メトロン星人とは、空想特撮作品「ウルトラシリーズ」に登場する宇宙人である。
通称は「幻覚宇宙人」「対話宇宙人」。
「ようこそウルトラセブン!我々は君の来るのを待っていたのだ。」
赤い面長の顔と、ヒレのような手が特徴の「ウルトラセブン」を代表する宇宙人。
本編を知らなくても、「主人公モロボシ・ダンと卓袱台を挟んで対話する宇宙人」と聞けば想像がつく人は多いだろう。
卓袱台のシーンやEDの皮肉の利いたナレーションは多くの人に強く印象を残し、
と、のちのウルトラシリーズのTV作品にも頻繁に登場することとなった。
またゲームや玩具でも採用率が高く、卓袱台のシーンはオマージュやインスパイヤされることが多い。
幻覚宇宙人メトロン星人 | |
登場作品 | ウルトラセブン |
サブタイトル | 第8話「狙われた街」 |
体長/全長 | 2~50メートル |
体重 | 120kg~18000トン |
出身地 | メトロン星 |
第8話「狙われた街」に登場する。声は中江真司が担当している。
地球侵略のモデル地区として北川町を選び、アパートを拠点に活動を開始。黒服の人間に化け、吸い込むと周囲がすべて敵に見えるという赤い結晶体入りのタバコを自動販売機に仕込み、タバコを吸った人間を錯乱させた。
主人公モロボシ・ダンに拠点に潜入されるが動じず、逆にダンを招き入れ、卓袱台を囲みながら自身の作戦の理由を暴露した。
教えてやろう。
我々は人類が互いにルールを守り、信頼しあって生きていることに目をつけたのだ。
地球を壊滅させるのに暴力をふるう必要はない。
人間同士の信頼感をなくせばよい。
人間たちは互いに敵視し傷つけあい、やがて自滅していく。どうだ、いい考えだろう。
なおこの時、ダンに対する最初の挨拶の後に「歓迎するぞ。なんなら、アンヌ隊員も呼んだらどうだい」
とメトロンジョークを発している。
その後メトロン星人は、計画に邪魔なダン(=ウルトラセブン)を宇宙船に連れ込み、宇宙へ連れ去ろうとする。
しかしウルトラ警備隊の攻撃で被弾し、さらにダンが船内で変身、巨大化したため宇宙船は墜落。仕方なく自身も巨大化して夕日の北川町でウルトラセブンと対峙した。
残りの宇宙船をウルトラ警備隊に撃墜され宇宙に逃走しようとするが、アイスラッガーで背中から切り裂かれ、エメリウム光線を受けて大爆発した。
メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。
人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです。
え、何故ですって?
我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから
モロボシ・ダンを演じた森次晃嗣が「これはね、実相寺監督の名作です!」と豪語するほど、ウルトラセブンのエピソードの中でも印象的な話である。
幻覚宇宙人メトロン星人Jr. | |
登場作品 | ウルトラマンA |
サブタイトル | 第7話「怪獣対超獣対宇宙人」 第8話「太陽の命・エースの命」 |
体長/全長 | 2.2~55メートル |
体重 | 140kg~30000トン |
出身地 | メトロン星 |
第7話「怪獣対超獣対宇宙人」及び第8話「太陽の命・エースの命」に登場する。
ウルトラセブンに登場したメトロン星人の息子の為「メトロン星人Jr.」と呼ばれて区別されている。(作中での血縁関係の明示は無い)
策略家だった親と違い、好戦的かつ凶暴な宇宙人として描かれた。
妖星ゴランの地球への接近に乗じて地球破壊を目的に地球に来襲し、TACの山中隊員の婚約者・マヤを殺害。さらにマヤの姿に化け、TAC通信兵らを殺害した。
ウルトラマンAの一人である南夕子によって正体を看破されると、巨大化して蛾超獣ドラゴリーとタッグを組み、ウルトラマンAと戦った。
急造チームとはいえ序盤からウルトラマンAを圧倒し、途中から巨大魚怪獣ムルチも加わって、さながら逆ウルトラリンチの図を作り上げた。ウルトラマンAを敗北寸前まで追い詰めたが、エースバリアでドラゴリーとともに封印された。
※乱入したムルチはドラゴリーにぶつかって怒りを買ってしまい、口と足を引き裂かれて殺された。
マヤを殺された山中隊員の暴走でエースバリアが解除されると、再度ドラゴリーと共にウルトラマンAに挑んだが、バーチカルギロチンで親同様に真っ二つにされてしまった。
メトロン星人jr.が倒されるシーンは、内臓を地面にぶちまけるという、切断技に定評のあるウルトラマンAの中でもかなりグロい表現がなされた。
対話宇宙人メトロン星人 | |
登場作品 | ウルトラマンマックス |
サブタイトル | 第24話「狙われない街」 |
体長/全長 | 2~50メートル |
体重 | 120kg~18000トン |
出身地 | メトロン星 |
第24話「狙われない街」に登場する。
ウルトラセブンに登場したメトロン星人本人であり、人間体と声は実相寺作品ではおなじみの寺田農が演じている。
ウルトラセブンに切断されて爆死したと思われていたが、楢崎少年によって円谷プロの「怪獣倉庫」に運び込まれ、身体をつなぎ合わせる応急処置[1]を受けて一命を取り留めていた。
前回と同様に黒服の男に化け、人間の前頭葉を委縮させる電波を特定の携帯電話のアンテナに流し、人間の理性をなくそうと企んだ。
調査に来た主人公カイトの正体がウルトラマンマックスであることを見抜いたメトロン星人は、 カイトを怪獣倉庫に招き入れ、眼兎龍茶(めとろんちゃ)を飲んで正体を現した。
カイトとのじゃんけん(実はメトロン星人の仕込み)に敗れて地球を去る事になったメトロン星人は、
俺は40年間潜伏してきた。
もう攻撃しなくても、俺達の手に落ちる確信をした。
人間は便利なツールでドンドン退化し始めた。
新しい道具で年々脳が萎縮し始めた。
その退化の速度を、ちょっと速めようとしただけだ。
と、今回の作戦に本格的な侵略の意図がなかったことを暴露した。
再度カイトとじゃんけん勝負をしたメトロン星人は、人間体に化けてじゃんけんに勝ち、夕日をバックに巨大化[2]。
ウルトラマンマックスに変身したカイトと対峙するが一切戦わず、
地球の夕焼けは美しい。
と言い残し、ウルトラマンマックスに手を振りながら、迎えに来たメトロン星の円盤に乗って帰っていった。
第12話「君に会うために」に登場する。
同作品では「メトロン星人ジェイス」という名称で登場。人間の姿では丹波という名を自称している(格好が何故か怪傑ズバットの早川健と同じ)。人間体及び声を演じているのはしおつかこうへい。
地球侵略の為、過去に登場したメトロン星人同様に地球人の理性を失わせて同士討ちさせようと企む。今回は、ケミカルライトにその仕掛けを施すものの、それを使用したアイドルオタクたちは同士討ちをすることなく、ただ一心不乱にアイドルを応援するだけであった。おかしいと思ったメトロン星人ジェイスがそのアイドル(千草)のライブを見に行ったところ一目惚れをしてしまい、以降は彼女のファンとなって地球侵略を止めることとなる。
友人である千草のライブへアリサとゴウキを連れてやって来た礼堂ヒカルの前に現れた彼は、千草を人質に取るガッツ星人ボルストと対立する(元々、ガッツ星人ボルストとは反りが合わなかったらしい)。
ヒカルたちやウルトラマンビクトリーの活躍でガッツ星人ボルストは退けたが、宇宙人であることを理由に彼はUPGへ連行されてしまう。
しかし、再び現れたガッツ星人ボルストが千草を襲う。千草のピンチを感じ取った彼は必ず戻ると言い残し、逃走。彼女を救いに現れるとガッツ星人ボルストは彼を抹殺する為にゾアムルチへモンスライブする。彼も巨大化して立ち向かうものの、返り討ちにあってしまう。その時、ウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーが現れ、三者は共闘してゾアムルチと戦った。しかし、チブルサーキットを装着してパワーアップしたガッツ星人ボルストの操るゾアムルチはとても強く、三者は苦戦を強いられることに。この時、ヒカルたちを応援する為に千草が歌を歌い始めると、彼は発奮して自身が作ったケミカルライトを用いてオタ芸を披露。その力により理性を失ったガッツ星人ボルストの隙を突いてギンガとビクトリーはゾアムルチを撃破するのであった。
なお、戦闘シーンでは2分以上の長回しが行われているが、これは帰ってきたウルトラマンにてムルチが登場する怪獣使いと少年の戦闘シーンのオマージュである。
本作では惑星侵略連合のメンバーとして「メトロン星人タルデ」という個体名で登場している。初出は第6話「入らずの森」。声は外島孝一が担当している
好戦的なナックル星人ナグスとは対照的に冷静沈着なキャラとして描かれている。初代と同様にタバコ幻覚作戦を遂行していたが、喫煙者の減少により中止せざるを得なくなった。
ジャグラス・ジャグラーがかつて光の勢力に身を置いていたという噂を聞いており、メフィラス星人ノストラにいずれは自分たちの寝首を掻くのではを進言してる。その後、ノストラがナグス共々ジャグラーに殺されたため、結果的にその懸念が的中することとなった。第13話では生存が確認され、ジャグラーの野望を阻止できなかったことを悔やみつつも復讐する決意をするのであった。
第20話「復讐の引き金」では両腕に光弾を連射する銃「ラウンドランチャー」を装備して登場。地球侵略よりジャグラーへの復讐を優先しており、二度もジャグラーを追い詰めるがガイとナオミに阻止される。
激怒したタルデは巨大化し、夕暮れの中ウルトラマンオーブと戦闘。劣勢に立たされるが一度は円盤からの援護射撃で形成を逆転。しかしオーブオリジンには全く歯が立たず、「オーブウインドカリバー」で空に舞い上げられ円盤と激突し爆発、円盤を破壊され、落下するところを「オーブスプリームカリバー」に撃ち抜かれ爆死した。死の間際、地球の夕焼けに感嘆し「あぁ・・・なんと美しい・・・この夕日も、闇に飲まれてしまうのか・・・」と言い残しており、地球に何らかの危機が迫っていることを感じ取っていた節がある。
同作において、「メトロン星人マルゥル」が地球の防衛組織のオペレーターとしてレギュラーメンバーに抜擢という歴代でも屈指の重要人物として描かれている。宇宙人として怪獣に対する豊富な知識を持って分析担当としても活躍
人気星人故かニコニコでも度々見かける
以下主なものについて記述
MMD特撮シリーズ『ミクトラセブン』の第8話(予定)の「狙われた街(ニコ動)」に登場。中のVOCALOIDは唄音ウタ(デフォ子)。
ニコニコ動画(以下「ニコ動」と呼称)の侵略を目的として地球に訪れた宇宙人。
ニコ動の住人が互いにルールを守って自重しあっていることに目をつけ、エロ画像の釣りサムネイルで1万再生超えどころか10万再生が必要な殿堂入りを果たそうとしたが(クオリティの高い動画の制作は眼中になかったらしい)、ミクトラセブンによって計画は頓挫させられた。
セブンを自分の宇宙船で宇宙に追放しようとするが失敗、夕焼けに染まるゲキド街で巨大化して対決するが、アイスラッガーとエメリウム光線の連続攻撃で殲滅される。
ラストは
メトロン星人のニコニコ進出計画はこうして終わったのです。
住人同士の信頼感を利用するとは恐ろしい宇宙人です。でもご安心ください。これはこの動画の中だけのお話です。
え?なぜって?
ニコニコの住人は宇宙人に狙われる程お互いに自重し合っていませんから
といったテロップで締めくくられる。現在のニコ動利用者のモラルを皮肉ったものだが、まあ実際は利用者云々以前に運営が・・・おや、誰か来たようだ。
紅玉亭毒林檎氏の動画、「北川怪獣アパート」では何と主役を務めている
この動画に出ている多くの怪獣、星人同様女性に擬人化されており、大変巨乳
設定上はマックス同様、セブンにやられたメトロン星人と同一個体ということになっているが、こちらは侵略活動をまだまだ諦めてはいない様子
地球人の信頼関係を崩すべく、日々ニコ動で煽りコメントを送信するという地道な活動を行なっている
詳しくは個別記事があるためそちらを参照のこと
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掲示板
206 ななしのよっしん
2023/04/22(土) 22:10:24 ID: ZQlUhfbZId
>>204
人類が互いに信頼し合ってない今現在よりも更に遥か未来の出来事だとすると、その時代では健康被害の無い完璧な嗜好品としてのタバコが市民権を回復している可能性が……
207 ななしのよっしん
2023/08/07(月) 15:31:02 ID: Hv3zEthIp9
Zでのケムール人回見ると、マックス版メトロンも似たような過去の出来事があってセブンの代わりにあの当時はマックスと戦ってたんじゃないかと解釈してる。
208 ななしのよっしん
2023/08/19(土) 21:03:26 ID: u+kMkiX3pQ
ウルトラマンマックスは
いかにも光線を出しそうな大きい青いランプが額についてるにもかかわらず
額から止めのエメリウム光線を出さない主義だから
爆散しなかった
急上昇ワード改
最終更新:2025/01/07(火) 07:00
最終更新:2025/01/07(火) 06:00
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