「いやー さがしましたよ」
『サマルトリアの王子』とは、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(以下、DQ2)等に登場するキャラクターである。
DQシリーズ初の仲間キャラクター。DQ2の主人公・ローレシアの王子を探して旅立つ、のんびり屋さん。後に、ムーンブルクの王女と3人で悪の大神官・ハーゴンと戦う。
緑を基調としたカラーリングが、実に「2人目」らしい印象を与える。
FCパッケージではアンダースーツも含めそのまんま明暗緑に統一だったが、SFC書き下ろしではローレシアの王子と同じく黒のアンダースーツになっている。
なお、地味に茶髪→金髪になっている。
公式の名前は「クッキー」(理由は後述)、愛称は概ね「サマル」もしくは「トンヌラ」である。
ローレシアの王子の名前によって、アーサー、カイン、クッキー、コナン、すけさん、トンヌラ、パウロ、ランド(五十音順)の8種類のうちのどれかに 自動的に割り振られるシステムとなっている(特殊なコマンドを入力すれば自分の好きな名前に変更することができる→説明ページ)。
その後、同社から発売されている『いただきストリート』および宿屋のスペシャルゲストとして登場する『DQ9』での名前は「クッキー」になっており、ムーンブルクの王女「プリン」と共にほぼ公式化された。
ドラクエ主人公のデフォルトネームのようになっているトンヌラは今作が初出。実はロトに縁のある宗教史学者の名であり、雷神トールに由来するフランス語のためか、彼も先代勇者と同じく雷の呪文であるベギラマを唱えることができる。また、サマルトリアの王子だから「サマル」と呼ぶ人も少なくない。余談だが「サマル」と呼ぶ人は、妹を「リア」と呼んでいるようだ。
ちなみにこの名前候補、後続の作品に登場している人たちが結構いる。判った人は大分長いドラクエファンだろう。
トンヌラ妹「おにいちゃんね わりと のんきもんなの。 けっこう よりみちしたりするんじゃないかなあ。」
…なぜか待ち合わせ場所すら指定しない無能な王のせいでローレシアの王子は何度も魔物に殺されながら辿り着くことになる。やっと見つけた!やっと見つかった!
トンヌラ「いやーさがしましたよ」
…先に出発していた分、主人公よりも苦難の旅路であったはずなのに文句ひとつ言ってこないとか器が広過ぎるだろ……。この台詞は後にビルダーズ2での世界の命運をかけた壮大な相棒探しにも登場する。
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トンヌラ妹「あっ おにいちゃんが しんでる! えーん えーん……。」
…ツンデレ&実はお兄ちゃん大好きな妹という時代を先取りした堀井雄二のこだわりが見えるセリフ。ローレシアの王子が死んでも親は罵倒しかしてこないというのに……。
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本作ではフィールドの敵が異常なまでに強い上に宿屋や薬草の価格も高く設定されている上、最初のパーティキャラクターであるローレシアの王子が呪文を一切使えない為にあっけなく全滅しやすい難易度になっている。彼のホイミやルーラ、ザオリク等は大変心強い味方となってくれるだろう。
ちなみにネットでは最強武器がてつのやりというのが定説のように言われているが、実は余程レベルが低くなければ「はやぶさのけん」の方がほとんどの敵に与えるダメージは大きく、レベルカンスト間近ではローレシアの王子の力とほぼ変わらないステータス値まで育ち、アトラスやベリアルといったボスモンスターも単独で撃破できるほど強くなる。
ただし発売当時から主人公がほぼカンストレベルになるもょもとやはかぶさの剣といった裏技が大流行しており、また公式が想定していたレベルよりもはるかに低いレベルでクリアできてしまうといった要因から、レベルが低いまま連れ回された挙句に高難易度のストレスによる責任をすべて背負わされるというブラック企業社員のようなキャラ付けとなっている。
よりにもよって彼の成長タイプは他のシリーズで言う晩成型であり、ある程度のレベルまでステータスが伸び悩むがカンスト前にラストスパートをかけて一気に伸びる。終盤になると彼のレベルひとつで難易度が劇的に変わるということまであり得る。逆に言えば彼のレベルが低いせいで辛くなるとも言えるが…。
とはいえ低レベル帯のプレイでも彼のルーラ・リレミトは生命線であり、一歩エンカ&連戦の多いDQ2では彼のホイミによるHP維持がなければロト装備に身を包んだローレシアの王子でさえあっけなくすぐ死ぬ…という他シリーズに類を見ない高難易度となっている。
公式ガイドブックの解説ではベギラマの威力が強く書かれている上、各所で想定されているレベル帯もかなり高いため「攻撃も呪文もできるオールラウンダー」として設定されていたのであろうが、上記の裏技の大流行や通しでのテストプレイが出来ずに発売となってしまった経緯から、低レベルクリアが主流となってしまったプレイ環境ではその真価は発揮されにくく、またすぐ死なせてしまうプレイヤーほど成長が遅れるためか「すぐ死ぬ」と「器用貧乏」がセットで語られやすい。
以上のようにDQ2の難易度の業を一身に引き受けたようなキャラクターであるが、DQ2はそもそも3人という少ない戦力で戦う上、ムーンブルクの王女はもちろんローレシアの王子ですら回復を集中させていないとすぐ死ぬほど敵が強く、またはかぶさの剣なしではローレシアの王子の一撃だけでは倒せない敵も多いため彼の出番は戦闘中・戦闘後両方で非常に多い。
連戦中の回復や仲間が死んだ際の立て直しなど、戦闘中・戦闘後も重要な役目が多いキャラクターであり、だからこそ死なれると一番不便を感じやすい面がストレスとなりやすいのだろう。彼が役に立たないキャラであったなら生きていようが死のうが関係ないのだ。
と言うかFC版では重要な呪文の一つ「ザオリク」や「ルーラ」を覚えるのは彼だけであったため、彼の生死は文字通りパーティの死活問題であり、一枚しか持てない世界樹の葉は彼専用アイテムになっていたプレイヤーも多いだろう。
ボロクソに貶されやすい一方での羽衣を優先的に装備させて耐性を持たせ死なせない(成長を遅らせない)ようにしてザオリク習得以降の生存率を確保したり、ベギラマを覚えるまでは「いかづちのつえ」を持たせてムーンブルクの王女とWバギをさせたりしてサクサクレベル上げする手法が発見されたりとプレイヤーのかしこさが反映されやすいキャラであることも判明している。
SFC版では取得経験値が増えレベルが上がりやすくなったほかロトの剣・光の剣などの装備が可能になり、ベギラマの威力修正もあって素のステータス自体は変わらないままとても頼もしい魔法戦士となった。
マヌーサ+ザラキというボスすら葬り去る裏技まであり、またそれを使わずともスクルトさえ習得してしまえばLv19~20での単独低レベルクリアも可能となっている。
ハーゴンの呪いで病床に伏せることになった際には足手まといになるから置いて行ってくれなどとと自己申告してくる場面もあったりするが、スクルトとベギラマでラスボスすら一人で完封してしまう彼がいないと難易度が異常に高くなるので、世界樹の葉で早めに復帰させよう。
『ドラゴンクエストモンスターズ+』というコミックでは「破壊の風を二度起こす」斬撃を放ち、颯爽とローレシアの王子を救いに現れるなど物凄くかっこいいシーンがあるので興味のある方は読んでみても良いだろう。
SFC版のサマルトリアの王子のステータスをすべて最大値にする裏技で再現可能となっており、実はローレシア王子が最大レベルの時のはかぶさの剣をも超える攻撃力で敵を薙ぎ倒していく雄姿が見られる。
ネットではFC版はムーンペタの街(ムーンブルク王女を仲間にする前に訪れる、序盤の街)の武器屋で買える「てつのやり」が最強装備であるという書き込みが多いが、実は2回攻撃できる「はやぶさのけん」の方が合計ダメージで上回ることが多く、レベルを上げるほど素の力が上がり、ほとんどの敵はサマルトリアの王子ひとりで倒せるようになる。
またはかぶさの剣の要領で「てつのやり」の攻撃力+2回攻撃も可能。武器の性能が低いため攻撃力補正は15程度と低いが、この裏技を使いシドーをも撃破する単独クリア動画も投稿されている。
SFC版以降では「ロトのつるぎ」を装備することも可能になった。
ロトの剣は、DQ1やDQ3と違って最強武器ではなく中程度の威力の武器であるが、それでも「てつのやり」よりはだいぶ強い。
また、ローレシアの王子の最強武器の稲妻の剣の次に強い武器「ひかりのつるぎ」(必然的に稲妻の剣を入手するまではローレシアの王子の最強武器でもある)も装備出来るため、レベルの上がりやすさやベギラマの威力修正も相まって中盤以降も大きなダメージソースを担ってくれる。
最強装備 | 武器 | 盾 | 鎧 | 兜 |
---|---|---|---|---|
FC版 | はやぶさのけん | ちからのたて | みずのはごろも | ふしぎなぼうし |
SFC版 GB版 アプリ版 |
ひかりのつるぎ |
ちからのたて |
みずのはごろも |
ふしぎなぼうし |
魔法 | 修得レベル | |||
---|---|---|---|---|
FC版 | SFC版 | GB版 | アプリ版 | |
ホイミ | 1 | 1 | 1 | 1 |
ギラ | 3 | 3 | 3 | 3 |
キアリー | 6 | 6 | 6 | 6 |
マホトーン | 8 | 8 | 8 | 8 |
ルーラ | 10 | 10 | 10 | 19 |
リレミト | 12 | 12 | 12 | 16 |
ベホイミ | 14 | 14 | 14 | 18 |
トラマナ | 17 | 17 | 17 | 21 |
ベギラマ | 18 | 18 | 18 | 28 |
スクルト | 20 | 20 | 20 | 25 |
ザラキ | 23 | 23 | 23 | 27 |
ザオリク | 25 | 25 | 25 | 29 |
メガンテ | 28 | 28 | 28 | 35 |
※ アプリ版のみ、サマルトリア王子・ムーンブルク王女のレベル最大値が50に引き上げられているため、それに合わせて呪文の習得レベルも伸ばされている。
もうヘタレとは呼ばせない、サマルトリアの王子が単独でハーゴンに挑む!
マヌーサザラキなどの裏技を駆使した、特殊な単独クリア方法も。
SFC、GB版ではご先祖様であるローラ姫やDQ3勇者と同じようにサマルトリアの王子をベラヌールの宿屋に置きっぱなしでクリアーできる。
サムネイルの通りローレシアの王子が死んでいるほど難易度が跳ね上がるのでお勧めはしないが…
(単独クリアがある以上)当然ではあるが、ローレシアの王子抜きでもクリアは可能。
掲示板
171 ななしのよっしん
2023/10/11(水) 18:04:38 ID: cXkvt1BFiq
無能扱いされがちなFC版でも居ないと困るキャラなのは間違いない
172 ななしのよっしん
2024/10/27(日) 14:27:29 ID: t8a3Z5VV7d
あの初期デザイン案が通ってたらどんなキャラになっていたのだろう
タイトル:サマルトリアの王子?
173 ななしのよっしん
2024/12/26(木) 15:15:56 ID: 7Zxk0o+6vU
DQ2の装備ってローレシアだけが装備できるもの、ローレシアとサマルトリアが装備できるもの、全員が装備できるものの3種類に分かれるんだけど(MX版の水着を除く)
ぶっちゃけローレシアとサマルトリアだけが装備できて強い防具が力の盾ぐらいサマルトリアが弱い理由の一つだと思う
事実上王女と大差ないモノしか装備できない上に、ほとんどの場合水の羽衣と不思議な帽子は王女が優先でサマルトリアには回ってこないので、装備の防御力は5しか違わない上にブレス・呪文耐性を得られない
最終装備だけでなく中盤でも大差ないモノしか装備できないのにムーンブルクの装備を優先して整えがちになる
武器だって高レベルのはやぶさのけんは除くとしてもFC版でもてつのやりよりいかずちのつえのほうが攻撃力は上なんだけどムーンブルクに取られる
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/28(土) 12:00
最終更新:2024/12/28(土) 12:00
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