日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

2月号は通巻200号記念号

2013-01-10 09:00:00 | (瑛)のブログ

 今日1月10日は、イオ編集部がシャキーンとする一日です。というのは毎月10日は印刷業者にすべての原稿を納品するデッドラインの日。この日まで無事に80ページを完納するため、編集部は1ヵ月間ひた走ってきました。

  さて、2013年2月号はイオ通巻200号を刻む記念すべき号となります。今回の企画では読者の皆さんに「一日編集長」になってもらい、自分ならどんな特集を打ち出すか、というアイデアを募集しました。「一日編集長」に登場いただいた大多数の方が創刊当初からのイオの愛読者。おもしろいときも、つまらないときも、定期購読の契約を切らずにイオを見守ってきてくれた母親のような存在です。

  一日編集長をはじめ、今回特集に原稿を寄せてくれた方々のアイデアを聞きながら、「すぐに実現できる!」と思った特集案もあり、今まで想像もしなかった企画を投げてくれた方もいました。在日同胞ならではの「声のメディア」をイオが企画し、各地の同胞から歌や読み聞かせ、朗読などの声を募集して流してみれば、というアイデアがその一つです。名づけて「イオラジオ」。イオは紙のメディアですが、近年フェイスブックやツイッターの存在が脅威になってきました(笑)。同胞をつなげられるのなら、どんな媒体でも使わなきゃ。もっと貪欲にならなくては!と思ったしだいです。

  イオは各地の同胞や日本市民のご好意と努力によって、大学や公共の図書館にも置いていただいていますが、なんと銭湯、金融機関、旅館などにも置かれています。もちろん書店にも。2月号では、イオが買える、読めるイオスポットも紹介します。

  さて、200号を迎えて一番考えなくてはならないことは、「イオと読者のこれから」のことですね。同胞メディアが日本に暮らすウリトンポになぜ必要なのか、どんなニュース、どんな取材をすれば同胞たちの暮らしが上向き、本当の意味で「豊か」になれるのか。

  今回、読者のアイデアに接し、気持ちがリフレッシュされました。

 何より、パラパラめくって、「これおもしろいから読んでみれば」と人に勧めたくなるような雑誌を目指したい、と思っています。(瑛)

 


朝鮮学校排除を目的とした省令改悪とパブコメ

2013-01-09 09:00:00 | (K)のブログ

 安倍政権が発足し、いち早く「高校無償化」制度を朝鮮学校には適用しないことを表明した。さらに、「高校無償化」に関する法律施行規則を変えて朝鮮学校を完全に排除しようとしている。排除にあたってその理由を「国民の理解を得られない」と言っており、そのためなのか、法律施行規則を変えるにあたり意見公募を行っている。見ると、その手法も「朝鮮学校」という名前を一言も出さず非常に狡猾でいやらしい。

  このことに関する朝鮮新報の記事とブログの記事を紹介する。

 朝鮮新報:〈高校無償化〉朝鮮学校完全排除を狙った「改正案」、文科省が意見公募http://chosonsinbo.com/jp/2013/01/0105th/

 ブログ「緑の五月通信」
朝鮮学校の無償化適用見直し法案パブコメへの意見ーひとことで言うと、「恥を知れ」ということ
http://d.hatena.ne.jp/takamm/20130107/1357573573

 ブログ「Arisanのノート」
無償化除外問題についてのパブコメなど http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20130108/p1

 大学受験資格において朝鮮学校だけを差別し各大学の判断に任せていること、新しい在留管理制度において国籍欄が「朝鮮」表示の者に対し「みなし再入国許可制度」を認めないこと、そして今回の省令による「高校無償化」からの朝鮮学校の排除の動き。
 法・制度で公然と一定の人々に対する差別が行われ、それに対しマスコミも社会も疑問を抱かない。「法は支配者が人々を支配するための道具」という言葉を思い浮かべるが、それでも人々が営々と築き上げてきた人権というものを、安倍政権はひっくり返そうとしている(安倍政権にはじまったことではないが)。
 朝鮮学校や在日朝鮮人に対する制度的な差別・弾圧はこれからどんどんエスカレートしていくだろうし、今後どんな制度的な差別・弾圧も可能だ。

  われわれにとっては、まさに死活問題である。だから、座して何もしないわけにはいかない。例えば、「高校無償化」の朝鮮学校への適用をあきらめるわけにはいかない。
 大阪と愛知で朝鮮学園や生徒らが「高校無償化」からの朝鮮学校排除に関連し裁判闘争を行うことが日本の新聞でも報道された。これまで、文科省をはじめとする関連機関への要請、デモや集会、街頭宣伝や署名集めをやってきたが、3年間、事態は好転しなかった。やむにやまれず裁判に訴える関係者らの心の中は憤りで溢れているはずだ。

  安倍首相や下村文科相に、紹介した朝鮮新報やブログの記事を読ませても、カエルにションベン、何にも心を動かさないだろうが、しかし世論の声は政治家として少しは気になるのは間違いない。
 今回の文科省の意見公募が、「アリバイ作り」的なものであったとしても、現在できることを一つずつやっていくという意味で、とりあえずこの意見公募に一人でも多くの人が、朝鮮学校排除の不当性を訴える意見を送ることが重要だと思う。ぜひ、一言でも二言でも書いて送ってください。(k)

 


今年はどんな年に

2013-01-08 09:00:00 | (麗)のブログ
あけましておめでとうございます。
2013年、最初のブログです。

大阪朝高ラグビー部、残念ながら負けてしまいましたね。
私もラグビー場でハラハラしながら試合を見ていましたが、本当に惜しかった試合でした。
この悔しさをバネに、今年もまた花園で彼らの活躍する姿が見たいです。

年末年始はのんびり過ごすことが出来ました。
毎年恒例の高校時代のバスケ部員たちとの飲み会で、遅くまで青春時代の思い出を語り合ったり、
久しぶりに会う友達とお茶をしようと店に入ったら、偶然、他の友達と居合わせそのまま4人で女子会になったり…(ここら辺はさすが、生野区といった感じです。笑)

さて、早くもイオでは編集作業が再開し、締切までラストスパートといった感じです。
年末年始に溜まっていた仕事を片付け、あとは事故なく無事に校了することを願うばかりです。


今年はどんな年になるのか?イオで追っていけたらと思います。
2013年もどうぞよろしくお願いします!(麗)

2013年、スタート

2013-01-07 09:00:00 | (淑)のブログ
 日刊イオ読者の皆さん、クァセアンニョンハシムニカ! 新年明けましておめでとうございます。

 明けました。2013年です。
 正月休みといえば、近年稀に見る寝正月で、本を読んだり映画を観たりとそれはそれでまぁ有意義ではありました。遠出するなど特別なことはしませんでしたが、わが家は家族6人揃えばお約束の如く何かしら珍事件が起こるもので、今年もお粗末な事件がありました。身内の恥を曝すのは忍びないのでここには書けません(苦笑)。

 さて、「スーパーイヤー」と称され、アジア・太平洋地域をはじめ主要国で選挙が行われた2012年。日本の選挙はさておき、今後の朝鮮半島と在日朝鮮人社会に直接間接的に影響するであろう韓国大統領選挙は、その推移と結果に私自身も大きな関心、期待ともいえる思いを寄せていました。結果は皆さん周知の通りです。
 
 朝鮮においても2012年は金日成主席生誕100年を迎えた特別な一年として位置づけられ、また、金正日総書記の逝去を受け、若きリーダーのもとでの新しい体制が本格的に始動した年でもありました。国内においてさまざまな行事や出来事がありました。

 2013年。日韓の新政権や第2期に入ったオバマ政権が、東アジアをめぐっていかに舵取りをしていくのか。そしてそれらが朝鮮半島情勢や私たち在日朝鮮人社会にどのように影響してくるのか。そういった意味で、2012年はイベント的な年で、今年が実質的な意味でのさまざまな「変化の年」となるのではないかと思っています。私自身、朝鮮半島や東アジアをめぐるさまざまな動きを注視し、しっかりと見極めたいと考えています。

 私たち在日朝鮮人社会においては、とくに日本の選挙結果を受けて、対朝鮮制裁とともに在日朝鮮人への弾圧を繰り返した数年前のことが克明に想起され、安倍新政権に非常に強い警戒心を抱いています。政権交代後、「高校無償化」制度の、朝鮮学校への適用の根拠となる規定を省令から削除しようとしており、真っ先に「朝鮮学校潰し」に走る現状から見ても、決して楽観はできません。ですが、ただ現状を憂いてばかりもいられないので、どんなに不利な状況であっても悲観的になることなく、地に足を据えて、愚直に声を上げ賛同を集めていかなければいけないと思います。

 せっかく年明け最初のブログなのに、なんだか暗くなってしまいましたが、今年、楽しい出来事やうれしいニュースを、たくさん皆さまに届けられるよう、また、そんな環境を積極的につくっていけるような情報をイオが発信していけるよう、努めていきたいと思っています。
 本年も月刊「イオ」並びに日刊「イオ」を、どうぞよろしくお願いします。(淑)

大阪朝高ラグビー部、3回戦で敗れる

2013-01-01 14:07:28 | (K)のブログ
 1月1日、花園ラグビー場で、大阪朝高ラグビー部がベスト8進出をかけ、茗溪学園(茨城県代表)と対戦しました。共にBシード校で茗溪学園はラグビーの名門校。バックスもフォワードも強く、速い展開のラグビーが持ち味です。今日も接戦が予想されました。

 初戦とはうって変わって晴天に恵まれ、グランドコンディションも良く、両校、どちらが持ち味を出すのかが試合を左右すると予想されました。試合立ち上がりは、相手にPGを決められ先制されたものの、朝高が連続2トライを決めて逆転、得意のフォワードによるモールからの攻撃もさえていました。(写真)





 しかし、茗溪のバックスによるアタックが素晴らしく朝高のディフェンスを突破していきます。3連続トライを決められ再逆転を許します。
 後半も相手のペースを崩せずに点差が開いていきました。朝高にミスや反則が多く出たのも痛かった。結局、24対37で負けてしまいました。

 振り返ってみると、前半終了間際と後半最初に敵陣ゴール手前まで攻め込み、トライを奪えなかったのが痛かった。それだけ相手のディフェンスもよかったといえます。トライの数は共に4つで、少しの試合展開の違いで、結果もまた違っていたかもしれません。惜敗だったと言えるでしょう。

 試合後、呉英吉監督は「相手をロースコアで抑えて勝つのがうちの持ち味なのに、負けるパターンになってしまった。自分たちのディフェンスができなかった。しかし、このチームは今までで一番成長したチーム。結束力が高くチームワークがよかった。よくがんばってくれた」と、敗因を振り返ると共に選手たちを称えていました。
 キャプテンの金大地選手も、「ミスや反則は焦りがあったから。この経験を次のチームに生かしてほしい。このチームで試合ができたことが一番の財産」と語っていました。
 新チームは4日から練習をスタートさせるそうです。来年もまた花園で元旦を迎えたいと思っています。

 遅れましたが、あけましておめでとうございます。今年も、月刊イオ、日刊イオともに、よろしくご愛読お願いいたします。(k)