高山郁夫単語

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高山郁夫（たかやま　いくお、1962年9月8日-）とは、秋田県出身の元プロ野球選手（投手）である。現在はオリックス・バファローズのコーチ。

概要

秋田商業高校でエースとして甲子園に3度出場。1980年のドラフト会議で日本ハムに1位指名されるが、足に故障を抱えていたため根本陸夫の勧めで社会人のプリンスホテルに進んでリハビリし、1984年のドラフト3位で西武に入団。

西武では89年にローテの谷間で5勝を挙げたりした（この年、近鉄のラルフ・ブライアントが4打数連続本塁打を放ったダブルヘッダーの2試合目に先発し、4本目の本塁打を打たれている）が、好不調の波が非常に激しく、いまひとつ活躍しきれなかった。1990年オフに広島東洋カープにトレードされたが広島でも出番は少なく、95年にはダイエーに移籍。ダイエーでもパッとせず、1996年に引退した。

引退後は普通の社会人として働く傍らで少年野球のコーチをしていたが、2005年に石毛宏典に誘われ四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツ投手コーチに就任。西山道隆のフォームを矯正して同年の育成ドラフトでの指名に繋げるなど手腕をみせ、2006年から福岡ソフトバンクホークスの二軍投手コーチに就任した。

ソフトバンクでは2007年から一軍投手コーチ（ブルペン担当）となり、2009年からはデス杉本杉本正に替わってベンチ担当に昇格。1年目から攝津正、ブライアン・ファルケンボーグ、馬原孝浩の必勝リレー「SBM」を確立してリリーフを建て直すと、2010年は甲藤啓介、森福允彦を抜擢、金澤健人を再生し12球団一のリリーフ王国を築き上げ、この頃からファンの間では「実は高山って名コーチなんじゃね？」という声が聞かれはじめる。

2011年には攝津の先発転向を成功させ、山田大樹、岩嵜翔、大場翔太ら若手先発陣が台頭、リリーフでも吉川輝昭を再生、森福と金澤を完全に独り立ちさせるなどして完全無欠の投手王国が完成し、ホークスファンの間では紛れもなく神コーチという評価が確定した。

188cm82kgという、現役選手もびっくりのがっしりした体格で、マウンドに向かうその姿は「お父さんのよう」とファンに言われる。ベンチでこの人が先発投手と握手をしたら降板の合図であり、杉内俊哉は降板したくないがために握手をされないようノーアウトからベンチ前でキャッチボールを始めたなんてこともあった。

王監督時代は新人リリーフを1年で使い潰すのが半ばお家芸と化していたが、高山のベンチ担当就任以降はリリーフが故障で姿を消すことがぐっと少なくなった。攝津の先発転向に対して渋る秋山監督を説き伏せ、森福らの起用法に関しても激しくやり合うなど非常に選手思いであり、2012年のクライマックスシリーズで足首を捻って初回で降板してしまったことを詫びる攝津に「神様がさ、もう肩使うなって言ってくれたんだよ。攝津、本当にお疲れ様だったな」とねぎらったエピソードはファンの涙を誘った。

2013年、チームのBクラス転落の責任を取る形で8年間在籍したホークスを退団。

2014年から2015年までオリックス・バファローズで一軍投手コーチを務めた。2014年はチームをソフトバンクとの熾烈な優勝争いに導くが、そこでの酷使が祟って翌2015年は主力リリーフが次々と故障・不調に陥り、森脇浩司監督の退任とともに退団。

2016年から2017年は中日ドラゴンズの二軍チーフ投手コーチを務めた。

2018年から再びオリックスに復帰し、一軍投手コーチを務める。2020年は一軍ヘッド兼投手総合コーチ。2021年は他の肩書きなしの投手コーチ。

通算成績

通算:11年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率	WHIP
NPB	92	6	1	12	12	0	0	.500	249.1	78	120	156	143	5.16	1.44

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