「嫁を『男の子を産み、農業を支える』存在とみなし、同じ家の人間とは認めない。そんな排他的な印象がある」 韓国・ソウル市内の女性会社員(50)は同国における夫婦別姓制度についてこう語った。いわば夫の一族と結婚相手の女性の間に明確な線を引く意味での「別姓」という印象を抱いている。 韓国は、姓氏制度が広く普及した19世紀末以降、日本統治時代末期の数年を除き現在まで夫婦別姓を維持してきた。その姓氏制度は、東アジアで最も「男性中心的」とされる家族制度に起因するものといえる。 例えば、韓国では長男優先の相続制度が形を変えつつ2005年まで続いた。一部地域では、法事に直接参加できるのは同じ姓を持つ父親や息子に限り、女性は料理などの準備作業にのみ従事させる慣習が今も残る。 子供の姓については、「父親の姓と本貫(本籍地)を引き継ぐ」と民法で規定。例えば、尹錫悦大統領と金建希夫人の間に子供が生まれていれば、自