楳図かずお単語

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楳図かずおとは、日本の漫画家･タレント。1936年生まれの男性。

貸本時代より本格的なホラー漫画の名作を数多く執筆しており、「恐怖漫画の神様」として知られる。

略歴

和歌山県伊都郡高野町に生まれたが、幼少期は父の仕事の都合で奈良県の僻村を転々とした。小学校５年生のときに手塚治虫の漫画に出会い漫画家になることを決意、処女作「まほうのつぼ」を執筆する。ごく初期こそ同時代の多くの作家と同じく手塚を模倣した作品を書いていたものの、次第に天性の独創を発揮し、14歳のときに描いた「森の兄妹」と「別世界」でプロデビュー ^[1]。人気の貸本作家として活躍する。

30代に差し掛かる頃までには活躍の場を少女誌や少年誌に移行し、「へび少女」「赤んぼ少女」「猫目小僧」「おろち」などの名作を連発、当時の少年少女にトラウマ的な衝撃を与えるが、一時は5誌での同時連載を行っていた時期もあったというほどの多忙さから不眠症を患い、70年代からは主な活動の場を小学館の雑誌に絞る。後に休筆の原因のひとつとなる腱鞘炎が持病となったのもこの時期ではないかと言われている。

1972年、週刊少年サンデーにて「漂流教室」を連載開始、壮大なストーリーテリングで荒廃した未来世界を描ききり、第20回小学館漫画賞を受賞。続く76年には同誌で「まことちゃん」を連載、破天荒なギャグでホラー嫌いにも楳図の実力を知らしめた ^[2]。また、この頃作詞家としても活動しており、主な代表曲に「ペペロの冒険」（テレビアニメ「アンデス少年ペペロの冒険」の主題歌）などがある。

80年代以降は活躍の場を青年誌に移し、「わたしは真悟」「神の左手悪魔の右手」「14歳」などの大作・傑作を執筆したが、長年の多忙による腱鞘炎の悪化と、小学館との関係悪化を理由に休筆期間に入り、以後新作の執筆は行わなくなっている。

反面、タレント・歌手としての活動は以前より活発化し、テレビ等の媒体に姿を見せる機会は増えている。近年では小学館クリエイティブから初期作品の復刻が行われ、「おろち」他主要作品が続々と映画化されていることもあって、新規ファンを巻き込んだリバイバルブームが起こっている。

^ 誤解されることがあるが、中学生のままプロデビューしたわけではなく、高校卒業後に中学時代に描いた作品を出版しデビューしたという意味である
^ とは言っても、本作は71年に連載されたギャグ漫画「アゲイン」のスピンオフ作品であり、楳図がこの頃から突如としてギャグ作品を描き始めたわけではない

2024年 10月28日、88歳で死去。

自宅訴訟問題

楳図が赤白ボーダー色のデザインを好んでいることは有名で、愛用のシャツや家の外壁も赤白ボーダーの着色で彩られているが、武蔵野市吉祥寺にある楳図の自宅が07年10月、付近に住む住人二人による「景観を破壊する」という訴えを受け訴訟に発展した。

楳図は自宅の外壁撤去を要求されたものの、09年1月28日、東京地裁にて裁判長が「目を引くが景観の調和を乱しているとはいえない」と判断、原告の請求は却下された。楳図は赤白ボーダーのネクタイにスーツという姿で現れ、勝訴後マスコミ関係者に笑顔で「グワシ」を披露したという。→記事

楳図はもとより地元吉祥寺では知らぬ人がいないと言われる有名人であり、この訴訟も本気で迷惑を訴えるものではなく金銭目当てに引き起こされたものではないかという疑いもある。

尚、インタビューに拠れば楳図は吉祥寺以外にも全国に多数の別荘を所持しており、アメリカのサンフランシスコにも一軒家を持っている（現在は他人に賃貸中）。その中でも長野県にある別荘は自宅よりも強烈な赤白ボーダーのデザインであることが判明している。

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