国道300号
一般国道 | |
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国道300号 | |
地図 | |
総延長 | 25.0 km |
実延長 | 25.0 km |
現道 | 24.9 km |
制定年 | 1970年(昭和45年) |
起点 | 山梨県富士吉田市 上宿交差点(北緯35度28分30.24秒 東経138度47分30.73秒 / 北緯35.4750667度 東経138.7918694度) |
主な 経由都市 |
山梨県南都留郡富士河口湖町 |
終点 | 山梨県南巨摩郡身延町 上沢交差点(北緯35度25分14.94秒 東経138度26分41.21秒 / 北緯35.4208167度 東経138.4447806度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道138号 国道139号 E19 中央自動車道 国道358号 国道52号 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
国道300号(こくどう300ごう)は、山梨県富士吉田市から南巨摩郡身延町に至る一般国道である。
概要
[編集]山梨県内で完結する一般国道の路線で、富士山の北東麓に位置する富士吉田市の国道138号起点(上宿交差点)から北麓の山裾に沿って西へ進み、富士五湖のひとつである本栖湖を経て、南西部に位置する南巨摩郡身延町の国道52号(上沢交差点)に至る。主な通過地は、南都留郡富士河口湖町船津、南都留郡鳴沢村、南都留郡富士河口湖町本栖、南巨摩郡身延町常葉である。富士吉田 - 本栖湖間は国道139号と重複する区間で、本栖湖の東側に位置する国道139号分岐点(本栖交差点)から身延町までの延長26キロメートル (km) 区間が本路線の単独区間である。
路線データ
[編集]一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:富士吉田市(上宿交差点 = 国道138号起点、国道139号上)
- 終点:山梨県南巨摩郡身延町(上沢交差点 = 国道52号交点、山梨県道37号南アルプス公園線終点)
- 重要な経過地:山梨県南都留郡河口湖町[注釈 2]、同県西八代郡上九一色村[注釈 3]
- 総延長 : 25.0 km[2][注釈 4][注釈 5]
- 重用延長 : なし[2][注釈 4][注釈 5]
- 未供用延長 : なし[2][注釈 4]
- 実延長 : 25.0 km[2][注釈 4]
- 指定区間:国道139号と重複する区間(富士吉田市・上宿交差点(起点) - 南都留郡富士河口湖町・本栖交差点)[3]
歴史
[編集]路線状況
[編集]ここでは単独区間のみ、本栖起点で記載する。
本栖交差点を西側へ進むと本栖湖の北岸を走行する。しばらくすると現道と旧道の分岐があり、旧道は山梨県道709号本栖湖畔線となっている。かつては旧道をやや進んだところに中之倉隧道(1936年竣工、延長370 m)があったが、幅員が4.5 mと大型車がすれ違うのが困難であったことから1986年に中之倉トンネル(延長558 m、幅員6.5 m)が貫通したことで本道はそちらを通ることになり、中之倉隧道はその後閉鎖された。中之倉トンネルを過ぎると富士河口湖町から身延町に入り、距離にして約8 kmのヘアピンカーブが続く。途中身延町の中屋敷集落でカーブは緩くなるが、集落を過ぎると再びヘアピンカーブが続き、中之倉集落に達する。この区間は通称「甲州いろは坂」と呼ばれ、大型車両の通行が困難である一方、沿道は広葉樹が多いため秋は紅葉が見頃の場所となっている[4]。
中之倉集落から先はかつては沿道を流れる常葉川に沿って道が設けられており、古関の集落を抜けながらカーブが続く区間であったが、昭和60年頃よりトンネルが相次いで貫通し、現在は線形がよくなっている。北川橋の信号のない交差点で山梨県道9号市川三郷身延線と合流し、この先県道9号と重複区間となる。常葉トンネルを抜けると常葉川を挟んだ右岸に常葉地区が見え、川を渡り身延線の踏切を抜けると左岸に下部温泉が見える。波高島トンネルを抜けた先の交差点で県道9号と別れ、富山橋で富士川を渡河すると国道52号との交点かつ当国道の終点である上沢交差点に達する。
バイパス
[編集]- 中之倉バイパス
- 中之倉地区から灯地区を介して中屋敷地区を通る全長5 kmのバイパス、中之倉地区から灯地区までの1期と灯地区から中屋敷地区までの2期、中屋敷地区から本栖湖方面の連続ヘアピン部分が3期に分かれている[5]。このうち2期までが事業中で、2022年(令和4年)12月18日より1期区間の供用が開始されている。
- 古関バイパス
- 常葉地区東側から中之倉地区に存在したヘアピンカーブ解消と道路拡幅を目的に建設が進められ、2002年(平成14年)に開通した[6]。全長約2.1 kmで、5つのトンネル(釜額、古関、聖、木喰、長塩)が続く。バイパス西端で常葉バイパスに続く。開通後旧道は一部[注釈 6]が山梨県道404号古関割子線に編入され、残りは町道または廃道になっている。
- 常葉バイパス
- 旧下部町の市街地であった常葉地区の混雑対策に常葉建設が進められ、1981年(昭和56年)に開通した。区間内には常葉トンネルがある。バイパス東端で古関バイパスから引き続く。常葉バイパス開通後、旧道は甲斐常葉駅以南は国道300号別道、以北は山梨県道419号甲斐常葉停車場線になっている。
- 波高島バイパス
- 富山橋西岸から波高島集落東側に至る全長約2 kmのバイパス[7]。富山橋の老朽化による橋梁取替および波高島集落の線形改良、建設中の中部横断自動車道下部温泉早川インターチェンジの工事車両対応のため工事が進められ、2008年(平成20年)11月に供用が開始された[7]。区間内には富士川を渡る富山橋と全長742 mの波高島トンネルがある[7]。開通後旧道は町道になっている。
別名
[編集]- 本栖みち[8] - 単独区間のうち、波高島トンネルおよび常葉バイパスを除く区間が指定されている。波高島トンネルおよび常葉バイパスは旧道側のほうが指定されたままで、当該区間は除外される。
重複区間
[編集]- 国道139号(富士吉田市・上宿交差点(起点) - 南都留郡富士河口湖町・本栖交差点)
道路施設
[編集]道の駅
[編集]交通量
[編集]平日24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)
地点 | 台数 |
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南巨摩郡身延町市之瀬97 | 3,153 |
地理
[編集]通過する自治体
[編集]交差する道路
[編集]- 国道139号(富士河口湖町 本栖交差点)
- 山梨県道709号本栖湖畔線(富士河口湖町)
- 山梨県道709号本栖湖畔線(身延町)
- 山梨県道404号古関割子線(身延町)
- 山梨県道9号市川三郷身延線(身延町)
- 山梨県道419号甲斐常葉停車場線(身延町)
- 山梨県道412号栃代常葉線(身延町)
- 山梨県道411号下部飯富線(身延町 常葉バイパス南)
- 山梨県道415号湯之奥上之平線(身延町)
- 山梨県道9号市川三郷身延線(身延町)
- 国道52号(身延町 上沢交差点)
- 山梨県道37号南アルプス公園線(同上)
その他
[編集]中之倉トンネルの旧道沿いの本栖湖からの風景を撮った岡田紅陽の作品が千円紙幣E号券、五千円紙幣D号券の図柄のモデル。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ 2003年11月15日、勝山村・足和田村と合併して富士河口湖町が発足。
- ^ 2006年3月1日、上九一色村分割により、大字梯・古関が甲府市、大字精進・本栖・富士ヶ嶺が南都留郡富士河口湖町に編入。当路線区間は富士河口湖町に相当。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
- ^ a b 道路統計年報2015以降では、国道139号と重複する区間は重用延長として扱われていないため、延長データに同区間のデータは反映されていない。
- ^ バイパスから古関地区へつながる道路。
出典
[編集]- ^ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年11月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月16日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月26日閲覧。
- ^ “中之倉峠周辺(甲州いろは坂)の紅葉(なかのくらとうげしゅうへん(こうしゅういろはざか)のこうよう)”. 2020年6月26日閲覧。
- ^ 令和2年度 公共事業再評価調書 中之倉バイパス (PDF)
- ^ 平成18年度公共事業等事後評価調書 古関バイパス (山梨県) (PDF)
- ^ a b c 平成26年度 公共事業事後評価調書 波高島バイパス (山梨県) (PDF)
- ^ “山梨全域道路愛称名対象路線及び愛称名” (PDF). 山梨県県土整備部道路管理課. 2024年8月23日閲覧。