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第1話「本との出会い、装丁との出会い」 ―本との出会いは? 本は幼い頃から大好きで、今でも覚えているのは『昭和文学全集』に出会った時のことです。届いた本は箱入りで、天に金が引かれた分厚い丸背のものでした。新しい本は頁をめくるとペラーッと天金の離れる音がして、それがなんとも言えず嬉しくて。初めて本を「きれいだな」と思った瞬間でした。菊地信義さんの装丁でした。 もうひとつ記憶に残っているのが、中学2年のときに買った漫画『伝染るんです。』です。まるでブックデザインが内容に食い込んでいるかのように、コンテンツの一部になっていました。「うわぁ~っ!!」と感動して奥付を見たら祖父江慎さんの仕事だったんです。 昭和文学全集(装丁:菊地信義/小学館/1987年) ※画像をクリックすると拡大表示されます。 ―それが装丁との初めての出会い? 今になって思えばそうなのでしょうが、その時にはただただ「きれいだな
GA info. 印刷表現を追求するクリエーターのために by Graphic Arts Center, Toppan TOPPAN 凸版印刷株式会社 当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。 GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアル CREATOR’S FILE クリエーターズファイル PRINTER’S RESOURCE プリンターズリソース 今、もっとも“旬”な広告クリエイターといえば佐野研二郎氏の名前を挙げる人は多いだろう。 的確に抽出された最小限の要素だけで構成されるその簡潔な表現には、どこか人をホッとさせたり、和ませたりするユーモアが見え隠れする。そんなアートディレクションはどのように発想され、育まれてきたのか、その
サイトトップ イベントレポート GRAPHIC TRIAL 2014 ギャラリートーク 長嶋りかこ×服部一成 EVENT REPORT イベントレポートGACからのお知らせや関わったイベントをレポートします 「GRAPHIC TRIAL 2014 -響-」に参加した長嶋りかこ氏とゲスト服部一成氏によるギャラリートーク。(於:印刷博物館 P&Pギャラリー、2014年6月18日) 「GRAPHIC TRIAL 2014 -響-」が始まって約10日。参加クリエーターがゲストを招いてトークを繰り広げるギャラリートークの第一弾は長嶋りかこさんです。第二回目の「GRAPHIC TRIAL 2007」に参加した服部一成さんをゲストにお招きし、「GRAPHIC TRIAL 2014」の作品に囲まれた会場で、それぞれの仕事や作品づくりを巡るトークの花が咲きました。 「GRAPHIC TRIAL 2007」
PRINTER’S RESOURCE プリンターズリソースマテリアルがもつ存在感や表現者を支える技術について、共有すべきリソースを発信します グレーやベージュの空間の中に描かれた、どこか静寂な子供たち。飛んだり、おしゃべりしたりしていても、まるで時が止まってしまったかのような静けさを感じさせ、過ぎていく時の儚さを教えてくれる。 鉛筆とアクリル絵具で構成されている絵は松本大洋氏によるもの。この独特の空気をそのまま楽しんでもらえる魅力的な印刷物にするにはどうしたらよいのか。 原画の空気感を求めて アートディレクションを担当した祖父江氏はこう語る。 「今回2つの大事なポイントがあります。一つは鉛筆の輝き。もう一つは絵本の中でも重要なポイントとなる、白い絵具の質感をインキでどう表現できるかです。」(祖父江氏) このポイントを再現するためにプリンティングディレクターの森岩氏の行った工夫を紹介し
サイトトップ イベントレポート GRAPHIC TRIAL 2010「ギャラリートーク(1) 菊地敦己×服部一成」 EVENT REPORT イベントレポートGACからのお知らせや関わったイベントをレポートします 2010年参加の菊地氏と2007年参加の服部氏による、グラフィックトライアルを起点にしたギャラリートーク。(於:P&Pギャラリー、2010年6月17日) 今回で5回目を迎えたグラフィックトライアル。今年は今年度の参加クリエーターと過去のグラフィックトライアルに登場したクリエーターによるトークセッション「ギャラリートーク」を企画しました。その第1回が菊地敦己氏×服部一成氏です。服部氏は2007年のグラフィックトライアルで、網点を線に置き換えたグラフィカルな作品を発表、その後も同じ流れを汲む作品をいくつも発表し続けています。 トークは両氏のグラフィックトライアルで発表した作品を中心に
文藝春秋デザイン部に所属し、数多くの本の装幀デザインを担当する大久保明子氏。著名な文学賞の受賞作品をはじめ、数多くのベストセラーや話題作を手がけてきた実績を持ち、装幀デザインのトップランナーのひとりといえるだろう。その大久保氏に、生い立ちからこれまでの歩み、デザインの進め方などをお話しいただいた。そこからうかがえたのは、プロフェッショナルとして本作りの仕事に携わることへの強い想いだった。 第1話 「自分の感覚を信じる」 『ナルニア国物語』で本にめざめる 小学校3年生の時に、担任の先生に『ナルニア国物語』の本を貸していただいて読んだのがきっかけで、本が大好きになりました。その年のクリスマスに、母にプレゼントは何がいいかと訊かれて『ナルニア国物語』全7巻のセットをもらいました。目の前に7巻ぜんぶが揃っているのを見て、本当に嬉しかったことをよく覚えています。 中学生になったら今度はマンガにはま
GA info. 印刷表現を追求するクリエーターのために by Graphic Arts Center, Toppan TOPPAN 凸版印刷株式会社 当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。 GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアル CREATOR’S FILE クリエーターズファイル PRINTER’S RESOURCE プリンターズリソース 既成のメディア観や広告のあり方にとらわれない斬新な仕掛けで、日本の広告界をリードするアートディレクター佐藤可士和氏。人気グループ「スマップ」の一連のキャンペーン展開を始め、キリンの発泡酒「極生」や「チビレモン」の商品開発などを手がけている。コミュニケーションそのものをデザインする制作活
グラフィックトライアルは、グラフィックデザインと印刷表現の関係を深く追求し、新しい表現を模索獲得するための試みであり、第一線で活躍するクリエーターがさまざまな印刷表現に挑戦する実験(トライアル)企画です。 7回目の開催となる今回は、勝井三雄氏とAR三兄弟、森本千絵氏、三星安澄氏、竹内清高氏の1組と3名のクリエーターに参加していただきました。特殊印刷・加工は使用せず、一般的なオフセット印刷を用いてどのような表現が可能か、凸版印刷のプリンティングディレクター(高本晃宏、渡辺孝、歩田信之、立木令央)と共に印刷実験を重ねてグラフィック表現の可能性を探りました。 クリエーターの独創的なアイデアと印刷技術を組み合わせたポスターと、創作過程での数々のトライアルを併せてご覧頂くことで、グラフィック表現の新たな一面を感じていただければ幸いです。 ■参加クリエーター 勝井三雄(グラフィックデザイナー/勝
「いつも不満に思うものにベタ面があります。色をバーンと使って強い作品をつくりたくても、CMYKや特色の1回刷りでは思ったような重さや深みはどうしても出てこない。2回、3回と重ね刷りをと思っても、ただ重ねればよくなるというものではありません。何回目で彩度が落ちるか、どこがもっともキレイに見えるか、どこまでやれば目指す色に到達するのか。その答えを手元に欲しいと思い、“重ね刷り”の指標をつくることにしました。色は事務所のコーポレートカラーであるPANTONE185C、そして銀インキ。PANTONE185Cは通常濃度のインキを使った場合と、薄めたインキを重ねた場合の2通りでつくってみました」
「めざせ、トラブル!」 印刷はどんどん進化し、機械はますます精度が上がり、印刷物はいつでもキレイに刷れるようになりました。もちろんトラブルもめったに起きません。でも「うまくいかなかったもの」って実はとっても面白い。計算できない、思い通りにならないからこそワクワクすることって、たくさんありますよね。そんな事態を意図的に引き起こして、予想外の世界を予想通りにつくりだせればと思います。 大切にしたいことは「気分」。目にするだけで、ジトジト・ベトベト、カサカサ・パリパリしてくるようなポスターを、印刷屋さんなら絶対避けるような「トラブル」を使って定着させます。 楽しいものにしたいので、作品にはさくたえつこさんが描いてくれた犬のイラストを使います。可愛い黒パグを見ながらいろいろな気分を味わってください。お楽しみに! 祖父江慎 Sobue Shin アートディレクター/ブックデザイナー 19
グラフィックトライアルは、グラフィックデザインと印刷表現の関係を深く追求し、新しい表現を模索獲得するための試みであり、第一線で活躍するクリエーターがさまざまな印刷表現に挑戦する実験(トライアル)企画です。 6回目の開催となる今回は、佐藤可士和氏、祖父江慎氏、名久井直子氏、山本剛久氏の4名のクリエーターに参加していただきました。オフセット印刷を用いてどのような表現が可能か、凸版印刷のプリンティングディレクター(仲山遵、金子雅一、田中一也、高浪雄一)と共に印刷実験を重ねてグラフィック表現の可能性を探りました。 クリエーターの独創的なアイデアと印刷技術を組み合わせて完成させた作品と、実験の過程を通して印刷表現の新たな魅力に触れてください。 ■会期
GA info. 印刷表現を追求するクリエーターのために by Graphic Arts Center, Toppan TOPPAN 凸版印刷株式会社 当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。 GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアル CREATOR’S FILE クリエーターズファイル PRINTER’S RESOURCE プリンターズリソース
今年で14作目となる「ヒロシマ・アピールズポスター」。2011年度版はグラフィックデザイナーの遠藤享氏によって生み出された。3月11日発生した東北地方太平洋沖地震による福島第一原発事故の数日後にポスター制作の依頼を受けたと語る遠藤氏。 原発への関心が強まるなか、「原爆ドーム」をダイレクトにデザインモチーフとして表現した、緊張感と危機感を感じるメッセージ性の強いポスター。そのポスターを完成させるための印刷設計について、担当プリンティングディレクターの高浪氏のお話をもとに振り返る。 遠藤氏のポスターに対する要望 ●繊細な輝きの表現 ●滑らかなグラデーションの表現 ●黒(シャドウ部)の締まり 印刷設計 ■特色5色設計 モノクロ部分の色浮き※1防止と、閃光を表している黄色から赤のグラデーション部分が引き立つよう、全ての版を特色を使用した設計で印刷したものと、遠藤氏の依頼通りの特色シルバー+プロセ
「人に興味がある、人がおもしろい」と語る有山氏は、手がける雑誌などで取り上げる対象(=人)と同じように、ともに制作に携わるスタッフにも真剣な眼差しを向ける。アートディレクションの方法がそのままチームとしてのモチベーションアップにつながる手法は、チームワークが重要なエディトリアルの仕事の中で磨かれたオリジナルなものといえるだろう。 本の中身にタッチしながらアートディレクションを進めていくやり方は、2000年から手がけた進研ゼミ(ベネッセコーポレーション)の保護者向けの季刊広報誌『ゆめみらい』で明確になってきました。 この本は会社の方針と編集部の目指す方向に最初から少しずれがあり、会社側は保護者が求めているのは具体的な指針だと考え、調査をしてその答えを掲載しようとしていたのに対し、編集部や僕はデータを提示するよりも読み物としておもしろいものにしたいと考えていたんです。 アンケートの結果みた
平林氏は徹底してディテールにこだわる。それは制作するものだけに限らない。仕事へのモチベーションや制作環境へのこだわりから、単身イギリスにも渡るし、組織の論理にも抵抗する。そのエネルギッシュな姿勢の原点には、自分の好きなものを信じる毅さがある。 外を見たいと思って、会社には特別に研修扱いでロンドンに行かせていただくことになりました。 実はその時にはまったくあてはなかったんです。会社を通じて紹介してもらって“お客さん”で終わってしまっては意味がないと思ったので、とりあえず住まいと働く先を探しに、ポートフォリオを持ってロンドンに2週間ほど行ってきました。 まず「North」という大好きだったデザイン事務所に行ったら、向こうは研修生やインターンシップが当たり前になっていて、いろいろなところを紹介してくれ、その中の1社に行くことにしました。それが「MadeThought」というところで、2人の若
CREATOR'S FILE クリエーターズファイル 6 biz.toppan.co.jp/gainfo W e b デ ザ イ ン の 世 界 へ 大 学 院 を 出 て 、 橋 梁 を 扱 う 設 計 会 社 に 就 職 し ま し た 。 大 学 時 代 か ら 研 究 し て い た こ と の 延 長 で す け ど 、 橋 と い う の は エ ン ジ ニ ア リ ン グ あ り き で 、 そ の 前 提 の 上 で 、 デ ザ イ ン 的 に 美 し い も の 、 か っ こ い い も の を 作 る と い う 世 界 な ん で す ね 。 当 時 は 、 構 造 と 形 が 完 璧 に 調 和 し た 構 造 物 を 作 り た い と 思 っ て い ま し た 。 で も 、 規 模 が 大 き い だ け に 仕 事 の ス パ ン が 長 く て
デジタル情報時代においてグラフィックアーツ、デザインが果たす役割について、トップクリエーターとともに考えます 今、世界が最も注目するクリエーターのひとり、中村勇吾氏。彼が手がけたWebサイトの数々は、それまでに見たことのなかった驚きや楽しみがたっぷりと盛り込まれ、サイト訪問者を飽きさせない。2009 東京TDC賞グランプリも受賞するなど、Web・インタラクティブデザイン以外の分野からも高く評価される中村氏に、第1話ではその生い立ちからWebデザインの仕事をスタートさせた頃までをお聞きした。第2話では最近の成果である「MORISAWA fontpark2.0」や「iida」の仕事を例に、中村氏の仕事術について詳しくお聞きした。全話を通して言及された「新しいものを足す」という考え方の背景にある深い意味は、すべてのクリエーターを刺激するものと言えるだろう。
大学院を出て、橋梁を扱う設計会社に就職したのですが、趣味でやっていた個人サイトを経由してのWebの仕事も忙しくなってきて、こっちの分野でもやっていけるかなと思い、福井信蔵さんが設立された「ビジネス・アーキテクツ」に入社することになりました。 そこでやっていた仕事というのが、既存のWebサイトのフォーマットに準じて、その中でちょっとディテールを変えるというようなものが多くて。その時に「コネクティッド・アイデンティティ」の仕事を経験して、「フォームギバー」(第1話参照)といえるような仕事がしたいなと思ったんですね。 その系譜にあるのが、最近の例でいえば「MORISAWA fontpark2.0」です。 これはモリサワというプラットフォームでおもしろい表現を作って欲しいという、アーティストへの依頼のようなオーダーから始まりました。 その時、実はちょっと困ったというのが本音でした。僕の場合、
子どもの頃は…とにかくぼーっとしていました。3つ上の兄貴にくっついていっては足手まといにされて。今でも時々夢に見たりしますね。 その頃の話で、今の自分につながっていると言えるのは、やはりモノを作ることは決して嫌いじゃなかったということでしょうか。 好きだったのは理科工作。学研の学習誌の付録などはすごく熱中して作っていました。その頃「ラブアタック」というTV番組のセットでハート形の電飾があって、そのミニチュア版を夏休みの工作で作りました。大量の豆電球をハート形に並べて、お見合い成立だと全部点灯、男が女にふられると半分だけ点灯という番組の設定どおりに作って。それはすごくほめられましたね。 理科工作好きが高じて、コンピュータに興味を持つようになりました。小学校5、6年頃にマイコンというのが出てきて、それが欲しくてね。それで何がしたいという具体的なものはなくて、せいぜいブロック崩しができるなく
電通に籍を置くアートディレクターとして話題の広告キャンペーンの数々を手がける一方、アーティスト、ガラス作家としてもさまざまな作品を作り続けているえぐちりか氏。そのどちらの活動も個性的、斬新なもので、人の目を強く惹きつける力を放っている。2009 年JAGDA 新人賞も受賞し、ノリに乗っているえぐち氏に、これまでの歩みを軸に作家、アーティストとしての活動についてお聞きした第1話。 今の自分は、小さい頃からあまり変わっていないと思います。むしろ、昔の方がもっとおもしろキャラだったかな。クラスではやんちゃがすぎてよく先生に怒られていました。 おもしろいこと、楽しいことがあったら、そこに向かって突き進んでいってしまうんですね。 でも反対に、今、頑張らなくてもいいかなと思ったところは切り捨ててしまうタイプなんです。 だからといって、夢や目標があってそうしていたわけじゃなくて、極端なくらい自然体
八木さんの最終作品に向けた原稿が入稿されました! 今回入稿されたものは、 『岩』と『水』それぞれの質感を「結晶」という形に集約した2種の原稿。 これらの「結晶」は、八木さんが実際の結晶をデッサンし、 そこから面を抽出して描き起こしたもので、 その中には『岩』と『水』の複数の写真がはめこまれています。 今までのトライアルで得た質感表現を生かしながら、 「結晶」としていかに魅力的に作りあげるか、 八木さんと担当PDとで入念に印刷設計を話し合いました。 『岩』や『水』の質感と、結晶という形の立体感を うまく融合させられるかが今回のポイント。 刷り上がりが楽しみです! 佐野さんのトライアルが出校しました! 今回出校したものは、 表裏で別々の仕組みを盛り込んだ贅沢な両面ポスター。 表裏で質感に差のある、薄く透ける用紙を使うことで、 表のザラっとした面に刷られたしっとりとレトロな
2007年11月11日、印刷博物館グーテンベルグルームにて、第4回となるデザイントーク in TOPPANが開催されました。パネラーとしてお集まりいただいたのは、講談社BOX部長で、文芸誌『ファウスト』などの編集者として活躍している太田克史氏、ブックデザインの分野で意欲的かつ斬新な活動を展開している祖父江慎氏と坂野公一氏、印刷会社のディレクターとしてDTPの普及に努めている紺野氏の4名です。DTP の技術を積極的に活用しながら「美しい組版」や「内容に相応しいフォント」を追求している彼等に、デザイナー、編集者、フォントディレクターそれぞれの立場から“文字”にまつわるお話を中心に伺いました。 まずは今日までのDTPの流れを概観します。DTPという言葉が生まれたのは1985~6年ごろ、実際に普及し始めたのは95年以降のこととされています。パネラーの方に当時のことを伺ってみました。 「最初はフォ
2008年12月7日、凸版印刷の印刷博物館 グーテンベルグルームにてデザイントーク in TOPPAN vol.6が開催されました。この講演会は印刷博物館 P&Pギャラリーで開催中の「世界のブックデザイン 2007-08」(11月22日~1月18日)のテーマに因んで企画されたものです。講演者は現在、グラフィックデザイナーとして書籍や雑誌デザインで活躍中の工藤強勝氏。ご自身の仕事を例に取りながらブックデザインの方法論と組み立て方などを現場ならではのライブ感あふれるエピソードとともに語っていただきました。 最初は、グラフィックデザイナーに至ったプロセスと自己紹介を兼ねたお話です。 「僕は最初、日本電信電話公社(現NTT)に電子交換機のエンジニアとして就職しました。全国に25万人の社員がいたところですから、日本の人口が1億人とすると日本人の400人に1人が社員という巨大な職場です。自分は25万
1991年の来日後、多摩美術大学の研究員、情報デザイン学科の一員となり、現在、岐阜県の情報芸術科学大学院大学で教鞭をとるアンドレアス・シュナイダー氏。デザイナーとして活躍する一方、デザイン開発のプロセス研究者として優れた開発モデルを提案している。シュナイダー氏が構築したデザイン開発モデルについての意義や情報デザインの考え方、さらに、これからのデザイナーの社会的使命と未来のメディアについてご意見を伺った。 もともとグラフィックデザインの世界に入ろうと思っていたわけではありませんでした。大学に入学する前に、偶然、オトル・アイヒャーというデザイナーの事務所でアシスタントとして働く機会があり、それがデザインの道へ進むことを決断した理由でした。 それでベルリン芸術大学に入学したのですが、そこにデザインというものをプロセスから考えるカピツキーという先生がいらっしゃいました。そのカピツキー先生が、デザ
1980年代後半よりトップクリエーターとして活躍を続けるタナカノリユキ氏。その活動領域は、グラフィックデザインにとどまらず映画やCFなど映像分野にまでおよぶ。今回取材の中で話を聞くことが出来た「OUT OF タナカノリユキ」というキーワードの中に何のメッセージが込められているのか。そして、グラフィックアーツの未来をどのように考えているのかをお聞きした。 「黒の中の黒」という作品は、毎年1回のペースで開催されている『ルネッサンスジェネレーション』というプロジェクトの告知用ポスターのものです。今回の『ルネッサンスジェネレーション』では、「メモリー・イン・モーション 未来記憶」というタイトルで、記憶や時間をテーマにしています。そのテーマを考えていったときに出てきたのが、「黒の中の黒」という表現でした。 記憶というのは、意識化されたものと潜在意識という2つの層が断片的に編集されて出てくるもので
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