ＵＳスチール買収を検討　米競合大手２社が連携―報道

　【ニューヨーク時事】米鉄鋼大手クリーブランド・クリフスのゴンカルベス最高経営責任者（ＣＥＯ）は１３日の記者会見で、同業のＵＳスチール買収に改めて意欲を表明した。米ＣＮＢＣテレビによると、競合のニューコアと連携し、買収に乗り出すことを検討。バイデン米大統領は３日、国家安全保障上の懸念を理由に、日本製鉄によるＵＳスチール買収計画の中止を命令していた。

米大統領に懸念払拭要請　石破首相、ＵＳスチール買収阻止に

　報道によると、クリフスはＵＳスチール株を１株当たり３０ドル台後半で取得し、ＵＳスチール傘下の電炉メーカーをニューコアに売却する計画だ。反トラスト法（独占禁止法）に抵触するとの懸念を払拭し、当局による承認を得やすくする思惑があるとみられる。

　ただ、買収額は日鉄が提案した１株当たり５５ドルを下回る。また、違法に買収を妨害したとして、日鉄とＵＳスチールがクリフスなどを提訴しており、買収実現のハードルは高い。