鮪(マグロ、まぐろ)とは、海に生息する大型の回遊魚である。英語はtuna(ツナというよりトゥーナと発音する)。
曖昧さ回避
概要
マグロは世界各地の海域に生息する大型の魚類。スズキ目サバ科マグロ属に分類される。常に泳いでないと死ぬ。
大型の魚で見栄えがよいため、一部の水族館でも泳いでいる姿が見られる。
体のサイズによって名称が変わる「出世魚」の一つである。地域によって異なるが小さいものから順に「カキノタネ」→「メジ」→「シビ」→「マグロ」などと呼ばれる
かつて「マグロ漁船」といえば重労働・高収入の代名詞であり、そのため借金返済の際に「(マグロ)漁船に放り込む」という用法が生まれた。が、現在では海外でより安価な人件費で獲られているため、必ずしも高収入とは言えなくなりつつある。
食材としてのマグロ
マグロは食材としても大人気である。
かつての日本では腐敗しやすいことから「下魚」として扱われ、同じような理由で海外でもあまり食べられなかったという。しかしツナ缶や冷凍技術などの技術進歩によって、その身に眠る濃厚な味わいから高級魚となった。
世界中で巻き起こった寿司ブームに乗り、世界各国で利用されるため乱獲されつつある。
「トロ」はマグロの脂の乗った部位である。江戸時代は庶民ですら食べるのが恥ずかしいといわれ捨てられていたが、明治以降は美味とされ高級寿司ネタとされている。豚トロもマグロのように脂の乗った部位という意味で名づけられた。
完全養殖
近畿大学にて1970年からクロマグロの完全養殖に向けた研究を開始、2002年に完全養殖に成功(人工親魚からのサイクル確立)。2007年からは人工種苗を販売開始、それを導入するマグロ養殖業者が増えている。養殖マグロの特徴として3年程度で30キロ~50キロ以上の成魚に成長すること(天然の倍近い成長速度)、価格が安定している、需要に応じて計画的に出荷できる、品質が揃っている点などがある。現在、マルハニチロ、極洋、日本水産の3社合計で年間数万尾の安定供給に道筋がついている。
近い将来、値ごろ価格でスーパーに並ぶ可能性が出てきている。さらなる発展に期待しよう。
隠語
横たわっている人や物のことを市場で競りにかけられる冷凍マグロに見立てて「マグロ」と呼ぶことがあり、様々な分野で使われている。
- さながら市場のマグロのごとく横たわって動かない人たちのこと。様々な局面で使われる(マッサージチェアに横たわる営業マン、某社のオフィス、ホテルに泊まるコミケ帰りの人etc.)。
- MS-DOS時代に、日本において一般的だった画像フォーマットのひとつ「MAG」(鮪フォーマット)、及びグラフィックソフト「鮪ペイント」、画像閲覧ソフト「まぐろーだー」のこと。徹夜のオフ会の際に潰れた人たちが宴会場の隣にあった暗い部屋で死屍累々と横たわっていたのが名前の由来とされている。
- 死体、殺人事件の死体に対しても使うが、特に鉄道事故における死体のこと。特にそういわれる由来としては、冷凍マグロは鮮度の確認のために尾びれなどを落としてあるが、その断面の様子が似ていることからとする説がある。
- 性交渉の際「反応の無い、薄い相手」を、市場で横たえられた姿に例えてマグロと呼称することがある。元々はゲイ用語。
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