君主制 単語

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君主制(くんしゅせい、英:monarchy)とは、君を戴く政治制度のことである。君政。

概要

君主制とは、君を戴く政治制度のことで、対義語は共和制とされる。君とされる人物と国家元首とされる人物は一致しない場合がある。また、戴かれる君も一人あるいは一種類だけとは限らず、同時に複数人の君や複数の種類の君が存在することがある。君主制の分類としては、絶対的な権力を持つ絶対君主制(専制君主制)や憲法などで権力の制限された立君主制などがある。君主制の国家は、名が「〇〇王」「〇〇帝国」「〇〇」「〇〇首長」などと訳されることが多い。

とはいえ、一口に君や君主制と言っても実体は様々であり、どこからが君あるいは君主制なのかという線引きは意外と難しい。大まかには「統治上の決定が法や集団での合意に依らず特定の個人が持つ権力によって行われる政体が君主制」と説明されるが、前述のように法によって権力が規制された立君主制なんて概念もあったりする。統治者が任期の定められていない終身制であることを君主制とすることもあるが、マレーシア連邦のように予め任期の定められた君主制も存在する。現存する君主制国家の多くは世襲血縁相続)による君主制をとっているが、歴史的には世襲でない君主制が非常に多い。実体としては君政であっても制度上は共和制であることもあり、例えばローマ帝国政初期はローマ皇帝による君とされるが、法上は執政官を国家元首とする共和制であった。また、国家元首である大統領とは別に政府認の国王が存在するウガンダ共和国のような国家もあるため、国王の有をもって「君主制」を判定することも出来ない。

ちなみに、君の地位はあっても君の地位につく人間が必要でない場合もある。「イシュトヴァーンの王冠」を徴君として摂政が統治した1920年1946年までのハンガリーが好例である。

なお、日本においては、君を「王」と呼んだ場合の君主制を「王制」、君を「皇帝」と呼んだ場合の君主制を「制」、と呼び分けることがある。あくまで呼び方の違いであって「王制」と「制」とで政治制度が異なっているわけではない。この「王」と「皇帝」の違いは漢字圏の君においては君自称の違いであり、漢字圏以外での君においては翻訳の違いである。例えば、アステカの君を「アステカ王」と訳した場合はアステカは「王制」になり、「アステカ皇帝」と訳した場合のアステカは「制」となる。君を「」「首長」「スルタン」等と呼んだ場合は単に「君主制」とされ、制・首長制・スルタン制といった言葉は使われないのが普通である。

君主制の現在

現在世界において君主制のは少数である。
多くは他の国家によって滅ぼされ、あるいは戦争や内乱により共和制へと変わっていった。
生き残った君主制国家もほとんどは儀礼的な立場に退き民主主義を敷いており自らが政務を行う例はごくわずかである。
新たな君もほとんど誕生していない。

これは近現代以降において国家の役割が増加の一途をたどっており、もはや旧来のように限られた一族や少数の貴族政を担うことが困難になったためである。
また事実上の独裁を敷いている途上においても新たに君を名乗って独裁を明らかにした場合、他世界銀行からの援助を得づらいという実利的なことも摘されている。援助を引き出すため名上は共和大統領を名乗って民主的であることをし独裁を否定していることが多い。

有史以来多くの地域で敷かれていた君主制は現代ではもはや利点を失ってしまったように見えるが、現代でも国家民族の統合の徴として機している。君心力が持つ利点はイデオロギーのような複雑な定義の説明を必要としない点である。人間社会動物であるため「あれが一番偉い人だ」と言うだけで理解出来る。
イデオロギーという人間理性国家の核とした共和制に対し君主制はリーダーに従う人間社会性を国家の核にした体制と言ったところである。

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