コサキンDEワァオ!とは、TBSラジオなどで放送されていたラジオ番組である。
タイトルや時間帯の変更はありながらもシリーズとして27年半もの間放送された長寿番組であった。
概要
「コサキン」とは小堺一機と関根勤によるユニット名で、小堺の「コサ」と勤の音読みの「キン」を合成したもの。関根勤が旧芸名・ラビット関根を名乗っていた当時は「コサラビ」と呼ばれていた。正式なコンビではないが、小堺と関根によるメイン番組や両者が同時にゲスト登場時においては「コサキン」扱いとされており、この番組の影響で半ばコンビ扱いとなっている(東野幸治、今田耕司のWコウジに近い扱いとなっている)。
番組内では小堺は「ムッくん」と呼ばれ、関根は「ラビー」と呼ばれていた。小堺は曲を流す時にタイトルを無理やりダジャレにして紹介したことで「むりやりくん」となり、更に短くなってムッくんとなった。ラビーは当初からのあだ名だが、芸名を本名に戻す時に「沢田研二がジュリーと呼ばれるように僕もニックネームとしてラビーを残したい」と言ったことからである。
奇妙な歌を紹介した「コサキンソング」、過激でカオスな「意味ねぇCD大作戦」など数多くの名コーナーを生み、ルー大柴、ラッキィ池田、水木一郎などがこの番組によって再評価されて人気が波及した。
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の原作者・秋本治、「クレヨンしんちゃん」の原作者・臼井儀人、「ちびまる子ちゃん」の原作者・さくらももこがヘビーリスナーであったことでも有名である。
出演者
パーソナリティーは小堺と関根であるが、構成作家の鶴間政行、有川周一、舘川範雄、楠野一郎も欠かせない出演者である。構成作家は放送中は喋らないようにしている番組が多い。しかし、コサキンの構成作家達は率先してリアクションを取ったり、コサキン振られて喋ったりしている。
- 鶴間政行(通称ケロヨン)
構成作家のブレーン。萩本欽一の弟子であり、唯一コサキン放送前から構成作家をしていた(放送作家集団のパジャマ党及びサラダ党の一員)。コサキン放送内ではあまり前に出てこないが、「ラジオはアメリカン」シリーズ(コサキンの姉妹番組)では番組の相方としてかなり話している。企画(特に番組や本のタイトル)に関しては鶴間の意向が強かった。 - 有川周一(通称 鮪川鯛一、有周)
多分、構成作家の中で一番目立っている人。ハガキ職人を経て、構成作家となる。コサキンから無茶振りされやすい。ラジオ番組なのに遊園地の絶叫マシンに乗せられる企画があり、その時のリアクションの良さにCD大作戦の素材になったりした。余談として、この時のリアクションが良かったためにタモリ倶楽部に出演している。 - 舘川範雄(通称 タッチー、タテノリ)
ハガキ職人時代には採用率が7割だったことからスタッフ入りする。コサキンではあまり喋らないが、 ファッションセンスが良いことと過去の女性経験のトラウマをコサキンがネタしていた。幅広く番組の担当をしており、特に音楽番組の担当を務めていることが多い。「クスノ」という言葉だけで大爆笑する。 - 楠野一郎(通称クッピー)
最後に加入された構成作家。ニット帽に長髪だったために落武者と呼ばれていた。1995年春頃に裏番組の構成を務めるために脱退する(しかし、その裏番組は惨敗し、半年で打ち切りになる)。その後は復帰しなかったもののコサキン達から脱退したことを散々ネタにされ、コサキン本のタイトルにもなった。
変遷
1981年10月放送開始。当初は夜ワイド「夜はともだち」のメインパーソナリティーだった松宮一彦(当時TBSアナウンサー)が木曜日の生放送番組「ザ・ベストテン」(TBSテレビ)に出演する関係で、穴の開いた木曜の代打扱いのパーソナリティーとしてコサキンが起用されたことに始まる。
番組開始当初はコサキンも何をすれば良いのか分からず迷走し、ハガキも数枚程度しか届かなかったという。そのため上層部から「3ヶ月で打ち切る」という最後通告までされた。ここでコサキンは「どうせ打ち切られるなら自分たちの好きなように暴走して玉砕しよう」という気になり、シュールで意味ねぇトークや変な歌のコサキンソングを発掘するカオスな内容に変更。すると次第にハガキも増え始め、人気が上がり打ち切りが回避された。
その後は独立番組となり、全盛期には週2回放送(2時間+1時間)の放送であったが、番組プロデューサーのミスで94年秋から95年春までは夕方放送+関東ローカルとなり、95年春から秋までは夜放送となるが、関東ローカルの放送であったためにコサキンにとっては苦しい時代となる。
95年秋からUP'Sの木曜番組として全国ネットに復帰(97年春に水曜に移動)。2005年春までの約9年半TBSラジオの深夜番組を支えることになる。聴取率では裏番組であるニッポン放送の「オールナイトニッポン」に勝利するという快挙まで果たした(ちなみにニッポン放送は99年春からLF+Rという黒歴史に突入する)。
その後は1時間番組となるも一流芸能人となったコサキンの高齢化や小堺の健康問題、聴取率の低下などもあり、2009年3月をもって27年半に及んだ歴史に幕を閉じた。とリスナーはそう思っていた。
意味ねぇCD大作戦
元々はラジオ版欽ドンのコーナーであった「レコード大作戦」をコサキンのテーマである「意味ねぇ、くだらねぇ」の要素を加えて発展したものであり、この番組の人気コーナーであった。(ちなみにCD大作戦はコサキンのテーマがテーマであるためにかなり下ネタが多かったが、レコード大作戦では萩本が下ネタ嫌いのため、下ネタを極力採用しない。採用しても萩本からのコメントが極端に少ないという傾向であった)
楽曲の歌詞や音を使って、会話という形式が主流であったが、後には色んな曲の一部をつなぎ合わせるというMADみたいな手法も多くなっていった。
星野源はこのコーナーについて「勝手に面白いことを言わせよう」とコメントしている。
ネタ形式
- 会話
レコード大作戦から続く基本パターン。コサキンが話を振り、編集された曲が返答する。これの応用としてインタビューにしたり、クイズ番組にすることも出来る。 - 三段オチ・ランキング
主に「〇〇の場合」、「芸能人の××時代」という形で曲を使ってフリや小ボケを行い、最後のところでオチを作る主なパターンである。更にここから発展したものがランキングであり、主にベスト3という形でボケていく方式。ちなみベスト10でもワースト3でもベスト4でもベスト1でも良い。 - プロセス
ある人の行動やある出来事を取り上げていくストーリー仕立てなネタ。会話とは違い、コサキンは基本的に進行役としてネタを読んでいく。 - ジョイント
ベースの曲の間に別の曲などを挟み込む手法である。派生としてはオチとして使うために色んな曲の歌詞を組み込んで1つのワードを成立させて落とすという手法も後に出てくるようになる。
よく出てくる形式はこの4つであり、特に「三段オチ・ランキング」が一番使われやすい。
傾向
音源についてはコサキンソングを主としたCD、レコード、カセットテープ以外にも番組中で話題になったもの(ルー大柴の歌、有川周一の発言関係、関根少年のモノマネなど)も使われやすかった。
オチの時に色々とやりすぎて収拾を付かなくさせて、「爆発」、「ゴルフ小唄→爆発」、「ハィそれまでヨのジャーン」を流して無理やり落とすことも多い。
投稿に関しては自分で作った音源をわざわざ送る必要はなく、「この曲のこの部分」というのを指定すれば良く、スタッフが基本的に投稿者の希望に沿って編集してくれる(ただし、「ジャーン」指定だったのに爆発だったとリスナーが過去に語っていたため、あくまで基本的にである)。よく使われる音源や印象深いものやインパクトがあるものは簡略化してもスタッフには割と通用したらしい(橋幸夫の「刺客道」の中盤の斬り合いと断末魔を「バサッ、アーッ!」で送った例がある。他には「下手歌」だけしか書かれなかったが時期的にルー大柴がネタにされていたためルーの歌った音源が流されたなど)。
余談
元々はレコード大作戦から派生したコーナーであるが、後にCD大作戦のフォロワーを生む結果になった。
始めに文化放送の「テニスの王子様 オン・ザ・レイディオ」ではスタッフが意味ねぇCD大作戦の影響を受けた結果「テニプリCD大作戦」というコーナーが設けられた。当初はシンプルな会話であったが、徐々にハイレベルな会話で大好評を博して長寿コーナーとなった。コーナーは終了したものの何度か復活させた大人気コーナーとなる。ただし、こちらは使える曲に制約があることと基本的に話を振る人がいることもあって、変則的なネタはでてこなかったが、ハイレベルな会話や三段オチが生まれることとなった(ただし、そのキャラの性格を知らないとわからないネタも多少はあった)
もう一つはTBSラジオにてさかなクンがメインを務める「さかなクンのレッツ・ギョ~!!」においても魚をテーマとした「ギョギョギョ大作戦」というコーナーを開始している。
更にはかつてのライバルであった「オールナイトニッポン」でも行っている。「星野源のANN」ではコサキンやコサキンスタッフ(有周は「眠いから来ない」で不参加)をゲストに迎えてCD大作戦を復活(CD大作戦としては9年ぶり、ニッポン放送での大作戦コーナー復活はおそらく39年ぶり)となり、トークを交えながらネタ紹介が行われた。
コサキンDEラ゛シ゛オ゛!
2010年4月8日からBS朝日で30分番組として復活を遂げた。
ネタコーナーは無くなり、コサキンのトーク主体となったが、基本コンセプト、構成作家はTBSラジオ時代とほぼ変わらずに放送している。
テレ朝チャンネルではCS特典映像としてBS朝日ではカットされた部分も放送している。
2013年4月6日にコサキンから特に告知も無く終了してしまった。
その後は場数は少ないもののコサキンをメインとした番組は続けられている。
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関連項目
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