2025年大阪・関西万博は22日で開幕まで50日となった。人工島・夢洲(ゆめしま)にある会場の象徴、木造大屋根(リング)は閉幕後のレガシー(遺産)になり得る。大阪府市は、民間事業者から一部をモニュメントとして残す案やベンチなどに再利用する案が示されたとし、日本国際博覧会協会とも協議する方針。ただコスト問題が解消されず、先行きは不透明だ。 協会は1月下旬、再利用に向け、大阪府木材連合会などとともに自治体や団体向けの説明会を開いたが、人件費が高騰する中、参加者からは「解体費を買い手が負担すると、新品より高くなる」などと懸念する声が上がった。 協会幹部は解体費の負担について「決まっていない」と言葉を濁す。公募は3月ごろの実施が想定されるが、別の幹部は「解体費込みの値段で募集し、不調なら値下げせざるを得ないだろう」と打ち明ける。 協会は本来、リングを閉幕後に撤去する方針だったが、建設費が約350億