直江兼続(なおえ・かねつぐ 永禄3年(1560年)-元和5年12月19日(1620年1月23日))とは、上杉景勝に仕えた戦国武将である。
元々は樋口氏だが、直江信綱の未亡人を娶り、姓を直江に改めた。
「愛」の字をかたどった前立ての兜を身に着けていたことで有名。
前立ての由来は信仰していた「愛染明王」または「愛宕権現」に拠るとされるが、定かではない。
多分、LOVEの愛じゃないと思う。柔和そうに見えても戦国の人だし。
史実では上杉景勝に生涯仕えた名執政である。少なくとも史料上では上杉謙信に仕えたことは一度もない。
青年時代に景勝の近習の一人として登場し、その才覚を見出されて筆頭家老となり政治外交軍事全ての面で活躍した。その仕事ぶりは「万事において隙なく行う」と評される。
長身で立派な体格をしており、眉目秀麗、弁舌巧みで明朗であった。また武芸に優れ、学者顔負けの漢籍に対する知識を持ち、漢詩にも秀で、また非常な蔵書家であった。完璧優等生タイプである。
景勝と兼続の関係は主従でありまた親友でもあったといい、主君の信頼を一身に受け二頭体制に近い政治を行いながら、決して主君の地位を脅かす事は無く終生忠実な家臣であり続けたことから、最も理想的な主従関係という評価もある。
石田三成と親交が深く、関ヶ原の合戦の発端となる会津征伐を引き起こし、西軍の一翼を担った。
徳川家康が送った上杉家への問責書に対する返書として兼続が作成した、いわゆる「直江状」は煽り全一名文として称され兼続の名を後世にまで名を残すこととなった。
ただし、直江状の原文は残っておらず正確な内容はわからない。
愛を掲げた割には腹黒い一面もあったらしく、上杉と入れ替わりに越後に入った堀さんのところに嫌がらせをしまくっており、堀さんが関ヶ原で東軍に味方する遠因を作っていたりする。
父は樋口兼豊。木曾義仲に仕えた四天王の一人・樋口兼光の子孫を称する。弟は小国氏改め大国氏を継いだ大国実頼。
上杉謙信の養子となった長尾顕景改め上杉景勝に近習として仕えていた。天正6年(1578年)に謙信が死去、その後継者を巡って景勝と上杉景虎との間で御館の乱と呼ばれる内乱が発生するが、この争いは景勝の勝利に終わる。この頃はまだ駆け出しの一武将であった。
この後、景勝により上杉家の中央集権化が進められ、兼続ら上田衆と呼ばれる面々が重役として取り立てられるようになっていく。この中で御館の乱の恩賞を巡る争いから直江信綱が斬殺されるという事件が起こり、信綱の未亡人(直江景綱の娘)・お船の方の婿養子となった兼続が直江家を継ぐことになった。
武田家滅亡、本能寺の変、天正壬午の乱や新発田重家の乱といった動乱の中で、兼続は上杉家の重鎮として本格的に活動を開始。筆頭家老として、事実上景勝との二頭体制として上杉家を切り盛りしていくことになった。
上杉家が豊臣家に臣従した後、天正16年(1588年)には山城守に任命された(それ以前から自称はしていた)。以後も佐渡平定、小田原征伐、文禄・慶長の役でもフル稼働する。豊臣秀吉からは小早川隆景、堀直政と並び天下三陪臣の一人として高い評価を受けた。
慶長3年(1598年)に上杉家は越後から会津へ移封されるが、この時120万石のうち米沢30万石が兼続に与えられた。
豊臣秀吉死去後は徳川家康との対立路線へと進む。家康から上杉家の謀反の疑いを詰問されると、有名な「直江状」を送りつけて会津征伐の直接のきっかけを作る事になった。
この原本は伝わっておらず、内容も後世あれこれと付け加えられたようで真贋はっきりしない部分があるが、だいたいこんな感じ。
こうして徳川家康が会津へと出兵するも、石田三成が大坂で挙兵したため徳川軍は西へと向かい、兼続率いる上杉軍は最上領を攻めた。この際、前田慶次や山上道及、上泉泰綱といった浪人衆が上杉配下に集められた事は有名。主に「花の慶次」で。
しかし最上攻めは長谷堂城の堅い守りにより失敗した。だがそこからの撤退戦は非常に鮮やかなものであったと評価されている。
関ヶ原の戦いが西軍の敗北に終わると景勝と共に家康に謝罪した。しかし上杉家は米沢30万石にまで大きく所領を減らす事になる。
以後は徳川家との関係修復に腐心し、本多正信の次男を婿養子・直江勝吉(後の本多政重)として迎えるなどした。一方で内政面でも変わらず敏腕を振るい、窮乏した米沢藩の財政改善に努めた。元和5年(1618年)末に死去。享年60。
実子・直江景明には先立たれており、寛永14年(1637年)のお船の方の死去をもって直江家は断絶した。なお実家の樋口家は米沢藩士として存続している。
結果として上杉家の大減封を招いた事、何よりも徳川家に刃向った事から長年評価は低かったが、江戸中期に名君・上杉鷹山が兼続を見本として藩政改革を行った事から、その後は再び評価されるようになったという。
ちなみにあまり知られていないが、晩年は直江重光(しげみつ)と改名している。
伊達政宗との不仲はとみに有名。
伏見城にて、政宗が鋳造させた金貨を諸大名に見せて自慢していたが、末座についていた兼続はそれを手にとらず扇子に乗せ、羽根つきのようにして表裏を見た。政宗は「手に取って見られよ」と言ったが、兼続は「謙信公より采配を預かった手に、卑しいものを持っては汚れます」と応えた。
その後時は流れ徳川の時代となり、江戸城の廊下にて政宗と兼続が廊下をすれ違った。ところが政宗の声かけに対して兼続はガン無視、キレた政宗に呼び止められると「これはご無礼を。戦場で何度かお見掛けしてはおりましたが後ろ姿(=敗走する姿)しか見えなかったもので一向に気がつきませんでした」と涼しく応えた。
上杉家股肱の臣としての姿とは裏腹に、いかにも戦国武将らしい苛烈な逸話も伝わっている。
ある時兼続の家臣が下人を無礼討ちにした。下人の家族が兼続に訴え出ると、兼続は家臣の非を認めて遺族に慰謝料を支払うよう命じる。しかし遺族たちは「殺された身内を返してください」と譲らず、兼続の説得にも応じなかった。そこで兼続はただちに遺族の首を刎ねると河原にさらし「閻魔大王殿へ この者どもを使いに出すゆえ、すみやかに死人を返されたし」と書いた高札を立てた。
「信長の野望」シリーズには、武将の概念が入った「戦国群雄伝」から皆勤賞。詳細は後述するが政治を筆頭に評価が高い。
「太閤立志伝」でもパラメータは総じて高い傾向にある。
「戦国無双」シリーズでは「2」より参戦。被っている兜の形状からイカと呼ばれることも。そして引き継ぎなのか「3」で兜が変わっていても裂きイカと呼ばれた。
また何かにつけ「義」と連呼する事から、彼と三成、前田慶次、島左近、真田幸村の五人で「義レンジャイ」と呼ばれる。他にも暑苦しさから「義の妖精」や「戦国の松岡修造」などと言われている。
3では「義」「愛」に続き「気概」も連呼し始めた。謙信の姉・綾御前に薫陶という名の痛みを与えられて何かに覚醒した感がなくもない。「無双OROCHI」では、馬超、浅井長政とともに時代を超えて義戦士を結成し始めた。
「戦国BASARA」においては無敵の一番隊隊長を務める(モブ)武将。口癖は「俺は無敵!!!」
しかし無敵なのにHERO達にいつもほぼ一撃でやられてしまい、出オチとして扱われるネタキャラである。
だが3の舞台は関ヶ原!これは来る!・・・と期待されていたが口パクすらないモブ続行。 「俺は一年かけて名をあげた!」と大河を匂わせる台詞と共に突っかかってくる。
4では装備すると延々自分の無敵っぷりを熱く語る「直江無敵状」が登場。非常にうるさい一方、思いがけず良い台詞があったりするので困る。
そして4皇では条件つきでまさかのプレイアブル昇格。ルーレットであたりを引くと45秒間彼に変身、戦国最強だろうが巨大カラクリだろうが全ての敵を一撃で葬る、文字通りの「絶対無敵」を体現。ただし一度でも攻撃を食らうと変身終了。
2009年の大河ドラマ「天地人」の主役。兼続の居城があった長岡市与板町の和菓子「愛の前立」は売り上げが倍増したらしい。
2016年の大河ドラマ「真田丸」では、村上新悟が直江兼続を演じた。お人好しすぎる主君・景勝を支え続ける上杉家のセコムである。直江状で家康を煽った際にはイケボで視聴者を魅了、要望を受けて「直江状朗読完全版-現代語訳-」が特別に製作。遠慮のない煽りっぷりが話題となった。
漫画「花の慶次」にも登場。「利いた風な口をきくなー!」という名台詞を残した。
Ver1.1から上杉家で参戦。主君の景勝と同じく若き日の姿で登場している。
なおオトメンで有名な菅野文が手掛けた戦国数奇Verも登場している。
計略はどちらも「愛と義と」。上杉家の味方の兵力を回復し更に統率を上げる。
尚本人はコスト2で武力6統率9制圧・魅力の槍足軽と上杉家の槍足軽としては優秀なスペックを持っている。
「天下を志す大芝居…仕上げの時だ!」
更にVer1.2で戦国数奇として山風短の兼続が登場している。スペックは2.5で武力8統率8で制圧・魅力の槍足軽…上杉の槍どころか他勢力と比較しても上位に入るスペックである。
計略の「天下の指し手」は上杉に不足気味の妨害計略で、範囲内で最も武力の高い敵の武力を下げてこちらへ向かってくるようにする。士気が1増えて武力低下もつく代わりに1体のみの挑発と見るか、士気が2下がる代わりに武力低下が少なく1体しか引っ張れない啄木鳥戦法と見るかは人によって異なるだろう。
とは言えどちらの兼続も「上杉に無かったかゆい所に手が届く」計略を引っ提げてやってきており、特にこっちの方は上杉槍足軽の新たな選択肢としてそこそこの使用率を誇っている。
Ver2.0で主君景勝共々堂々のSRで登場。武力統率バランスのとれた騎馬隊である。CV:福山潤。
計略の「愛のために」は、範囲内にいる敵と上杉家の味方の数で効果が変動する陣形。
敵部隊の方が多い場合は敵の武力が下がる。上杉家の味方の方が多い場合は上杉家の味方の統率が上がる。
範囲こそ狭いが効果時間が長く、士気も軽いため、デッキを調整することで敵の武力を下げる効果を常時発揮することもできる。 また味方統率上昇は統率が高い程効果が上がる上杉家の「義」計略と相性がいい、景勝も義計略なので相性が良い。
その効果時間と低士気武力低下で他への傭兵に使われ過ぎたため武力低下値は落とされた。
余談だがCVのせいでだんだんルルーシュが戦ってるように聞こえる。
「義のために、死ぬる時まで!」
戦国数奇枠からは花の慶次のスピンアウトである義風堂々!!の兼続が登場。
計略は「雲と呼ばれた漢」。敵の武力を上げそれに応じて自分の武力を上げる。3部隊以上で更に移動速度と兵力が上がる。
しかしすぐ上の自分が有能なのと、山風短の自分が優秀という名前被り、更に士気6使う割には士気5で同じような計略を太田資正が持っている、等の理由により全国で彼の姿を見る事は少ない。
政治は常時80台(天翔記はMAX200だが、やはり政才170と高い)をキープ、軍事能力も戦国群雄伝の戦闘65以外は統率・采配系、戦闘・武勇系、智謀・知略系いずれも70以上をキープしており評価が高い。しかし天道で武勇が久々に70を切り、群雄伝と並んだ。後期シナリオ上杉の柱である。特徴的な愛の兜は家宝としても登場しているが、顔グラに反映されたのは創造が初。
軍事能力 | 内政能力 | |||||||||||||
戦国群雄伝(S2) | 戦闘 | 65 | 政治 | 87 | 魅力 | 44 | 野望 | 51 | ||||||
武将風雲録(S1) | 戦闘 | 79 | 政治 | 86 | 魅力 | 79 | 野望 | 71 | 教養 | 80 | ||||
覇王伝 | 采配 | 81 | 戦闘 | 77 | 智謀 | 70 | 政治 | 84 | 野望 | 71 | ||||
天翔記 | 戦才 | 164(A) | 智才 | 154(A) | 政才 | 170(A) | 魅力 | 88 | 野望 | 70 | ||||
将星録 | 戦闘 | 84 | 智謀 | 85 | 政治 | 89 | ||||||||
烈風伝 | 采配 | 83 | 戦闘 | 72 | 智謀 | 83 | 政治 | 87 | ||||||
嵐世記 | 采配 | 79 | 智謀 | 74 | 政治 | 80 | 野望 | 62 | ||||||
蒼天録 | 統率 | 80 | 知略 | 73 | 政治 | 81 | ||||||||
天下創世 | 統率 | 78 | 知略 | 75 | 政治 | 81 | 教養 | 73 | ||||||
革新 | 統率 | 88 | 武勇 | 78 | 知略 | 90 | 政治 | 91 | ||||||
天道 | 統率 | 88 | 武勇 | 65 | 知略 | 90 | 政治 | 91 | ||||||
創造 | 統率 | 90 | 武勇 | 78 | 知略 | 89 | 政治 | 93 | ||||||
戦国立志伝 | 統率 | 90 | 武勇 | 78 | 知略 | 89 | 政治 | 93 |
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197 ななしのよっしん
2024/01/18(木) 01:53:21 ID: 5GTp9koteS
こいつが統率90もあるのマジで意味分からん
80ですら過大だろ
70くらいでいい
198 ななしのよっしん
2024/05/03(金) 13:38:08 ID: 1LhbP0da/w
父親の樋口兼豊が長生きで景勝政権で要職を務めたので、兼続前半生の上杉家の混乱は兼豊たち上田衆の父親世代が引き起こしたものだったかのしれない
後半生の陰謀や好き勝手は全く擁護できないが
199 ななしのよっしん
2024/05/21(火) 13:17:21 ID: 9oOk8Mg/vo
組織が盤石化すると出てくる「マクロに強いがミクロに弱い」幹部がまさにこの人なんだよね
経営論は語れるが現場の細かいところを知らない
それがアタマを張ってると部下にミクロ仕事が上手い人間も育たない
(自分にないところを埋めるには、本庄繁長のような叩き上げで気性に問題ある年上部下を使うしか無くなる)
その結果、ミクロ仕事である局地戦を求められると何一つ結果が出せず格下に負けまくるという、会社立ち上げの頃の謙信公の強みを全て失った組織ができあがる。
大企業チェーンラーメン店が地元色の強い個人店に勝てないみたいな感じ
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/22(日) 00:00
最終更新:2024/12/22(日) 00:00
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