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日本製鉄によるUSスチールの買収計画について、米国のジョー・バイデン大統領が国家安全保障上の懸念を理由に禁止命令を出してから10日後の1月13日、米製鉄大手「クリーブランド・クリフス」が別の米鉄鋼メーカーと協力してUSスチールを買収する可能性があると、米経済メディア「CNBC」が報じた。 クリーブランド・クリフスはUSスチール全体をすべて現金で買収し、それからその子会社「ビッグ・リバー・スチール」を鉄鋼メーカーの「ニューコア」に売却するとの情報を関係者から入手したと同メディアは伝えている。買収額は、1株あたり30ドル台後半の見通しだという。 一方、日本製鉄は1株あたり55ドル、総額140億ドル(2兆2000億円超)以上でUSスチールを買収する計画を提示している。 13日、クリーブランド・クリフスのローレンソ・ゴンカルベスCEOは記者会見を開き、USスチール買収に改めて意欲を示したが、詳細は
成人男性が、妻の母乳を毎日飲む──そんな衝撃的な慣習が、2018年にウガンダの保険相の発言によって明らかになった。こうした行為は、母体だけでなく赤ちゃんに与える悪影響も懸念されている。 母乳を摂取する男性たちは「元気がでる」「セックスのきっかけ作りになる」と言うが──。 ジェーン(仮名)の夫は母乳が好きだ。 「味が好みだし、健康にもいいと言っています。母乳を飲んだあとは、体調がいいと言うんです」 ウガンダ在住で、生後6ヵ月の赤ちゃんがいる20歳のジェーンはそう語る。彼女によると、夫が母乳を求めるようになったのは、彼女が出産を終えて病院から帰宅したその晩のことだったという。 「夫は、私の母乳を出やすくするためだと言いました。私も、飲ませても問題ないと思ったのです」 赤ちゃんを差し置いて母乳を飲む夫 ウガンダの一部地域やタンザニア、ケニアの一部で、パートナーの母乳を飲む男性は珍しくない。しかし
『ワーク・シフト』『LIFE SHIFT──100年時代の人生戦略』の著者リンダ・グラットンが、変化の激しい現代のワーク・ライフ・バランスを論じる連載。 パンデミックの時期は、日々の事柄にうまく対処するマネージャーの役割が重要視された。しかし「ポスト・パンデミック」のいま、組織のなかで働く人々のやる気や当事者意識は、長期的な明るいビジョンをトップのリーダーが示せるかどうかにかかっている。 時代の変化は意識の変化 組織の頂点に立つリーダーには何が求められるだろうか? こんな時代だからこそ、私たちはそんなことを考えるものだ。 ビジネスにおいて、部下への接し方がリーダーの手腕の判断基準となっている場合も多い。最もシンプルな形であれば、「この会社にむこう3年の間は在籍するつもりだ」というアンケート項目への回答から判断できる。 あなたの会社が従業員の意識調査アンケートを使っているなら、この問いは最も
遺体は「コレクション」していいのか 2024年10月初旬、オックスフォードシャー州テッツワースの競売会社「スワン」は、西アフリカの頭蓋骨や南米の干し首など、数点の遺体を出品した。ところが、オックスフォードのピットリバース博物館の代表者や先住民活動家がこれに異を唱えたため、数日も経たないうちに出品は取り下げられることになった。 ピットリバース博物館は考古学と人類学を専門としている。同博物館は脱植民地化プロセスの一環として、自らのコレクションから品物を返却してきた過去がある。 スワンによって出品を取り下げられた遺体(装飾された頭蓋骨が大部分を占めていた)は、植民地時代に収集されたものと思われる。推定価格は2000ポンドから2万5000ポンド(およそ38万~480万円)だった。 これらは、雑誌「プレイボーイ」の創刊者でいまは亡きヒュー・ヘフナーや、「ヘッドハンター」を自称する悪名高いカナダの古物
米マクドナルドが多様性への取り組み「DEI」を縮小すると発表。その理由として「the shifting legal landscape(変化している司法の風景)」を挙げたが、いったい何のことなのか? 元NHK解説主幹でジャーナリストの池畑修平が解説する。 世界中でハンバーガーを提供してきたマクドナルドは、米国の一つの象徴といえよう。その米マクドナルド社が1月6日に発表した声明も、いまの米国を端的に表す内容であった。従業員の多様性などを確保するDEIの取り組みに関して、その一部を取りやめると明らかにしたのだ。 DEIは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包摂性)の頭文字からなる。性別、人種、国籍、宗教、性的指向などによって差別されることなく、多様な人々が尊重され、またその多様性が組織の強みにつながるという考えに基づく取り組みだ。近年、国境を越えて多くの
結論から言ってしまおう。中道政党だけを集めて新たな連立政権を組もうとするやり方を続けているかぎり、フランスがいま陥っている政治の危機から抜け出すことはできない。いわゆる「常識をわきまえている政党」だけを集めて国の統治に当たらせようとする考え方は危うい幻想なのだ。 ここで言っているのは、中道左派の「社会党」から中道右派の「共和党」までを結集して政権を担わせ、「急進的な政党」である左派の「不服従のフランス」や右派の「国民連合」を政権から排除する考え方のことである。 そんなやり方をしていても、失望が重なっていくだけだ。その結果、問題となっている急進政党をさらに伸長させてしまう。 まず言っておきたいのは、「常識をわきまえている人たち」だけを集めて連立政権を作ると、まるで「恵まれている人たち」だけを集めて作った連立政権にそっくりになってしまうことだ。いまは民主主義の危機を切り抜けようとしているときな
大勢の人間をひどく傷つける不倫をした筆者。自分の気持ちに罪悪感を抱きながら、それでも心が求める幸せを諦めることはできず……。 この記事は、愛をテーマにした米紙「ニューヨーク・タイムズ」の人気コラム「モダン・ラブ」の全訳です。読者が寄稿した物語を、毎週日曜日に独占翻訳でお届けしています。 すべてを壊す「裏切り」 どんよりとした11月のある日、アイダホ州のボイシにあるDKドーナツで、ロンドンにいるセラピストと電話で話していた。現地には夫もいて、もし別の男性と恋に落ちて世界をひっくり返さなければ、私もあっちにいるはずだった。 壮大な裏切りだった。デイヴィッドの妻と、私は何年も仲良くしていた。彼が私の夫と親しくしていたのと同じように。私たちは日曜日のランチや祝日の食事を共にし、両家あわせて50年にわたる結婚生活を送っていて、5人の子供がいる。デイヴィッドと私はいつも静かに惹かれあっていたけれど、そ
新年の始まりはいつも投資家にとって課題となる。戦略とポートフォリオを見直す機会だからだ。 2025年は特に難しい年となる。ドナルド・トランプ氏が1月20日にホワイトハウスに復帰することで、投資家は多くの政策変更を予想している。その中には、移民規制の強化、企業規制の緩和、2017年の減税措置の延長、関税の引き上げなどがある。 さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを続けると予想される。株式のバリュエーションは、特にテクノロジーや通信サービスなど成長の早いセクターで割高に見える。 つまり、投資家が注視すべき点は多い。金融の専門家10人に市場と経済の見通し、投資家への提言を聞いた。 1.マグニフィセント・セブンを超えて ゴールドマン・サックスの米国株チーフストラテジストのデービッド・コスティン氏は、2025年は市場の上昇銘柄が増えると予想している。 これまで数年間は、グーグルの親会社アル
ニューヨークで見知らぬ人に声をかけ、その人の自宅を訪ねるインフルエンサーがいる。ニューヨーク版の「家、ついて行ってイイですか?」を実践したこのインフルエンサーは、日本を訪れて価値観が変わったという。 2年ほど前、ケイレブ・シンプソンは、ニューヨークに暮らす一般人に自宅を紹介してもらうという試みを開始した。iPhone片手に通りすがりの人々に突然声をかけ、持ち家なのか賃貸なのか、月々の家賃はいくらかと質問を投げかける。もし相手が答えてくれれば(これは稀だったが)、さらに踏み込んで、自宅を見せてもらえないかと頼み、それをSNSに投稿したいと伝えるのだ。 「最初に声をかけた100人全員に断られ、かなりへこみました」と、2015年にマンハッタンのクラブでテニスのコーチをするためにニューヨークに移住した、ノースカロライナ出身のシンプソン(32)は語る。 それでも、めげずに声をかけ続けたが、断られ続け
主演が彼だったら… 1993年に公開されたカズオ・イシグロの長篇第三作目『日の名残り』の映画版で、感情を抑圧した執事スティーブンズを演じたのはアンソニー・ホプキンスだった。しかしいま、イシグロは、ジョン・クリーズが同役を演じていた可能性を夢想する。 「早い段階で出ていた案だったんですよ」。コッツウォルズにある彼の隠れ家から車で少しのところにあるホテルのティールームで、イシグロはサンドイッチとスコーンをつまみながら言う。 執事役にクリーズの名前をあげたのは劇作家のハロルド・ピンターだったが(ピンターは原作の大ファンで、自ら権利を取得して最初の脚本を執筆していた)、結局その案はボツとなった。ホプキンスを「素晴らしい」と褒めたたえながらも、イシグロはこう打ち明ける。 「残念なことに、ジョン・クリーズは自分にはこの役を演じられないと思ったそうです。彼はもっと優れた役者になれたかもしれないと思うんで
ある日の午後、ケースワーカーのブライオン・ジョンソンは、華やかなラスベガス中心部の地下にある暗いトンネルの中を懐中電灯で照らしていた。内部はゴミや脱ぎ捨てられた衣類が散乱している。彼は、この地下トンネルで暮らすホームレスたちを探しに来たのだ。 ジョンソンは「シーザーズ・パレス ホテル&カジノ」の地下で、一人のホームレスが合板のベッドに横になっているのを見つけた。ジェイ・フランダース(49)だ。 背中から腕、手の指にかけて痛みがあるという彼は、ときどき覚醒剤を使用すること、メンタルヘルスの問題があることを認めた。自分がここにどれくらい住んでいるのか正確には覚えていなかったが、数年は経っているとのことだった。 ジョンソンの仕事は、ラスベガスの地下に伸びる排水トンネルから、こうしたホームレスの人々を地上へ誘導することだ。排水トンネルは、警察や異常気象から彼らを守ってくれる一方、洪水で押し流される
3度目の挑戦で生まれた名作 『わたしを離さないで』の新たな舞台版が、2024年9月から英国で上演された。原作は2005年に書かれたイシグロにとって長篇第6作となるディストピア小説で、「もちろん『リアルな英国』ではないが、かといって完全な空想とも言えない」場所を舞台としている。 『日の名残り』と同様に、物語は英国の田舎のある建物を中心に展開する。『わたしを離さないで』で描かれるのは、寄宿学校ヘールシャムだ。その恐るべき真の目的は、増加した人口に対し新鮮な臓器を供給すべく、国家の承認を受けてクローン人間の子供たちを育成することだった。 この悪魔の所業を、クローンたちを「提供者(ドナー)」、臓器提供による死を「終了」と呼ぶ、欺瞞的な言葉遣いが覆い隠す。 イシグロいわく、『わたしを離さないで』の中心となるアイデアは「もともと1980年代の後半に書こうとしていたものだった」のだが、それは簡単には進ま
化石燃料から再生可能エネルギーへの切り替えが世界各国で進むなか、課題となっているのが太陽光や風力で生成された電力をいかにムダにせず、蓄電するかだ。こうしたなか、住友電工が開発を進める北海道安平町のレドックスフロー蓄電施設は、長寿命で環境負荷が少ないことから、「2050年ゼロ排出」の目標達成に向けて重要な役割を果たすとみられる。 日本のGX(グリーン・トランスフォーメーション)革命を牽引する北海道を、米紙「ワシントン・ポスト」が取り上げた。 海からの風が、砂浜から丘の斜面を通り、広々とした高原を駆け抜ける。 日本北端の島・北海道に吹きつける風は強い。この島の電力を賄うだけでなく、日本の他の地域にクリーンな電気を送るのにも充分だ。 だが、風が吹く日に発電した電力を蓄電する技術がなければ、それ以外の日にはせっかくの再生可能エネルギーを利用することはできない。そのため北海道では、大量の電力を貯蔵す
この記事は、ベストセラーとなった『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の著者で、ニューヨーク大学スターン経営大学院の経営学者であるスコット・ギャロウェイによる連載「デジタル経済の先にあるもの」です。月に2回お届けしています。 予測を立てるのは実に難しい仕事だ。当たれば、その結果に至るまでの出来事によって、予測自体が平凡なものに思えてしまう。外れれば、その失態をソーシャルメディアで一日中指摘され続けることになる。 だが、予測の真の目的は的中することではない。むしろ、意見を交わすきっかけを作ることにある。私は毎年予測を発表しているが、その際にまず大切なのは、自らの言葉に責任を持つことだ。そこで、2024年の予測を検証した上で、2025年の展望を語ることにしよう。 パワーカップル:OpenAI & NVIDIA ChatGPTが2022年11月にデビューして以来、投資家たちはテッ
公園に一歩足を踏み入れたときから、親たちの戦闘は始まる。教育手腕を“それとなく”披露し、“さりげなく”子供たちを比較するのだ。フランス「ル・モンド」紙のコラムニスト、クララ・ジョルジュが、公園での親たちの振る舞いを分析する。 私は公園の遊び場が嫌いだ。子供を持つ前には、こんな突飛な造りの場所には注目したことすらなかった。せいぜい若い頃に飲み会の後、「あの回る遊具に乗ったら最高に楽しそうだな」と思ったことがあるくらいだ。 さらに記憶をさかのぼると、母が週末に連れて行ってくれたパリの公園を思い出す。近所の犬が好んでやって来る砂場を私が引っ掻き回しているのを見て、母が一種の躊躇を抱いていることを感じていた。それに、母の態度には、当時の私にはわからなかった「何か」があった。母は遊具から少し離れたベンチに座り、他の親たちとの交流を念入りに避けているようだった。 現在、三人の子供を持ち、10年近くの「
銀はローマ帝国の隆盛に拍車をかけた。コイン中心の通貨により交易が加速し、税収もたんまり増え、軍事征服のための資金調達ができたからだ。 だが、帝国内で銀を採掘・抽出する際、鉛があまりにも多く大気中に放出されたために、住民の知性がやや低下したかもしれないことが、ある研究で示された。 ウィーン大学の大気科学教授で、この研究論文の共同執筆者であるアンドレアス・ストールは、「ワシントン・ポスト」紙にこう語る。 「銀を鉱石から取り出すには粉砕しなければいけません。これはホコリまみれの作業で、このホコリには鉛が多く含まれているのです」 米国科学アカデミー紀要に掲載されたこの研究論文では、銀の採掘・精錬作業で神経毒がたくさん放出され、「広範な認知低下」が起こっていたであろうことがわかったのだ。これにより、ごく普通の人の知能指数(IQ)が多くて3ポイント減っていた可能性があるという。
フランス北部にあるトヨタのオネン工場では2024年、コンパクトカー「ヤリス」の生産台数が500万台に到達した。 コストを理由にフランス国内での自動車生産を避けるメーカーが多いなか、トヨタは現地生産を維持し、むしろ生産量を増加させた。 仏紙「ル・モンド」は「奇跡の日本メソッドだ」と評価する一方、トヨタがEVシフトを乗り切れるのか懸念は拭えないとも報じている。 フランスの自動車産業に「日本モデル」を示した 味噌を使ったブルターニュ産オマールの一皿、ワサビ風味のマカロン、ノルマンディー産シタビラメの天ぷら。フランスの美食界は日本の影響を受けたもので溢れている。 だが、日本がフランスに与える影響は食の分野に限ったことではない。2001年にフランス北部のヴァランシエンヌ近郊にトヨタの工場が建てられて以来、日本の影響は自動車業界にも及んでいる。 2024年11月26日、オネン工場で500万台目のヤリス
メタ社がフェイスブックやインスタグラムなどでおこなってきた、投稿内容の第三者による事実確認(ファクトチェック)を廃止すると発表した。 マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、ファクトチェックが「過剰な検閲」につながっていたと指摘し、メタが「表現の自由に関する原点に立ち返る時が来た」と語った。今後は専門のファクトチェッカーに頼るのではなく、Xが運用している「コミュニティノート」を採用する予定だという。 コミュニティノートとは、イーロン・マスクがツイッター社を買収してからXに実装された仕組みだ。他者が投稿したコンテンツに対し、ユーザーが「誤解を招く」と判断した場合、訂正を追記できるシステムになっている。 トランプ政権に備えるメタ メタはファクトチェックに長らく投資してきたが、タイムによれば、多くの共和党員がこの方針は「右派の思想を不当に抑圧している」と批判してきた。 そして大統領選で
「イゾラド」とは「隔絶された人々」という意味のアマゾンの密林に住む謎の先住民族である。そのイゾラドが30年前頃から文明社会の領域に姿を現すようになった。 その姿を追って話題を呼んだNHKスペシャル「最後のイゾラド 森の果て 未知の人々」の放送から2年後の2018年、続編「アウラ 未知のイゾラド 最後のひとり」が放映された。 20年間にもわたってイゾラドを追うディレクター国分氏に私たちは聞きたかった。追い続けるのは使命感もあるのか? 文明を拒絶する彼らと交流できたのか? 未知なるものを解明することに答えはあるのか? 2025年1月8日(水)午前2:20からの再放送を前に、インタビューを再掲載する。 30年前、アマゾン奥地で素っ裸の二人の男が見つかった。彼らは文明社会と接触したことのない先住民「イゾラド」。ブラジル政府は一人を「アウレ」、もう一人を「アウラ」と名付けた。アウレの表情が頭から離れ
米ロサンゼルスで1月5日夜に開催されたゴールデングローブ賞授賞式のテレビドラマ部門で、浅野忠信が日本人初の助演男優賞に輝いた。2024年に配信されて大ヒットした『SHOGUN 将軍』の樫木藪重役での受賞だ。 『SHOGUN 将軍』は同部門で、主演男優賞を真田広之、主演女優賞をアンナ・サワイが受賞したほか、作品賞も手にして4冠を遂げた。 数ヵ月前に開催されたエミー賞では史上最多の18冠に輝いたが、助演男優賞にノミネートされていた浅野は受賞を逃していた。それゆえ、今回のゴールデングローブ賞での快挙は喜びもひとしおだったようだ。
米国のジョー・バイデン大統領は1月3日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を阻止する命令を出したと発表した。 バイデンは声明で「鉄鋼産業とその労働者は我が国の屋台骨だ」と述べたうえで、国家安全保障上の懸念を理由に買収を禁じると説明した。 買収案をめぐっては、米政府の対米外国投資委員会(CFIUS)が安全保障上のリスクを審査していたが、2024年12月23日の期限までに意見を一本化できず、最終判断を大統領に委ねていた。
どんどんお手頃になっているソーラーパネル バルコニー用のソーラーパネルがヨーロッパ各地で普及している。 特にドイツでは約150万世帯が設置していると、英紙「ガーディアン」は報じている。 屋根ではなく、バルコニーに設置するソーラーパネルは、都市部の「建築環境を利用して自家発電するための新たな一歩」として注目を集めている。
クーリエ・ジャポンのプレミアム会員になると、「ウォール・ストリート・ジャーナル」のサイトの記事(日・英・中 3言語)もご覧いただけます。詳しくはこちら。 中国企業の小米(シャオミ)は、炊飯器やロボット掃除機、空気清浄機、スマートフォンで知られる。同社はこのほど長年のライバル、米アップルが成し遂げられなかった ことをやってのけた。電気自動車(EV)を製造し、市場で売り出すことだ。 しかもシャオミはそれを3年で実現した。 国内市場向けに3月末に電動セダン「SU7」を発売し、生産が追いつかないほど購入希望者が殺到している。同社によると4月初め以降に1万台以上を納入し、確定した注文が約9万件あるという。
「庶民の味方」と思いきや…… 世界最大のスーパーマーケットチェーンであるウォルマートは、多様な商品を低価格で提供する「庶民の味方」として知られてきた。 ところが、新たな2つの調査結果によると「低・中所得層の家庭に恩恵をもたらす」という評判とは裏腹に、ウォルマートができた地域では、節約効果を上回る形で収入が減少し、「10年間で世帯収入が6%減少」していたことがわかった。 米誌「アトランティック」によれば、同調査はウォルマートが開業した地域と開業していない地域に住む人々の収入を約50年にわたって追跡し、それらを比較する言わば「臨床試験」の経済版だ。
鳩貝淳一郎 経済学部に進学後、ゼミに入ってから、手応えを感じるようになったそうですね。 小島武仁 松井ゼミ(ゲーム理論を専門とする東大の経済学者、松井彰彦のゼミ)では、普通は学生が読まないようなハイレベルなゲーム理論の教科書を読んでいたんですよね。なんだか、それが結構好きだった気がします。2〜3時間のゼミで、1ページしか進まないというね。でもそうやって、一行一行ちゃんと読んで理解していくっていうことが、すごく面白かった。 ゼミで読んでいた教科書のごく小さな論理の穴を松井先生に提案したら、「いいじゃない、これ」と言ってもらったのも大きかったかな。結局、ルービンシュタインという大御所の著者にメールでその点を指摘したんですけど、後日、「君が正しいと思う」という返事がきて、大きな励みになりました。 鳩貝 当時、丁寧に読んだ教科書や論文は、どういったものだったのでしょう? 小島 はい、おそらく最初に
フランシス・フクヤマは1992年に『歴史の終わり』を著して以来、世界で最も影響力のある政治思想家の一人であり続けている。同書で民主主義という理想にかなうものはないと述べた彼だが、トランプがホワイトハウスに戻る2025年の幕開けに戦々恐々としている。 それでも「民主主義の衰退が決まったわけではない」と前を向くフクヤマに、米国と世界がこれから直面する変化について聞いた。 プーチンがほくそ笑んでいる ──ドナルド・トランプは、この時代を象徴する大統領なのですか。 それは4年後、彼の任期が終わったときにわかるでしょう。ただ、すでに現時点で、トランプは歴代のなかでも最重要の大統領の一人になったとは言えます。たった一人で共和党を乗っ取り、そのイデオロギーを転換させ、選挙で圧勝を収めたわけですからね。 米国では、トランプの2期目は1期目よりマシになると考える人が多いのですが、私は逆の見方です。すでに不穏
2021年、ベネデット・ヴィーニャがフェラーリのCEOに就任したニュースは自動車業界を驚かせた。イタリア南部出身のこの50代の男性は、いったい何者なのか? ヴィーニャ(55)は大学で物理学を専攻し、半導体・電子部品の専門家となった。フェラーリの本拠地であるイタリア北部マラネッロに来る前は、世界的な半導体企業STマイクロエレクトロニクスに勤めていた。ノーベル賞受賞者を数多く輩出していることで知られる、ドイツのマックス・プランク研究所に所属していたこともある。 ヴィーニャの経歴で際立つのは、マイクロマシン製作の分野で200以上の特許を取得していることだ。そのなかでも三次元センサーは、任天堂のコンソールの最適化や自動車メーカーのエアバッグの安全化、iPhoneの画面回転などに使われており、私たちの日常になじみ深い技術だと言えるだろう。 発明家でもあるヴィーニャは、フェラーリの電動化に向けて、大胆
テイラー・スウィフト、業界を一変させた8つの要素 テイラー・スウィフトの音楽が独自のジャンルだとすれば、ジャズよりも大きな存在になるだろう。 データ調査会社ルミネ―トによると、ポップ界のスターであるスウィフトが米音楽市場に占めるシェアは約2%と、他のどのアーティストよりも大きい。トップアーティストでさえ大衆に気付かれないこともある現在の細分化されたメディア環境を踏まえても、彼女は1980年代のマイケル・ジャクソンや1960年代のビートルズに匹敵するほどの文化現象となっている。 音楽ポッドキャスト番組「エンドレス・スクロール(Endless Scroll)」のホスト、ミランダ・レイナート氏は「テイラー・スウィフトほど有名で大きな成功を収める人物が今後現れるとは思えない」と語る。「テイラーが最後だと思う」 カントリーからポップへ転向したこの30代の歌手を音楽の神のような存在に変えたものは何か?
この記事は、ベストセラーとなった『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の著者で、ニューヨーク大学スターン経営大学院の経営学者であるスコット・ギャロウェイによる連載「デジタル経済の先にあるもの」です。月に2回お届けしています。 スコット・ギャロウェイは今週サファリに出かけている。おそらく彼のサファリとなれば、上質な磁器が並ぶラグジュアリーなテントで、高級ラム酒のザカパを傾けながら、最新のNAD療法を受けているに違いない。 留守を預かっているのは私だ。ポッドキャスト「Prof G Markets」※1で共同ホストを務める25歳のエド・エルソン。私の役目は、スコットにより若々しい息吹を吹き込み、現代により即した存在感を与えることだ。言い換えれば、ビジネスとテクノロジーの最前線の動向を彼の耳に届けること。それと、彼の着こなしについても一言。というのも、彼は中年紳士なのに、いまだにス
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