暦とは、以下のことを表す。
- 年月日など時間の流れを生活や労働をしやすくするために体系立てたもの
- とくに体系立てる方法・考え方のこと
- 体系立てに従って日や祝祭日、行事をまとめたもの。カレンダー
- 阿良々木暦 - 小説「化物語」の主人公
- 水原暦 - 漫画「あずまんが大王」の登場人物
- 暦(こよみ)(生放送主) - 生放送主の一人
主な暦法
暦は国家運営において非常に重要なものであった。これは農作業の適切な時期を見極めるのに暦が必要だったからであり、権力者は学者を集めて天体の周期性を研究させ(天文学)、これを利用した暦を考案させた。
以下に主な暦法を示す。
- 太陽暦
- 地球の公転周期を根本においた暦法。
- グレゴリオ暦
- 太陽暦の一つで現在もっともよく使われている暦法。1年を365日とし、400年に97度366日を1年とする閏年を設ける。
- ユリウス暦
- 太陽暦の一つでグレゴリオ暦の前によく使われた暦法。4年に1度閏年を設ける。
- 太陰暦
- (地球の衛星のほうの)月の公転周期を根本においた暦法。地球の公転周期とは関係なく1年は12ヶ月とするため、季節とはばらんばらになる。
- 当然季節と同期する太陽暦の方が暦の使い勝手としてはいいのだが、その一方で「ある地点における太陽の南中高度を長期にわたって正しく観測する必要があるため、太陽を見て今日が何月何日かパッとわからない」という欠点を抱えている。その点新月の回数と月の欠け具合から日付を調べられる太陰暦は、大昔の技術力でも運用できるため、それはそれで便利だったのである。
- 太陽太陰暦
- 昔から使ってきた太陰暦と季節に合致する太陽暦をうまく折衷させるために考え出された暦。
- (暦の)月は(地球の衛星のほうの)月の公転周期を根本にし、年は地球の公転周期を根本にした暦法。両者の差(365.24[日] - 29.5 * 12[日]) 閏月などで調整。
- 天保暦(天保壬寅元暦)
- 江戸時代に考案された太陽太陰暦。カレンダーに書かれている旧暦はこれのこと。
- 周期も軌道も全く異なる太陽と月の動きをすりあわせるという無茶をしているにもかかわらず、考案から200年近く破綻なく動くなかなかすごい暦である。詳しくは旧暦2033年問題で検索。
漢字として
暦
- Unicode
- U+66A6
- JIS X 0213
- 1-46-81
- 部首
- 日部
- 画数
- 14画
曆
- Unicode
- U+66C6
- JIS X 0213
- 1-85-39
- 部首
- 日部
- 画数
- 16画
- 意味
- 旧字は曆。
- こよみ、天体の動きを観て時を定める、歳月、数、運命、日記、という意味がある。〔説文新附〕には「厤象なり」とある。
- また歴と通用する。また清代には乾隆帝の諱(弘暦)であるので、使用が避けられ代わりに厤、歴が用いられた。
- 字形
- 諸説ある。〔説文〕は厤声の形声としている。厤は等間隔に並べるという意味がある。
- ほかに厤+曰の会意説(白川静)などがある。白川が暦と解している甲骨文・金文の、厤+曰もしくは厤+口という字は、金文では蔑暦という語でよく使われる。これは軍功を評する意。白川は厤を軍門、曰を祝器と解しており軍功を神に告げる意の字としている。厤+曰を𤯍(𤯌)と隷釈する説もある。
- 音訓
- 音読みはレキ、リャク、訓読みは、こよみ、いさおし、かず。
- 規格・区分
- 暦は常用漢字である。JIS X 0213第一水準。
- 曆は人名用漢字である。JIS X 0213第三水準。2004年に人名用漢字に格上げされた。
- 語彙
- 暦官・暦日・暦術・暦数・暦年・暦法・暦命
異体字
関連項目
子記事
兄弟記事
- なし
- 2
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