三國志曹操伝とは、光栄(現コーエー)から発売されたシミュレーションRPGである。英傑伝シリーズ第五弾。三國志物としては第三弾となる。
1998年にPC(Windows)版として発売するが、英傑伝や孔明伝と違ってPC版の廉価版が発売されたのみで他機種に移植されていない。
概要
主人公は魏の武帝・曹操で、黄巾の乱から中国の統一までを描いたストーリーである。
基本のシステムは英傑伝や孔明伝と大体同じだが、命中率の表示や武器防具のレベルアップなどの新たな要素が盛り込まれている。
難易度は三國志物の英傑伝シリーズの中では一番バランスが取れていると評判がいい。
ストーリーは例によって「三国志演義」をベースにした展開だが、本作は後半のストーリーの展開が分岐されている。
ストーリー中、曹操(プレイヤー)に対して選択肢(質問や進言に対する返答など)を迫られる時があり、それをどう選ぶかで画面の右上にあるゲージが青色か赤色に傾き、そのゲージの比率で後半のルートが決定される。
ルートとしては三種類存在し、そのうちの二つ(赤ルートと黄ルート)は三国志演義を意識した真面目な物になっているのだが、もう一つのルート(青ルート)が古の魔王に取り付かれた諸葛亮が魔王覚醒を目論んでいるので倒しに行くというとんでもない内容となっている。
その他、本作では青釭の剣や青龍偃月刀といった特殊アイテムを入手すると宝物図鑑に登録され、図鑑を全て埋めることでニューゲーム時にいいことが起こる。
主な登場人物
各武将には武力、知力、統率力、素早さ、運の五つのステータスがあり、レベルアップ時のステータスの成長率に影響している。
各人物の詳細に関してはリンク先を参照されたし。
- 曹操
曹操伝の主人公。例によってリーダーユニットなので、彼が退却するとゲームオーバーとなる。
顔グラフィックは英傑伝・孔明伝の流用ではなく、新たに描き直されており、シナリオが進むにつれて顔グラフィックが変化していく。 - 夏侯惇
騎兵隊を率いており、攻撃力と命中・回避力が優秀なため、曹操軍の主力となりうる存在。
最初は両目が健在だが、呂布軍との戦いでのイベントで、おなじみの隻眼のグラフィックに変わる。 - 夏侯淵
弓騎兵隊を率いており、序盤の貴重な間接攻撃ユニット。
定軍山の戦いで死亡する可能性があるが、プレイヤーの器量次第で回避することが出来る。 - 曹仁
夏侯惇と同じ騎兵隊だが、ステータスが見劣りしている。
初登場で曹洪と共に大遅刻したり、敵を軽んじて曹操に窘められたり、公式サイトでいらない子呼ばわりされたりとあまり良いところが無い。
序盤で武力の実を使って武力を90にすれば、攻撃力の成長率が上がるため、多少はマシになる。 - 曹洪
歩兵隊を率いているが、同時期に配下になる李典と楽進(どっちも歩兵隊)に比べると見劣りする。
正直、曹仁以上に使えない子であるが、退却時のセリフ「挫折こそが男を育てるのだよ!」は名言。 - 荀彧
策士隊を率いる。本作では戦闘前に戦場の大まかな状況を伝えてくれる役目を請け負っている。
会話時に「うふふ」とつけて喋ることが幾度かあり、微妙にオカマっぽい喋り方である。 - 司馬懿
騎馬策士隊を率いる。孔明伝の時の腹黒さはどこかへ行ってしまい、随分ときれいな司馬懿と化した。
またもや顔グラフィックが変更されており、全シリーズで顔グラフィックが異なるのは彼だけである。 - 典韋
武道家隊を率いる。武道家隊は典韋のみなので貴重な人材だが、張繍征討戦で死亡する可能性がある。
プレイヤーの器量次第で生き延びさせることが出来るが、生き延びさせても以後はあまりストーリーに関わってこない。 - 郭嘉
道士隊を率いる。河北を平定した後に病死するが、選択肢によっては運命を変えることが出来る。
生き延びさせた場合は後に赤壁の戦いに参上し・・・。 - 貂蝉
踊り子隊を率いる。呂布討伐後、張遼とともに曹操の配下になる。
その後はあまり目立つことはないが、魔王孔明ルートでは活躍の場が増える。 - 諸葛亮
前作孔明伝の主人公。ルートによって古の魔王に取り付かれて極悪な顔になったと思いきや、密かにホウ統や劉備、張飛を亡き者にしようと画策したり、魔王覚醒のために怪しげな祭壇を築かせたり、これまでに死亡した武将たちを蘇らせて曹操軍と戦わせたりと、やりたい放題である。 - 許子将
最初の戦闘でシステムや操作方法などの解説をしてくれる、いわゆるチュートリアルの講師。
一度でもゲームクリアしていると、チュートリアルの後にちょっとした恩恵を与えてくれる。
ユニットのクラス
クラス間の基本的な相性は英傑伝などと同じ歩兵隊<騎兵隊<弓兵隊<歩兵隊・・・の三すくみである。
一定のレベルになると、クラスアップすることができ、より強い上位クラスになることができる。
本作ではクラスチェンジはできない。
- 群雄
主人公・曹操が就いているクラス。
劉備や孫堅、袁紹などもこのクラスであり、突出した強さはないがどの部隊に対しても対等に戦える。
群雄→英雄→覇王の順でクラスアップする。 - 歩兵隊
機動力に劣るが防御力に優れており、周囲のマス全てに攻撃が可能。
軽歩兵→重歩兵→近衛兵の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは曹洪、李典、楽進、ホウ徳の四名。 - 騎兵隊
真横にしか攻撃できないが、機動力と攻撃力に優れており、防御もそこそこ強い。
軽騎兵→重騎兵→親衛隊の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは夏侯惇、曹仁、張遼、曹彰の四名・・・と、あと一名。 - 弓騎兵隊
馬に乗った弓兵隊で、機動力と攻撃力が高い間接攻撃が可能なクラスである。
弓騎兵→弩騎兵→連弩騎兵の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは夏侯淵、張コウ、曹丕の三名。 - 弓兵隊
弓騎兵に比べて攻撃力は劣るが、より広い範囲に射撃が可能なため、狭い場所では融通が効く。
弓兵→弩兵→連弩兵の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは于禁と徐晃の二名。 - 賊兵隊
山岳や荒地に強い歩兵隊。とあるアイテムを装備すると間接攻撃も可能になるため優秀なクラス。
賊兵→義賊→豪傑の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは許チョのみ。 - 武道家隊
攻撃力と命中・回避に優れ、水上でも戦える数少ないユニット。
武道家→拳士→拳聖の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは典韋のみ。 - 砲車隊
投石で4~5マス先を攻撃できるが、機動力は最低で命中率もそれほど高くない。
軽砲車→重砲車→霹靂車の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは劉曄のみ。 - 策士隊
策略を使用し、主に攻撃系の策略を得意とする。策士→参謀→軍師の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは荀彧と程昱の二名。 - 騎馬策士隊
馬に乗った策士隊で、風計の策略を多く持つ他、全体攻撃の策略を覚える。
騎馬策士→騎馬参謀→騎馬軍師の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは司馬懿のみ。 - 風水士隊
策略を使用し、主に回復・補助系の策略を得意とする。風水士→方術士→仙術士の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは荀攸と満寵の二名。 - 道士隊
策略を使用し、主に妨害・能力下降系の策略を得意とする。道士→幻術士→妖術師の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは郭嘉と賈クの二名。 - 踊り子隊
毎ターンごとに周囲のユニットの異常状態を回復する特性を持ち、命中・回避が強いため、攻撃もそこそこいける。
踊り子→舞姫→巫女の順でクラスアップする。
曹操軍でこのクラスに就いているのは貂蝉のみ。
その他、西涼騎兵や呪術士など、敵や味方のNPC専用のクラスがいくつか存在する。
関連動画
関連項目
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