基本データ | |
---|---|
正式名称 | チリ共和国 República de Chile |
国旗 | |
国歌 | チリの国歌 |
国花 | ツバキカズラ |
国鳥 | コンドル (コンドル科) |
公用語 | スペイン語 |
首都 | サンティアゴ・デ・チレ (Santiago de Chile) |
面積 | 756,950km²(世界第38位) |
人口('22) | 19,604,000人(世界第65位) |
通貨 | チリ・ペソ(CLP) |
チリ共和国(通称:チリ)とは、南アメリカにある細長い国のことである。
概要
正式名称はレプブリカ・デ・チレ。日本語ではチリと表記するが発音はチレの方が近い。このチレという言葉はケチュア語で「寒い」、アイマラ語で「雪」、マプーチェ語で「世界の果て」を意味しているなど様々な諸説はあるが、真相は不明。
お隣はアルゼンチン、ボリビア、ペルー。フアン・フェルナンデス諸島や、サン・フェリクス島、サン・アンブロシオ島及びポリネシアのサラ・イ・ゴメス島、パスクア島(イースター島)などの離島もチリの領土。
独立当初は経済成長に苦戦していたチリだがリカルド・ラゴスとミシェル・バチェレ、両氏が大統領を務めていた時代は中南米屈指の成長率を叩き出すという快挙を成し遂げた。南米随一の安定した経済成長で、2010年にはOECDに加盟した。
ピノチェト元大統領による汚職事件はあるものの、地味に「透明度」の高い国の上位30ヶ国以内に過去10年間連続してランクインし続けるなど、世界的にしっかりした法治国家の一つとしても有名である。
ちなみに政治方針としては三権分立を旨とする議会制民主主義を掲げている。
チリの地理
地方行政区分としては、大きく15の州に分かれ、州それぞれが県→市町村の順番に分かれていく。各州は名前とローマ数字(北から順番ナンバリングされていく)により識別される。ただし、サンティアゴ・デ・チレがある州のみローマ数字ナンバリングではなく、首都州 (Región Metropolitana)を意味する"RM"が割り当てられる。
北部砂漠地帯はほとんど雨が降らず、銅など鉱物資源に富む。ラ・セレナの南から地中海性気候。バルディビアからプエルト・モントまでの南部地域は森林地帯の続く牧畜に適した湖水地方兼火山地域であり、雨量も多い。南緯40度以南はパタゴニアと呼ばれ、沿海部は典型的なフィヨルド地形が形成されている。
一見、海沿いなのに加えて南側というイメージもあり、海水浴も盛んだろうと思われるが、寒流であるペルー海流(フンボルト海流)の影響のため、チリの海は海水浴には適していない。
チリは「細長い国」というイメージが定着しており、「チリが東西に分裂するとどうなるか」というジョークもあるほどだが、実際には東西距離は平均で約150km(東京~静岡の直線距離)と意外と広い。
産業・文化
代表的な産物は何と言っても銅。世界一の銅輸出国であり、割合は実に40%を占める(以前は70%であった)。最近はワイン、サーモン、木材パルプの輸出も始めており、特にワインはテーブルワイン愛好家にはありがたい金額で飲める良質ワインとして有名。ワインと銅のせいで影が薄いが漁業も盛んであり、実は大規模な鮭の養殖も行っている。
料理は意外にも植民地時代がルーツ。メイン食材はトマト、ジャガイモ、トウモロコシ、牛肉、羊肉、魚介類。アサード、エンパナーダが有名。ワインの産地としても有名なチリだが、普段はマテ茶を飲み、チチャやピスコ・デ・チレといった地酒も存在する。
文化面で言えばガブリエラ・ミストラルとパブロ・ネルーダといったノーベル文学賞クラスの人物をはじめとした詩人の産地であり、地方音楽も地域独自のフォルクローレが存在する。また、軍事政権を過ぎた今ではチリ・ロックも盛ん。スポーツはサッカーとテニスが強い。特にテニスはニコラス・マスーとフェルナンド・ゴンザレスという二名が有名。国技はロデオだが、チリの場合は二人の騎手と馬二頭で雄牛を停止させるというもの。
チリ地震とコピアポ鉱山落盤事故
現地時間で1960年5月22日15時11分14秒、バルディビア近海で大規模地震が発生。前震がM7.5で始まりM7クラスの地震が5~6回続いた後、本震がMs8クラスで発生、余震も7Mクラスで合った為、国土はほぼ壊滅状態に追い込まれた。史上初の地球自由振動の観測でわかったことだが、地震波は地球を3周していた。地震により発生した津波はチリはもとより、ハワイ諸島にも被害を及ぼすほどであった。
遠く離れた日本はどうかというと、実は5月24日未明、この地震が原因で最大で6mの津波が三陸海岸沿岸を中心に襲来していた。被害が大きかったのは岩手県大船渡市、宮城県志津川町(現南三陸町)、北海道浜中町霧多布の3箇所。特に浜中町は1952年の十勝沖地震でも津波被害以来2度目の津波により、こちらも壊滅状態に追い込まれた。そして、霧多布村は島となった。
もうひとつは近年発生し世界的に注目を集めた事故である。現地時間2010年8月5日、アタカマ州コピアポ近郊のサンホセ鉱山で地下460メートル地点で落盤事故が発生。坑道奥で作業していた33名は坑内に閉じ込められた。8月8日にも地下510mの地点でも落盤があり、坑道は闇に包まれた。しかし世界中の人々の支えにより閉じ込められた人々は無事に脱出。だが、脱出までの過程で要らんスキャンダルが発覚しているのだが、まぁいい。
関連動画
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 1
- 0pt