高級寝具を手掛けるシモンズ(東京・港)の電動ベッド「シムレスト」が好調だ。介護用の需要が高い電動ベッドを、「リラックスベッド」として訴求した点が奏功した。高級マットレスを使いながら価格を20万円程度に抑え、ブランドになじみがない若い世代の心もつかんだ。
シモンズ マーケティング部
商品開発課係長兼睡眠工学ラボ係長
シモンズの電動ベッド「シムレスト」が快進撃を続けている。2023年3月の発売以来、24年9月末で累計販売台数が1万台を突破した。
直近の24年10月でも約900台と月間で過去最高の売れ行きを示すなど、発売後1年半が経過しても勢いは衰えない。価格は約20万円で、月間販売台数ではシモンズの同価格帯の製品の10倍近く売れている。
「これまでも電動ベッドを売ってきたが、1年半で1万台の販売台数を達成できたのは画期的。一般に電動ベッドは介護用のイメージが強く、価格帯も50万円以上のため、中高年の顧客層が将来も考慮して購入する例が多かった」とシムレストの開発プロジェクトを担当したシモンズ マーケティング部商品開発課係長兼睡眠工学ラボ係長の藤大輔氏は話す。
「そうしたイメージをシムレストでは見直し、“リラックスしながら生活を楽しむための電動ベッド”というコンセプトを打ち出した。価格も約20万円と安価にした結果、若い世代から中高年まで幅広い顧客層に支持された」(藤氏)
ブランドへの入り口にも
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