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森岡毅氏率いる刀は2024年夏、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業に本格参入している。刀がDX参入によって実現するのは、誤差1%も可能な需要予測システムのパークへの外販だ。その狙いと、見据える今後の展開はどのようなものなのか。『森岡毅 必勝の法則 逆境を突破する異能集団「刀」の実像』(中山玲子著、日経BP)から一部を抜粋してお届けする(本文敬称略)。 「昨日の集客数が分からない、さらにはその先の集客数はもっと分からないと悩む経営者は多い。刀のシステムは、どんなタイミングでチケットが買われているかなど、施設の“健康状態”がリアルタイムで分かる」 23年に設立した、DX事業を専門にする子会社、刀フォース(東京・千代田)の代表の木村泰宏はこう話す。外販するシステムは、チケット販売システムとして提供し、同時に需要予測もする。 予測は、チケットの事前予約状況だけでなく、屋外施設の場合は天候
ホンダと日産自動車は13日、経営統合に向けた協議を撤回すると正式に発表した。2024年末に共同会見で肩を並べた両首脳だが、13日の決算発表ではそれぞれの本社に分かれて統合協議の打ち切りを表明した。日産の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は「現在の業績低迷に歯止めをかける」と話したが、再起できるのだろうか。 日産は25年3月期の最終損益が、800億円の赤字(前期は4266億円の黒字)になる見通しだと発表した。24年11月の決算では純利益の見通しを「未定」としていた。赤字となるのは、21年3月期(4486億円の赤字)以来4年ぶりとなる。
日産自動車が業績不振に陥っている。2025年3月期は最終赤字に転落する見通しだ。2月13日の記者会見で内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)は「適切なコスト構造への変革が不可欠だ」と述べ、2026年度までに生産能力を2割削減する方針を改めて表明した。 日産の生産が細る中、日産と取引するサプライヤーの苦境が鮮明になっている。24年12月のホンダとの経営統合の検討発表からおよそ1カ月半での“スピード破談”もあるなど、振り回された形となった。日産に対する不満の声も噴出している。 「得意先の生産が大きく減少し、次年度以降も大きな回復を見込めない」 プレス部品のユニプレスは13日、業績を下方修正した。「得意先」とは、もちろん日産自動車のことだ。同日公表した25年3月期連結の純損益は10億円の黒字を見込んでいたが、200億円の赤字になるとした。24年11月に業績を下方修正したが、さらに状況が悪化すると見
1月下旬、有数の観光地として知られる飛騨の高山市には外国人観光客が詰めかけていた。名産の飛騨牛を使った寿司のテイクアウト店には長蛇の列ができている。 中心部の飲食店や小売店は非常なにぎわいを見せる。だが視点を郊外に移すと光景はがらりと変わる。例えば中心部から車で15分ほどの場所にある丹生川町。人口減少が続くこの町で営業するスーパー、Aコープにゅうかわの店内に買い物客はまばらだ。 実はこの店舗、2月末にも閉店することが決まっている。「ここがなくなっては本当に困る」。店を訪れていた高齢者は肩を落とす。 人件費が9割、賃上げ困難 飛騨地域で11店のAコープを展開してきた飛騨農業協同組合(JAひだ)は2023年11月、1店舗を残し、他全店を同時期に一斉閉店すると発表した。事業継承が決まった店舗は4店舗にとどまる。 競合するスーパーやドラッグストアの進出に押され、Aコープは長く赤字経営にあった。懸命
富士フイルムホールディングスが5期連続で純利益が過去最高を更新する見通しだ。6日に発表した2025年3月期通期(米国会計基準)の連結純利益予想は2500億円と前回から据え置いた。競合のキヤノンが24年12月期連結決算で純利益が前の期比40%減の1600億円となったことで、富士フイルムの最終利益が4年ぶりにキヤノンを上回る見込みとなった。 今回の決算で焦点となったのは、医療機器関連の事業だ。キヤノンは将来の成長事業として医療機器部門の主体となる旧東芝メディカルシステムズ(現キヤノンメディカルシステムズ)を16年に買収した。しかし、中国市況の悪化やコスト面の課題などが影響し、想定通りの結果を出せていない。 24年12月期の減損影響を含まない医療機器部門の営業利益率は4.3%と、当初の目標(7.9%)に及ばなかった。収益性が悪化したとして、「のれん代」の減損損失1651億円を計上することとなり、
戦う体力が足りない日本 小泉悠さん(以下、小泉) ロシアにはもともと「効率が悪いなら数で補う」という発想があります。これも1つの解決法です。ロシアの兵学には「長期の戦争を続けるには数と体力が必要。だから、さまざまな予備力を持っておく」という考え方が根強くあります。 軍事科学アカデミー総裁だったマフムート・ガレーエフが、著書『もし明日、戦争になったら?』(邦訳なし)で述べていることなんかは典型です。とにかく数と、どれだけ犠牲を出しても戦い続ける国民的覚悟が必要である。徴兵制を維持して有事に動員できる予備兵力を確保し、かつ国防意識を涵養(かんよう)しておくのが大事なんだと言います。精密攻撃能力至上主義者であるウラジミール・スリプチェンコ少将は彼の部下でしたので、折り合いは悪かったみたいですが(笑)。 今回の戦争では、ロシアは勝てていませんが、負けてもいません。ロシアはウクライナに対し政治的なプ
この記事の3つのポイント イーロン・マスクのやり方に嫌気が差してXから足抜け そういえば「侍魂」ってご存じですか、好きでしたか? 「飽きる」ことは人類にとっての希望である SNS利用の主軸をXから「Bluesky」に移したのである。半分というのは、まだ自分の意見を広めるには規模の大きいXのほうが他のSNSよりは利用価値があるからだ。早い話、「日経ビジネス電子版の連載、掲載されました」と告知する場合は、Xのほうが広くアピールできる。 だが、日常こまこまとネットに吐き出したいことなどの書き込みは、Blueskyに移行した。 あれ、ひょっとして…… 2022年のイーロン・マスクによるTwitter買収以後、Twitterはシステムの改悪が相次いだ。慣れ親しんだ「Twitter」という名称と鳥のアイコンが、「X」というイキる中学2年生かという名前と黒字に白の「X」というセンスゼロのアイコンに変更さ
どうすれば「人生のサンクコスト」を清算できるか 堀内勉氏(以下、堀内): 前回 、企業内でのポジション獲得ゲームからの撤退はサンクコスト(埋没費用)が高すぎるという話をしました。 実は僕自身、日本興業銀行(興銀)を辞めるかどうかは、1997年当時、相当悩みました。東京大学から興銀に入って留学までさせてもらいましたし、大本営的な経営企画の部署に配属されたこともあって、真面目に銀行の中でポジションを上げて偉くなろうという思いも持っていたんです。ただ、期せずして銀行内がぐちゃぐちゃになってしまって、30代後半で銀行を去る決断をしました。 冨山和彦氏(以下、冨山):そのルートから自ら外れるのは勇気がいりますよね。 堀内:そのような人生の組み立て自体、冷静に考えたら健全ではないんですよね。でも、やはりそう思いたくないという気持ちはすごくありました。それで当時、銀行の経営企画部門に突如入ってきた東京地
「自らを抜本的に変える経営改革が必要であると判断した」。パナソニックホールディングス(HD)の楠見雄規社長は4日開いたオンライン記者会見で、厳しい表情を見せた。2024年4~12月期の連結決算発表に合わせ、急きょ、自ら登壇して構造改革について説明した。 26年3月期を経営改革に集中する1年と位置づけ、拠点の統廃合なども含む固定費構造の抜本的な見直しや事業の取捨選択を進める。22年の持ち株会社化により余剰となった間接部門の集約などを進め、必要な人材のみに絞ることで固定費の削減を進める。「雇用構造改革を実施する」(楠見氏)としており、25年度中に事業会社ごとに規模を見極めて早期退職などを実行する。
元タレントの中居正広氏と女性とのトラブル対応への批判が集まっているフジテレビジョン。1月27日の「やり直し会見」で嘉納修治前会長、港浩一前社長の退任を発表したが、混乱が続いている。近年、人権重視の経営を宣言する企業は多い。フジテレビ親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)も人権方針を公表しているが、十分機能しなかった。「プライバシー保護」などの観点から、フジテレビ経営陣の対応が遅れ、混乱を招く要因となった。企業の人権対応への実効性が問われる。 人権対応の遅れは、企業として致命的な事態を招きかねない。元タレントの中居正広氏と女性とのトラブル対応を巡るフジテレビの混乱を見て、多くの経営者が改めて自分ごととして感じただろう。 「会社の(人権関連の)仕組みを使えるタイミングがあったかなあ。今思えば、反省点もある」
この記事の3つのポイント 埼玉県八潮市の道路陥没で空いた穴の大きさが拡大し、救助が難航 防災ヘリを飛ばし、転落した男性を救助することはできなかったのかとの声 市消防局は現場の状況から「ヘリは考えなかった」。専門家取材で見えた理由と教訓 埼玉県八潮市で1月29日に発生した道路の陥没事故で、穴に転落したトラック運転手(74)の救助活動が続けられている。発生から1週間が経過したが、陥没の原因と見られる下水道管の破裂で穴の中の水量が増加し、作業はますます難航している。穴の大きさも拡大しており、県によると、当初は幅約10メートル、深さ約5メートルだった穴は2月3日時点で幅約31メートル、深さ10メートル弱に達している。 「事態が悪化する前に、自衛隊などが救助ヘリを飛ばすことはできなかったのか」。刻々と悪化する現場の状況を報道で見て、こう不思議がる声を複数から聞いた。9カ月前まで米国に赴任していた筆者
ソフトバンクグループ(G)と米OpenAI(オープンAI)は2月3日、共同出資会社「SB OpenAI Japan」を設立すると発表した。生成AI(人工知能)に企業が保有するあらゆる情報を学習させ、経営判断の助言やシステム開発の効率化につなげることを狙う。まずは日本国内から、1業種1社程度に絞って展開する考えだ。 「(人間の知性をしのぐ)AGI(汎用人工知能)は、個人向けよりも先に企業、とりわけ大企業から始まると考えている」 ソフトバンクGの孫正義会長兼社長は、オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)らが登壇し、日本企業500社超を集めた2月3日のイベントでこのように語った。 オープンAIと折半出資で設立することに合意した新会社、SB OpenAI Japanは、特定の企業用に特化した最先端AIを開発する。「Cristal intelligence(クリスタル・インテリジェン
「カードを止めたのに不正利用が止まらない」。24年夏ごろ、SNSを中心にイオンカードの不正利用に対する悲鳴が相次いだ。利用明細などを見て不正利用に気づいた消費者がイオンFSにカードの停止を求めても、なぜか不正利用が続くという事態が起きたのだ。犯罪グループは、ある「特殊な手口」を用いて、カード会社の不正対策の抜け穴を突いていた。 悪用されたのはNTTドコモが運営する非接触決済システム「iD(アイディ)」だと見られる。iDはタッチするだけでクレジット決済ができて、通信圏外でも利用が可能になっている。犯罪グループは不正に入手したクレジットカードをiDの(カード番号や期限などの情報をオンライン決済に使う仕組みである)「バーチャルカード」としてスマホに登録した上で、機内モードなどに設定して通信を遮断し、少額の決済を繰り返したと見られる。 消費者からカード停止の依頼があった場合、通常はカード会社がスマ
「あれ、動かないぞ」。2024年春、星野リゾートで採用を担当する鈴木麻里江氏はこんな違和感を覚えた。近年は700~800人規模の新卒採用を実施する同社。例年であれば25年卒のエントリーが本格化する時期だが、蓋を開けてみるとエントリーは勢いを欠いていた。前の年と比べると「7~8割程度に学生の動きが減ってしまった感覚だった」。鈴木氏は振り返る。 学生の動きが鈍ったのは、すでに内定を得て就活を終えた学生が増えていたからだ。政府は採用選考の開始を卒業・修了年度の6月1日から、正式な内定日は10月1日からとするよう要請している。だが企業の採用担当者でも把握が追いつかないペースで、就活の早期化が加速してきた。
この記事の3つのポイント フジテレビの中居氏問題会見が炎上。2度目もカオス 対応の悪さ、意識の低さが露呈。ひどいの一言だった この醜態は失敗の本質を理解していないのが原因だろう 「メディアは常に権力を監視する番犬でなければならない」「報道の役割は権力の監視である」――。 こんなフレーズをたびたび聞かされてきたことを、なぜか思い出した。 それは2025年1月17日に行われた、フジテレビの港浩一社長の記者会見である。 タレントの中居正広さんが女性とトラブルになり、高額の慰謝料を払ったとする週刊誌の報道が、24年12月下旬からネット上で話題になっていたが、私自身は見出しを見ただけで、内容はほとんど読んでいなかった。 しかし、その後、中居さん側がトラブルがあったことを認める謝罪文を公表。SNSでもこの話題で持ちきりとなり、いやでも目に入るようになった。 とはいえ、問題になっていることの何が問題なの
「トランプ氏が大統領になり、米国を離れたい気持ちが強くなった」 米ニューヨーク州に住む22歳のゾレンジ・ボードウィンさんは、日本に移住すると決断した。大学で東アジア研究を専攻し、京都府に留学した経験を持つ。2027年まで有効な留学ビザを保有しており、日本文化に関心を持つ両親も移住を後押ししてくれているという。 決断のきっかけは、トランプ大統領が就任初日の1月20日に署名した「性別は男女のみ」という大統領令だ。旅券(パスポート)や査証(ビザ)など身分証に、男女のいずれかを記載するように指示した。ボードウィンさんはLGBTQ+(性的少数者)として、運転免許証の性別欄には「X」と記している。トランプ氏の他の政策にも強く反対しており、移住の本気度は「10段階のうち10」。日本の語学学校に入学を申し込んでおり、将来は日英翻訳の仕事に就きたいと考えている。 米調査会社ギャラップによると、「別の国に移住
育児・介護休業法を巡っては2022年に産後パパ育休制度が創設され、23年4月に男性の「育児休業取得率」または「育児休業・休暇の取得率」の公表が従業員1000人超の企業に義務づけられた。 そして25年4月と10月に段階的に施行される今回の改正法では、従業員が仕事と育児・介護の両立を実現できるような環境整備や制度の導入を企業に求めている。労働法制に詳しい竹花元弁護士は「育児や介護を理由とする離職をなくすため、国は法改正によって踏み込んだ環境整備を企業に求めている印象だ」と話す。 テレワークが努力義務化 法改正のポイントを大きく分類すると、既存の制度が拡充された点と、新たな義務を企業に求める点の2つに分けられる。 制度拡充としてまず挙げられるのは、子供の看護休暇の対象拡大だ。対象となる子の年齢は小学校3年生修了までに範囲が拡大され、取得の理由には感染症による学級閉鎖や入学式などが追加された。 企
遠隔にある複数のデータセンター(DC)を、光通信を活用して高速接続し、あたかも1つの巨大なDCのように連携させるーー。そうした動きが本格化してきた。超高速、大容量の次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の光通信技術を展開するNTTや、NECや富士通といった機器を手掛ける各社の開発が進む。 DCはこれまで、東京や大阪などユーザーの拠点に近い都市圏に集中していた。理由の1つは、従来のインターネットで接続する場合、近距離の方が大きな通信遅延が発生しにくいためだ。 ただ、クラウドサービスや人工知能(AI)の需要拡大を受け、DCの用地や電力の逼迫が懸念されている。例えば米オープンAIが提供するChatGPTは、質問と応答1回につきグーグル検索の10倍の電力を要するともいわれている。 参考記事:データセンター、進まぬ地域分散 大都市集中を招くクラウドの伸び :日経ビジネス電子版 そこで、発電拠点に近い
この記事の3つのポイント 新刊書店「本屋B&B」「日記屋 月日」を経営する内沼氏 新しい挑戦には「古本」が大きな役割を持ちそう ビジネスとして成立する要点を公開、参入を促す 書店減少が日本の社会課題とされる一方で、近年は独立系書店、セレクト書店と呼ばれる個性的な書店が数多く登場し、人気を集めています。内沼晋太郎さんはその動きをけん引するスター店主の一人。多彩な発想力と行動力を持つ内沼さんは、書店減少という社会課題をクリエイティブに解決する道筋を示します。内沼さんの話から、“暗くない書店の未来”が見えてきます。 内沼さんは「ブック・コーディネーター」の肩書で、新刊書店「本屋B&B」を経営したり、古書店大手「バリューブックス」の取締役を務めたり、ひいては地域開発を手掛けたりと、八面六臂(はちめんろっぴ)の活動をされています。本がどのようにそれらの仕事とつながっていくのか、まずは肩書の中身から、
この記事の3つのポイント 日本を代表する経営学者、一橋大学の野中郁次郎名誉教授が逝去 「SECIモデル」「ナレッジマネジメント」で一世を風靡 「人間くさい戦略」を創造し日本を「知略国家」にと提言 2025年1月25日、一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏が肺炎で亡くなった。最近は体への負担が大きいため講演も控えていると伺ってはいたものの、飛び込んできたニュースに、まだお聞きしたいことがあったのに……と、言葉を失った。 筆者は21年1月から、日経ビジネス誌上で2年以上にわたり毎週掲載していた連載「世界の最新経営論」で、野中教授のインタビューに基づく記事を執筆する千載一遇の機会に恵まれた。世界中にいる長年の野中ファンから見たら、筆者などかなり未熟な若輩者である。野中教授は、「ナレッジマネジメント(知識経営)」「SECI(セキ)モデル」など、静的な状況分析ではなく変化を追う動的な戦略論を生み出し、世界
第2次トランプ政権の発足をきっかけに、新政権の“黒幕”とも見られるリバタリアン(自由至上主義者)への関心が高まっています。しかし、そもそもリバタリアンとは、どのような人たちなのでしょう? 『天才読書 世界一の富を築いたマスク、ベゾス、ゲイツが選ぶ100冊(日経ビジネス人文庫)』を刊行した著者が、イーロン・マスクをはじめとする、リバタリアンが愛読する本などから、その本質を読み解きます。(文中敬称略) ドナルド・トランプの大統領返り咲きをきっかけに、リバタリアン(自由至上主義者)への関心が高まっています。返り咲きを後押しした“黒幕”はリバタリアン、そんな見方が広がっているからです。 トランプの大統領選を400億円規模の巨額献金で支援したイーロン・マスクに加えて、副大統領になるJ・D・バンスをトランプに引き合わせた投資家のピーター・ティールも、リバタリアンとして有名です。さらに新設される「政府効
先日、昼時になにげなく入った中華料理店のレジ横に「ランチではクレジットカードは使えません」とただし書きが書いてありました。飲食店ではよく見る風景ですし、クレジットカード手数料を客に請求する飲食店もあります。いずれも明確な加盟店規約違反に当たるのですが、なぜいまだにこうした慣習が当たり前のように残っているのでしょう。理由は明確で、クレジットカード会社も能動的に取り締まらず、利用する客側もわざわざ規約違反を伝えないからです。 クレジットカードを使用した際に渡され、多くの人が丸めて捨てる緑色やピンク色の明細書も依然として残っています。クレジットカード業界にはいくつもの古い慣習が曖昧なまま残り続けています。 今週、連載「キャッシュレス乱戦」では多くの記事が読まれました。中でも最も読まれたのはキャッシュレスに対するラーメン店の悲痛な叫びを描いた「キャッシュレスはつらいよ 人気ラーメン店『店にとって良
この記事の3つのポイント ホンダと日産の経営統合が話題だが、IT業界で合併話は皆無 米国IT業界では頻繁にベンダー合併、業界再編が起きている 一方、労働集約型産業へと落ちぶれた日本では動きが少ない ホンダと日産自動車が経営統合する――。2024年もそろそろ終わりかという年の瀬に飛び込んできたビッグニュースには本当に驚いたよ。でもまあ、自動車業界は「100年に一度」とされている大変革期だから、そんなことが起こっても不思議はないよね。だけど、そうすると我らが日本のIT業界はどうなっているのか。IT業界の場合、大変革は10年に一度くらいのペースだからな。日本の大手ITベンダーは大再編に乗り出していてもよいはずなんだけどな……。 自動車業界の100年に一度の大変革期は、EV(電気自動車)の普及が進み、また自動運転技術の実用化に向けての取り組みも急ピッチで進んでいることなどを受けてのことだ。EVでは
「デジタル小作人」に甘んじる日本企業 かつての日本は世界に冠たる情報通信大国だった。例えばNTTドコモが1999年に開始した「iモード」。これまで「もしもしはいはい」の端末だった携帯電話に、モバイル・インターネットという新しい扉を開けた。だが世界進出に頓挫し、逆にiモードのビジネスモデルを徹底研究したといわれる米アップルや米グーグルが生み出した新たなイノベーション、スマホによって日本を含む世界中を席巻されてしまった。 iモードをはじめとしたケータイは、日本固有種としてガラパゴス化し、進化の袋小路に陥った。その結果、日本の端末メーカーは次々と市場撤退を余儀なくされた。 インターネットの特徴は、規模の経済性が働く点だ。ここで主導権を握った企業は「勝者総取り(ウィナー・テイク・オール)」となる。インターネットからスマホに至るまで、米国を中心とした巨大テック企業が規模の経済性の勝者となったことが、
次世代高速通信規格「6G」の標準化が始まる一方、業界内で悲観論が注目を集めている。業界構造を揺るがす兆しも出てきた。 世界の通信市場で一部のアナリストが唱えている主張が注目を集めている。 10年ごとに大きな世代の進化を遂げる無線通信規格。2020年前後に商用化された高速通信規格「5G」の次の世代、「6G」の仕様策定に向けて標準化団体が動き出している。例えば国際電気通信連合(ITU)は、5G以上の高速・大容量通信やセンサーと融合した通信などを可能にする6Gのビジョンをまとめた。 ただ盛り上がりはいまひとつだ。それもそのはず。商用化から5年以上が経過した5Gですら、世界の通信事業者は現段階で十分に収益化できていないからだ。
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