日本海沿岸部を歩いていたら何者かに襲われ、麻袋をかぶせられた-。多くの人が思い描く北朝鮮による日本人拉致のイメージだが、そんな思い込みを打ち破る短編映画が今月、広島市内で開かれた北朝鮮人権映画祭でお目見えした。拉致の協力者は国内に潜み、日常は危険と隣り合わせ。あなたの潜在意識に警鐘を鳴らす。 巧妙な手口を描写「あーもう、やってらんねえよ。こんな会社辞めてやる!」 飲食店で同僚相手に会社の不満をぶちまける男性に、女性店主が話しかける。「私の知り合いで印刷会社の社長さんがいらっしゃるのよ」 実は、店主は拉致の協力者。ターゲットを見定め、特殊工作員に存在を伝える。以後、男性は行動を見張られる。あるとき、転職先の社長の部下を名乗る男に声を掛けられ…。 12月8日、北朝鮮の人権問題を考える映画祭で上映された「あなたが知らない本当の拉致問題~拉致の真相を暴き出す~」(佐羽英(さはね・ひで)監督)の描写