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オタク(おたく、お宅)とは、自分の好きな事柄や興味のある分野に傾倒しすぎる人への呼称。ある物事へ一般人よりはるかに熱中している人・詳しい人のことである。
しばしば自他に関わらず揶揄などを伴ってヲタクと表記される場合もある。略称はオタ(およびヲタ)。
「おたく」という言葉の起源
「おたく」の語源は作家の中森明夫の1983年の雑誌のコラム「『おたく』の研究」に端を発する。
中森明夫が当時コミケに行った際に「おたく(お宅)って〇〇だよね?」「おたくの名前は?」「おたくらの描いた漫画は凄いね」などの様に一部の人間がお互いを「おたく」「おたくら」などと呼び合っていた。
「この頃やたら目につく世紀末的ウジャウジャネクラマニア少年達を『おたく』と名づける」
「中学生ぐらいのガキがコミケとかアニメ大会とかで友達に「おたくら さぁ」なんて呼びかけてるのってキモイと思わない」
などと書いた事が始まり。コラムは編集部に大きな反発と抗議があり連載は三回程で終了した。
そして、1980年代を中心にアニメ、コスプレ、ゲーム、アイドル、プラモ、映画などそれらに熱狂的に追求する人全般をさし、「太陽族」「竹の子族」といったような特定の層を分類分けする表現に倣うようなった。
『おたく』の研究
マンガファンとかコミケに限らずいるよね、
アニメ映画の公開前日に並んで待つ奴、
ブルートレインを御自慢のカメラに収めようと線路で轢き殺されそうになる奴、
本棚にビシーッとSFマガジンのバックナンバーと早川の金背銀背のSFシリーズが並んでる奴とか、
マイコンショップでたむろってる牛乳ビン底メガネの理系少年、
アイドルタレントのサイン会に朝早くから行って場所を確保してる奴、
有名進学塾に通ってて勉強取っちゃったら単にイワシ目の愚者になっちゃうオドオドした態度のボクちゃん、
オーディオにかけちゃちょっとうるさいお兄さんとかね。それでこういった人達を、まあ普通、マニアだとか熱狂的ファンだとか、
せーぜーネクラ族だとかなんとか呼んでるわけだけど、どうもしっくりこない。なにかこういった人々を、あるいはこういった現象総体を統合する適確な呼び名がいまだ確立してないのではないかなんて思うのだけれど、
それでまぁチョイわけあって我々は彼らを『おたく』と命名し、以後そう呼び伝えることにしたのだ。
まぁ二次元コンプレックスといおうか、実物の女とは話しも出来ないわけ。屈折してロリコンしたりするってわけ。それで成熟した女のヌード写真なんか絶対受けつけないんだよね。
(中略)
それにさぁ、
奴ら男性的能力が欠除してるせいか妙におカマっぽいんだよね。
二十歳越えた大の男がだよ、お気に入りのアニメキャラのポスターが手に入ったとかで、
うれしさのあまり「わーい」なんちゃって両ひざそろえてL字型にうしろに曲げ、ピョンって跳びはねてみせたりさ
(この“両ひざそろえL字曲げぴょんハネ”が奴らのフシギな特徴ね)ドジ踏んだ時なんか「ぐっすん」なんてゆって泣いたふりしたりさ、
キモチ悪いんだよホント。だいたいこんな奴らに女なんか出来るわけないよな。
でもさぁ、結局世の中誰でも最後は結婚するんだよね。
で『おたく』 は誰と結婚するのかなぁってずっと不思議だったんだけど、おそろしい事実に気づいたね。なんとこれが、『おたく』は『おたくおんな』と結婚して『おたくこども』を生むのであった。
「おたく」の更に語源の「宅」
「おたく」という言葉の一番の語源は「宅(たく)」という言葉であり、これは「家・住まい」を意味する。
「宅」の丁寧語が「お宅」である。 この言葉は「お宅の庭は広いね」「お宅のトイレ貸して下さい」「お宅のご主人は凄いね」のように使われていた。
そしてその後「お宅は頭がいいね」「お宅は何歳?」「お宅凄いね」のようにだんだん「お宅」という言葉が「あなた」を意味する二人称として使われるようになった。
前述のとおり、この言葉が大きく蔑称のような言葉に変化したのは1983年の「『おたく』の研究」である。このコラムが書かれた時の「おたく」達は内気なためか相手を呼ぶのに名前ではなく「おたく」の二人称をよく使っていた。
そして1990年代には以下のようにさらに変化した。
オタクの定義
1990年代には「おたく」の表記から「オタク」の表記もよくされるようになり、言葉の意味も広まった。
以下は現代の使われ方の大まかな分類である。
- 特定の趣味に没頭し、その趣味に対する知識が豊富である人物(例:彼は野球オタクだ)
- 趣味に没頭して日常生活に影響が出ている人物(例:彼はオタクなので24時間趣味に時間を使っている)
- 見た目が気持ち悪い等、一般と少し感覚や雰囲気の違う人物(例:お前の格好はちょっとオタクっぽいぞ)
- アニメ・ゲーム・パソコンなどが趣味の人物(例:このクラスにはオタクが多い)
オタクに対するイメージと定義の変容
1989年には「オタク・おたく」という言葉を日本中に広めた一大事件が発生した。
それは「東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件」である。その犯人はオタクであった。
当時の報道機関が連日連夜や幼女連続殺傷事件の報道に「オタク」という言葉を使った。
そのため世間一般に「オタク」が受け入れられていない部分があるのは、幼女連続殺人事件の影響が強いとの指摘がある。それによると、この事件に関してマスコミが「オタク=ゲーム・アニメ好き=変質者」として報道しようとした姿勢が多分に強かったためだとしている。
また1990年代に活躍したおたく評論家の「宅八郎」がいかにもな人だったので「おたく=宅八郎のような人」という印象もわりと広まっていた他に、現実に社会性を欠く傾向があったという事実を指摘される場合も多かったとされる。
これら2.及び3.の用法に当たる蔑称的定義に対して下記の岡田斗司夫らを始めとする一部の層は、オタクという呼称をその道の専門家的な意味合いを付加する主張を行う。それは上記の1.の用法に当たるエリート主義・ステータスとしての定義として浸透し、これに則ってオタクであることに誇りを持っている人達も多いが、定義自体を完全に塗り替えるまでには至らず、現在でもそれまでの蔑称としての定義と共存してしまう状態となっている。
そして現在、インターネットの発達や各種コミュニティの発展など社会情勢は大きく変化し、オタクにも一般化と拡散の波が押し寄せるようになった。情報収集や発信が過去に比べて遥かに容易になった事や、一定の歴史を得たことによって次第に4.の用法にあたる特定分野の趣味人としての定義が広まっていった。特に変質者扱いだった時代に比べると立場は遥かに改善したとも言え、必要最低限の社会性を持てば公にオタクを自称することすらも可能な場所が増えたが、逆に上記のエリートのステータスとしての定義を支持する層にとっては、自らのアイデンティティ崩壊へと繋がるこの傾向は見逃せずに衝突することとなった。また、改善したとは言えそれ以前の蔑称としての定義も絶えること無く現存し続けている。
一定の浸透が成されたとはいえゲームやコスプレ、またはアニメのオタクに対する社会の受け入れ体制には障壁が存在する、といった主張があるが、オタクはただ受け入れられるのも待っているだけで社会に溶け込む努力をしていない、社会性の欠如に対する言い訳にしていると反論する声があるのも事実である。
この様に、「オタク」という呼称には蔑称から尊称まで様々な意図に基づいた定義がまとまることなく共存し続けている状態が今もなお続いており、自称・他称を問わず用いるには一定の注意が必要な言葉となっている。
なお、一般に人気が高く家族向け映画であるディズニーやジブリ、また民放ゴールデンで放送されるような子供向けアニメのドラえもん、ドラゴンボールなどのファンは、一般人も視聴するため「オタク」とは認識されないこともあるが、ポケモンやエヴァンゲリオン、ガンダムなど、作品の認知度は高いがコアなファンが居るアニメのファンであると、「オタク」と認識されることもある。オタク自体の定義がまとまりを見ないように、作品に対しても見方によりオタクの境界線は異なるということである。
また、「マニア」、「フェチ」なども類義語であるが、厳密な定義の違いはここでは割愛する。
岡田斗司夫
岡田斗司夫によれば、オタクには以下のような眼(観点)を持つ必要があるという。(「オタク学入門」より)
- 粋の眼(自分独自の視点で作品中に美を発見し、作者の成長を見守り、楽しむ視点。)
- 匠の眼(作品を論理的に分析し、構造を見抜く科学者の視点と技を見抜く職人の視点)
- 通の眼(作中を通して見える作者の事情や作品のディティールを見抜く目)
SFオタクだった岡田が中学生の頃は、オタクになるには最低でも1000冊ものSF小説を読まなければいけなかったという。その1000冊というのも、あくまで最低ラインであり、全く面白くない作品や未翻訳(英語、ロシア語など)の作品まで読まなければいけなかった。こうした、ある種の修行(もしくは苦行)のような行為をしなければ「オタク」などとても名乗れなかった。ところが、年を経るごとに一般人が流入し(映画「スターウォーズ」の公開もあって)、彼らは「簡単に理解できる作品」を求めるようになったため、そうしたオタク像が崩壊したという。なお、岡田が若い頃、オタクになるのに必要な行為は以下のようなものがあった。(「オタクはもう死んでいる」より)
- 自分の興味のある分野の作品について、ほぼ全てに目を通す。(つまらない作品や興味のない作品もひっくるめて)
- 自分なりに批評活動ができるように、理論を組み立てる。
- 他の分野のオタクとも一体感を持つ。(漫画オタク、鉄道オタク、アニメオタク、ITオタク、皆同じという認識を持つ)
事実、古いオタク系雑誌の記事を見ると、専門以外の趣味分野に言及していることが少なからずある。
高橋がなり
いろいろなオタクの人たちと付き合ってきたが、彼らは薀蓄があって細かいことに拘るので組んで作品を作る分には役立つ。
ただし自分の好きなことにはものすごく研究熱心だが、他人の興味には関心がない、他人はどうでもいい。
と語っている。(日本テレビ『¥マネーの虎』2002年9月16日放送にて)
関連動画
関連用語
- 女オタク
- 腐女子
- レイヤー(コスプレイヤー)
- キモオタ
- アニオタ
- マニア
- 二次オタ(虹オタ)
- イキリオタク
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