日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

ネコに襲われた

2017-03-31 09:42:25 | (K)のブログ
 このブログで「ネコブーム」のことを書いたが、ネコに限らず、ペットブームが到来している。テレビではペットに関する番組が毎日のように放送されている。通勤で道を歩いていると、イヌを散歩させている人が以前よりも増えたという印象がある。SNSでもネコやイヌの動画がたくさんアップされている。イオの編集会議でも「同胞が飼っているペットを紹介すれば」という意見も出ているくらいだ。

 ペットを飼ったこともないし、飼いたいと思ったこともない。散歩や相手をするのも面倒だし、動物の排出物の処理もしたくない。餌代など出費もかさむ。イヌやネコに服を着せたいとも思わない。
 一番の理由は、何よりも一つの命をあずかるという重みを背負いたくないからだ。生き物だから怪我もすれば病気にもなる。ネコもイヌも寿命が15年ほどだと聞くが、亡くなったときに悲しみを感じることも嫌である。要するに、生き物を育てる重み、責任を負いたくないということ。
 イヌは飼うよりも食べるものだと思っているし…。
 私はこんな考え方だが、ペットを飼うことを否定しているのではまったくない。責任を持って飼っている人がほとんどだと思っている。人生の喜びをペットから得ているという人も多いのだろう。

 SNSなどにアップされている動物の動画を見ていて、可愛いと思うことが多いが、とても気になることがある。人間の赤ちゃんとペットが絡み合っている動画が非常に多いけれど、見るたびに、大丈夫かとひやひやしてしまうのだ。

 今月9日、東京都八王子市で、生後10ヵ月の女の赤ちゃんが祖父母の家で飼い犬のゴールデンレトリバーにかまれて亡くなるという事件が起こった。これを伝える記事で知ったのだが、イヌにかまれる事故が2015年度には、日本全国で4373件も起こっていて、そのうちの98%が飼いイヌによるものだという(環境省による)。
 私も赤ん坊のころに事故にあった。中学生のときに母親から聞いたのだが、赤ん坊の私が部屋でひとり寝ていたら、野良ネコがやってきて私の顔に襲い掛かったらしい。しばらくして母親が戻ってくると、ネコが私の顔に悪さをしていて、私は顔中を血だらけにして泣いていたそうだ。爪に引っかかれた傷はよほど深かったのだろう、今も左目のすぐ横にうっすらと残っている。爪が少しでもずれていたら、失明していたかもしれない。
 ペットを赤ちゃんに近づけて、事故が起こったら、誰が責任を取れるのだろうと、いつも思っている。

 いま世間では「森友学園問題」が大きな騒ぎになっている。突っ込みどころが多すぎる騒ぎだが、政治家による利益誘導も問題ではあるけれど、その教育内容のひどさにあまり関心が向かっていないように思える。園児に「教育勅語」を暗誦させ、隣国を露骨に差別する…、そんな教育をおおっぴらに行い、それを政治家が支援する。日本はこれからどんな社会になっていくのだろうか。
 ペットと赤ちゃんの件もそうだが、日本に住んでいる人々は、私もふくめ危機意識が麻痺しているのではないかと思ってしまう。(k)

「日本の右傾化」とは何なのか、その実態に迫る

2017-03-30 10:00:00 | (相)のブログ
 3月15日に筑摩書房より発行された新刊『徹底検証 日本の右傾化』(塚田穂高編著)を読んでいる。出版直後に出張先の書店で購入して、数日前から読み始めた。全体の三分の一強しか読み進めていないのだが、非常に面白い。
 本書はどんな本なのか、以下に帯文を引用する。
 ヘイトスピーチ、改憲潮流、日本会議……。現代日本の「右傾化」を、ジャーナリストから研究者まで第一級の書き手が総力を上げて検証。もっとも包括的な「右傾化」研究の誕生!

 日本の右傾化が進んでいると言われて久しいが、本書ではその全体像を明らかにすべく、学者、研究者、ジャーナリストら21人の書き手が「社会」「政治と市民」「国家と教育」「家族と女性」「言論と報道」「宗教」の6つの分野でそれぞれ実態を明らかにしている。
 まだ半分も読んでいないので、本書で展開されている具体的な内容について論じたり、書評めいたものを書くのは現時点では控えたいが、本エントリでは本書のタイトルにもある「右傾化」という言葉や本書の「方法論」について思ったことをいくつか書きたい。
 編著者の塚田氏が本書で指摘しているように、「右傾化」は「安倍政権」「日本会議」「憲法改正」「安保法制」「愛国心」「慰安婦問題」「ヘイトスピーチ」などのトピックとしばしば結びつけられながら、さまざまな報道や書籍、ウェブ情報のなかで論じられてきている。もちろん、日本社会をめぐる言論の中で「右傾化」という言葉が使われるのは今回が初めてではなく、以前より多用されてきた。少なくとも、私が高校生だった1990年代初めにはすでに使われていたと記憶している。
 個人的な見解だが、書き手や編集サイドとして、「右傾化」という言葉は非常に「便利」なのだ。であるがゆえに、多用され、日本の政治や社会状況を批判的に分析するうえである種の「マジックワード」となった感がある。私もこれまで少なからず使ってきた。しかし、「日本の右傾化」とは何なのか、その実態を分析することは簡単ではない。そもそも、「右傾化」という言葉をちゃんと定義して使っているのか―。そう問われると、途端に言葉に詰まる。近年は、そんなキャッチーであるがゆえに手垢のついた「右傾化」というワードを安易に使わないよう自分を戒めてきた。それは何より、「右傾化」という言葉を個別具体的な文脈を離れて漠然と使うことは、何か言っているように見えて、その実、何も言っていないように思えたからだ。なので、本書出版の報に初めて接した時、このご時勢に「右傾化」をタイトルとして前面に押し出し、「徹底検証」と銘打っていることに対して、非常に挑戦的な本だという印象を持った。
 現在の日本社会で進行中の事態を表す言葉として「右傾化」が適切だとしても、その内実は複雑で、多面的だ。では、それらにアプローチするためにはどうすればいいのか―。塚田氏は本書の前書きで次のように述べている。「多面的な対象に迫るには多角的に検討すればよい。『日本の右傾化』と大きく括られているそれを、いったん限られたテーマに分解・細分化する。それぞれの領域の専門家が自身のフィールドについて、信頼できるデータと資料を駆使しながら検証し、それを幾重にも重ね合わせる。その作業が必要であり、本書が目指すのはそれである」。
 「日本の右傾化」という一見ばく然としていて捉えどころのないように見えるテーマに挑むうえで、本書のこのような手法は功を奏しているように思う。6部21章、400ページというボリュームを1800円(税別)で購入できるのもありがたい。(相)

5月号特別企画は「ヘルシー弁当計画」

2017-03-29 10:00:00 | (麗)のブログ
3月も残りあとわずか…!
昨日の帰り道、駅前にある桜の木を見上げると、もうすでに咲き始めているようです。おそらく五分咲きでしょうか…。
お花見が待ち遠しい季節が早く来ないかなと、ワクワクしています。

さて、タイトルにもある通り、イオ5月号の特別企画は「愛情満点! ヘルシー弁当計画(仮)」です。
子ども向けから大人向けまで、手間いらずで栄養バランスにも気を使ったお弁当作りを考案します。

私も以前、ブログでお弁当を作っていると書きましたが、
怠けてしまって「思い出のひとつ」となってしまいました…(笑)

今回の企画では、レイアウトと料理撮影を担当します。
昨日、デザインの参考にお弁当のレシピ本を購入したので、それを見ながら何かひとつでも作ってみようと思います。

「ヘルシー弁当計画」、お楽しみに!(麗)

おすすめの漫画本

2017-03-27 10:00:00 | (愛)のブログ
今日は本の紹介を。

誰にでも、買って読んで、時が経ち場所を取るけど捨てられない本というものがあると思う。私にとって、この本もそのひとつだった。

漫画『天才柳沢教授の生活「男はここまで純情です」』。
漫画家山下和美さんの作品「天才柳沢教授の生活」を
男性脳を学ぶテキストとして再編集し、
独自の脳研究をして男女脳の違いを紐解く著作で人気を博した
黒川伊保子さんという方が、ストーリー毎に解説を書いている。

黒川さん曰く、天才柳沢教授は究極の男性脳だという。
一癖どころではなく、なん癖もある天才柳沢教授。
側にいる人は大変じゃない?と思うかもしれないが、
その独自の視点や行動が、しかし、
回を重ねるごとになんとも魅力的に見えてくる。

そして、解説がついているので、読んでなるほどとも思う。
解説自体は筆者の偏見も入っているので鵜呑みにはしないが、
漫画の主人公の独自の見方が面白い。
時に理解できることもあり、自分って男性脳かも?なんて思ったり…。

漫画自体も面白く、時に深く、時に哲学的なので、一気にファンになってしまった。
「教授、恩師に別れを告げる」
「希望行きのバス」
「柿の木のある家」
「飛行機男」
等がお気に入りで、日常的に(あ、あの漫画のようだ)とふと思いだすことがあるほど。

漫画を全巻読んでみたいが、34巻でていていまも連載中だということで、なかなか時間とお金がないので、
今度は孫とのエピソードを書いた話だけでも読んでみたいと思っている。
「天才柳沢教授の生活」入門編にぴったりなセレクトの1冊になっている。
心にどこかひっかかる漫画、
とてもおすすめです。(愛)







 

連載「私のオモニ」に思うこと

2017-03-24 10:00:00 | (S)のブログ
年間企画を練り、ようやく今年の1月号が完成したかと思うと、もうすでに4月号が終わりました。
びっくりするくらい時間の流れが早いです…。

今年に入って始まった連載の1つに、「私のオモニ」というエッセイがあります。
一般の同胞たちに自分のオモニ(母親)について語ってもらう企画です。

執筆してくださる方々は、このエッセイを書くにあたってたくさんのことを考えるそうです。
オモニとの思い出を久しぶりにきょうだいとを語り合ったり、昔のアルバムをめくってみたり、オモニがご存命の方であれば「この話はまだオモニに聞けていなかった」と気付いたり。
忘れかけていたオモニの言葉や出来事を、執筆しながら思い出したという方もいらっしゃいました。

誌面に掲載されるエッセイは1000字。
自分のオモニについて、たったの1000字で語り切れる人なんていません。
ですが、思い出を辿ったり考え込む中で綴られた文章は一つひとつに重みがあり、言葉では表しきれない思いが詰まっています。

また、編集部に送られてくる読者カードには、このエッセイを読んで「共感しました」「自分のオモニを思い出しました」と感想が書かれています。
一般の方のエッセイだからこそ、多くの人の心に届くのだと思います。
このエッセイが、筆者だけでなくいろいろな人にとって、ふと何かを考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。

毎号いろいろな話が載りますが、中には1世の方がご自分のオモニについてを語られることもあります。
教科書には載っていない貴重な個人史。このページでそれらに少しでも多く光をあてられたらと思っています。(S)


モンダンヨンピルと映画「ウルボ」~故郷からの応援

2017-03-23 09:44:40 | (瑛)のブログ
 韓国で大統領が失職したのち、3月10日に憲法裁判所が朴大統領に弾劾の審判を下した。ライブ中継で結果を知ったときの思いは「これで故郷に行けるかも知れない!」だった。李明博、続く朴槿恵大統領時代、朝鮮籍同胞は故郷訪問の道を徹底的にふさがれてきたからだ。

 数えてみると、取材でソウルを訪れて早や14年半の月日がたっている。入国できなければどうするか。ネットや書物、そして、たまに来日する韓国の友人を話をを通じて「故郷の空気」を感じとるしかない。韓国映画もたまに見る。仕事で韓国の政治や文化も扱うが、自分の目で見て肌で感じることができないのは、致命的だと思いながら…。



 昨年12月、茨城朝鮮初中高級学校に取材に行った時に素敵な雑誌をいただいた。

《몽당연필로 쓴 하나(モンダンヨンピルで書いたハナ)》。全96ページ。2011年の東日本大震災で被害を受けた朝鮮学校と同胞社会を支援しようと、韓国の市民たちが立ちあげた「モンダンヨンピル」が作ったものだ。6年の間、東京、大阪、広島などで大好評を博したコンサートや、朝鮮学校の子どもを通わせる保護者や教員たちの声を紹介している。

 16年度のイオの連載「虹色の教室」では、ウリハッキョにおける特別支援教育を扱ったが、この連載のひとつが朝鮮語に翻訳され、紹介されていたこともうれしかった。他にも、朝鮮学校を知るうえで前提となる在日朝鮮人の歴史や最近の結婚式の様子、韓国で生活する在日コリアンが抱える課題に触れている。レイアウトも読みやすくキャッチーな見出しがあふれる。

 モンダンヨンピルのホームページでは、イオで連載中の「朝鮮学校百物語」が朝鮮語に翻訳され、「우리학교이야기」のタイトルで掲載されている。
 
http://m.cafe.daum.net/mongdanglove/UA2F?boardType=

 韓国では金明俊監督が作った「ウリハッキョ」が朝鮮学校を描いた初の映画となったが、まだまだ朝鮮学校への偏見は強く、モンダンヨンピルの活動の悩みもここにあるようだ。市民社会で朝鮮学校への理解を広げようと、雑誌を発行する運びになり、今年の末には第2号が発刊されるという。



 そして、4月1日からは朝鮮高校ボクシング部を描いた「ウルボ 泣き虫ボクシング部」が東京・渋谷のユーロスペーースで上映される。

監督のイ・イルハさんは韓国出身の方。「ウリハッキョ」「60万回のトライ」に続く韓国の監督が描く朝鮮学校とは―。春の良き日にぜひご覧ください。(瑛)

「ポスト真実」時代のジャーナリズムとは

2017-03-22 09:49:02 | (相)のブログ
 現代の米国の独立系ジャーナリストたちの活動を追ったドキュメンタリー『すべての政府は嘘をつく』(原題:All Governments Lie: Truth, Deception, and the Spirit of I.F. Stone)が3月18日よりアップリンク渋谷で公開中だ。刺激的なタイトルや製作総指揮にオリバー・ストーンが名を連ねていること、そして米国でトランプ政権発足直後の公開となったことで各所で話題になっている。非常によくできたドキュメンタリーで、この時代にこそ観られるべき作品だと思い、先日発行された月刊イオ4月号の新作映画紹介欄でも取り上げた。
 今回のエントリでも、本作をあらためて紹介したく、以下、誌面スペースの関係で短くする前のオリジナルの原稿を掲載することにした。

 本作の原題にI・F・ストーンの名前を見つけた時、学生時代に彼の著作に接した人間として胸が高鳴りを抑えることができなかった。徹底した調査報道でベトナム戦争をめぐる政府の嘘などを暴いた稀代の米国人ジャーナリスト。「すべての政府は嘘をつく」というタイトルは、そのストーンの言葉だ。
 本作は、大手組織に属さず鋭い調査で真実を追求する米国の独立系ジャーナリストたちに光を当てたドキュメンタリー。巨大メディアが企業論理に飲み込まれ権力の欺瞞を追及しなくなった現代において、ストーンの理念を受け継ぎ活動するジャーナリストたちの姿を描く。
 登場するのは、言語学者のノーム・チョムスキー、ドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーアに加えて、「デモクラシーナウ!」の創設者エイミー・グッドマン、「ザ・ガーディアン」の元記者でニュースサイト「ジ・インターセプト」の創立者グレン・グリーンウォルド、「ローリングストーン」誌寄稿者・編集者マット・タイビなど著名なジャーナリストたち。共和党の大統領候補ドナルド・トランプ(当時)の支持者を丹念に取材し、密入国したメキシコ人たちの遺体が秘密裏に埋められている事実を暴き、米軍のドローンによる民間人殺害を証明するため難民キャンプを訪ねる彼・彼女らを通して、真実を隠蔽する政府とそれを追及しない大手メディアの問題点が浮き彫りになる。
 そんな独立系ジャーナリストの草分けがI.F.ストーンだ。大組織に属さず、権力と距離を置きながら自費出版の個人ジャーナル「週刊I.F.ストーン」を発行し、緻密な調査で数々の政治スキャンダルを暴いた。「私の記事の裏付けは他ならぬ本人の言葉だ。政府の文書、報告書、会話記録、記者会見や演説などを歴史家の手法で分析した」(ストーン)。「週刊I.F.ストーン」はあのマリリン・モンローやアインシュタインも愛読者だったという。公文書を丹念に調べ、矛盾を突き、嘘を見破る―。ウォーターゲート事件、イラク戦争開戦の決め手となった大量破壊兵器疑惑などなど、本作では米政府がついてきた嘘が多く取り上げられるが、これらを暴いた人々はストーンの仕事から学んだと話す。
 権力の監視役を果たさず、利益追求のため戦争に加担する、政府のウソの片棒を担ぐ―。本作で描かれる米国のメディア状況は日本の写し鏡のようで興味深い。客観的事実よりも個人の感情への訴求の方が世論形成に大きく影響する―そんな「ポスト真実」の時代におけるメディアの役割やジャーナリズムのあり方を考える上で多くの示唆を与えてくれる作品だ。「ジャーナリストとは職業やキャリアではない。生き方である」―作中、あるジャーナリストの言葉が印象に残った。
 本作は2016年、米国が大統領選挙の只中にあった時期に作られた。ドナルド・トランプと安倍晋三という「ポスト真実」を象徴するような2人が権力の座についている今、本作を観る意義は小さくない。(相)

朝鮮学校の子どもたちが作る五・七・五

2017-03-21 09:47:21 | (K)のブログ


 身体を壊してから飲み歩くことも少なく、家にいてテレビを見る時間も増えた。たまに見ているテレビ番組の一つに芸能人が俳句を作って、それにランクをつけて講評する番組がある。芸能人はいろんなことをやらされて大変だなと思う。

 前回のブログでも紹介したが、月刊イオの4月号が完成した(4月号はちょうど通巻250号に当たる)。4月号の特別企画は「私が詠う五・七・五」。同胞らが作った俳句や川柳、短歌を紹介した。朝鮮学校の日本語の授業でそれらを作る内容があるようで、児童・生徒の作品もけっこう紹介することができた。

 雑誌編集という仕事を長年やってきたので、一般の人たちよりも文章を書くことは多いのだと思う。取材をして原稿を書く、というのが生活のパターンとなってきた。しかし、俳句や川柳、短歌は一度も作ったことがない。詩も小説も書いたことがない。ずっと日本の学校に通ったが、授業で作ったこともない。
 経験もないし、作ってみようと思ったこともない。イオの創刊当時、「キムチ殺人事件」という推理小説を載せればどうかという企画を出したことがあって、一瞬、書いてみるかと考えたこともあったが、書けるはずもなく、あいまいになって消滅してしまった。
 記事はいやと言うほど書いてきたのに文学作品はまったく書いていない。その理由は、根本的には才能がまったくないということだが、くだらない「プライド」が自分自身にあって、それがブレーキになっているのだということはわかっている。

 最初に書いたテレビ番組。講評する先生がテレビ的にキャラが立っていて、なかなか魅力的だ。その先生の人生を紹介した番組も見たことがあるが、他人の子どもを家で世話したりと、感心させられた。芸能人が作った俳句を添削するのだが、それが説得力がありそれにも感心させられた。簡単にやっているようだが、芸能人の作品をみて、添削のために何時間も努力しているのだろうと思わされる。

 子どもの頃に学校の授業の一環として、俳句や川柳、短歌や詩、小説などを作ってみるのは良いことだと思う。朝鮮学校に通う子どもたちの作品は、民族教育を受けているからこその内容はもちろんあるのだが、思った以上に子どもらしい作品があって楽しめた。

 誌面で紹介した作品の一つに次のようなものがあった。
 「やめてくれ/差別や暴力/冷たい目/ひとりひとりが/作る平和よ」

 子どもたちがこのような内容の作品を作らなくても良い社会に、一日も早くなるように努力しなければと思う。(k)

イオ4月号が完成!

2017-03-17 10:00:00 | (麗)のブログ
イオ4月号が完成しました!
表紙は春らしいさわやかな仕上がりになりました♪

今月号の特集は「朝鮮と向き合った日本人」。
朝鮮に対する蔑視や差別意識が蔓延し、日々強化されている日本。
朝鮮半島と日本の長い歴史の中でさまざまな側面から朝鮮と深い関わりを持った日本人たちがその当時、
朝鮮について何を語り、何をしてきたのか、それは両者にとってどのような意味を持つものだったのか。
先人たちの足跡から、歪んだ朝鮮観を是正する道を探ります。

特別企画は「私が詠う五・七・五」。
俳句や川柳、短歌という日本の文化に、在日朝鮮人である私たちのアイデンティティをのせるとどのような表現が生まれるのでしょうか。
企画では、同胞たちがつくった俳句、川柳、短歌を選び、歌人の方々に講評してもらいました。
また、朝鮮語と日本語の「ミックス短歌」についても紹介しています。

私は特に、茨城朝鮮初中高級学校の生徒たちの汗と涙と青春がぎゅっと詰まった「青春のphoto川柳」がお気に入りです!
表紙には、誌面にも紹介されている同胞たちが綴った俳句や川柳が春風に舞い上がっている仕上がりになっていますので、じっくり目を通していただければ…!

単独企画では、広告メディア「ウリアド」を立ち上げた立ち上げたホ・サンホさんと李英哲さんによる対談、
朝鮮選手が活躍した冬季アジア札幌大会、大阪補助金裁判など、今月も盛り沢山な内容となっております。

今月号もどうぞご愛読ください!(麗)


涙の更新弁論―愛知無償化裁判第22回口頭弁論

2017-03-16 10:00:00 | (理)のブログ
 昨日、愛知無償化裁判の第22回口頭弁論がありました。愛知朝鮮中高級学校が期末試験期間のため現役の朝高生たちは傍聴に来られませんでしたが、代わりにこの3月、愛知中高を卒業した生徒たちのほか、県内各地と周りの県からもたくさんの同胞と支援者たちが駆けつけました。冷たく強い風が吹く中、夫婦や親子で連れ立ってくる方、初めて傍聴に参加する方など名古屋地裁前には218人が集まり、問題への関心の高さをアピールしました。

 今回は更新弁論が行われました。更新弁論とは裁判長が交代された時に行われるもので、この裁判が今までどのようなことを争ってきたかを総まとめして伝えられる機会です。
 新しい裁判長は裁判の内容と経過について書類では引き継いでいるものの、原告の子どもたちや保護者の姿・声には実際に接していません。形式的にではなく、原告側の気持ちをしっかりと汲み取ってほしい、との弁護団の強い思いで実現しました。

 法廷では、原告側弁護団が準備書面23と24を陳述。はじめに、愛知朝高出身の金銘愛弁護士が準備書面24の概要を陳述しました。
 金弁護士は、朝鮮学校ができるまでの歴史的経緯を丁寧に説明し、この裁判を起こすに至った背景や思いについても振り返りました。そして、▼本件の被告の一連の行為は政治的意図に基づき行われたこと、▼本件不指定処分を含む無償化からの排除の一連の行為は人格権侵害に当たること、▼(以下同文)一連の行為は差別に当たること、▼…一連の行為は社会権規約違反であること、▼本件審査停止(不開始)の違法性、▼本件審査停止(不開始)及び審査遅延は行政手続法6条ならびに7条に違反すること、▼本件省令1条1項2号ハ削除の違法性、▼本件不指定処分の違法性―と、これまで行ってきた主張を改めて分かりやすくまとめ、裁判長に伝えました。

 「裁判所は、その時々の世論の動向や政治的な風向きが考慮されるところではなく、裁判官が憲法と法律に基づき、その良心にしたがって公正な判断をする少数者の人権を守る最後の砦である。原告らは、日本の植民地支配の結果、日本で生活することを余儀なくされた朝鮮人の子孫であり、「在日朝鮮人」という特異な地位の故に多くの差別のもとで厳しい生活を強いられ、さらに今、原告らが直接責任の負いようもない拉致事件等により、人権の根幹ともいうべき学びの権利において不利益を強いられている。裁判所に対しては、その事実に対する十分な理解と洞察のもとに、本件被告の一連の行為に対し、憲法上の人権を侵害することにはならないのか、法に違反することはないのかを真正面から判断していただくことを切に求める次第である。」

 書面の結びの部分、金弁護士は何度も息を詰まらせながら、涙を流して文章を読み上げました。いち卒業生でもある金弁護士の切実な訴えに、傍聴席からもすすり泣く声が聞こえました。



 次に弁護団事務局長の裵明玉弁護士が準備書面23の概要を陳述しました。被告側は、無償化制度から朝鮮学校を除外したことについて、政治的意図はなく、ただ審査の基準を判断した上で朝鮮学校は就学支援金を適正に使える学校ではないと判断しただけ、という主張をしています。
 準備書面23はこれに反論する内容となっています。裵弁護士は、新安倍政権が発足する前後の時系列とその間に出た報道、また被告側から提出された書面などを振り返り、無償化制度からの朝鮮学校除外は、政権発足前からもともと明確な政治的意図によって決められていたということを主張。被告側の発言の矛盾を強く指摘しました。



 場所を移しての報告集会にも、たくさんの人が足を運び、会場は活気に満ちていました。抽選に漏れ傍聴できなかった人たちのために金弁護士と裵弁護士がそれぞれ書面の内容を説明すると、支援者たちは改めて両弁護士にあたたかい拍手をおくりました。



 最後に、今後の進行計画についても話されました。次回、第23回口頭弁論は5月15日(月)、次々回の第24回口頭弁論は7月12日(水)に決まりました。早ければ今年のうちに証人尋問も行われるとのことです。地道に裁判と支援運動を続けてきた愛知でも、今年は大きな動きがみられそうです。

 また、4月、5月に行われる講演会のお知らせも掲載します。

 

 ご都合のつく方はぜひ参加してみて下さい。問合せは「朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知」のHP(http://mushouka.aichi.jp/)から。
 多くの方に、実際に足を運んでもらいたいです。(理)

念願のジブリ美術館

2017-03-15 10:00:00 | (愛)のブログ
だいぶ前のことだが、平日休みの日に初めて三鷹の森ジブリ美術館へ出掛けた。
ジブリ美術館が建てられたのが2001年。
できた当時からずっと行きたかったものの、日時指定制ということもあり、なかなかチケットが取れずじまいだった。

今回は1ヵ月前からチケットを取り、ようやく念願のジブリ美術館へと足を運べた。
バスを降りると、早速『天空の城ラピュタ』にでてくるロボット兵がのぞいている。
美術館内は撮影禁止だが、屋上など一部の場所は撮影が許されているらしく、屋上でロボット兵と写真撮影もできた。

子どもはネコバスルームに大喜び。
ネコバスルームに入るとマックロクロスケの人形をポンポン飛ばしたりしながら、遊んでいた。
常設展示室「映画の生まれる場所(ところ)」では、おびただしい量のラフスケッチなどが貼られていた。
中には有名なロシアのアニメーション作家・ユーリノルシュテインのものも見られ、ひとりで感動していた。
ひとつの映画を作るのに、何十枚とラフスケッチを描いている様子が垣間見えて、
モノを作りあげる苦労や努力ってこういうことなんだろうな、と感心した。

ジブリ美術館内でしか上映されていないオリジナル短編アニメーションもあり、ジブリの躍動感あるアニメを鑑賞できた。

個人的にとても気に入ったのが、図書閲覧室「トライホークス(三羽の鷹)」。
HPによると、
「トライホークス(三羽の鷹)」は、三鷹の森ジブリ美術館の図書閲覧室です。
宮崎駿館主とジブリ美術館おすすめの絵本・児童書が置いてあります。
子ども達にふしぎなものを見て、触れて、感じて欲しい。美術館のこの思いを「本」という形で伝えていく場所として作られました。
子どもたちが実際に本を手に取り、読むきっかけを作る場所でありたいと思っています


となっている。

初めて目にする本やジブリ美術館にしか置いていない展覧会のカタログなどがあり、子どもよりも夢中で手に取っていた。

なかなか美術館に訪れる機会が少なくなってしまったが、
やはりこうした場にきて、見て、触れて、感じることはいいな~と心底思った。
想像力を刺激されるジブリ美術館、子どもだけではなく、大人こそおすすめの場所だな~と思いながら、帰路についた。(愛)

「枝川裁判」から10年

2017-03-14 10:00:00 | (S)のブログ
母校・東京朝鮮第2初級学校(江東区枝川)の校地をめぐる裁判に和解という形で勝利し10年を迎えます。

裁判が始まった2004年、私は同校の初級部6年生、裁判が終わった時はすでに卒業していました。
第2ハッキョといえば「枝川裁判」といってもいいほど、この裁判は各地で知られていますが、実は、私自身は最近までこの裁判についてよく分からないまま過ごしてきました。

裁判が起きた時、「大変なことが起きている」という認識はありましたが、「学校がなくなる」という不安を感じたことはありませんでした。
悩みといえば、クラスの友だち関係だったり、部活のことだったり。毎日、目の前のことに必死でした。

先日、当時お世話になった先生に話を聞く機会がありました。
その頃の先生たちは、裁判で学校や地域が揺れる中、学んでいる子どもたちには不安を感じさせてはいけないと心がけていたそうです。
私たちの知らないところで、少人数体制だった先生たちがどれだけ奔走されていたのかを初めて知りました。

街頭に立ち署名集め、裁判を傍聴しに行き、常に裏方として奮闘されていたオモニたちの話も聞きました。
「オモニたちはみんな強気で、裁判に負ける気がしなかった」という言葉が印象的で、私が裁判に不安を感じなかったのも、こうした方たちの「子どもをなんとしてでも守る」という信念と活気があったからだと知りました。

私が、かつて母校で起きた裁判について今になって深く考えるようになったのは、今各地で闘っている高校無償化裁判がきっかけでもあります。
この問題で朝鮮学校を支援してくださる日本の方たちの姿にはいつも胸が熱くなりますが、その中にいつも、枝川裁判を一緒に闘ってくれた「枝川朝鮮学校支援都民基金」の方たちの姿があります。
枝川裁判を担当された弁護士の方が、高校無償化裁判で先頭で闘われています。
こうしたようすを目にする度に、枝川裁判を改めて思い返してみます。
(あの時、自分もこうして守られたのかな…)

幼い頃はよく分かりませんでしたが、少しずつ当時を知っていく中で、自分がたくさん方の思いと助けの中で学生時代を過ごしてきたと感じるようになりました。
今の自分が、子どもたちのために何ができるのかということも無意識に考えるようになりました。

3月26日には、同校で「枝川裁判勝利10周年! 記念式典&大宴会」が行われます。
感謝の気持ちを忘れず、またこれからの朝鮮学校のために自分ができることを考えながら、楽しい時間を過ごしたいと思います。(S)



横浜市中央図書館で外国人学校の絵画展!

2017-03-13 09:48:38 | (瑛)のブログ


今日はステキなイベントの告知を。

2月21日から3月20日まで、横浜市中央図書館1階の展示コーナーで「第4回外国人学校の子どもたちの絵画展」が開催されています。

横浜市は外国人学校発祥の地。1872年には日本初の国際学校となるサンモール・インターナショナルスクールが設立され、約120年の歴史を持つ中華学校も2校あります。

戦後は朝鮮学校が生まれ、2000年代に入っては、インド学校やトルコ系の国際学校など、さまざまな表情を持つ外国人学校が生まれています。

企画の目的は、外国人学校の子どもの絵を紹介することで、国際理解や多文化共生の意義を市民の間で広めること、そして、絵を描いた子どもたちや家族が図書館を訪れ、図書館に親しみを持ち、身近な施設として感じてほしい、とのことでした。外国籍を持つ住民へのサービス、という視点が新鮮でした。

中央図書館は県内で最大級の規模で、一日3000人が訪れるそうです。展示は、入口を入って右のコーナーにあるので、すぐに目がとまりました。



私の好きな本、心に残る物語、あったらいいなこんな図書館、絵本を読むお気に入りの場所-をテーマに描かれた絵が並びます。




色んな国の文化を紹介する本コーナーも作られていて、何冊かを手に取りました。義務教育すらない学校、黒板がなく青空学校で毎日の授業が進められている学校を知り、自分の頭の中にある「学校」が広がっていきました。




13時半からの「いろんな言葉で聞いてみよう!~絵本の読み聞かせ」にも参加。ホライゾンやサンモールの生徒さん、ネパールで先生をしていたという女性が日本語や英語、中国語で話を聞かせてくれました。



外国ルーツを持つ方3人が、2冊の絵本-「三びきのがらがらどん」「どろんこハリ―」を読んでくれたのですが、それぞれの国の言葉を聞きながら絵本を楽しみました。

犠牲擬態語の部分で読み手の表情が変わったり、声を聞いているだけで、その場の情景が浮かんだり…。言葉って不思議です。

本企画は外国人学校の子どもたちの絵画展実行委員会と同図書館の共催。4年前から毎年行われています。

桜木町駅から徒歩10分、すぐ近くには野毛山動物園もあります。週末の休日にぜひお出かけください。(瑛)

本日、朴槿恵大統領弾劾審判の宣告

2017-03-10 10:00:00 | (相)のブログ
 韓国の朴槿恵大統領に対する弾劾審判の結果がいよいよ本日出る。
 憲法裁判所は一昨日の8日、朴大統領弾劾審判の宣告を10日午前11時に大審判法廷で行うと明らかにした。昨年12月9日、国会で大統領の弾劾訴追案が通過してから92日。社会的な関心の高さを反映するように、24席の一般傍聴の申請に1万9096人の応募が殺到(競争率は800対1)したという。
 大統領の罷免には裁判官8人のうち6人以上の賛成が必要。弾劾が認容されれば、朴大統領は大統領職から即時罷免される。
 憲法裁はこれまでのべ84時間45分間にわたって3回の準備手続きと17回の弁論を開き、証拠調査と25人の証人尋問を行った。弾劾が認容されるというのが大方の予想だが、もちろん罷免の可否は主文が読み上げられるまでわからない。裁判官3人以上が棄却または却下の意見を出した場合は弾劾訴追は棄却され、朴大統領は直ちに大統領職に復帰する。
 ついでに言うと、憲法裁が常に正しい判断をするわけではない。2014年、統合進歩党の解散を宣告した審判は本当に失望した。
 今回の弾劾審判は、テレビのワイドショー的な観点からすれば朴大統領個人の命運が決するという部分が大きくクローズアップされるのだろうが、韓国政治や社会の今後にとっても重大な意味を持つ。結果を見届けたい。(相)

コリア卓球統一チームの取材と荻村伊智朗さん

2017-03-09 09:36:03 | (K)のブログ
 今日は月刊イオ4月号の締め切りの日となります。4月号の特集では、朝鮮問題に深く関わって活動した日本の人たちを取り上げました。
 私はスポーツ分野の人物と言うことで、卓球の荻村伊智朗さんを紹介する文章を書きました。荻村さんについて書かれた本を読み、荻村さんをよく知る人たちの話を聞いて文章をまとめました。荻村さんは、世界大会で数々のタイトルを獲得し、国際卓球連盟の会長を務めた人物。
 そして、荻村さんと朝鮮とのかかわりと言えば、1991年の千葉での第41回世界卓球選手権大会(4/24~5/6)でのコリア卓球統一チームの実現とその活躍のことを触れないわけにはいきません。
 不敗を誇っていた中国を破っての女子団体の優勝の瞬間は、今でも脳裏に焼きついています。優勝の瞬間の会場の興奮、表彰式で流れる「アリラン」、一番高いところにはためく統一旗。観客席では誰もが抱き合って涙していました。「統一とはこんなに素晴らしいものだ」ということを、実際に目の前で見せてくれたのがコリア卓球統一チームでした。(写真は表彰を受けるコリアの女子団体チーム。日本卓球協会発行の「写真で見る日本卓球史」より)
 統一チーム実現のために大きな役割を果たしたのが、当時、国際卓球連盟の会長だった荻村さんだったのです。

 コリア卓球統一チームの取材は、短くない記者生活の中でもトップクラスの思い出深い取材でした。まさに夢のような日々だった。大会がちょうどゴールデンウィーク期間で、連休がすべて取材のためになくなりましたが、まったく苦にならなかった。幕張の会場まで毎日通いました。
 大会期間のある日、いつものように会場の幕張メッセの最寄り駅に降りて改札を出ました。すると、すぐ後に、荻村さんが同じように改札を出てくるのでした。すぐに荻村さんだとわかりました。
 一瞬、躊躇しましたが、この機会を逃す手はないと、荻村さんに近づくとあいさつし、自分が何者かを名乗って、「コリアチームの活躍をどのように見ておられますか?」といった内容の質問を投げかけたのです。すると荻村さんは「よく頑張っていると思います」という内容の言葉を返してくれました。詳しい話はせずに、当たり障りのない内容の極めて短いコメントだったと記憶しています。
 そして、「これ以上はもう質問しないでください」という雰囲気で、すたすたと歩いていかれました。強引に会場まで横について質問を投げかけていたらどうなっていたのか、いま振り返ると「記者としての根性がない」と後悔しないでもないですが、その時はできなかったというか、荻村さんの全身から出るオーラに負けてしまったのでした。
 しかし、あの「世界の荻村」さんと少しでも直接、話せたことは良かったしうれしかった。コリア卓球統一チームの話題が出るたびに、取材の日々を懐かしむと共に、記者として少しほろ苦い思い出として荻村さんのことを思い出します。(k)