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はてなキーワード: 無趣味とは

2025-02-05

なんで見た目が気持ち悪いだけなのにキモオタって呼ばれるの?

無趣味なんだけど?

2025-01-30

anond:20250130124317

手取り15万はやめておきなさい

東京一人暮らし手取り15万を体験したことがあるがそこそこしんどかった

生活のサイクル回すので精一杯になる

物は基本的に一つのものをずっと長く使うことになるし、使い古して使えなくなったものを買い替えるお金すらもダメージになる

趣味に使うお金もなんとか工面しなければならない、お金のために我慢…ってやるとあっという間に無趣味になる

友達と遊ぶ時もお金のこと考えちゃうし、

金銭的な余裕のなさは精神の余裕に繋がるなと感じた

増田実家暮らしなら15万でも問題ないと思う

条件や人間関係が良い職場は探せばあるよ

2025-01-28

人生意味なんて求めちゃいないが「結果」は求めていた

このあと40歳公務員の後悔と失意ともっと自分可能性を信じてやるべきだったのか見限って結局正解だったのかについての怒涛の嘆きを叩き込もうと思ったんだ。

でもそれを「またGPTに出力させた増田か」と言われたらブチ切れる未来が見えたから辞めることにする。

でも「結果」ぐらいは出ると信じて頑張ってきたのは事実だぜ。

ずっと待っていた結果はどこにもない。

平均値程度の年収を持った無趣味童貞インターネットテレビゲームで暇をつぶすだけの日々。

職場はいつも居場所を感じ取ることが出来ないままで、パソコンの大先生としてたまに頼られたところでそれで自尊心がなにかしら満たされることもない。

新人から帰ってこない挨拶ベテランから帰ってこない挨拶、そういった濁りが少しずつ積み重なって失われていく世界のものへの期待、濃くなり続ける不信感。

時折聞こえる「うぜぇ」「くそっ」「くっさ」「はぁ?」「頭おかしいんだろうな」「マジキメエ」「はぁ?」が全部自分のことに聞こえるのは精神疾患なのか事実なのか俺にも判断がつかないしカウンセラーに問えば「その同僚は実在していますか」でドヤ顔タニタ間違いなし。

クソがなんだこの人生は。

これが俺の「結果」だと?

巫山戯るなよ。

巫山戯の文字列最初の一字に「巫女」を思い浮かべるような人生を送りたかったんじゃあない。

巫力はもっと違うぞ令和にもなって懐かしアニメかよおめでてーな。

俺はもっと文化的健康的で非の打ち所も数えるほどしかないような何かになりたかった。

きっともっと時代進歩して素晴らしき世界エリートとして産まれていればベルトコンベアに座ったままでそんな人間だったんだ。

俺はもう「結果」しか求めてないよ。

過程」が本当は欲しかったけどもう諦めるよ。

幼少期、早生まれ運動嫌いの虚弱体質でいつもオラが村のジャイアンに目をつけられていた日々の中で自尊感情を螺くねらせながら育った過去はもう救わなくて良い。

たとえば明日の帰り道でキャトルミューティレーションされて、どっかのUFOマトリックスの中に閉じ込められた中では俺はイケメンエルフ恋人は妹のロリババァだったりすればもうそれでいいんだ。

「結果」だよ。

もっと具体的で現実的な話をするなら、「自分スキル社会的高値を払ってでも手に入れるべきものとされていて、それによって十二分な報酬自尊心を得ることが出来る日々」なんだよ。

コイツ断らなそうだし適当パソコンのよくわかんねーところ押し付けたろ」じゃ駄目なんだよ。

金・誇り・意味社会貢献・いやもうとりあえず金と時間があればいいわ。

まり宝くじが突然当たるだけでもいいんだ。

3億円を2%運用すれば年収600万円ってマジか?

巫ザケルなとしか言いようがないだろ。

助けてくれよ。

何をどうやって?

知らねえよ。

つうかさ、それを思い悩む必要もない社会に産まれたかったんだよ。

今時の年収600万円ぐらいの暮らし年収0万円で手に入る社会でさ。

皆が空飛ぶクルマに乗ってワープで出勤して量子通信ネットゲームを遊んでる横を無料光通信我慢しながら古代VRMMOの世界に骨を埋めて死ぬだけの人生でいいんだよ。

それさえ叶わない。

それが21世紀だ。

貧しいよな。

本当に貧しいよ。

この時代に産まれた「結果」がコレなんだな結局。

人生はさぁ!時代ガチャが9割なんだねぇ!

2025-01-23

anond:20250123124843

しか災害寄付とか現場への差し入れとか他人に使う金は惜しまないけど、無趣味だし自分生活には全く金を使わないことで有名だったな

2025-01-21

この10年が勝負、遊びまくる

と両親が言っている

父70歳、母65歳。

あと10年もしたら足腰弱ってどこ行くのも大変になる。

父は定年後大病して、やっと遊べるまでに回復したので、ここ数年たくさん旅行に行っている。

かにな、と思う。

2人とも今はめちゃくちゃ元気。運動するタイプから足腰強いし。

とはいえ旅行なんて数ヶ月〜半年に一度程度で、あとの時間は暇してるらしい。

コンサートとか行けばと進めるが、田舎にはあまりパッとした歌手は来ず、

かと言ってわざわざ都会にまで出向くほど好きな歌手もいないらしい。

私は舞台が好きだから観劇を進めてるが、それほど興味なさそう。


無趣味タイプが遊ぶって意外と難しいんだな。

とりあえずfire TVあげてネトフリアマプラ契約しといたけど。

もっと珍しい体験何かさせてあげたいけど、あんま思いつかん。

投資はじめて学んだこと

天井と底はくれてやる

順張りのみが正義

自分想定外のことも起こりうる(ブームが終わったと思った銘柄が急に上がったりする)

自分直感を信じ、なるべく初志貫徹すべき

損切りする勇気

 

お前らも5万円ぐらいではじめてみろ

一年ぐらい昼休み相場確認して倍ちょっとしかなってないけどギャンブルとして楽しめてる

競馬より思い通りになるし税金も安いか無趣味とかゲーム飽きたやつにおすすめ

金あったらデイトレで金すってたんだろうなとは思うけども現状ただの趣味として遊べてる

 

メリットとしてはちょっと経済について詳しくなる、グラフだけ見て上昇線とかゴールドクロスバガーとか言ってる社会底辺観察ができる、パチや公営ギャンブルよりは金がかからない

デメリットとしては趣味にしては時間ちょっとかかること

2025-01-04

anond:20250103212024

ウザったい奴だな。友達の住所のことなんてほっと

いてやれよ。つーか都心なんてただ単に

ビルが密集しているだけで暇がつぶせる訳じゃな

いだろ。その人を不倫すると決めつけるなんて

無趣味な人を馬鹿にするのもいい加減にしろ

2024-12-30

趣味欲しい

30歳OLワイ、この前高校生の子と話してて

趣味はなんですか」と聞かれ、

数分考えたのに何も出てこなくて、

やっと絞り出したのが「漫画を読むこと」で

かなーり恥ずかしかった。

大人同士で話していて「無趣味」や「ジャンプ読者」を恥だと思ったことはないが、

なんか高校生の前では恥ずかしかった。

子供の前でだけカッコつけようとしてる事自体恥ずかしい事かもしれん)

しかもその高校生ギター趣味でこの一年間で色々弾けるようになった話を聞かせてくれた。

かっこよすぎるわ……まぶしっ

高校生曰く、ギターは「練習するぞ!」と気合を入れて弾いているのではなく、

ほとんど生活の一部として当たり前に毎日弾いているらしい。

今の私にとってのそれがジャンプだわ…つら…

ジャンプを読む時間を他の趣味に充てたい。

中学生くらいまでは絵を描くことが私にとってのそれだったが、いつの間にか自分の中で絵を描くことへのハードルが上がりすぎたなあ…もう何年も描いてない。

どうやってハードルを下げようか。

ひとつ目は心理的ハードル

過去に色々あって「私は絵を描くのが好き!」というアイデンティティ喪失してしまたことが大きい。

それを取り戻すためには「こういう絵を描きたい」という具体的な欲求必要だと思う。

絵を描くことは無くなっても、

SNSや街で「この絵、良いなあ」と感じるアンテナはまだ生きているので、

良いと思った絵の模写から始めてみようかな。

ふたつ目は時間的なハードル

絵を描くのは本当に時間がかかる。

私は元々手が遅いし、一枚描くのに余裕で1ヶ月とかかかる。

仕事趣味もとにかくスピーディにこなしていく現代人には合わない趣味だと思う。

周囲に合わせなければいいんだけどね。

趣味で絵を描いてることやそのペース感を誰とも共有しなければ、

焦ったり投げたりせずに続けられるかな。

漫画を読んだりYouTubeを見てる時間毎日30分くらいなので、

本当にちょびっとずつ、ちょびっとずつ描く。

うーんこれ書くのも飽きた。だめだ。

来年抱負とかでまた別に独り言書こ。

おやすみ自分

2024-12-21

クリスマスプレゼント漫画にするかも

40代男性管理職

でも無趣味らしく、全然プレゼントが思い付かなくて。

AI金額なんて関係ないってお墨付きをくれたし、結局、漫画にしようかと思ってる。


子どもの頃に少年マンガ読んでこなかったんだって

ならばと思って、この機会に名作を推そうとしてる私。

ビックリして引かれたりしないか、いまからチョット心配してる。

2024-12-15

anond:20241215225550

しゃーない、不死鳥能力を持つワイを好きなだけ殴るとええで

ちなワイはしょーもない時事ニュースとか見んしゲームガジェット情報収集しかせんからワイの発散の心配不要やで

時事ニュースってのは無趣味なのに高尚ぶりたい人のためにある感情ポルノやとワイは思っとるで

2024-12-13

anond:20241213153226

シンプルに年取るとオタク趣味辞めることってあるよ

無趣味人間になったとかでなく別の趣味があるなら問題ないと思うけどなあ

2024-12-10

ディズニーランドアフタヌーンティーは好きじゃない

ジャニーズ・kpop興味ない

アニメ漫画ゲーム疎い

インドアスポーツしないアウトドア経験ない

美味しいものは好きだけど少食だから、なかなか気軽に外食行けない たくさん食べてくれる人とご飯行きたい

こんな無趣味女だけど誰かと付き合いたい

彼氏ずっといないし清らか生活すぎて出家できそう

2024-12-03

弱者男性だけど、自分人間的魅力がないことに気づいて絶望してる…何も誇れることがない。そりゃ好きになるやつはいないわ

35歳年収600万円底辺弱者男性だけど

自分人間的な魅力が全くないことに気づいて絶望してる…


身長は低いし

おとなしい性格

学歴関関同立無難でつまらない

無趣味で話してもつまらない

仕事(国際税務)の知識

酒の銘柄とかくらいしか話題もないレベル


人間的魅力が一切合切ない

友達としてもつまらない


そりゃ好きになる人間なんて誰もいないわ

終わりだよ

2024-12-01

やぁ僕は30歳の風俗好き独身男性

性欲は落ちてきているものの定期的に風俗に行きたくなる

でも風俗って安くても2万くらいはするよね

独身無趣味なので特にお金を使うことがないから数万円なんて誤差の範囲だけどさ

でも高い

そんな訳で風俗に行きたくなったらオナニーをするんだ

そうすると2万円の節約になる

そうして毎月2万円ずつ風俗貯金が出来上がっている

使うこともないのでとりあえずiDeCoに突っ込んでみた

そうすれば風俗に行かずに済むしお金も溜まるしで一石二鳥や!

2024-10-26

弱者男性だけど無趣味すぎて辛い

映画館はしごする休日

休日映画館はしごすることが多い。こう書くと「映画趣味なんじゃないか」と思われるかもしれない。しかし、実際はそうではない。映画館に行くのは、ただタダ券を消化するためだけだ。映画自体にはほとんど興味がなく、行く理由もなくなったら、きっと家にこもって何もしないだろう。

映画への無関心

年間100本ほど映画を観るが、そのどれもが心に残らない。好きな監督俳優もいない。映画について何を語っても「面白かった」という薄っぺら感想しか出てこない。映画オタクの人たちと話をすると、自分知識のなさが恥ずかしくなるばかり。彼らの熱意に対抗する気力も湧かず、会話はいつも平坦だ。

趣味を見つけることへの無力感

趣味を見つけようとしても、何を始めればいいのかさっぱり分からない。やりたいことがないのだから、体が動かない。何か新しいことに挑戦しようとしても、結局は面倒くさくて止めてしまう。日々の生活はただの繰り返しで、心の底から楽しめることが見当たらない。

孤独絶望

34歳年収700万の弱者男性として誰にも愛されず、このまま孤独に死んでいくのではないかと考えると、恐怖が押し寄せる。生きている実感が薄れていき、何のために存在しているのか分からなくなってしまう。心の中が不安でいっぱいだ。

未来への不安

無趣味自分の姿を鏡で見るたびに、やり場のない無力感が胸を締め付ける。せめて趣味を持てれば、少しは救われるのだろうか。それとも、何をしても変わらないのだろうか。涙が出てくるのは、その問いに対する答えが見つからいからなのかもしれない。このままでは何も変わらないのに、動き出せない自分が辛い。未来希望を持てず、ただ過ぎ去る時間に身を任せるしかない。

2024-10-14

高いレトルトカレーを買ってみた

時折はてなで見かける限界孤独無趣味おじさんなのですが、吉野家の牛丼より高いレトルトカレーを思い切って買ってみたら具が入っていて感動した。

原材料牛肉と書いてあって更に感動した。

この値段なら牛丼食えるとか余計なことを考えるのをやめた

2024-10-08

anond:20241008130919

無趣味で悩むくらいなら仕事するかしねばいいのに

今のAKBは良いぞ

昔と違って可愛い子多いし塩対応の子も居ない

先日の東京握手会は券1枚で10曲以上のライブを見れて+握手orサインが賞品のミニゲーム

次のアルバムは1枚でツーショット+握手

知ってる曲も多いし衣装ダンスもしっかりしてる

ドルオタするならAKBコスパ抜群だと思う

しか現場の年齢層も高めで50代60代が1人で居てもまず浮かないし今のメンバーはおじさん(おじいさん)にも優しい

無趣味で悩んでる増田AKBおすすめ

2024-10-03

アル中気味なんだけど酒止めたい

多分、無趣味なのが原因なんだろうな。

ホント毎日仕事終わってから酒飲む以外やってない。

誰か酒忘れられる様な趣味あったら教えてくれないか

2024-09-30

 三四郎はこの時ふと汽車水蜜桃をくれた男が、あぶないあぶない、気をつけないとあぶない、と言ったことを思い出した。あぶないあぶないと言いながら、あの男はいやにおちついていた。つまりあぶないあぶないと言いうるほどに、自分はあぶなくない地位に立っていれば、あんな男にもなれるだろう。世の中にいて、世の中を傍観している人はここに面白味があるかもしれない。どうもあの水蜜桃の食いぐあいから、青木堂で茶を飲んでは煙草を吸い、煙草を吸っては茶を飲んで、じっと正面を見ていた様子は、まさにこの種の人物である。――批評家である。――三四郎は妙な意味批評家という字を使ってみた。使ってみて自分うまいと感心した。のみならず自分批評家として、未来存在しようかとまで考えだした。あのすごい死顔を見るとこんな気も起こる。  三四郎は部屋のすみにあるテーブルと、テーブルの前にある椅子と、椅子の横にある本箱と、その本箱の中に行儀よく並べてある洋書を見回して、この静かな書斎の主人は、あの批評家と同じく無事で幸福であると思った。――光線の圧力研究するために、女を轢死させることはあるまい。主人の妹は病気である。けれども兄の作った病気ではない。みずからかかった病気である。などとそれからそれへと頭が移ってゆくうちに、十一時になった。中野行の電車はもう来ない。あるいは病気が悪いので帰らないのかしらと、また心配になる。ところへ野々宮から電報が来た。妹無事、あす朝帰るとあった。  安心して床にはいったが、三四郎の夢はすこぶる危険であった。――轢死を企てた女は、野々宮に関係のある女で、野々宮はそれと知って家へ帰って来ない。ただ三四郎安心させるために電報だけ掛けた。妹無事とあるのは偽りで、今夜轢死のあった時刻に妹も死んでしまった。そうしてその妹はすなわち三四郎が池の端で会った女である。……  三四郎はあくる日例になく早く起きた。  寝つけない所に寝た床のあとをながめて、煙草を一本のんだが、ゆうべの事は、すべて夢のようである。椽側へ出て、低い廂の外にある空を仰ぐと、きょうはいい天気だ。世界が今朗らかになったばかりの色をしている。飯を済まして茶を飲んで、椽側に椅子を持ち出して新聞を読んでいると、約束どおり野々宮君が帰って来た。 「昨夜、そこに轢死があったそうですね」と言う。停車場か何かで聞いたものらしい。三四郎自分経験を残らず話した。 「それは珍しい。めったに会えないことだ。ぼくも家におればよかった。死骸はもう片づけたろうな。行っても見られないだろうな」 「もうだめでしょう」と一口答えたが、野々宮君ののん気なのには驚いた。三四郎はこの無神経をまったく夜と昼の差別から起こるものと断定した。光線の圧力試験する人の性癖が、こういう場合にも、同じ態度で表われてくるのだとはまるで気がつかなかった。年が若いからだろう。  三四郎は話を転じて、病人のことを尋ねた。野々宮君の返事によると、はたして自分の推測どおり病人に異状はなかった。ただ五、六日以来行ってやらなかったものから、それを物足りなく思って、退屈紛れに兄を釣り寄せたのである。きょうは日曜だのに来てくれないのはひどいと言って怒っていたそうである。それで野々宮君は妹をばかだと言っている。本当にばかだと思っているらしい。この忙しいものに大切な時間を浪費させるのは愚だというのである。けれども三四郎にはその意味ほとんどわからなかった。わざわざ電報を掛けてまで会いたがる妹なら、日曜の一晩や二晩をつぶしたって惜しくはないはずである。そういう人に会って過ごす時間が、本当の時間で、穴倉で光線の試験をして暮らす月日はむしろ人生に遠い閑生涯というべきものである自分が野々宮君であったならば、この妹のために勉強妨害をされるのをかえってうれしく思うだろう。くらいに感じたが、その時は轢死の事を忘れていた。  野々宮君は昨夜よく寝られなかったものからぼんやりしていけないと言いだした。きょうはさいわい昼から早稲田学校へ行く日で、大学のほうは休みから、それまで寝ようと言っている。「だいぶおそくまで起きていたんですか」と三四郎が聞くと、じつは偶然、高等学校で教わったもとの先生広田という人が妹の見舞いに来てくれて、みんなで話をしているうちに、電車時間に遅れて、つい泊ることにした。広田の家へ泊るべきのを、また妹がだだをこねて、ぜひ病院に泊れと言って聞かないから、やむをえず狭い所へ寝たら、なんだか苦しくって寝つかれなかった。どうも妹は愚物だ。とまた妹を攻撃する。三四郎おかしくなった。少し妹のために弁護しようかと思ったが、なんだか言いにくいのでやめにした。  その代り広田さんの事を聞いた。三四郎広田さんの名前をこれで三、四へん耳にしている。そうして、水蜜桃先生青木堂の先生に、ひそかに広田さんの名をつけている。それから正門内で意地の悪い馬に苦しめられて、喜多床の職人に笑われたのもやはり広田先生にしてある。ところが今承ってみると、馬の件ははたして広田先生であった。それで水蜜桃も必ず同先生に違いないと決めた。考えると、少し無理のようでもある。  帰る時に、ついでだから、午前中に届けてもらいたいと言って、袷を一枚病院まで頼まれた。三四郎は大いにうれしかった。  三四郎は新しい四角な帽子かぶっている。この帽子かぶって病院に行けるのがちょっと得意である。さえざえしい顔をして野々宮君の家を出た。  御茶の水で電車を降りて、すぐ俥に乗った。いつもの三四郎に似合わぬ所作である。威勢よく赤門を引き込ませた時、法文科のベルが鳴り出した。いつもならノートインキ壺を持って、八番の教室はいる時分である。一、二時間講義ぐらい聞きそくなってもかまわないという気で、まっすぐに青山内科玄関まで乗りつけた。  上がり口を奥へ、二つ目の角を右へ切れて、突当たりを左へ曲がると東側の部屋だと教わったとおり歩いて行くと、はたしてあった。黒塗りの札に野々宮よし子と仮名で書いて、戸口に掛けてある。三四郎はこの名前を読んだまま、しばらく戸口の所でたたずんでいた。いなか物だからノックするなぞという気の利いた事はやらない。「この中にいる人が、野々宮君の妹で、よし子という女である」  三四郎はこう思って立っていた。戸をあけて顔が見たくもあるし、見て失望するのがいやでもある。自分の頭の中に往来する女の顔は、どうも野々宮宗八さんに似ていないのだから困る。  うしろから看護婦草履の音をたてて近づいて来た。三四郎は思い切って戸を半分ほどあけた。そうして中にいる女と顔を見合わせた。(片手にハンドルをもったまま)  目の大きな、鼻の細い、唇の薄い、鉢が開いたと思うくらいに、額が広くって顎がこけた女であった。造作はそれだけである。けれども三四郎は、こういう顔だちから出る、この時にひらめいた咄嗟の表情を生まれてはじめて見た。青白い額のうしろに、自然のままにたれた濃い髪が、肩まで見える。それへ東窓をもれる朝日の光が、うしろからさすので、髪と日光の触れ合う境のところが菫色に燃えて、生きた暈をしょってる。それでいて、顔も額もはなはだ暗い。暗くて青白い。そのなかに遠い心持ちのする目がある。高い雲が空の奥にいて容易に動かない。けれども動かずにもいられない。ただなだれるように動く。女が三四郎を見た時は、こういう目つきであった。  三四郎はこの表情のうちにものうい憂鬱と、隠さざる快活との統一を見いだした。その統一の感じは三四郎にとって、最も尊き人生の一片である。そうして一大発見である三四郎ハンドルをもったまま、――顔を戸の影から分部屋の中に差し出したままこの刹那の感に自らを放下し去った。 「おはいりなさい」  女は三四郎を待ち設けたように言う。その調子には初対面の女には見いだすことのできない、安らかな音色があった。純粋の子供か、あらゆる男児に接しつくし婦人でなければ、こうは出られない。なれなれしいのとは違う。初めから古い知り合いなのである。同時に女は肉の豊かでない頬を動かしてにこりと笑った。青白いうちに、なつかしい暖かみができた。三四郎の足はしぜんと部屋の内へはいった。その時青年の頭のうちには遠い故郷にある母の影がひらめいた。  戸のうしろへ回って、はじめて正面に向いた時、五十あまり婦人三四郎挨拶をした。この婦人三四郎からだがまだ扉の陰を出ないまえから席を立って待っていたものみえる。 「小川さんですか」と向こうから尋ねてくれた。顔は野々宮君に似ている。娘にも似ている。しかしただ似ているというだけである。頼まれ風呂敷包みを出すと、受け取って、礼を述べて、 「どうぞ」と言いながら椅子をすすめたまま、自分は寝台の向こう側へ回った。  寝台の上に敷いた蒲団を見るとまっ白である。上へ掛けるものもまっ白である。それを半分ほど斜にはぐって、裾のほうが厚く見えるところを、よけるように、女は窓を背にして腰をかけた。足は床に届かない。手に編針を持っている。毛糸のたまが寝台の下に転がった。女の手から長い赤い糸が筋を引いている。三四郎は寝台の下から毛糸のたまを取り出してやろうかと思った、けれども、女が毛糸にはまるで無頓着でいるので控えた。  おっかさんが向こう側から、しきりに昨夜の礼を述べる。お忙しいところをなどと言う。三四郎は、いいえ、どうせ遊んでいますからと言う。二人が話をしているあいだ、よし子は黙っていた。二人の話が切れた時、突然、 「ゆうべの轢死を御覧になって」と聞いた。見ると部屋のすみに新聞がある。三四郎が、 「ええ」と言う。 「こわかったでしょう」と言いながら、少し首を横に曲げて、三四郎を見た。兄に似て首の長い女である三四郎はこわいともこわくないとも答えずに、女の首の曲がりぐあいをながめていた。半分は質問があまり単純なので、答に窮したのである。半分は答えるのを忘れたのである。女は気がついたとみえて、すぐ首をまっすぐにした。そうして青白い頬の奥を少し赤くした。三四郎はもう帰るべき時間だと考えた。  挨拶をして、部屋を出て、玄関正面へ来て、向こうを見ると、長い廊下のはずれが四角に切れて、ぱっと明るく、表の緑が映る上がり口に、池の女が立っている。はっと驚いた三四郎の足は、さっそく歩調に狂いができた。その時透明な空気の画布の中に暗く描かれた女の影は一足前へ動いた。三四郎も誘われたように前へ動いた。二人は一筋道廊下のどこかですれ違わねばならぬ運命をもって互いに近づいて来た。すると女が振り返った。明るい表の空気の中には、初秋の緑が浮いているばかりである。振り返った女の目に応じて、四角の中に、現われたものもなければ、これを待ち受けていたものもない。三四郎はそのあいだに女の姿勢服装を頭の中へ入れた。  着物の色はなんという名かわからない。大学の池の水へ、曇った常磐木の影が映る時のようである。それはあざやかな縞が、上から下へ貫いている。そうしてその縞が貫きながら波を打って、互いに寄ったり離れたり、重なって太くなったり、割れて二筋になったりする。不規則だけれども乱れない。上から三分一のところを、広い帯で横に仕切った。帯の感じには暖かみがある。黄を含んでいるためだろう。  うしろを振り向いた時、右の肩が、あとへ引けて、左の手が腰に添ったまま前へ出た。ハンケチを持っている。そのハンケチの指に余ったところが、さらりと開いている。絹のためだろう。――腰から下は正しい姿勢にある。  女はやがてもとのとおりに向き直った。目を伏せて二足ばかり三四郎に近づいた時、突然首を少しうしろに引いて、まともに男を見た。二重瞼の切長のおちついた恰好である。目立って黒い眉毛の下に生きている。同時にきれいな歯があらわれた。この歯とこの顔色とは三四郎にとって忘るべからざる対照であった。  きょうは白いものを薄く塗っている。けれども本来の地を隠すほどに無趣味ではなかった。こまやかな肉が、ほどよく色づいて、強い日光にめげないように見える上を、きわめて薄く粉が吹いている。てらてら照る顔ではない。  肉は頬といわず顎といわずきちりと締まっている。骨の上に余ったものはたんとないくらいである。それでいて、顔全体が柔かい。肉が柔かいのではない骨そのものが柔かいように思われる。奥行きの長い感じを起こさせる顔である。  女は腰をかがめた。三四郎は知らぬ人に礼をされて驚いたというよりも、むしろのしかたの巧みなのに驚いた。腰から上が、風に乗る紙のようにふわりと前に落ちた。しかも早い。それで、ある角度まで来て苦もなくはっきりととまった。むろん習って覚えたものではない。 「ちょっと伺いますが……」と言う声が白い歯のあいから出た。きりりとしている。しかし鷹揚である。ただ夏のさかりに椎の実がなっているかと人に聞きそうには思われなかった。三四郎はそんな事に気のつく余裕はない。 「はあ」と言って立ち止まった。 「十五号室はどの辺になりましょう」  十五号は三四郎が今出て来た部屋である。 「野々宮さんの部屋ですか」  今度は女のほうが「はあ」と言う。 「野々宮さんの部屋はね、その角を曲がって突き当って、また左へ曲がって、二番目の右側です」 「その角を……」と言いながら女は細い指を前へ出した。 「ええ、ついその先の角です」 「どうもありがとう」  女は行き過ぎた。三四郎は立ったまま、女の後姿を見守っている。女は角へ来た。曲がろうとするとたんに振り返った。三四郎赤面するばかりに狼狽した。女はにこりと笑って、この角ですかというようなあいずを顔でした。三四郎は思わずうなずいた。女の影は右へ切れて白い壁の中へ隠れた。  三四郎はぶらりと玄関を出た。医科大学生と間違えて部屋の番号を聞いたのかしらんと思って、五、六歩あるいたが、急に気がついた。女に十五号を聞かれた時、もう一ぺんよし子の部屋へあともどりをして、案内すればよかった。残念なことをした。  三四郎はいさらとって帰す勇気は出なかった。やむをえずまた五、六歩あるいたが、今度はぴたりととまった。三四郎の頭の中に、女の結んでいたリボンの色が映った。そのリボンの色も質も、たしかに野々宮君が兼安で買ったものと同じであると考え出した時、三四郎は急に足が重くなった。図書館の横をのたくるように正門の方へ出ると、どこからたか与次郎が突然声をかけた。 「おいなぜ休んだ。きょうはイタリー人がマカロニーをいかにして食うかという講義を聞いた」と言いながら、そばへ寄って来て三四郎の肩をたたいた。  二人は少しいっしょに歩いた。正門のそばへ来た時、三四郎は、 「君、今ごろでも薄いリボンをかけるものかな。あれは極暑に限るんじゃないか」と聞いた。与次郎はアハハハと笑って、 「○○教授に聞くがいい。なんでも知ってる男だから」と言って取り合わなかった。  正門の所で三四郎はぐあいが悪いからきょうは学校を休むと言い出した。与次郎はいっしょについて来て損をしたといわぬばかりに教室の方へ帰って行った。

anond:20240930192717

2024-09-15

趣味温泉巡りとかカフェ巡りって言ってる人みると、あぁ無趣味な人なんやなって思ってしまう。

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