4 PLUGS
『4 PLUGS』 | ||||
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THE MAD CAPSULE MARKET'S の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1995年 サウンドスカイ川奈スタジオ ビクタースタジオ | |||
ジャンル |
ロック インダストリアル・メタル ラップメタル ラウドロック[1] ミクスチャー・ロック[1] | |||
時間 | ||||
レーベル | ビクター/Invitation | |||
プロデュース | THE MAD CAPSULE MARKET'S | |||
チャート最高順位 | ||||
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THE MAD CAPSULE MARKET'S アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN 4988002329137 | ||||
『4 PLUGS』収録のシングル | ||||
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『4 PLUGS』(フォー・プラグス)は、日本のロックバンドであるTHE MAD CAPSULE MARKET'Sの6枚目のアルバム。
背景
[編集]前作『PARK』(1994年)リリース後、12月に全国ツアー「HIGH-INDIVIDUAL-SIDE」を全10公演行い、翌1995年の3月24日に2本目のミュージック・ビデオ集となる『VIDEO』をリリースする。
その後、音楽プロデューサーであるジョージ・カックルの薦めにより、9月に『PARK』がアメリカ合衆国でインディーズレーベルからリリースされた。また、それに伴い本作が海外でミックス作業を行う事になり、さらに初の海外公演となるサンフランシスコでのライブが実現する[2]。
現地での聴衆の反応は悪くなかったものの、メンバーは特に手応えは感じていなかったが、これをきっかけとして海外での活動に対する意欲が湧いてきたという[2]。
上田剛士は当時のことを「『PARK』を作って自分で納得いかなかった時に、初めて今自分が一番やりたいことは何なのかっていうのを考え出して。『PARK』を作って初めて見えてきたものがすごいたくさんあって、それがカタチになってきてるのが『4 PLUGS』に入っている曲であったり。で、『4 PLUGS』の曲が生まれていくにしたがって、ライブをすごいやりたいと思うようになって。それまでは決してライブ・バンドとは言えないような少ない本数しかやってなかったんだけど」と語り、ライブ活動に対して意欲的になっていった経過を語っている[2]。
また、海外での活動に関しても、「日本以外の場所でもやっていきたいって気持ちがすごい出てきた。(中略)やっぱ自分の好きな、影響受けてるアーティストは海外にいるから。そこで自分たちの音楽をやってどうなのかを知りたいっていうか。逆にそこで自分がやらない限り自分がやる音楽をリアルに感じない、そこに出ていかないと自分の中では嘘っぽくなる気がした。(中略)だからレコーディングを海外でして、とりあえずそこでライブやってみようっていう、そこからまずぶつけてみた感じ」と語っている[2]。
録音
[編集]レコーディングは日本国内で行われ、ミックスダウンはアメリカ合衆国のサンフランシスコで行われた。
本作のレコーディングに関して、上田は「『こういうものを作ろう』ってイメージが最初にあって作り始めるわけじゃなくて、今自分がやりたいものは何か、聴きたい音はどんな音かっていうのでギター持って弾き出す感じだから。このアルバムって俺の中では、1回広がり切ってぽーんとなった時に残ったものって感じなんだよね。それは要するに自分がほんとにやりたいもの。ここにも振り幅はあるんだけど、それは納得できてる幅で。これが今自分がやりたいものだって言い切れるものだった」と語っている[2]。
MOTOKATSU(宮上元克)は、「やっぱりすごいポイントになってるアルバムだよね。それまでになかった曲というか、『これは来たぞ!』っていう感じはあった」と語っている[2]。
本作よりメンバーのCRA¥の名前がTAKESHI "¥" UEDAに変更されている(後にTAKESHI UEDAへと変更)。なお、ギターのISHIG∀KIは、オリジナル・アルバムとしては本作が最後の参加となった。
また、ゲストとしてL'Arc〜en〜CielのYUKIHIROがプログラミングに参加している。
音楽性
[編集]ラップを本格的に導入した作品であり、前2作にあったポップな曲はなくなり、ヘヴィなサウンドで構成されている。また、前2作では鳴りを潜めていたインダストリアルなノイズアレンジも復活している。
上田は「本当に、基本的に自分が好きなものを作るってことしか頭にはなかった。ただ、そこにヒップホップの要素であるとかインダストリアルの要素であるとか、いろんな要素を取り入れたいってことは思ってて。で、それと同時にノリというかグルーヴをすごく意識して。1日1回グルーヴって言ってる、みたいな」と語っている[2]。
音楽情報サイト『OKMusic』では、「『神歌KAMI-UTA』はライヴでモッシュ&ジャンプの光景を透けて見える躍動感満載の名曲だ。冷たいデジタル音と哀愁ダダ漏れのメロディーが絡み、一気にスパークする『ノーマルライフ』のロマン漂うドラマ性も白眉」と表記されている[1]。
リリース
[編集]1996年1月24日にビクターエンタテインメントのInvitationレーベルよりリリースされた。また、アナログ盤も同時リリースされているが、6曲のみの収録となっている。
先行シングルとして12月16日にリリースされた「神歌」を収録している。
本作で、同バンドは初のオリコンチャートトップ10入りを果たした。
プロモーション
[編集]本作収録曲の内、「POSSESS IN LOOP」、「CRACK」、「神KAMI-UTA歌」、「WALK!-JAPAN MIX-」、「消毒 S・H・O・D・O・K・U」の5曲のミュージック・ビデオが制作されている。これらの映像は8月7日に『4PLUGS -VIDEO-』としてVHSでリリースされた。また、このビデオには「O・U・T」のライブ映像も収録されている。
また、この時期にテレビ番組『TK MUSIC CLAMP』(1995年 - 1998年)に出演し、近田春夫からのインタビューを受けている。これが初のテレビ出演となった。
アートワーク
[編集]本作のアートワークは前作に続きサカグチケンが担当している。
歌詞カードにはメンバーの幼少期の写真が使用されており、歌詞は全て手書き文字で書かれている。
ツアー
[編集]本作リリース後の3月19日の熊谷ヴォーグを皮切りに、「TOUR 1996」が全13公演行われている。最終日である4月29日と4月30日には、赤坂ブリッツでの2DAYが実施されている。本作のライブ映像は一部ミュージック・ビデオとして使用されており、ビデオ『4PLUGS -VIDEO-』に収録されている。
批評
[編集]専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
CDジャーナル | 肯定的[3] |
ローチケHMV | 肯定的[4] |
OKMusic | 肯定的[1] |
音楽情報サイト『CDジャーナル』では、「スピード、ビート、エネルギー、どれを取ってもメーター振り切って暴れまくる超豪快サウンド」と評されている[3]。
音楽情報サイト『ローチケHMV』では、「疾走感、音圧感、ビート感のどれもがかつて体感したことのない次元まで到達している豪快っぷり。とにかく一度聴いたら簡単には禁欲できなくなる心地良さ」と評されている[4]。
音楽情報サイト『OKMusic』では、「荒々しいシャウトと瞬発力のあるラップを巧みに表現し、演奏は生音とデジタルを共存させたラウド/ミクスチャー音で楽曲クオリティーも申し分のない仕上がりだ。ギラギラした衝動、バネのように跳ねるリズム、地を這う激重グルーブ、そこに練り込まれたキャッチーなメロディセンスは群を抜いたオリジナリティーを放っている」と評されている[1]。
収録曲
[編集]CD盤
[編集]全編曲: THE MAD CAPSULE MARKET'S。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「POSSESS IN LOOP」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
2. | 「CRACK」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
3. | 「神KAMI-UTA歌」(KAMI-UTA) | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
4. | 「RUST OFF SYSTEM」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
5. | 「WALK!」 | TAKESHI "¥" UEDA、GEORGE COCKLE | TAKESHI "¥" UEDA | |
6. | 「ノーマルライフ」(NORMAL LIFE) | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
7. | 「ANOTHER PLUG」 | KYONO | KYONO | |
8. | 「消毒 S・H・O・D・O・K・U」(S.H.O.D.O.K.U.) | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
9. | 「A・S・M・I・A・S・B」 | ISHIGA∀KI、KYONO | ISHIG∀KI、TAKESHI "¥" UEDA | |
10. | 「PGM ON」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
11. | 「DON'T SUSS ME OUT」 | KYONO、GEORGE COCKLE | KYONO | |
12. | 「DESTRUCTION AT THE DOOR」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
13. | 「O・U・T」 | KYONO、TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
合計時間: |
4 PLUGS〜6 TRACKS〜(LP盤)
[編集]全編曲: THE MAD CAPSULE MARKET'S。 | ||||
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「POSSESS IN LOOP」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
2. | 「CRACK」 | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
3. | 「神KAMI-UTA歌」(KAMI-UTA) | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「WALK!」 | TAKESHI "¥" UEDA、GEORGE COCKLE | TAKESHI "¥" UEDA | |
2. | 「消毒 S・H・O・D・O・K・U」(S.H.O.D.O.K.U.) | TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA | |
3. | 「O・U・T」 | KYONO、TAKESHI "¥" UEDA | TAKESHI "¥" UEDA |
曲解説
[編集]- POSSESS IN LOOP
- 後にセルフカバーアルバム『THE MAD CAPSULE MARKET'S』(1996年)に「POSSESS IN LOOP!!!!!!!!!! 」のタイトルで収録され、ベストアルバム『1990-1996』(2004年)にも収録されている。
- CRACK
- 神KAMI-UTA歌 - KAMI-UTA
- 先行シングル。シングルでは「神歌」または「神歌 KAMI-UTA」表記であったが本作収録以降は「神KAMI-UTA歌」表記が基本的に使用される。「POSSESS IN LOOP」とともに本格的にラップを取り入れた作品であり、本アルバムを代表する曲。後に至るまでライブで演奏されている。
- RUST OFF SYSTEM
- WALK!
- 全英語詞。後に日本語版としてシングルカットされた(タイトルは「WALK!-JAPAN MIX-」。サビ以外が全て日本語に置き換えられている)。また、セルフカバーアルバム『THE MAD CAPSULE MARKET'S』にエイドリアン・シャーウッドによるインストゥルメンタル・リミックスが収録されている。
- ノーマルライフ - NORMAL LIFE
- ANOTHER PLUG
- 消毒 S・H・O・D・O・K・U - S.H.O.D.O.K.U.
- A・S・M・I・A・S・B
- PGM ON
- DON'T SUSS ME OUT
- DESTRUCTION AT THE DOOR
- O・U・T
スタッフ・クレジット
[編集]THE MAD CAPSULE MARKET'S
[編集]参加ミュージシャン
[編集]スタッフ
[編集]- THE MAD CAPSULE MARKET'S - プロデュース
- ギャリー・スタウト - ミックス・エンジニア (THE PLANET RECORDING STUDIO)
- KONIYANG - レコーディング・エンジニア(サウンドスカイスタジオ)
- トム・リューケンス - アシスタント・エンジニア (THE PLANET RECORDING STUDIO)
- たにがわひろし - アシスタント・エンジニア(サウンドスカイスタジオ)
- 村上正信 - アシスタント・エンジニア(ビクタースタジオ)
- 山崎和重 - マスタリング・エンジニア(ビクタースタジオ)
- ジョージ・カックル (SHOW ON) - 翻訳、コーディネート
- HIRO - ドラムス・サウンド・コーディネーター
- おおまちあきら - ベース&ギター・サウンド・コーディネーター
- やじまじゅんいち - インストゥルメント・テク
- マーク・キャス (SHOW ON) - コーディネート
- 木宮保雄(ユイ音楽工房) - A&R
- 関口明(ビクターエンターテインメント) - A&R
- 田中義則(ユイ音楽工房) - アーティスト・プロモーション
- 岩渕稔(ビクターエンタテインメント) - アーティスト・プロモーション
- 斎須敏治(ユイ音楽工房) - マネージメント
- 曽根功(ユイ音楽工房) - マネージメント
- 後藤由多加(ユイ音楽工房) - エグゼクティブ・プロデューサー
- 村木敬史(ビクターエンターテインメント) - エグゼクティブ・プロデューサー
- サカグチケンファクトリー - アートワーク
- まるやまたつろう(株式会社シグマ) - コンピューター・グラフィックス
- 富岡克文(ビクターエンターテインメント) - アート・コーディネーション
- DOOM - スペシャル・サンクス
- 大久保一清(ビクター音楽出版) - スペシャル・サンクス
- FENDER JAPAN.LTD - スペシャル・サンクス
- モリダイラ楽器 - スペシャル・サンクス
- LUDWIG - 野中貿易 - スペシャル・サンクス
- エレクトロ・ハーモニクス - スペシャル・サンクス
- L・マット・ジャーヴィス - スペシャル・サンクス
- おおもりしゅうじ(水野コーポレーション) - スペシャル・サンクス
チャート
[編集]チャート | 最高 順位 |
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日本・オリコン週間アルバムチャート[5] | 10 |
リリース履歴
[編集]No. | 日付 | 国名 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 1996年1月24日 | 日本 | ビクター/Invitation | CD LP |
VICL-737 VIJL-18106 |
10位 | LP盤は生産限定品、6曲のみ収録 |
脚注
[編集]- ^ a b c d e 荒金良介 (2014年7月10日). “THE MAD CAPSULE MARKETSが1996年に発表した、国内ラウドシーンを触発、牽引した誉れ高き名盤『4 PLUGS』”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク. 2018年12月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g 鹿野淳 (fact-mag.com) (2005-3-30). “FROM 1990 TO 2005 PERFECT MAD WORLD!!! - 3MEMBERS SELF LINERNOTES”. THE MAD CAPSULE MARKETS MAGAZINE!! (東京都港区: ビクターエンタテインメント) (vol.1): 8 - 25. ASIN B000CCQONS.
- ^ a b “ザ・マッド・カプセル・マーケッツ / 4プラグス”. CDジャーナル. 音楽出版. 2017年2月4日閲覧。
- ^ a b “4 PLUGS : Mad Capsule Markets”. ローチケHMV. ローソンHMVエンタテイメント. 2017年2月4日閲覧。
- ^ “4 PLUGS | THE MAD CAPSULE MARKETS | ORICON NEWS”. 2017年2月4日閲覧。