THE KING OF FIGHTERSとは、SNKより発売されている対戦型格闘ゲームシリーズ及び、同作品内で開催される格闘大会である。
1994年に第1作の『THE KING OF FIGHTERS '94』がリリースされ、現在も新作が発売される長寿シリーズである。頭文字を取って『KOF』と略される事が多い。
現在の最新作はTHE KING OF FIGHTERS XV。
概要
ゲームシリーズとして
第1作のコンセプトはSNKアーケードゲームキャラによるドリームマッチ。本来は時系列の異なる『餓狼伝説』のキャラと『龍虎の拳』のキャラが原作の年齢のままで競演を果たしており、所謂SNK正史とは独立したパラレルワールドとなっている。「草薙京」「八神庵」らKOFのオリジナルキャラクターや、彼らを軸とする独自のストーリーも人気を集め、SNKのキャラクター人気を牽引する看板タイトルの一つとなった。
3対3のチームバトルを初めて採用した格闘ゲームであり、シリーズの最大の特徴となっている。このシステムによって、ナンバリング全作でプレイアブルキャラクターが最低でも20キャラ以上用意されている事がゲーム上の特徴のひとつである。
第1作『'94』から第10作『2003』までは毎年西暦の年号をタイトルに冠し、2005年に発売された第11作『XI(11)』以降はシリーズ本編を数えるナンバリングを冠して継続して発売されている。
旧SNK時代の『'94』〜『2000』は毎年夏に稼働開始しており、「夏の祭典」と称されていた。『2001』以降はまちまちとなったが、近年の『KOFXIII』(2010年7月)や『KOFXIV』(2016年8月)は夏場に稼働・発売開始している。
アーケード以外でも家庭用ネオジオ、プレイステーション、ネオジオポケットなどの家庭用ゲーム機や携帯ゲーム機などに移植されている。
格闘ゲーム以外のジャンルでは、旧SNK時代にアドベンチャーゲーム『KOF京』が発売された他、2010年冬にまさかのシューティングゲーム『KOF SKY STAGE』が発売された。
同様のコンセプトの格闘ゲームとして、SNK女性キャラクターのみを集めた『SNK GALS' FIGHTERS』『SNKヒロインズ Tag Team Frenzy』、ネオジオ全体に範囲を広げた『NEOGEO BATTLE COLISEUM』等も出ている。
格闘大会として
元々は『餓狼伝説』シリーズや『龍虎の拳2』においてサウスタウンを舞台にギース・ハワード(『餓狼伝説2』『SPECIAL』ではクラウザー)が主催したストリートファイト大会。各出場者に招待状が届くのもこの頃から。ただしすべての出場者に招待状が届くわけではなく、招待状を贈られた出場者はある意味シード権を獲得したようなものに近い。なお、名称については揺れがあり、『餓狼伝説』では主にキング・オブ・ファイターズだが、『龍虎2』など一部作品ではキング・オブ・ザ・ファイターズだったりする。
KOFシリーズでは主催者はルガール・バーンシュタインに始まり、以降作品毎に変わっていく。開催理由も様々である。
世界最大規模にして最高水準の格闘技の祭典とされる一方で、裏に主催者の陰謀が渦巻くことが多く、シリーズが進むと何者かがKOF開催を発表した時点でメディアに警戒されている。それでも何だかんだで格闘家は集まって大会は盛り上がり、そして何かしらの事件が起きることが多い。
ゲームデザイン
KOFから生まれたゲームシステム
チームバトル形式
キャラクターセレクト画面で最低3キャラを選択し、3人1チームとして対戦を行う。
チーム構成(先鋒/中堅/大将)は「ゲージ作り役」「ゲージを活用し、爆発力を発揮する役」「チームメンバーにとって苦手なキャラを得意とするアンチキャラ」といった要素をどれだけ3人というメンバーの中に盛り込み、対戦順として反映させるかというチーム全体での戦略と、その戦略の裏をかくマッチング狙う駆け引きといういわば「ラウンド0」が発生しているのも見物である。
ガードクラッシュ (『’96』以降)
対戦相手の攻撃を継続的にガードし続けると、ガード状態が強制的に解除され、相手に攻撃させるスキが生まれる。現在の他社の対戦型格闘ゲームでも多く採用されている重要なシステムである。
その他の特徴
ジャンプの種類が多い
第1作『'94』の時点で通常ジャンプの他に大ジャンプが存在し(実はバグ)、『'96』ではさらに小ジャンプ、中ジャンプが追加された。高さと移動距離がそれぞれ異なり、ジャンプのスピード自体も速いため一瞬の判断力が問われる展開の速い試合になるが、「バッタゲー」と揶揄される要因でもある。
コマンド投げ(必殺投げ)が強い
コマンド投げは攻撃を受けて仰け反った相手を掴めるため、通常技から連続技になる。攻撃避けや緊急回避などの回避行動も、打撃や飛び道具に対してのみ無敵でコマンド投げには無力であることが多い。『'96』以降はダッシュがレバーを戻すまで走り続ける仕様になったため、ダッシュからの投げも強力。
シリーズ一覧
THE KING OF FIGHTERS '94
1994年8月25日にMVSで稼働開始。格闘ゲームブームの中、『餓狼伝説』『龍虎の拳』などの人気作を送り出したSNKが送る、SNKの歴代キャラクターによる夢のドリームマッチ。
システム面でも2作品の要素を上手くミックスしている他、SNKの格闘ゲームとして初めてガードキャンセルを導入したゲームでもある。キャラクターは3人1組のチームから選ぶ形式であり、自由に編成はできない。また元々はドリームマッチではなく全キャラオリジナルの作品として企画されていたこともあり、本作のみチーム名が国名のものと固有チーム名の2種類が並列して付けられている。例えば餓狼伝説チーム=イタリアチームなど。日本チームや韓国チーム、アメリカンスポーツチームなどはこの頃の名残りである。
対戦バランスの面では粗削りな部分もあるが、チームバトルの元祖、クロスオーバーゲームの金字塔として大きな衝撃を残した。
THE KING OF FIGHTERS '94 RE-BOUT
KOF10周年記念で発売された『'94』のリメイク。グラフィックがハイレゾ化され、背景も3Dになり一新されている。ゲージデザインも独特。
基本的にゲーム性は『'94』当時準拠で、一部バグを修正して多少バランス調整したのみだが、新たに『'95』以降のようなチームエディットを導入し、ボスのルガールと本来『'95』から登場する草薙柴舟が使用可能になっている。
THE KING OF FIGHTERS '95
お楽しみはこれからだ。
1995年7月25日にMVSで稼働開始。主人公・草薙京のライバルとして登場した八神庵の人気が爆発し、オリジナルキャラクターや独自のストーリーが受け入れられたことで、以降のシリーズの方向性を決定づけた。本作から『'98』までが便宜上「オロチ編」と呼ばれる。
前作の固定チームから、登場キャラクターの中からプレイヤーが自由にチームを組める「チーム・エディット」が導入され、ゲームの自由度が大きく上がった。一方でシリーズでも特にゲームバランスを投げ捨てており、単純な攻撃力が歴代でも最も高く、即死連続技が大量に存在する。
当初はシステムも大幅にリニューアルされる予定だったが、当時はネオジオ最盛期(2〜3ヶ月に一本新作が出るペース)ということもあってかスケジュールに余裕がなく、次作『'96』に持ち越しになった。また『サムライスピリッツ』のキャラクターを追加する予定も同じく立ち消えになっており、これらのように当時の「毎年新作をリリースする」という縛りに開発チームが苦労したというエピソードは数多い。
THE KING OF FIGHTERS '96
燃えてるかい?
1996年7月30日にMVSで稼働開始。キャラクターのグラフィックが全て一新され、このビジュアルが以降『XI』まで継続して使われる事になる。
小・中ジャンプの追加や、一定距離を進むフロントステップがレバーを戻すまで走り続けるダッシュに、その場で回避動作を取る攻撃避けが、前後に動く緊急回避(前転、後転)に変更された。またグラフィックの一新に伴い、一部を除き多数のキャラの飛び道具が飛ばなくなるという仕様変更も行われ、これには批判的な意見もあったが、結果として待ちによる膠着状態が排除され攻め重視のゲーム性となった。
同時期の「リアルバウト餓狼伝説」と並び、CAPCOMとのゲーム性の差別化を明確にした作品の一つでもあり、現在まで続くKOFのフォーマットはこの時期にほぼ確立した。
一方で凶悪な新技を引っ提げたキャラ、ガードが解けた瞬間に入るコマンド投げなどが猛威を振るいゲームバランスは相変わらず悪く、また斜め入力の受付が渋く他の作品よりも必殺技が出辛いとも言われる。また大幅なリニューアルの弊害か、レバー入れ特殊技が削除されていたり、没技のデータが大量に残されるなど、本作でもスケジュールの逼迫による影響が伺える。
THE KING OF FIGHTERS '97
決着をつけようぜ。
1997年7月28日にMVSで稼働開始。「オロチ編」三部作の完結編。豊富なデモ演出でストーリーの描写を強化している一方、デモグラフィックの出来は『'96』より落ちていると言われることもあるが、(次回作『'98』も含め)特定のエディットチームでクリアしないと見られないエンディングや一枚絵があるなどのサービス要素もある。
システムを『'96』を進化させた「アドヴァンストモード」と『'95』ベースの「エキストラモード」の2種類から選べるようになった。超必殺技に強制停止が追加されたのも本作から。
ゲームバランスでは前作の反動か先行入力が異常に効きすぎ技が暴発したり、お手軽永久の存在、強力な中ボスが使用可能などかなり難があるが、当時はKOFの人気絶頂期であり、家庭用ネオジオソフトの中でも最も売れたタイトルの一つとされている。また国外では中国で最も人気のあるタイトルとしても知られる(ブーム後に最もアジアに輸出された基板が本作である為とも言われている)。
THE KING OF FIGHTERS '98
ゴージャスにいこうぜ。
1998年7月23日にMVSで稼働開始。オロチ編のキャラクターによるドリームマッチと位置付けられ、ストーリーは設定されていないお祭り作品である。
システムはあえて変更せず『'97』を調整したもので、かつ参戦キャラクターが増加しオロチ編の集大成と言えるものとなっており、対戦バランスの良さからシリーズの中でも人気作の一つとなっている。
なお、ドリームキャスト版は1999年に発売されたことから『DREAM MATCH 1999』のタイトルで発売されたのだが、タイトルが紛らわしいせいで後述の『'99 EVOLUTION』廉価版の初期出荷時に誤って中身をこちらにしてしまうというとんでもない製造ミスがあり、即日回収・発売延期されたという逸話がある。
THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH
2008年3月18日稼動開始。使用基板はTaito Type X。
オロチ編のキャラクターが総登場するオールスター作品。キャラクターの性能の調整や新技が追加され、「アドヴァンストモード」に比べて不利と言われていた「エキストラモード」の強化などシステム面でも調整されているが、オリジナルの完成度が高いだけに評価が分かれる点もある。
2011年1月24日にNESiCAxLiveで調整版『FINAL EDITION』が稼働開始。
THE KING OF FIGHTERS '99
1999年7月22日にMVSで稼働開始。草薙京に代わる新たな主人公としてK´が登場し、新章「ネスツ編」が展開される(本作から『2001』まで)。ストーリーに関わる新キャラクターも多数追加された。
試合中に第4のキャラクターが専用のストック(ストライカーボム)を消費して援護攻撃を行う「ストライカーシステム」の導入により、本作からチームが4人編成となった。またパワーゲージを消費し「カウンターモード」「アーマーモード」といった特殊状態になるシステムが導入されるなど、かなりの新要素が追加された。
ビジュアル面では全体的にサイバーな雰囲気となり賛否両論であったが、『'98』での充電期間もあってか凝ったデモ演出の出来は評価されている。
だが『'96』同様調整不足の為か凶悪な性能のキャラも見られ、基本的なシステムでも超必殺技の発生が軒並み遅くなって使いづらくなる、ストライカーを呼ぶたびに暗転が入るためテンポが悪い、緊急回避の代わりに搭載された「かわし移動」が大不評で本作のみの実装にとどまるなど、従来と異なるゲーム性を目指した一方、調整がゲーム性にイマイチ噛み合っていない感がある。
ドリームキャスト版は『'99 EVOLUTION』として、ネオジオポケットカラーのボードゲーム『KOF バトルDEパラダイス』と連動したエキストラストライカーが多数登場した。
THE KING OF FIGHTERS 2000
それは、宿命の邂逅
2000年7月26日にMVSで稼働開始。旧SNK倒産前の最後の作品。クーラ・ダイアモンドの初登場作。
完全オリジナルの新キャラクターが5人追加。システム面は『'99』からあまり変更されていないが、攻撃中にストライカーを呼び出し連続技に組み込める「アクティブストライカーシステム」が追加。また従来作から更にリニューアルされた演出面は評価が高く、ストライカーとしてマニアックなキャラクターやネタキャラが登場するなど、ドリームマッチとしてのバラエティの豊富さは随一。
だが対戦バランスの面では新キャラの調整不足や、前作では攻撃の起点か防御手段だったストライカーシステムの大幅強化に加え、ダウン中の相手を引き起こすなど狂った性能を持つストライカーの存在により連続技や駆け引きが複雑化し、やや人を選ぶタイトルとなっている。
THE KING OF FIGHTERS 2001
2001年11月15日にMVSで稼働開始。旧SNK倒産後の混乱期にリリースされたネスツ編3部作の完結編。
4人のメンバーのうちストライカーに割り振る人数を1〜3人から選べる「タクティカルオーダー」を実装し、3on3ではない対戦ができる異色作(カプエス2のフリーレシオに近い)。「アクティブストライカー」は「キャンセルストライカー」に変更され、使用に際しては大幅に制限がかかったが、2体以上呼び出すことも可能になっている。
「カウンターモード」「アーマーモード」「ストライカーボム」が廃止され、ストライカーの呼び出しや「スーパーキャンセル」のコストはパワーゲージに全て一本化し、システムの簡略化がなされている。
また「どこでも判定」「ワイヤーダメージ」など後の作品でも定番となる攻撃の新要素が追加された。
だが倒産前後で大幅にスタッフが減少した弊害は大きく、シリーズの肝とも言えるBGMやステージ背景、デモグラフィックの質の劣化が目立ち、ゲームバランスもシステム自体は前作より改善したが、キャラ性能の調整不足により大会で使用禁止になるほどの凶悪な新キャラが生まれるなど、厳しい評価を受けた点もある。それでもメーカーの倒産という危機を乗り越え、シリーズ開発を継続した点は評価されるべきだろう。当時の状況は個別記事に詳しい。
THE KING OF FIGHTERS 2002
BE THE FIGHTER!
2002年10月10日にMVSで稼働開始。『'98』に続くストーリーのないドリームマッチ。ネスツ編のみならずシリーズの集大成と位置付けられており、ネスツ編のボスを差し置いてオメガ・ルガールが最終ボスに返り咲いている。
システム面はネスツ編のストライカーシステムを廃し、『'98』以前の3on3に回帰した。地上通常技や特殊技をキャンセルしてMAX発動する状態「クイックMAX」、MAX発動中に通常はキャンセルできない技をキャンセル可能になる「どこでもキャンセル」が追加され、連続技の幅が広がった。特にクイック系のシステムは以降のKOFでも定番となったが、ゲーム全体が高速化しコンボ重視になったことは好みが分かれる。
対戦バランスは良好で『'98』と人気を二分する人気作となったが、演出面ではまだまだ全盛期の水準に戻っていない部分もある。
THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE
2004年7月23日に稼働開始。使用基板はATOMISWAVE。初めてネオジオ以外の基板で発売されたKOF。『2002』をベースとした番外編で、ストーリー演出がほぼ無い対戦特化のゲームとなっている。
どこでもキャンセルを廃して独自のシステムを導入しているが、独特の癖の強さから人気を奪うまでには至らなかった。
THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH
2009年2月26日にPlayStation 2で発売。ネスツ編のキャラクターが約1名を除いて総登場するオールスター作品。背景やBGMは全て新規に製作され、いずれも評価が高い。
2009年7月9日に調整版がアーケードで稼働開始、後に『闘劇Ver.』としてベスト版価格で再移植された。
THE KING OF FIGHTERS 2003
今、新たな戦いの扉が開く。
2003年12月12日にMVSで稼働開始。ネオジオ基板で開発された最後のKOF。新主人公としてアッシュ・クリムゾンが登場し、新章「アッシュ編」が展開される。
カプコンのVS.シリーズのように試合中にメンバーを交代できる「マルチシフト」が導入され、従来のラウンド制からチーム全滅までの一本勝負になった。従来のMAX超必殺技のような上位技としてチームの一人だけが使える「リーダー超必殺技」が設けられ、オーダーの妙味も新たに追加されている。
だがシステム面ではかなり難があり、「MAX発動」の削除は元より、先行入力、ふっ飛ばし攻撃、空振りキャンセルの削除など、従来の基本的な立ち回りに深刻な影響を及ぼす要素も多い。操作の挙動も含め過去作のプレイヤーほど違和感を感じやすい仕様であるうえ、ダウン硬直やリバーサルのシビアさも手伝って『'96』並みにコマンド投げが猛威を振るうなど、ゲームバランスも不安定である。
但し演出面はデモやサウンドなどの質が向上し、ネスツ編とも異なる新たな雰囲気を生み出しており、新主人公アッシュを始め新キャラクター達はそれぞれに評価されている。
THE KING OF FIGHTERS XI
2005年10月26日稼働開始。使用基板はATOMISWAVE。前年に発売された『NEOWAVE』が番外編とされ二年ぶりの続編となったことに伴ってか、タイトルがそれまでの年号表記からナンバリング表記に改められた。『武力 〜BURIKI ONE〜』や『風雲黙示録』からもキャラクターが初参戦し、SNKドリームマッチとしての面が久々に強調されている。
システム面ではふっ飛ばし攻撃の復活をはじめ『2003』の不満点を解消しつつ調整し、「マルチシフト」システムを発展させて完成させている。新キャラクターが多数追加され、ビジュアル面でも大幅なリニューアルを図った。ゲームバランスも癖はあれど安定した出来となり、シリーズの中でも人気作となっている。
THE KING OF FIGHTERS XII
ライバルなど、いない。
2009年4月27日稼働開始。使用基板はTaito Type X2。前作よりも更に大幅な充電期間を経て発売された。
キャラクターのグラフィックが全てHD画質で美麗に描き直されたが、『2001』『2002』のデザインで物議を醸し、今作ではアートディレクターとして参加していたノナのデザインの癖が強く、賛否両論にもなっている。「原点回帰」をテーマに据え、システムもマルチシフトから勝ち抜き戦に回帰した一方、「相殺」「クリティカルカウンター」「ガードアタック」など、本作のみの特殊な仕様が多い。
キャラクターが20人と少なくストーリーもボスも無い、通常技のグラフィックも遠近の概念がないなど明らかにボリューム不足であり、更にゲーム性はKOFらしからぬ差し合い重視のシステムかつ、キャラクターのスプライトが大きすぎて画面の自由度が薄い。よく言えば男らしい、悪く言えば同じ駆け引きの繰り返しの単調で飽きの早いゲームとなっており、「2002UM」と稼働時期が被っていたこともあって早々にプレイヤーが離れてしまった。
この為キャッチコピーの「ライバルなど、いない。」を悪い意味で体現していると厳しい評価を受けた。
THE KING OF FIGHTERS XIII
2010年7月14日稼働開始。使用基板はTaito Type X2。『2003』『XI』から続くアッシュ編3部作の完結編。
グラフィックは前作を継承しつつもスプライトは小さくなり従来の画面サイズに戻っている。システムは前作の独自要素を廃し、対戦人気の高い『2002』ベースに回帰した。前作で削除されていた(恐らくはグラフィックが間に合わなかった)人気キャラクターが復活した一方で、伝統キャラクターが中心でアッシュ編の新キャラクターが少なく、新機軸を目指したアッシュ編の集大成からはやや外れている。
アーケード初期版はゲームの進行に関わるバグや永久コンボにより評価を落としたが、その後のアップデートや家庭用移植版、そのアーケード逆移植版『CLIMAX』、Steam移植版『STEAM EDITION』ではゲームバランスが大きく改善され、現在では概ね好評を得ている。
THE KING OF FIGHTERS XIV
2016年8月25日にPlayStation 4で発売。ナンバリングタイトルでは初めてアーケードより先に家庭用作品としてリリースされた。
ストーリーは新章に突入し、鍵を握るキャラクターとしてシュンエイが登場した。キャラクターのグラフィックが13作続いた2Dドットから3Dモデルに変更され、担当声優が大きく変更されるなどシリーズの中で一つの転機となっている。
システムは『'98』『2002』『XIII』をベースに再構成されており、MAX発動を絡めた連続技の難易度は『2002』系より低く、ゲージを使う行動のコストが少ないため逆転性が高い。
THE KING OF FIGHTERS XV
SHATTER ALL EXPECTATIONS
すべてを、打ち砕け。
2022年2月17日発売。プラットフォームはPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X/S、Windows 10、Steam、Epic Games Store。2019年8月5日に開発が発表されたが、正式発表は2021年にまでずれ込み、当初の発表からプラットフォームが一部変更されている。
ゲームエンジンは「SAMURAI SPIRITS」に続いてUnreal Engine 4が採用される。
外伝作品
熱闘シリーズ
タカラ(当時)がゲームボーイ向けに展開していた格闘ゲームシリーズ「熱闘シリーズ」のラインナップの一つ。KOFからは2作が出ている。ハードの制約により移植度は低く、キャラクターが大幅減少してほぼバラバラ出場になっているが、その分独自要素を入れるなどの工夫もある。『'95』にナコルル、『'96』に暴走庵・覚醒レオナ・Mr.KARATEが本編に先駆けて登場している。
Rシリーズ
ネオジオポケットで展開された「ポケット格闘シリーズ」のラインナップの一つ。Rは「ラウンド」と読む。『R-1』が『'97』、『R-2』が『'98』をベースとした移植だが、やはりキャラクター数は減少。携帯機としてはキャラクターが大きく、頭身は低いが手足が大きい独特のデフォルメ、少ないキャラクターを独自のチームに再構成するなどの工夫がされている。
『'99』をベースにした『R-3』の発売予定も告知されていたが開発中止になってしまい、その後はボードゲーム『THE KING OF FIGHTERS バトルDEパラダイス』、女性格闘家のみ集めた『SNK GALS' FIGHTERS』等にドット絵が流用された模様。
EXシリーズ
マーベラスエンターテイメント(当時)から発売されたゲームボーイアドバンス用ソフト。システムのベースは『2000』で、オロチ編とネスツ編の間をつなぐという触れ込みで独自のストーリーが展開される。
携帯機でアーケードと同じ頭身のグラフィックを採用したことで注目されたが、初代『EX』は格ゲーノウハウの無いアートゥーンが手掛けたこともあってかクソゲーとして有名になってしまった。
『EX2』は開発がサン・テックに変わったGBAで十分遊べる格闘ゲームとして評価を得ている。しかし『EX3』の登場を待たず展開が打ち切られてしまい、「十種神宝」のストーリーは半数以上が未だ登場しないまま中途半端なところで終わってしまった。
MAXIMUM IMPACTシリーズ
- KOF MAXIMUM IMPACT(2004年、PS2)
- KOF MAXIMUM IMPACT MANIAX(2005年、Xbox / PS2)
- KOF MAXIMUM IMPACT 2(2006年、PS2)
- KOF MAXIMUM IMPACT REGULATION "A"(2007年、アーケード / PS2)
家庭用からスタートした3D対戦格闘ゲームシリーズ。初代のヒットにより短編アニメが制作されるなど大規模なプロモーションが打たれ、特に社運をかけたとも言われる『2』の評価が高い。アーケードにも進出し、現行シリーズの完結編、さらなる続編となる過去編の構想が示されていたが、『3』の発売中止を最後に展開を打ち切られた。
対戦格闘以外のゲーム
ザ・キング・オブ・ファイターズ 京
1998年8月27日にPlayStationソフトとして発売されたアドベンチャーゲーム。夏元雅人による同名のコミカライズをベースとしており、ゲーム中のグラフィックも同氏のデザインを元にしている。ストーリーは『'97』がベースで、バトルもあるが格闘アクションではなくコマンド選択式となっている。
KOF SKY STAGE
2010年1月22日稼働開始。使用基板はTaito Type X2。シリーズ初にして唯一の縦スクロール型シューティングゲームである。
『雷電』シリーズで知られるMOSSの開発によりまともに作られているが、難易度が高くライト層がすんなり入れるゲームではない。続編的なPSPソフト『NEOGEO HEROES 〜Ultimate Shooting〜』がある。
モバイルゲーム
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