朝田理論とは、朝田善之助(1902~1983)が提唱した差別に関する理論である。
概要
朝田善之助とは部落解放運動に携わっていた活動家である。彼が提唱した理論であり、簡単に言うと「差別されたかどうかは差別される側がそう感じたかどうかで決まる」ということである。
こんなエピソードがある。
朝田善之助(大阪にある四ツ橋を指さして)「東上君、アレ読んでみ」
東上高志「ヨツバシ」
朝田善之助「今、ヨツ(部落民の蔑称。四つ足動物を殺す仕事をしていたからとも、指を詰めるので一本指がないからとも)言うて差別したやないか」
・・・というように、「差別される側が差別されたと感じたら差別」という理論である。これには仲間の活動家からも「暴力団が因縁つけてるようなもん」「箸が転んでもポストが赤くても差別と乱発することにつながりかねない」と批判する声もあったが、この理論を利用して個人や企業、役所に対して「差別された」などと脅迫してポストや金銭など同和利権を獲得した部落民が多数いたことで、今日の同和行政や逆差別につながってしまった。
「部落差別」以外の「差別」でもこの理論理屈を振りかざす団体が現れたように、結果的には部落民以外の「被差別者」にも利用され特権利権を獲得されるという事態が生じてしまった。
確かに「いじめられたと感じたらいじめ」のように似たようなことが言われることはあるのだが、これがまかり通ると言葉狩りやいちゃもんじみたことがまかり通るようになったり、真っ当な非難もできなくなってしまう可能性がある。
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