを一部変更しました) 2016年12月も暮れようとする今日、私は一人の男性が気がかりでなりません。 私は、その男性と会ったことはありません。どういう方なのか、全く知りません。たとえば、会えば会話が成り立つのかどうか、全く判断できません。しかし、今、どこでどういう気持ちで暮らしているのか、気がかりでなりません。 その男性とは、2009年の島根女子学生殺害・死体遺棄事件の加害容疑者となっている男性(2009年に死亡)の弟さんです。 そもそも、被害を「償う」ことは出来るのか?言うまでもなく、被害者や被害者家族は、平穏な日常、将来の希望や可能性を、犯罪によって理不尽に奪われています。 加害者がどのような重罰に処せられても 「そのような犯罪の被害を受けることがなく、被害がなかった現在がある」 という意味での償いは不可能です。 加害者が心か
2016年12月8日、相模原事件を受けて厚労省に設置された「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」による「報告書 ~再発防止策の提言~」が公開されました。 「共生社会の推進に向けた取組」「退院後の医療等の継続支援の実施のために必要な対応」「措置入院中の診療内容の充実」「関係機関等の協力の推進」「社会福祉施設等における対応」の5点にわたる提言内容は、本当に再発防止に役立ちそうでしょうか? そもそも、同様の事件が再度発生する可能性があるとすれば、背景はどこにあるのでしょうか? 日弁連「高齢者・障害者権利支援センター」で活動する弁護士・姜文江さんに、措置入院という方法について、前掲「報告書」について、お話を伺いました。 前編・後編の2回で、内容を紹介します。 司法修習で初めて知った「強制入院」2000年に弁護士登録を行った姜文江さんは、司法試験合格後、福岡県で司法修
サービス残業を取り締まる、労働基準監督所を持っているのに関わらず、霞ヶ関で一番残業が多いと言われるのが厚生労働省。 ある官僚の方からは、 「いやー、働き方改革って言ってるくせに、自分たちができてないんですよね」 「これじゃあ厚生労働省ならぬ、強制労働省ですよ、ええ(自嘲」 という発言も飛び出します。 とはいえ、厚労省は社会保障全体を取り扱うため、図体が馬鹿デカすぎて、なかなか組織として一気に変えることは難しいのです。 そこで、若手官僚の方々が、立ち上がりました。 厚生労働省ジョカツ部。 ジョカツ部は、女性・イクメン活躍検討チームの愛称で、大臣直下に10月、有志のチームとして作られました。 僕は11月、ジョカツ部のヒアリングに呼ばれました。 厚労省若手官僚チームから呼んでもらえて、ちょっと嬉しかったです。 なぜなら、僕は日々、厚労省の保育関係部署の課長連中にガンガンもの申していて、そのせいで
原発事故から6年目、福島県外47都道府県への避難者は4万245人、県内避難者は4万2735人で、計8万人を超えている(*1)。しかし、同じ避難者でも、避難状況と政府の対応には「差」があることをご存知だろうか。 1.政府が避難勧告を行った「帰宅困難区域」「住宅制限区域」「避難指示解除準備区域」からの避難。これらの区域は福島県内に限られている。 2.政府が「汚染状況重点調査地域」として、住民に避難指示を出さずに「除染」を行っている汚染地域からの避難。その地域は8県(岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉)に及ぶ。 3.政府が「汚染状況重点調査地域」にすら指定しないが、放射能汚染がある地域からの避難で、避難状況が公的には把握しきれていない(*2)。 神奈川県の「原発避難いじめ問題」に見る政府の差別 そんな中、今年11月に明らかになったのが、神奈川県で起きた自主避難家庭の子どもに向けられた
原子炉圧力容器等の強度(炭素濃度)問題を国会で問われた田中俊一原子力規制委員長は、「規制を設けてコントロールしている」と答弁。しかし、一方で、規制庁の櫻田道夫・原子力規制部長が、「プラントメーカーが製造メーカーに要求するもの」と答弁、規制の不在が明らかになった。 12月9日、この問題を衆議院原子力問題調査特別委員会で質問したのは初鹿明博(民進党)議員だ。原子力発電所における最重要施設である原子炉圧力容器等の鋼材に強度不足があった場合、「最悪の事態」はどういうものかという質問から始まった。田中委員長の答弁は次の様なものだった。 田中委員長「規制を設けてコントロール」 「炭素の濃度が一定レベルを超えると、固くなって強いんですけれども、脆くなるという性質があります。それで、我が国においても炭素の濃度については規制を設けてコントロールしております。原子炉圧力容器の水が減った場合に緊急炉心冷却という
わが国の家計金融資産は、かねてより高齢世帯に集中しており、現役世帯への資産移転が進んでいないことが、家計消費低迷の一因として指摘されてきた。 こうした指摘に対して、住宅取得資金や教育資金、結婚・子育て資金といった目的での贈与税の非課税枠の新設・拡充が進められてきたほか、本年4月からはジュニアNISAも開始するなど、国としても高齢世帯から現役世帯への資産移転を支援する動きが進んでいる 。 実際に、国税庁の「統計年報」をみても、住宅取得資金の贈与にかかる非課税制度の利用者は2010年度以降、毎年7万人前後となっているほか、2013年度より新設された教育目的資金の贈与にかかる非課税制度では2013年度の6万9千人から2014年度の7万8千人へと利用者が拡大していることがわかる(図表1)。 このように世代間の資産移転を促す施策が導入されてきた背景には、家計消費の拡大や少子化対策としての効果への期待
日本の保育園は「健康で健常な子ども達のためのもの」ではないか。 なぜって、例えば子どもが熱を出したら、保育園は預かってくれないから。 子どもに重い障害があったら、保育園は受け入れてくれないから。 病児保育は足りていないし、医療的ケア児の子の行く保育園はほとんど存在していません。 これって事実上の排除じゃないか、と。 「『質の高い』保育園を!」と叫ぶ政治家や保育市民運動やってる人たちは、園庭の有無や保育園自体の広さにはものすごくこだわる一方で、認可保育園のこうした不都合な事実には目を背けます。 園庭どうこうも大切かもしれませんが、それよりも、全ての子達に保育が提供されるべきでしょう。 【「保育の憲法」違反の現状】保育の世界には、保育所保育指針と言って、(わかりやすく言うと)憲法みたいなものがあります。保育士試験を通るためには、丸暗記の勢いで覚えないといけません。その一番最初に、こういう文章が
今日は日本の社会的養護(虐待等で家庭で過ごせない子どもたちの養護)においては、歴史的な日となりました。 特別養子縁組あっせん法案(正式名称:民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律案)が成立したのです。 【特別養子縁組とは】日本では2週間に1人、赤ちゃんが遺棄等で虐待死しています。その原因は望まない妊娠。それに社会的孤立や貧困、親の精神疾患等が重なることです。 そうした実親に妊娠期から相談に乗り、出産後は育ての親希望者とマッチングをし、赤ちゃんを託すのが、特別養子縁組です。 「家を継がせる」ことを目的とした普通養子縁組と異なり、特別養子縁組は6歳未満の子どもの福祉を目的として1988年につくられた制度です。 【阻まれていた特別養子縁組の広がり】赤ちゃんの命を救う特別養子縁組制度は平成25年度において474件ほど実現していますが、まだまだ助けを必要としている数に
昨日、大手IT企業のDeNAが運営するウェブサイト・meryが閉鎖された。 医療情報サイト・WELQ(ウェルク)に根拠の乏しい医療関連のコンテンツが大量に掲載されていると問題になり、さらに掲載されている記事が他のサイトから盗用されたものが大量にあるのではないか?という疑惑まで加わり、問題があると多数の批判を浴びた。 同様の手法で運用されていた他のサイトも次々と記事の削除・閉鎖が相次ぎ、12月7日に女性向け情報サイトのmeryが閉鎖されたことでDeNAが運営する「キュレーションプラットフォーム」は全て閉鎖された。その後は第三者委員会による検証を行う事が公表され、謝罪会見も行われた。創業者で現会長の南場智子氏、社長の守安功氏、そしてもう一人の執行役員・経営企画本部長の3人が顔をそろえた。 この問題はこれまでネットの一部で盛り上がっていたような感もあるが、上場企業が謝罪会見を行ったことでテレビの
先日、NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」で弟子入りスペシャルと銘打った内容が放送された(2016/11/28)。10代の若者がその道のプロに弟子入りをして仕事の厳しさを学ぶ、という内容だ。 天ぷら職人、空港の清掃スタッフ、そして漫画編集者と三者三様の姿が描かれていたが、特に興味をひかれたのは「ドラゴン桜」や「働きマン」「宇宙兄弟」など、人気漫画を担当したことで知られる漫画編集者の佐渡島庸平さんだ。佐渡島さんには漫画家を目指す女子高生の松田さんが弟子入りした。 中学生の時には編集者の目に留まり、賞を取った事もあるという「漫画家の卵」の実力は、絵だけを見るとプロとそん色のない腕前に見える。しかし佐渡島さんに作品を見て貰うと「プロとしてやっていくには程遠い、新人賞で出会う人たちと比べても相当レベルが低い。今日まで何も準備をしてこなかったの?」と酷評される。 一体何が足りないのか……漫画家の
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