うえきの法則とは、週刊少年サンデーにて連載されていた、福地翼原作の漫画作品である。
概要
週刊少年サンデーにて2001年から2004年まで連載。単行本は全16巻刊行。
その後、続編として『うえきの法則+』が同誌にて連載された。単行本は全5巻刊行。
ストーリー
天界において、誰が次期の『神』に就任するかを決めるため、100人の天界人次期神候補がそれぞれ才能を見込んだ地上の中学生達を選び、能力を与えて代理戦争させるという能力者バトル漫画である。
主人公の中学生植木耕介は中学校の教師であり神候補のひとりでもあったコバセンに能力を与えられ、神候補たちの戦いに巻き込まれてしまう。
解説
- 中学生たちに与えられる能力は「AをBに変える能力」に限定されている。AとBの間には何のつながりもないことも多く、主人公の植木耕助からして「ゴミを木に変える能力」である。実にエコロジーである。
- 能力発動に関しては限定条件と呼ばれる発動条件が設定されている場合がある。あまりに強力すぎる能力は限定条件を満たすのが難しくなっている。一番発動条件の厳しい能力が、相手の精神や思考に直接作用して変えてしまう「洗脳系」の能力。主人公に一番身近なとある人物が後々、この最強に類する能力を、一番くだらない形で手に入れてしまい、色々と悶絶することになる。
- 能力者の戦いに勝つと才がひとつ増える。能力者以外を傷つけると才は減る。才をすべてなくした能力者は消滅する。才とは才能のことで、初期ではこの才をいくつ持っているかが勝利の鍵だった。最終的に勝ち残ると、自らが望む才を書き込める「空白の才」が褒賞として与えられることになっている。
- 能力はとある条件を満たすことにより、レベル2といわれる新たな段階に成長する。レベル2になると能力で変えたものに対して新しい特性を付与することができるようになる。
- 天界人たちは神器と呼ばれる10個の特殊能力を持つ。ただし、能力は一ツ星から十ツ星までランク付けされており、天界人自身がそのランクにまで達しないと使用することはできない。能力を与えられた中学生の中にも天界人が混ざっており、彼らは能力と神器を融合させた攻撃を放つ。
- 能力者同士の戦いの重要なファクターは序盤:才、中盤:能力、終盤:神器と順調にインフレが進んでいる。が、最後の最後で再び才能が重要になる。
- 同時期に同じ掲載誌で連載していたチチをもげ!な漫画と設定がかぶっているような気がしないでもないが気にしてはいけない。あちらは魔界の王を決める戦い、こちらは神を決める戦いである。
- 「メガネ好きにしてください」→「変態だー!!」
登場人物
- 植木耕助
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無印・プラス主人公。正義感が強く、自分よりも他人を助けることができる人間。が、その正義感が仇になり能力者のペナルティで才を減らすこともしばしば。もともとの才の数も11しかなく、バトル開始時点で既に2つ失っている。
(ただし、その11個の内判明してるだけでも勉強の才、走りの才 泳ぎの才、女子にモテる才と恐らく普通に生きる分には最強のラインナップ。バトルが始まる前は文字通り天才、運動神経抜群、モテモテと完璧に近かった。なお、バトルの中でその才は全て失われた…。
しかし次々と才を失いながらも、「努力で何とかなる」とほとんど意に介していなかった様子。)能力はゴミを木に変える能力。ゴミと認識さえすればゴミでなくても使用可能。限定条件は手のひらで覆えるもの。半年前に後の担任の小林にもらったが、選んだ理由は「面倒だから」とかなり適当だった……。
バトルでは才と能力を併用することで有利になるために才の多さと有用さで他の参加者は選ばれていた。しかし植木の場合、ただでさえ少ない才を次々と投げ捨て、能力自体も強力なものではなかったためカモとして多くの敵を引き寄せている。 - 森あい
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植木の同級生でヒロインポジションでツッコミ役。テスト中に植木の能力を見て宇宙人か何かと思いストーキングを開始。
その後「神候補が中学生に能力を与えて最後まで残った中学生を選んだ神候補が神になれる」という代理バトルと「才が0になった中学生は消滅」を聞いて、森は植木を守るために能力もないのに付きまとう。森も植木同様自分よりも他人を助けることができる人間。詳しい話は個別記事参照。
- 小林
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植木の担任。通称「コバセン」。植木に能力を渡した張本人であり神候補。テキトーなオッサンだが今の時代に正義があるのかを知りたく、才が0になろうとも正義を貫くことができると判断して植木をバトルに参加させた。が、小林もまた正義を貫いて姿を消すことに。
- 佐野清一郎
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関西人。空白の才で温泉発掘の才をもらって温泉を掘り当てるために参加を決めた。
植木・森たちとは能力者バトル開始直後、銭湯の煙突から降りられなくなった子供を能力を使って助けたところで出会う。森に警戒されて逃げられたが、その後植木が窮地に陥っていた所に助けに入る。その後引越しで近所からいなくなったが、敵として再び会うこととなった。
能力は手ぬぐいを鉄に変える能力。限定条件は息を止めている間のみ能力の効果を得ること。能力使用前に手ぬぐいの形を変えておけばいろんな道具に変えることが可能。
- 犬丸
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佐野を選んだ神候補。小林とは違い至ってまじめで空白の才が善にも悪にも使えるものということを警戒しており、空白の才に相応しい中学生を選んだ。
- 神様
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世間一般の想像する神様像から遠くかけ離れたアフロ頭で女好きのファンキーなオッサン。「持ってる才である程度型ができる」というのならと「勝ったら相手の才を奪うことができる」能力者バトルを思いつき、中学生にやらせて勝った奴に世界を託すことを提案した。変なオッサンだが神なので戦闘能力はかなり高い。
- 李崩(リホウ)
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強い相手を追い求める求道者。神候補のガンジから能力をもらったが「修行のため」ともっぱら体術で戦っている。その力は植木が能力で出した木を素手で破壊するほど。引き分けとなるが、勝ち残って植木と再度の対戦を誓った。
- ロベルト・ハイドン
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最強の能力者と言われており神様からも有力候補として目をつけられていた。神候補はマーガレット。
初登場時、植木を赤と青のシャボン玉で相手をして植木を上空から叩き落してトドメを刺そうとするが、邪魔が入り失敗。そのまま邪魔者と共に退場。全く勝負にならなかった植木が敗北の危機から救われた後、下記の組織が壊滅するまで敵対することになる。
能力を使うと寿命が1年縮むため、ロベルトは能力者集団「ロベルト十団」を結成して自分が能力を使うことがないように努めていた。
- 淀川
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植木の新たな神候補の地味な天界人。いなくなった小林と引き換えに登場してバトルからやめるよう説得するが、その直前に小林の真意を知っていた植木は拒否。その後もしつこくやめさせようと、持ち込んだモバイル端末を使って説得を続けた(その後端末は森に取り上げられた・・・が、後々にマーガレットも呆れさせるほどの、ある問題で、森のある情報を台無し寸前にした)。
本当のやめさせる理由はマーガレットから神補佐の座を約束されていたからである。しかし植木がロベルト十団の能力者を次々倒すと……
- 鈴子・ジェラード
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ジェラード財閥の令嬢。友人はいたが扱われ方が金ヅルでしかないことに失望し、ロベルトの誘いを受けてロベルト十団に入る。ロベルトから信頼されていることでロベルトに好意を寄せていたが終盤……。神候補のミケはマーガレットの手下。
団員を次々倒していく植木に対して別の能力者と共に2人がかりで倒しにきたが、仲間を簡単に見捨てる十団の行動に疑問を感じ十団を裏切り、能力をなくした団員を助けに行って攻撃されそうになっていた植木を助けに入る。以降植木の仲間となる。
能力はビーズを爆弾に変える能力。限定条件は一度触れたもののみ能力の対象になること。ある程度近距離なら遠隔爆破は可能。財団に能力を生かした道具を用意させて使うことも。
- テンコ
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天界人の力を測ることができる獣。巨大になったがために天界人から恐れられ、適当な罪を着せられて地獄界に封印させられた。ある人の助けにより地獄界を抜け出して植木の窮地に現れる。
- 宗屋ヒデヨシ
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ビビリで人をだますことがうまく、普段は孤児院「たいようの家」の子供たちと遊んでたりしている。神候補はネロ。しかし途中でヒデヨシを助けていなくなり、新しい神候補のザックが来たが、悪人だったため協力することはなかった。
植木たちとは2次選考開始前に仲間集めをしていたところで出会う。当初は断っていたが、別の能力者チームがたいようの家を破壊して断る理由のなくなったヒデヨシをチームに入れようとしたため、植木たちが敵チームを追い返して破壊作戦を阻止。優勝すればネロを助けられるとわかったため植木たちのチームに入る。
能力は声を似顔絵に変える能力。限定条件は絵1つに対して指1本を折り曲げている間のみ有効。攻撃に使いようがない能力だが、この能力やハッタリで敵の隙をついてカンチョー・醤油ボンバー(醤油を目に入れる)など、精神的なダメージを与えるセコイ攻撃を食らわせている。
テレビアニメ
テレビ東京系列にて2005年4月から2006年3月まで放送された。
ゲーム
ゲームは以下が発売された。
関連動画
関連項目
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