天才バカボンとは、赤塚不二夫が1967年に発表したギャグ漫画である。
赤塚にとっては「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」と並んで最も有名な代表作の一つ。タイトルになっている主人公よりもその父親の方が目立っていることで有名。5度(6度?)アニメ化された。
作風の共通点は不条理が基本で、劇画、メルヘン、前衛なんでもござれだった。
原作となる漫画版は1967年より週刊少年マガジンで連載を開始。途中に週刊少年サンデー、週刊ぼくらマガジン、月刊少年マガジンと掲載誌を渡り歩いて、1978年に一度完結している。その後も後述の再アニメ化の際にコミックボンボンで再執筆されるなど断続的に新作の発表が行われた。
基本設定としては、東京都新宿区下落合に住む四人家族の物語という一応の設定がある。
当初はこれに沿ったホームコメディであったが次第に暴走していき、バカボンのパパを中心に繰り広げられるナンセンスギャグ漫画へ変貌。当時の子供~若者に爆発的な人気を獲得した。
バカボンのパパの名ゼリフ「これでいいのだ」は作者・赤塚不二夫の生き様を象徴する言葉として有名となった
上述の通り5回のTVアニメ化がされている(それとは別に2015年にDLEによって天才バカヴォン〜蘇るフランダースの犬〜という映画が作られている)。
主題歌がこれでいいのだーぼんぼんばかぼんばかぼんぼんの方。1971年9月25日から1972年6月24日までの全40回放送された。制作はトムスこと東京ムービーだが、協力にのちのシンエイ動画のAプロダクションがおり、両方の70年代を代表するスタッフが多く参加している。
初期は比較的原作そのものをアニメにしていたが、後半になるにつれてホームドラマめいた日常コメディが中心となり、バカボンのパパの性格もそこまでブラックではなく、また全シリーズのうち唯一無職ではない。
最終回ではバカボン一家がはじめのために渡米したが、もちろん「元祖~」を筆頭に後の作品とは全くつながっておらず後年の作品では1話は普通に日本から始まる。なお、35話Bパート「パパとママがケンカをしたのだ」はママの声を北浜晴子が代わり、全TVシリーズで唯一増山江威子がママを演じない回となっている。
主題歌がたりらりらーんのこにゃにゃちわーの方。1975年10月6日から1977年9月26日までの全103回放送され、シリーズの中では最も長寿となった。
無印に比べると不条理な展開が多く、長寿シリーズだったこともあって一般的なバカボン像は無印よりこちらの方が近い。夜のシーンに犬が描かれた1枚絵が挿入される演出など後の赤塚アニメに踏襲されるものも多い。
制作は前回に引き続き東京ムービーだが、美術の小林七郎や演出のさきまく・・・出崎統を筆頭に直前に手掛けていたガンバの冒険のスタッフが多く続投している(なお前作同様Aプロダクションのスタッフも多いがこちらはシンエイ動画に改称した際東京ムービーとの提携を終了させたので途中降板している)。本官さんの声優が肝付兼太に変わったほかウナギイヌが今作から登場する。
主題歌がたりらりらんたりらりらんろくんろーるの方。1990年1月6日から12月29日までの全46回放送され、放送がフジテレビに、制作がスタジオぴえろに移ったがノリは大体いっしょ。
パパを筆頭にママ以外の声優は総入れ替えとなっている(同じくぴえろが製作したおそ松くん2作目を受けて本官さんとレレレのおじさんは千葉繁の兼ね役となった)。近年一般的に起用されるバカボン声優は大体この作品のものとなっている。スタッフには笹川ひろしやうえだひでひとなどぴえろを代表するメンバーが多い他、脚本にたびたび浦沢義雄が起用されている点はニコニコ動画的に強調しておく。
どちらかというと話は1作目や2作目のリメイクが多いが、ほとんどプロットを共通するのみで途中の展開やオチが異なるものとなることが多い。
主題歌が笑う虹が出るの方。1999年10月19日から2000年3月21日までに全24回放送され、制作のぴえろはそのままだが放送がテレビ東京に移った。
前作同様声優はほぼ総入れ替えだが、今作ではママに加え本官さんとレレレのおじさんの兼ね役である千葉繁もそのまま続投している(ママに至っては赤塚不二夫の「ママの声だけは変えないでほしい」という要望があった)。時代が時代だけあってスタッフはのちに幻想魔伝最遊記やNARUTOに携わる伊達勇登、大和屋暁、都留稔幸などがいる他、メインライターの浦沢義雄を筆頭に「平成~」以来のスタッフもあちこちで続投している。なお一応デジタル制作アニメなのだが、まだ移行期のためか全体の4分の1くらいはセルアニメのみの回となっている。
ストーリはどちらかといえば3作目で見かけた話のリメイクが多く、全シリーズを通してみると3回似たような話を見ることになるわけだが、やはりこちらもプロットを共通するのみで途中の展開やオチが3作目ともさらに異なることが多い。
2015年5月23日に公開された劇場版。タイトル通りフランダースの犬(日本アニメーション版)とコラボしており、死後人間に対する復讐心をため込んだネロとパトラッシュが現代に復活するものとなっている。
監督FROGMAN、制作DLEからもわかる通り、スタッフ・声優は秘密結社鷹の爪などのメンバー。
詳細は『深夜!天才バカボン』の記事にて。
第1作=無印、第2作=「元祖~」、第3作=「平成~」、第4作=「レレレの~」、劇場版=「蘇るフランダースの犬」
バカボンのパパ
声:雨森雅司(第1作・第2作)、富田耕生(第3作)、小倉久寛(第4作)、FROGMAN(劇場版)
作中一切働かず、常に警察のやっかいになっている。1作目の職業は植木職人だが、2作目以降は無職で、時折だが植木職人の仕事をしている。生活保護を受けている可能性がある。
突っ走ることが多いので彼が事実上主役となっている。語尾は「〜なのだ」
早稲田大学の隣にあるバカ田大学を出ている。一芸入試を行っているらしく、一芸に秀でた同級生たちがよく父親の元を訪れていたりパパが会いに行ったりする。
4作品目は、策略高い所が多く、パパがバカじゃなくて周りの人物がバカなんじゃないのというくらい博学な時もあった。
実はこう見えてパパは天才児として生まれてきた逸話がある。やはり天才とバカは紙一重なのだろうか。ちなみに生まれて初めて喋った言葉は『天上天下唯我独尊』である。
バカボン
声:山本圭子(第1作・第2作)、林原めぐみ(第3作)、亀井芳子(第4作)、犬山イヌコ(劇場版)
本来の主人公。主役に関しては不平は言わないが「CR天才バカボン4 決断の瞬間」ではこのことをネタにしている。
夏も冬も関係なく浴衣を着ているがその事に対しては文句を言ったことがないようなので、自分の家庭環境と経済環境については十分熟知しているようだ。
ハジメ
声:貴家堂子(第1作・第2作)、坂本千夏(第3作)、ゆきじ(第4作)、澪乃せいら(劇場版)
まだ年端もいかぬ子供だが頭脳明晰、大人顔負けの日本語を操るほどである。長男と同じく家庭の経済環境にしては理解しているらしい。アニメ1作目は数少ないはじめちゃんが生まれる以前からスタートしている。
博学すぎて、子供なのにパソコンやタイムマシンを扱うことが出来る。先述の通りパパは天才児として生まれてきた過去がある為、ハジメちゃんはパパの天才的な部分の血の方を色濃く受け継いたと思われる。
ママ
声:増山江威子(第1作~第4作)、北浜晴子(第1作での代役)、上野アサ(劇場版)
バカボンのパパと結婚したいきさつはデート中、酔っ払い親父がママにすりよったとき、パパが「その男がいいのか」「君はオカメチンコ(オカチメンコの間違い)なのだ」などその他、ママ罵倒してしまうが、去っていくパパにママの方から告白した。
辛抱さとやさしさを兼ね備えた、理想の妻ではないだろうか?
でも怒らせると怖い。
オデカケおじさん(別名:レレレのおじさん)
声:槐柳二(第1作・第2作)、千葉繁(第3作・第4作)、上島竜兵(劇場版)
掃除だけが趣味の小父さん。朝晩構わず道を箒で掃いている。3作目以降は本官さんと中の人が同じ。
「おでかけですかーレレレのレー」がお決まりの台詞。
バカボンのパパの冗談に乗っかってしまうことが多い。
メンタマつながりのおまわりさん(本官さん)
声:田の中勇(第1作)、肝付兼太(第2作)、千葉繁(第3作・第4作)、岩田光央(劇場版)
大声で「タイホするー!!」と叫びながら拳銃発砲を趣味としているが、アニメ4作目は規制上モデルガンに差し替えられている。交番に住んでいるところを見ると駐在所らしい。空き巣犯などを良く捕まえているが出世していないところを見ると、出世と引き換えに発砲許可をもらっているようだ。
ウナギが好物だがホクロが特徴の本官さんのデートした彼女はウナギが大嫌いであった。
拳銃をぶっ放してる時点でボケ役だがツッコミ役に徹している。一応彼を褒めるところは運動能力が他と比べる高いところである。
ウナギイヌ
声:池水通洋(第2作)、田原アルノ(第3作)、塩屋浩三(第4作)、秋本帆華(劇場版)
近くの川に半分水没した家に住み着いている。何回か食われたことがあるけど多分気のせい。
両棲生物であるのだが、水中でエラ呼吸できるらしいことからほ乳類では無いらしく、早急な調査が望まれる。
浜名湖出身らしく、年齢は「天才」
4作目ではシロウナギイヌと恋仲になる。パチンコでは様々な亜種系なウナギイヌ、果てにはウナギイヌの恐竜や、惑星、天空界がある。
掲示板
143 ななしのよっしん
2023/11/04(土) 09:42:38 ID: jqZ2Lb6LSX
無印は黒歴史というよりは庭師の設定を作者が気に入らなかったのが尾を引いてる気がする。それ以降は毎回プー太郎だし。
どうやって金稼いでるかは聞かないように。
そもそも実はこのアニメはコントなので金は所詮小道具ってオチだったりしそうだけど
144 ななしのよっしん
2024/02/05(月) 18:37:15 ID: Jyj9rllGej
リスペクト率が高い元祖とドタバタ調な平成が一番好きだな
初代はマイルドだし、レレレは劣化平成版って感じで微妙
深夜は見てないけどバカボン版おそ松さんなんでしょ?(偏見)
145 ななしのよっしん
2024/04/28(日) 10:23:11 ID: GugpsLIAah
>>137
「これぞ赤塚イズム!」と言うべき単純明解且つ秀逸な歌詞のOPに依る点も大きいのでは?
赤塚先生の葬儀の際には、こちらのOP曲が流された程だし、これで良いのだ!
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最終更新:2024/12/21(土) 02:00
最終更新:2024/12/21(土) 02:00
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