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ギリシャ神話から転送されました。

ギリシア神話 単語

62件

ギリシアシンワ

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ギリシア神話とは、紀元前の古代ギリシアから伝わる神々・英雄物語、すなわち「神話」の一つである。

神々の名前や立場を変更しながらも内容を踏襲したローマ神話と共に「ギリシアローマ神話」とも称される。これは独自の神話を持たない古代ローマ人が、ギリシア神話を基盤に自分たちの神話を構築したためである。
そういうわけで二つの神話にはいろいろ共通点があるので、気になった方はグーグル先生にお伺いを立ててみてください。
中世ヨーロッパにおいても学問として身につけることが多く、貴族階級や文化人にとってはキリスト教とは別に教養・芸術の題材として伝わっていた。

当時における占いの重要性から、占術に使われる「十二星座」を始めとした星座文にも大きく関わっており、動植物鉱物など様々な存在や事名前の元になっている。
日本では小学校図書室に入っていることも多く、神話の中では較的手に取りやすい。

ニコニコにおいてはそれ以外にもこのタグが使われることがあるが、ここでは説話としてのギリシア神話について記述する。また当記事で挙げる神話が全てではなく、沢山のエピソードがあるので気になった方はグーグル先生にお伺いをt(ry

ギリシア神話は大きく天地創造「神々の時代」英雄譚」の3つの体系に分かれる。
全部詳細に書くと、読む気も書く気も失せるほどの膨大な量になるので、当記事では軽く解説するに留めておく。気になった方はグーグル先生(ry

天地創造

むかしむかしあるところに、混沌(カオス)という、色々なものが混ざり合ってドロドロしたものがありました。
そのドロドロの中から大地(ガイア)・奈落(タルタロス)・(エロス)・(エレボス)・(ニュクス)が出てきました。
そして大地女神ガイアからの神・ウラノス、の神・ポントス、さらに山々が産まれました。ウラノスは体であったガイアの夫となりました。ここから既に近親相姦予感
夫婦は地上に降り立ち、木やに加え三人の巨人(ヘカトンケイル)、三人の一眼巨人(キュクロプス)、数多くの巨神(ティタン)を産みました。

ウラノス「そんなに産んで大丈夫か?(の身の安全的に)
ガイア大丈夫だ、問題ない(体の健康状態的に)

しかし心配性のウラノスは産んだ子供(怪物)たちを、全員奈落(タルタロス)に監禁。自分の子供監禁されたガイアは当然ご立。ここでは紀元前8世紀の書物「神統記」を基にしているのでこれが史上初の夫婦喧嘩じゃないかとも思うが、真実は闇の中。

そこでガイア監禁されていなかった末息子にして農耕の神・クロノスに「アダマス」と言われる(金剛や「てつのかま」だったとも)を渡し、ウラノスを滅ぼすよう依頼しました。
ちなみに「アダマス」はガイアの体内で生成された金属「アダマス」を原料としていて、アダマスダイアモンドの語にもなっています。

そして息子父親tntnを切り取るという形で、立依頼を達成したのでした。
なお切り落とされたtntnポイっちょされましたが、そこから泡が生じてと美の女神アフロディーテが生まれました。何でや。

しかし大事なものを切り取られてマジギレしたウラノスは、クロノスお前も自分の息子に殺される」呪いの予言を遺してしまいました(神々が「アムブロシアー」や「ネクタール」を飲み食いして「不死」を得るのは、また全然別の話……)。

その後、クロノスレア結婚ヘスティアデメテルヘラハデスポセイドンの五兄弟姉妹をもうけますが、件の予言にビビっていたため子供たちを次々と自分のの中へ飲み込んでしまいます。
悲しんだレアは最後の息子ゼウスクレタ島にかくまい、夫には産着を着せた岩をゼウスだと言って飲み込ませました。気づけよ。

その後、立に成長したゼウスは、まず手始めに兄弟姉妹を救出しようとします。そこで知恵の女神・メティスからはちみつ辛子を混ぜた何か」(嘔吐剤)をもらい、それを使ってクロノスに四柱を吐き出させました。
ここでクロノスレアから産まれた時と逆の順番で子供を戻したのですが、その理由で五柱の出生順まで逆になってしまう不思議現象が発生。つまり長男だったハデスは三男坊に、長子のヘスティアは一番最後に吐き出されたため一気に末っ子になってしまったのです。ええ……。

そして序盤に登場したガイアおばあちゃんの助けにより、奈落から怪物たちを出してやった神々兄弟クロノス父さんと「ティノマキア」と呼ばれる全面戦争に突入。かの有名な「ポセイドンの三叉」はこの戦争に勝つためにキュクロプスたちに作ってもらった物です。ゼウスは稲妻とハデスは隠れ帽子を貰いました。

十年もの時をかけて戦い、軍配はゼウスたちに上がりました。やったね。
ゼウス親父とその一タルタロス(奈落)に閉。ヘカトンケイルをその番人にしましたが、クロノスの味方であった巨人アトラスにはをその腕で一生支えてろと別の永久就職口を紹介しましたとさ(正義女神テミス太陽神・へリオスのように名前や栄を残したティタン神族もいるにはいるけどオリュンポスでの処遇は曖昧、レア母さん含めてぶっちゃけフェードアウト……)。

ちなみにティノマキアでは、クロノス率いるティタン神族から半分裏切り半分スパイのような形で賢神・プロメテウスゼウス側に寝返っています。しかしティタン神族の敵討ちをしようとしたり、人間に火を与えたことが露見。「岩山に括りつけられ、生きたまま肝臓をオオワシに喰われる刑(翌日になると元通り)」に刑期三万年で処されてしまいましたとさ。

神々の時代

オリンピック」の語になった「オリンピア山」(実在)にはギリシアの神々が住んでいた。

ここでは界に住むでもなく地下かオリンピアで人のように暮らしている神々「オリュンポス十二神」を紹介するに留めておくので、詳しくはグーグル先生へ。
()内はローマ神話における別名。

ゼウス(ユーピテル)

ゼウスの雷霆(らいてい)」という雷とを持つ淫m最高神。神々の王。文では木星に対応している。
名前は「天空」を意味し、り気を操る。妻は(→)のヘラは農耕の神・クロノス(土星に対応)で祖の神・ウラノス(天王星に対応)だが、どちらも過去の存在扱いで忘れ去られている。

ゼウス体の新しい秩序を構築したその後、ティノマキアでは味方だったガイアおばあちゃんがこれを快く思わずに(先のあれやこれやが思いやられた?)放った刺客を、オリュンポス総出で捻り潰すという快挙を達成。
正妻との関係は良いとは言えず、種族は関係なく出会った女性をいろんなものに変身までして追いかけまわした後にませるという行為を何十回も繰り返している。そんな夫を持った妻自身は「婚姻女神」だったりするのだが……。

ヘラ(ユーノー)

クロノスレア三女(→長女)で、末(→長男)のゼウス(→)にして正妻。神々の女王
名前は「貴婦人」を意味し、結婚・貞節・婚姻った。かつては出産っていたが、それはエイレイテュイアに譲っている。

夫・ゼウスとの出会いは実にロマンチック。あるの日、カッコウ変身したゼウスヘラの裾に潜り込み雨宿りをした。……あれ、見ず知らずの女性に潜り込むって非常に紳士行動ですね。
結婚してからは貞節を守り、夫以外の男と関係を持つことはなかった。しかし夫が夫だったのが運のつき。ゼウス浮気性にキレたヘラはその被害者に怒りの矛先を向け、不倫相手とその子供や孫(更には巻き込まれた関係者)を底的に迫という逆ギレ……おや、誰か来たようだ。また大蛇ピュートーン・百眼巨人アルゴス・女面獅子スフィンクスを配下に置き、迫を手伝わせたり自由に人食いさせたりもしている。あんたは一体どこの魔王様な……うわ何をするやめ(ry

そんな彼女だが、になるとなるで沐浴して苛立ちや悩みを洗い流し、更に美しさを増す。この時ばかりはゼウス浮気するどころではなく、魅力的な彼女と熱愛しうそうな。あらあらうふふ

ポセイドン(ネプチューン)

とたっぷりのをたくわえた神様ナンバー2。海王星に対応している。
ゼウス王座を争った際、もう少しで勝てたという。なお現在の支配領域であるくじ引きで決まった。
三つ又のトライデント大地を操り、キレると大嵐を炸裂させる。

妻は海神・ネレウス、アンピトリテ。彼女との間に生まれた子供人魚トリトン巨人アルオントリトンホラ貝を吹き鳴らしての荒れを沈め、アルオンは現英国所在地であるブリテンを発見した。
姉妹である穀物の神・デメテルとの間に神アリオンを産んでいる。
何故なのかって?そりゃぁ……変身した者同士が交配したらそうなるでしょ?(変身してポセイドンから逃げていた彼女を自身もになって追いかけたという逸話付き)
もともとデメテルの気を引くため、ポセイドンキリンやらラクダやらを作り出した試行錯誤の結果なので、彼は「の神」とも呼ばれている。

怪物がらみでは後述するゴルゴ三姉妹(およびその血統)やミノタウロスの誕生のきっかけを作り、自身も怪物・ケートスを暴れさせて人身御供を要したりしている。全くどこの魔(ry

ハデス(プルートー)

府の王。「富める者」という意味の「プルートーン」とも呼ばれることが多い(畏怖ゆえに直接名前を呼ぶことを避けられている)。冥王星に対応。

実はけっこう「いいひと」ならぬ「いいかみ」な性格。ティノマキアでもゼウス側の一番として姿を消せる帽子()で敵大将クロノスに近付き武器を奪い取るという武勲を達成した……にも関わらず、その後の役職くじ引きで「府」を引いてしまい、オリンピアから死者の(場所自体もハデスと呼ばれる。ちなみにタルタロスとはまた別の領域)に追いやられ十二神にもカウントされないという逆VIP待遇を受けてしまった(長男のままだったら、まだねえ……)。しかし本人(本神?)は特に不をもらすことなく、に死者統括に勤しむ暮らし。

ゼウスデメテル(後述)の(ハデスには姪に当たる)・ペルセポネーに一ぼれして妻にしようと考えるが、死者に囲まれ女を口説く事も知らない純故にどうしていいか解らないという、ちょっと可愛い所もある。しかし「YOUやっちゃいなよ、OKOK」と兄弟兼お義父さんゼウスにけしかけられ、彼女理矢理拉致して府に連れ去るというダイナミック事案が発生。理矢理妻に迎えたものの、当のペルセポネーは地上をしがって泣くばかり。当のハデスおろおろしていた。

かしお母さんデメテルには寝耳に水の話。怒った彼女は「豊女神」の役職をストライキし、みるみるうちに大地は枯れ果てた(この時点で地上に動植物がいたとしたら、ギリシア神話定番のとばっちり惨事である)。困ったゼウスハデスに「彼女を地上に返してあげてよ」と手のひら返しで要請。ハデスもそれを承認......しなかった。

ペルセポネーに「地上に帰れるって」と告げて安心させ、冥界食べ物ザクロを食べさせたのだ。

日本神話におけるイザナミのように「冥界食べ物を食べたら地上には帰れない」というのが世界の秩序のようで、ペルセポネーもかくして正式にファミリーの一員となってしまった。しかし「一生帰れない」イザナミと違い、彼女の場合「一年の3分の1」だけの府住まいで済んだ様子。これで地上に四季(ペルセポネーが不在の間はデメテルもお休み)が生まれることになった。

ゼウスたちもこうなってはペルセポネーをハデスの妻と認めざるを得なくなったが、当のペルセポネーには不本意極まりない出来事である。彼女は夫を恨んでいたが、その夫がメンテというニンフ不倫した際は怒ってメンテを踏みつけにし、ご存じハーブの「ミント」に姿を変えてしまうなど、複雑な心にあるようだ。ツンデレかな?

琴弾きのオルフェウスが死んだ妻を取り戻そうと府にやって来た時には、彼が披露した美しい歌と音楽感動ペルセポネーの取り成しもあって一度だけ夫婦で帰還のチャンスをやるという、ここでも「いいかみ」ぶりを発揮している。

アテナ(ミネルヴァ)

ゼウスと知恵の神・メティスの子。戦の知略・知恵・工芸・学芸の女神フクロウペット
「メティスが産む子はより強くなる」との予言に加え、かつてtntnを切り取ったクロノスから「お前息子に殺される」とヘビローテーション的に予言されていたため、ゼウスはメティスがんだと知った途端、クロノスがそうやったように彼女をまるっと飲み込んだ。解決方法を考えるに乏しい。あと息子たちは他にも大勢いるんですがメティスがでない限りノーカン
しかし体を飲み込んでも、その胎児はすくすく成長。そんなある日頭痛に悩むゼウスに後述する鍛治の神・ヘパイストスが一言。

「頭カチ割ったら治るんじゃね?」

神なんだからここは頭痛でも何でもこさえればいいのに、あまりに乱暴というか明らかアウトな助言に従い(!)ゼウスはヘパイストスに頭を割ってもらった。すると、デフォルト装備した女神が雄叫びを上げながら飛び出してきたのである(あの、メティスは……)。

さすが一番良い装備を着けて誕生した戦いの神というだけあって、後述の軍神・アレス喧嘩した際には一発K.O.し、ギガントマキアの際には自称最強神のエンケラドスに圧勝。しかも負け逃げするエンケラドスに現イタリアのシチリをぶん投げ押し潰すというおまけつき。その他、同僚の神々とも色々と諍いを起こしている。

彼女の装備ははもちろん、も一級品だった。アテナゼウスから貰った「アイギス」という(胸当て・肩当てとも)を装備し、英雄ペルセウスから「助けてもらったお礼です」と頂いたメドゥーサの首をそのにくっつけて「石化力」を備させている。ちなみにアテナメドゥーサ金髪美女から女にした本人である(作り出した怪物被害を出すと退治に手を貸し戦利品も得る、何てマッチポンプ末……)。
パイストスにストーキングされたりケフィアの様な何かをくっつけられたりするほどモテた。ただ、アテナはそこまで男好きじゃなかった様子。と言うより処女神であり、そもそも恋愛ごとを忌み嫌う性格だった。

厳格そうに見える処女神だが、ヘパイストスがぶちまけたケフィア的な物をティッシュならぬで拭き取り、地面に捨てた際に大地(ガイアおばあちゃん?)がんでしまい赤ん坊エリクトニオス)が産まれてしまう。
流石アテナ気の毒に思ったのか、自分の子として育てることにした。立に成長した子供・ヘパイストスの元に修行に行かされるが、親父鍛冶の神だけあってセンスは抜群でチャリオット(戦車)を開発した。

ギリシャ首都アテナイの守護神であるためか話の上でも色々と優遇されている。アテナイの支配権を争って負けたポセイドンは泣いていい。

が、処女神と言ってもそこはやはり女。争いの女神エリスによる黄金リンゴ(「最も美しき女神へ」というメッセージ付き)に引っかかり、ヘラアフロディーテと争った結果、トロイ戦争の原因となってしまった。

アポロン(アポロ)

ゼウス女神レトの息子アルテミス双子(もしくは)。芸術明・予言の神で、後に太陽ヘリオスからその役割を受け継いでいる。
シスコンイケメンゼウスにもらった琴と、男性を即死させる(黄金とも)の矢を持ち、太陽を表す黄金を駆け巡る。彼のいる矢はどこまでも届き、疫病を蔓延させる事が可。結構迷惑な気もする。

ゼウスの子だったため、胎児の段階で女王ヘラに迫されるが、レトの姉妹ゼウス白鳥に姿を変えられたアステリアの上で産まれた。その後感謝しるしとしてその出生の地・デロスギリシャの中心に据えた。

多くの逸話に登場しており、様々な事物の由来にもなっている。
たとえばカラスいのは、アポロン人の死の原因を作ってしまったために怒りを買い永久に喪にしてろ」く塗られたから……とされる。
また彼が頭にの冠を被っているのは、にされてまで彼のを拒んだニンフのダプネをんでのこと(ダプネ「しつこいなあ」)。他にも、ヒヤシンスはアポロン愛し少年・ヒュアキントスが不慮の事故で死んだ時、悲しんで泣くアポロンから生まれたという。

アルテミス(ディアナ)

アポロン双子(もしくは)。狩猟術・清浄の女神。後に女神セレネーからその役割を受け継いでいる。
パイストス特製の女性を即死させる黄金(とも)の矢を持ち、が降り注ぐように矢を放つ。
前述した「レトの出産」があまりにも難産だったため、見かねた女神イリスヘラ出産女神エイレイテュイアをこっそり連れて来てその場を乗り切った……

という話もあるが、本当はアルテミスより先に産まれ、誕生々助産婦を務めたなんて話もある。このためアルテミス出産女神ともされている。
自身はゼウスに永遠の処女を誓い、それは付き人らにも恋愛禁止を出すというアイドルグループ並みの底ぶり。ちなみに破ると追放されたり殺されたりする。
基本的に優しいが、有事には恐ろしく冷になる。一例として、・レトに暴行しようとした巨人アポロンと一緒にボコボコにしたり、浴びの現場を偶然見た狩人・アクタイオーン鹿に変え、彼の猟に八つ裂きにさせたりしている。怒らせると怖い

とは言え慈悲を見せる場合もくはない。たとえばトロイ戦争の折にアカイア軍の総大将・アガメムノンがアルテミスを怒らせたせいで、自分の・イーピゲネイアを生贄に差し出す羽になった(アンドロメダの時と言い……)。少女は健気にも覚悟を決め、の罪を背負って命を絶たれようとした直前、その覚悟に感したアルテミスに救われ、雌鹿死体とすり替える形で連れ去られた。その後、彼女は遠い地でアルテミスに仕える巫女として生きることを許されている。

前述のように気性が荒い部分もあるが、機知と礼節はしっかりしている。たとえば自分の治める鹿狩人に傷つけられ、農家に流れ着いて介抱された際は、お礼に死神(ハデスとの関係は不明)が来るほど衰弱していた農家の命を救っている。どうやったかと言うと、流石アルテミスでも仕事をする死神を追い払うのは不味いと思ったらしく、自分が治めるで懲りもせず狩りをしていた狩人を殺。そのノルマ分として死神に回収させ、恩人の命を救っている。

アルテミスノルマが一人分なら、今私が殺したあいつで手を打て」
死神ノルマは確かにそうですから、まあ良いでしょう」

そんな彼女もある時、狩人オリオンといい雰囲気になるが(おい処女神)、シスコン兄貴アポロンの策略で自ら彼を殺してしまう。お兄ちゃん、見苦しいよ。

アルテミスー、君って術の女神だけど、あの遠くでってるアレに矢を当てるのは流石理だよね?www」(実はオリオンなんだけどね!)
「出来ないわけないでしょ! 見てて!」

スパーン!!(狩猟女神アルテミスは矢を外さない)

アフロディーテ(ウェヌス)

と美の女神金星に対応している。ウラノスの最期において彼の一部から直接生まれたという、オリンポス十二神内でも独特の出自を持つ。あと実は何気に最古参おば(ry

英語では「ヴィーナス」と呼称。みんな大好き「ヴィーナスの誕生」で、から出て来る本人である。

天地創造の際に切り取られたウラノスのtntnに捨てたところ、そこに生じた泡から生まれた。その時に彼女の色香に魅せられた西の神・ゼピュロス彼女ギリシアに運んだという。また、ローマ時代には(「神統記」などではガイアとウラノスの仲を取り持った原初神の一柱だが)恋愛の神・エロスが息子とされるようになり、子で様々な色恋沙汰に関わっていく(エロスの出自にまつわる褄については、まあ神話だからということで一つ……)。

とにかく色気命な女神様なのでしい武勇伝いが、夫のヘパイストスに軍神・アレス(エロスの父親ともされる)とのベッドシーン撃され、キレた夫にベッドごと二人一緒にるされて人されている。

属性としては浮気相手をたくさんもつようなビttうわ何をするやめ(ry

他に有名な話としては、美貌を知られた王女・プシュケに嫉妬し、エロスに命じて陥れようとしたら当のエロスがプシュケに惚れてしまい、以降ヘラのおを奪わんばかりのイビリが開始される……という物語も伝わっている(最後は苦難を乗り越えたプシュケが女神の列に加えられ、エロスともハッピーエンド)。

アフロディーテも黄金リンゴ事件に参加し、トロイ戦争の原因を作っている。めっちゃトロイア贔屓。

アレス(マルス)

ゼウスヘラの間の息子戦争の暴悪をる。火星に対応。
タイがよくイケメンだが、いまいち頭はよろしくない。世界初の裁判の被告人。ハデスとは仲が良いが、他の神々との仲はイマイチ
アテナと戦った時には、ひたすらゴリ押し戦法を続けた結果負けた。神相手ならまだ良い方で、人間とのタイマンで敗れた経験すらある。これでも戦の神。

親父(ゼウス)からも「あいつは美男子だけどアポロンと違って頭が良くない」とか言われる始末。

こいつが最高神とその正室の子である。

アレスに限らず、ゼウスヘラの間の実子はみんな役級の々しい活躍がかったり、他の神の意向に添うだけの役割だったりする(ゼウス浮気に走る一因……なのか?)。

そんなアレスだが、ローマ神話に移ると「軍神マルス」としてローマ軍人から大層崇められた。良かったね。

デメテル(ケレス)

クロノスレアの次女。豊大地女神

優しい性格。ただしキレると気に変え、世界飢饉にするので、食糧安定供給のためには絶対に怒らせてはならない。

ある日テッサリアという王様が、彼女聖地であるの木を屋敷の材木にするため、根こそぎ伐採して持って行ってしまった。
最初はやんわり諭したデメテルに対してもを貸さない王様。この問題は「お前は話を聞かないからな」では済まなかった。

彼女王様「何をどれだけ食べても満にならない常時飢餓状態の体」にしてしまった。かくしてハラペコ王様はあらゆる食料を喰いつくし財産すべてを食料に変えても満たされることはなく、最終的に自身を食べるというセルカニバリズムで死んでしまった。
しかし怖い女神様は食べ物のために売り飛ばされて奴隷にされた王様を助け、恩恵を施している。他にもおびで下界の様子を見に行った先で優しくしてもらった相手に、飢饉ぐ術を教えたりと、やはり慈悲深いお方なのだった。

ちなみに、前述のとおりデメテルゼウスとの間にペルセポネーを設けているが、そのことでヘラから因縁を付けられたような話は特に伝わっていない……姉妹のよしみか?

ヘパイストス(ウルカヌス)

ヘラ息子火山鍛冶の神。
……ただしゼウスの血は引いてないらしい。夫の女遊びにキレたヘラが自力孕み、出産までやってのけたという。ヘラに限ったことではないが、どんな体してるんだ。

生まれつき足が不自由で顔が醜く、その理由で最初は母親からに捨てられるというハードモード人生ならぬ神生がスタート。だが女神テティスに拾われた彼は鍛冶の腕前に開眼してすくすくと成長。満を持して母親ヘラに「座った間鎖が巻きついて動けなくなる椅子」を贈った。
まんまとにかかって身動きが取れなくなったヘラに対し、ヘパイストスは「自分の認知と引き換えにこのを解く」という交渉を行い、神々に迎えられた。

前述の、プロメテウスを岩に括りつけた鎖も彼のお手製。他にも地上に災いを振りまいて人々を罰するために美女パンドラを作るなど、作れるものは鍛冶関係に留まらない。
意外に戦闘力も高く、トロイ戦争の時には河の神・スカマンドロスを屈させるべく、彼そのものである巨大な河に「では消えない火」を放って一で沸騰させている。

ヘルメス(マーキュリー)

ゼウスアトラス・マイアに産ませた息子。伝・商業・泥棒旅人の神。水星に対応している。
ゼウスでは数少ない、ヘラに迫されなかった子。
何故迫を逃れたかと言うと、誕生してすぐに前述の神・アレス入れ替わりヘラを飲んで育ったから。さすがのヘラも自らを飲ませた子供に対し、正体を知った後も手出しする気にはなれなかったようだ。

また彼は盗みのプロで、産まれたその日から異アポロンの飼いを盗んで食った。しかもそれでキレたアポロンを、の甲羅で作った琴で鎮めている。

世渡りの才を認められた彼は、つばの広い帽子の生えたサンダル・先端で2匹のが絡み合うを持った「神々の伝役」として今日を飛び回る。使者を府まで導く案内役も兼務。

ヘスティア(ウェスタ)

クロノスレアの長子にして長女(前述の順番逆転後は、末っ子としての若さも得ている)。庭の守護神で、かまどをる。神々の中で随一の良識を持つ女神でもあるため、中立の位置で他の神々の仲裁役も務める。ギリシア神話での良識ある・穏健な神の常で、アクの強いオリュンポスファミリーの陰に隠れてしまう不憫な子。

そんなわけで彼女には手な逸話はい。挙げるとしたらゼウスの子・後述するディオニュソスに「十二神」という高い地位を与えたいが既に満席で困っていたゼウスに、

「私が十二神の座を降りましょう」

と申し出て自退職しているくらいか。

また、ある人間一家に起こった惨劇に際し、関係者を変身させることでせめてもの救いとした話も伝わっている。

彼女は何よりも、炉のそばで火の番をすることが好きだったという。神話でのは薄いが人々から非常に厚い崇敬を受けており、庭の守り神としてローマ時代に至るまで信仰されていた。

彼女は自身への婚は全て拒否し、永遠の処女を貫いている。しかし子供たちの成長を見守るのは好きで「孤児護者」としても知られている。

彼女徴する聖獣ロバだが、これは寝ていた時に庭園の神・プリアポス(でっかいtntnで有名)に襲われそうになり、ロバしく鳴き立てたおかげで覚めたために貞操の危機を乗り切ったからである。
当然プリアポスはお縄になり、ヘスティアを救ったロバ聖獣として崇められるが、そのことを逆恨みしたプリアポスは生贄としてロバを好むようになったという。

ディオニュソス(バッカス)

ゼウス人間王女セメレの息子ドS。豊葡萄酒と狂乱の神。

母親セメレは、例によってヘラに迫を受け殺されている。セメレの死後、ゼウス彼女から胎児のディオニュソスを取り出し、何故か自分の太ももに埋め込んでまで育てた。
そうやって産まれた子供なので名前は「二度生まれしもの」を意味し、半分人間でありながら不死の存在である。

ヘラの迫から逃れながら、ブドウの栽培法と葡萄酒の作り方を身に付けた彼は、民衆にそれを広めた。しかし彼の広め方は非常な熱狂と騒乱を伴ったため、ペンテウスという王がこれを禁止した。
するとその禁止に怒り、暴徒化した民衆によって王は殺されてしまった。その暴徒の中には王の実の姿もあったとか。ディオニュソスはその様子を面がっていたという(やはりオリュンポスの不穏な血は争えないと言うことか)。

人間の振りをして旅をしていた時には、美少年だったために奴隷として危うく売り飛ばされそうになった。それに気づくと、半神としての正体を現してブドウで覆い、不埒な船長員を全員イルカに変えてしまった。ただし、一彼を憐れんで守ろうとした員だけは助けている。

ブドウとキヅタの2種類のツタで出来た、先端にぼっくりのついた「テュルソス」を持っている。このにキヅタが絡まる理由は、ディオニュソスのセメレが殺される際、ヘラゼウスを騙して雷をセメレに直撃させようとしたところ、キヅタが胎児のディオニュソスに当たらないよう遮ったからだとか。

ちなみにディオニュソスの周りには「マイナス(マイナデス)」という基地外女性信者が取り巻いていて、彼女たちもテュルソスを所持。マイナスが絵画に描かれる時は、大体においてイナバウアーをさせられている。

英雄譚

やはり英雄の話も枚挙に暇がなさすぎるので、ここでは神々以外の有名どころをサクッと紹介させていただくに留める。

ペルセウス

よく8月辺りに々とともにやって来る(流星群として)。

英雄としての彼は、ギリシア神話の中でもかなり古参な方。ゴルゴ三姉妹の末メドゥーサを退治した事で知られる。ゼウスアルゴスの王女ダナエ。つまり彼も半神半人

ダナエの・アクリシオスは「お前は男孫に殺される」という予言を受け、ダナエを閉していた。しかしスケベ定評のあるゼウスにとっては障害にもならず、黄金に姿を変えて彼女との間にペルセウスを作った。
哀れ子はに入れられに流されるが、奇跡的に生存。流れ着いた切な漁師に世話されてすくすく育ったペルセウスだったが、ダナエを見初めた領に邪魔者扱いされ、成り行きからメドゥーサ退治に出かける羽に。

(多分ヘラを除いて)神々のお気に入りとなったペルセウスアテナさんからは「黄金」、ヘルメス兄さんからはよく切れる「黄金ハルペー)」とワシより速く飛行可サンダルニンフからはとうめいマント姿を消せる帽子ゴルゴンの頭を入れる特製の袋・「キビシス」を与えられている。
ちなみにワシの飛行速度100km/hをえているので、普通人間が生身でヘルメスサンダルを履けば大惨事は間違いないだろう。さすがは半神半人
こうした助力もあって見事メドゥーサを退治した帰り、岩に括りつけられて怪物(ケートス)への生贄にされようとしていたエチオピア王女アンドロメダを救助し、妻にしている。

その後メドゥーサの首を件の領に突きつけて石像に変え、母親と恩人の漁師を救出するなど活躍。だが予言は成就し、アクリシオスは観戦していた競技大会でペルセウスが投げた円盤が頭に命中、死んでしまった。

その後、ペルセウス世界を支える巨人アトラスに頼まれ、メドゥーサの首を使ってアトラスを石に変えている。アトラスもさすがにしんどかったのだろう。こうして彼はアトラス山脈と呼ばれる地形になった。

メドゥーサ

前述のペルセウス斬首刑に処されたあげく、あちらこちらに生首を連れ回された不憫な女。ペルセウスに殺される時点でポセイドンの子を身ごもっていた(後述)。

海神ポセイドンからアテナの神殿にて(場所選べよ)されたところ、アテナさんの逆鱗に触れて一のうちに三姉妹もろとも怪物に変えられてしまった。しかも二人の・ステンノとエウリアレは不死なのに、自分だけは不死ではなかった。呪いによって色の肌との頭を持たされた元・美人である身長2m。

メドゥーサ生首はその後、アテナに献上されて彼女アイギスにくっ付けられたとも、ペルセウス魔力を恐れてポイ捨てした結果、今でも中を彷徨いながら宝石と呼ばれるサンゴを大量生産しているとも言われる。後者ならば環境保護のため、世界海洋学者が一丸となってこの生首探索する必要があるだろう。

ペガサス

ける天馬くての生えた、ゼウスの雷を運ぶ体長23mのである。ペルセウスが身重のメドゥーサの首を取った際、切り口から滴った血が大地に染み込み、黄金を持つクリューサーオール双子で誕生した。その後、彼らとペルセウスとの間に因縁や着が続いたかどうかは定かではない。

それからはに仕えるでもなかったが、ある時に英雄レロポン(ベルフォーン)と共に怪物キマイラ退治を行った。しかし、その後調子に乗ったベレロポンを神々が懲らしめるため、に神々の放ったアブの針を刺されるというとばっちりを受けた。アブからの攻撃にビビったペガサスへ飛び上がり、ベレロポンを振り落として命綱しのバンジージャンプをさせるのをに、そのまま星座になった。素晴らしい跳躍力である。

キマイラ

ファンタジー界で有名な合成元ネタはギリシア神話だった。
魔神・テュポンと妖女・エキドナの間に生まれた、ライオンヤギの頭を持つ(メスの)怪物。半端ない腕力と、炎を吐く力を有している。体長約35m。

話によっては胴体がまるまるヤギだったりの頭がだったりする場合もあるが、とりあえず色んな生き物ミックスされてればキメラになることが多い。オリジナル英雄・ベレロポンに退治されレッドデータブックに載る前に絶滅済。生物学では「由来の違う複数の物質からできたもの」という意味で、その名が使われている。

ベレロポン

キメラと戦った英雄。退治に行く中にペガサスを捕まえ、その背中に乗ってキメラを倒した。その際キメラの口の中に玉(とも)を投げ込み、「キメラ自身の吐く炎でを溶かして素を回す」という化学的な戦術をとっている。

退治に成功した後、よっしゃこれで神々のお気に入りだぜ!」と(オリンピア山ではなく)界をした彼。ゼウスの制裁を受けることになり、暴れるペガサスから思いっ切り落、地上に叩きつけてノシイカと化した。可哀想に。

ヘラクレス

言わずと知れたギリシア神話の大英雄快な正直者。美術界では、全裸ライオンの毛皮を被り、こん棒や矢を携えている姿がよく撃される。怪力アレスに圧勝したりアトラスの代わりに世界を支えたこともあった。

アルゴスの王女アルクメネとゼウスの子。これまた半神半人名前は「ヘラの栄」を意味しているが、彼もまたヘラに迫されまくっている。ヘラ吸わしたってー」ゼウスに言われ、ヘラクレスに飲ませたがその吸引力世界でただ一つというか尋常じゃなかった(ヘルメスの時と違い、ヘラに情が湧かなかったのもそのせいか?)。あまりにも痛くてヘラクレスを突き飛ばした際に飛び散った天の川なのだという。天の川英語で書くとMilky wayである。

そもそも彼が半神半人として生を受けたのは、ガイアが遣わした刺客である「神には倒せぬ」巨人ギガンテス駆除のためだった。わざわざ王女の夫に化けたゼウスが、王女を騙して身ごもらせたのは(浮気関係なく?)そういう理由のようだ。
そしてヘラクレスは何事もなくギガンテスを滅ぼし、その後テーベ王クレオンメガラをめとって幸せに暮らしました。めでたしめでたし

とは行かず。

ヘラヘラクレス庭を持って幸せの絶頂にいる時に精神を狂わせ、彼自身の手で妻子を惨殺させている(前述の誕生経緯もヘラにとっては何処吹く)。当たり前だが、正気に返った彼は絶望してしまった。
そこで太陽神・アポロンが「12の功業を成し遂げたら許してやってもよくない?」と提案。ミュケナイ王に子入りならぬ奴隷入りし、12年(10年で10の功業とも)かけて功業という名の難題を1年に1つペースで消化し事終了。晴れヘラクレスは自らの罪から解放されたのであった。
その後二番の妻・デーイアネイラをめとり、幸せに暮らしました。でめたしでめたし。

とは行かず。

ヘラクレスと戦って恨みを抱いた敵(ケンタウロスのネッソス)が死の間際にデーイアネイラを騙し、解方法のない「ヒュドラ」を媚と称して渡した。英雄であるが故にモテモテな夫の心変わりを懸念した彼女を取り戻そうと、媚と思い込んだを塗ったを彼に着せたのである。
ヘラクレスはたちまち痛に襲われ、皮膚ごとを破り捨てたが最助からない事を自覚。を積み上げ、形見を分け、自らを火葬にして死んだ。全てを知ったデーイアネイラは絶望して自殺した。
その後神々の元に召された彼はようやくヘラ和解ヘラである青春女神・ヘーベーを娶り、今度こそ幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし(死んだ妻たちや子供たちは浮かばれた?さあ……)。

ちなみに僅か300人の兵士を引き連れ、ペルシャの大軍を相手に戦ったスパルタ王・レオニダス2世は、ヘラクレスの血を引くという二王の一つ、アギスである。
これ以外にも大英雄の血を引いていると自称する王は少なくなく、その強さにあやかろうとした人々によって大いに称えられて来たになっている。

ケンタウロス

の首から上が、人間の上半身になっている怪物に住み、矢をよくする。基本的に好きの乱暴者で、気に入った女性をさらってはアーンする変態紳士

しかし世の中には例外があり、ケンタウロス賢者・ケイローンがそれに該当する。彼はの知識に長け、人々を治療して暮らしながら、ヘラクレスをはじめとする多くの英雄を育てた師匠だった。
クロノスピリュラーから不死を授かっていたケイローンだったが、たまたまヘラクレスケンタウロスの間に抗争が起こった際、ヘラクレスの放ったヒュドラ矢が命中してしまう。の苦しみにえながらも死ぬことが出来ないケイローンは、自分の不死をプロメテウスに譲った後に死亡。その死を惜しんだゼウスによってに上げられ、いて座となった。

アキレウス

アキレス」とも。英雄ペレウスと女神テティス息子。前述のケンタウロス賢者・ケイローンが養となって育てた、半神半人にして不死身英雄
身に着けているのは、ヘパイストスお手製のや神の結婚祝いの。つまり一番良い装備ばかり。気性が荒くみがかった金髪で足が速いイケメン。いわゆる「キレる若者」である。ケイローンから父親経由で「アキレウス」という、重すぎて彼にしか使えない巨大なを与えられている。

ちなみにこのの柄は北欧神話神・オーディングングニル」と同じトネリコという木で出来ている。トネリコは現・アイルランドに住んでいたケルト人に「宇宙の秩序の徴」と言われ、北欧神話では全ての中心=世界樹・ユグドラシルもまたトネリコであるとされる。

話はギリシアに戻って、アキレウスはこのを使ってたくさんの功績を上げている。アキレウスで受けた傷は、錆または粉をアキレウスから削って塗らない限り治らなかった。功績を上げられるのも当然っちゃ当然である。

しかしそんな彼にも弱点があった。かつてテティスが、「が子が不死身になるように」と府の・ステュクスまで出向き、アキレウスのかかとを持って逆さ吊りの状態でさらした。なんという児童虐待魔法に浸かったおかげでアキレウス不死身になったが、テティスが持っていた部分にだけは付かなかったのである。

アキレウスアカイア(ギリシア)の武将としてトロイ戦争に参加した際、母親の手によって女装して匿われたのが即バレしたり、総大将喧嘩して引きこもったり、友を失ったり、友の復讐のために一念発起したり……で「最強英雄」として覚ましい戦果をあげた。が、百発百中を誇るアポロン祝福を受けたトロイ王子パリスにかかとを射抜かれ、あっさり死んでしまった。
彼が射抜かれた部分は今日アキレス腱」と呼ばれ、切れやすいので運動前には準備体操でよく伸ばさなくてはいけない部位の一つになっている。

オルフェウス

オルペウスとも呼ばれる。アポロンと文芸の女神・カリオペの子。両共に神だが、彼自身は受け継いだ溢れる才以外、特段の描写はい。
アポロン父さんから貰った琴をいじくっていたら名手に育った。その音色は人間だけでなく動物まで酔わせるほど。怪物セイレーン音楽対決で打ち負かしたりもしている。

オルフェウスは後にエウリュディケという美しいニンフ結婚した。しかしエウリュディケは散歩中にアリスタイオスという見ず知らずの男に一目惚れされ、追いかけられて逃げる途中でに噛まれるという不慮の死を迎えてしまった。

愛した人を失ったオルフェウス府へ向かい、地獄番犬ケルベロスや立ちはだかる障害琴で大人しくさせて冥王ハデスに会う。オルフェウスが妻を失った悲しみと、彼女を取り戻したいと願う歌を奏でると、死者も魔物巨人ペルセポネーもハデスも皆泣いた
身内と引き裂かれる辛さを知っているペルセポネーの口添えもあり、ハデスは「奥さんは返してあげるよ。でも地上に出るまで後ろ向いちゃダメだからね!」とOKを出した。
が、地上に出る一歩手前で「妻は本当に付いて来ているか?」と心配になったオルフェウスは後ろを振り返ってしまい、結局エウリュディケは地上に帰って来れなかった。
似たような話、とある極東のにもあるが気にしない。

それ以来オルフェウスは女を避け、女たちに誘惑された際には持てるスルースキルを最大限発揮して過ごしていた。
そんなある日、ディオニュソスのワインパーティーで酔ったキチガイ女ことマイナスオルフェウスしてアイツねー、あたしのことバカにすんのよー!」ブチギレ。
哀れ襲いかかられたオルフェウスは手足をもがれ、頭と琴はに捨てられ、最終的にレスボスに流れ着く。これを見つけた人間達が憐れみ、バラバラ死体を丁寧に集めてリベトラなる場所で埋葬された(他では色々やらかしてる神のアポロン、このことでは何故か怒ったり報復したり……はしていない)。
以来レスボスオルフェウス加護によって多くの文人・詩人を輩出し、後に女流詩人サッポーなど多くの才が世に知られることとなった。
彼の琴はゼウスによって回収、の中に置かれてこと座になっている。

こうして死んだオルフェウス神の子ながら府の入に受かり、するエウリュディケと再び結ばれたのだった。良かったね。

クリュティエ

ニンフアポロンされたが、彼の愛人を破滅させたことから見捨てられてしまう。
クリティエは泣きながら冷たい地面に座ったまま、ずっとアポロン徴である太陽とその軌跡を見つめ続けていた。しかし結局9日後に力尽き、死んでしまった。
今でもひまわり太陽の方向を向くのは、クリティエが死後その地に根をり、ひまわりに生まれ変わったからだという。

セイレーン

の姿をしている(オリジナル人魚ではない)合法ロリ。恐ろし過ぎるので魔女とも呼ばれる。イタリアはシチリに住み、美しいを難破させる程度の能力を持つ。

地中海には、乗りがロウソクロウをふさ塞いでその場をしのいだ話や、乗りがセイレーンより美しい歌で打ち勝ったという話も伝わっている。ロウソクロウを塞ぐなんて、よい子のみんなは真似しないでね!
男性を誘惑するのに失敗すると、恥ずかしさのあまり身投げしてしまうとか。
緊急車両の上部などに置かれ、甲高い音で警告を発する「サイレン」の語である。

ラミア

その名は中央ギリシア地方都で、同地方ティオティダ県の県都……の語になった、ポセイドンの孫口笛の名手。体長150300cm

リビア女王美人だったラミアは、ゼウスひっかかり見初められて子供を授かった。そして例の如くヘラに八つ当たりをされる。ここまでがテンプレ
ラミアは下半身をにされ、ゼウスラミア子供を食べつくす・その悲しみから眠れなくなる・言葉を話せなくなる……といった数々の呪いをかけられた。
流石にそれを哀れに思ったゼウスだったが、最高神なんだから治してやるくらいのことは出来なかったのだろうか(それを言い出したら他のケースもだが……)。それでもラミアが眠れるようにと、玉を取り外せるようにしてやるのが精いっぱいだった。彼女の祖であるポセイドンも、事件に際しては関せずであった模様(まあゴルゴンやミノタウロスの悲劇も拭い丸投げだったし)。

しかし自分の子供だけでは飽き足らなくなったラミアは、後に人の子まで襲うようになってしまった(はい、これまたテンプレのとばっちり展開)。ギリシアお母さんたちは言うことを聞かない子に「悪い子を食べにラミアが来るよ!」と脅していたらしい。
なお仏教には「鬼子神」として、似た話が伝わっている。

グリフォン

の王・ライオンから頭までを鳥類の王・ワシに置き換え、背にを生やした感じの生き物。紋章学では「知識」の徴になっている。ペガサスヒュドラのように特別なエピソード恵まれているわけではないが、今日でも知名度・人気のある
雑食で、を着た兵士を丸ごと美味しくいただいたりする。何故か財宝の近くに巣を作るので逆にグリフォンの近くに財宝もあるのは間違いないが、どんな装備だろうと見つかったら最後、もれなく(何も残さず)らげられるのでご用心……。

ミノタウロス

「ミノスの」という意味の名を持つ、巨大な牛頭人身の怪物
ミノタウロスというのは通称で、本当の名前は「アステリオス(雷を意味する)」。
暴で好物は(なのにではなく)人クレタ島を統べるミノス王の妻・パシパエの子。つまり王子なわけだが、王の血は引いていない。

というのも、王がポセイドンとの「ちょっとを貸してもらう約束」を破り、借りたのとは違うポセイドンに返したのが原因である。怒ったポセイドンによって「に惚れる呪い」をかけられたパシパエと雄獣姦した結晶がミノタウロスである。

たとえ怪物であっても王妃の子のためミノス王はミノタウロスを殺せず、名工ダイロスに作らせた迷宮(ラビリントス)に閉じ込めた。戦争によって屈させたアテナイから9年ごとに7人の少年・7人の少女を送らせて餌にしていた(またとばっちり犠牲……あるいはポセイドンアテナへの間接意趣返し?)ため、ご飯代は気にならなかった様子。その食料になる子供たちの中にアテナイ王の息子・テセウスが紛れ込み、ミノタウロスは退治された。

いろいろ「怖い怪物」のように見えるが、そもそも事の発端は約束を破ったかさんである。そのかさんは後々、府の要職に就いている(パシパエ&ミノタウロスふーん……」)。

ケルベロス

さくらちゃんの隣にいる黄色くて関西弁なあのコ……のように可らしい生物ではない。

の頭が3つ・尻尾大蛇・首からも数のが顔を覗かせるという、あまり中に会いたくない感じの存在。3つの頭は順番に眠るため、警備会社と契約せずとも24時間警備可。ぜひ一家に一匹。
府の番犬で、持ち場にて地上との行き来を全シャットダウンしている……。

わけでもなかった。

美しい音楽を聴くと全ての頭がスリープモードになるので、かのオルフェウスの侵入を許してしまったことがある。また甘いものにがなく、蜂蜜芥子で作られたお菓子につられてモグモグしている間に何人かに侵入されている。かわいい
また、12の功業遂行中のヘラクレスによって地上に引きずり出されたことがある。その際、あまりの乱暴な扱いにえ苦しみ、溢れたよだれが地面に滴ってトリカブトになったという。

アラクネ

アジアに住んでいたという彼女は、機織りの名人だった。周囲の人間がそれを見て「ねぇ、それって技術の女神アテナ様に習ったの?」と聞くとクールにこう返した。

「別に?」

しかも「アテナ様と競っても勝てるしw」なんて発言をしたのがアテナに入り、姿を見せた技術の女神と直々に勝負する事となる。
アテナが織った神々の栄物語に対し、アラクネ傲慢かまして神々の醜聞(大体ゼウスのせい)を織り、遂にアテナブチ切れさせた。その場で不遜な作品をっ二つにされたアラクネは「そのまま未来永劫機を織るがいい」と、哀れその姿をスパイダーマッ蜘蛛に変えられてしまった。
口は災いの元である。

別の説では、女神激おこされてようやく自分がしでかした事に気づき、首吊り自殺したのを哀れまれ、蜘蛛に変えられたというのもある。どっちにしてもむごい。

ハーピー

奪者」や「ひったくりする」という意味の名前を持つ、体長25mの女性鳥人である。人の頭にの身体だったり上半身は人間で下半身と腕がだったりするが、人間部分はだいたい美人で固定されている。名前の形態変化が不規則で、複数形だと「ハルピュアイ」になる。
ゼウスに仕えたり英雄の乗る名母親になったり、ギリシア神話にはよく登場する。しかし活躍出来るのはほんの一握りで、大半のハーピーは一言で表すと「風呂に入らないヤンキー」である。

の生えた美しい女性なんだからそばに置きたい」と思うゼウスのような方もいるかも知れないが、こいつらは常時奇を発するし、とにかく臭い物をまき散らす個体もいるのでとにかく臭い物関係なくても、もれなく体臭がキツい
ハーピーデフォルト空腹らしく、食べ物を見つけると何処だろうと先にと争奪戦を繰り広げる。しかも素行不良

繰り返しになるが、そんな彼女たちも外見だけならとても美人である。残念

アマゾネス

南米アマゾン密林に住む女系部族で、非常に獰猛な性格である……。

というのが世間一般の「アマゾネス」に対するイメージであろうが、その元ネタはギリシア神話にある。
モデル女性に権力があった部族・スキタイ族の女戦士と言われている。
アマゾネス名前の由来は"A mazones" つまり「欠けている乳房」。を引くために邪魔なおっぱいを自ら切り取っていたからだと言うが、そんな事実現在見つかっていない。

現在トルコ北部やロシア南部に住むとされる。狩猟女神アルテミスを信奉し、男嫌い。男はみな奴隷扱いで、新しく産まれたのが男児だった場合も逃がすか殺すか奴隷にするかであった。人口問題は年に一度、近くの部族の男性と交流して子をなすことで解決。tntn狩りじゃぁい!

様々な種類の武装をし好戦的な性格を持つ彼女たちは、ギリシア神話でよく英雄に殺されている。これは男尊女卑古代ギリシアで、スキタイ族のように女性に権力を持たせることは、男性にとって許しがたいことであったからだという。
英雄に殺される一例としては、ヘラクレスが12の功業のひとつとして軍神・アレス帯を貰いに来た際、歓迎したのに誤解から殺されたアマゾネス女王・ヒッポリュテや、そのヒッポリュテので、トロイ戦争の際トロイア側について戦った女王ペンテシレイアがいる。ペンテシレイアアキレウスとの一騎打ちで落命したが、彼女の死に際してその美貌に気づいたアキレウスは、彼女を殺した事を悔やんだという。

アタランテ

ギリシア神話において男性ばりの活躍をする、極めて稀有な女性の「英雄」。
男児を欲していた父親の手で生まれてすぐに山に捨てられたが、アルテミスから遣わされた雌で育つ。成長したアタランテはアルテミスを信奉し、彼女に倣って一生処女を守る狩人として暮らすようになった。

タランテは美しく、また足が速かった。
彼女に惚れてやってきた多くの婚者に「私と徒競走で勝ったら結婚してやんよ!」と言った。しかしも勝てない。結局アフロディーテの祝福を受けた男が現れるまで負けなかったようだ。しかもその負け方は「男がアフロディーテからもらったリンゴを落とし、それを拾ってやったら負けた」というものだった。

男を差し置いてイノシシを突き刺したり、自分を犯そうとした男を二人も射殺したり、アキレウス父親レスリングをして勝ったりしている。またギリシア英雄ドリームチームとも言われる「アルゴナウタイ」にも、女性として一参加している。 

アメリカ合衆国ジョージア州の州都・アトランタの名の由来でもある。

黄道十二星座について

占いなどによく登場する星座はまとめて「十二星座」と呼ばれ、現在88ある星座の中でも惑星の通り」に位置する12の星座である。それらにもギリシア神話に逸話が残っている。
また、近年では従来のものにへびつかい座を加えた「十三星座説」も唱えられ、話題になった。

牡羊座

テッサリア国王・アタマスバツイチで、前妻・ネフェレとの間にはプリクソスとヘレーの兄妹、次の妻・イーノとの間にはレアルコスとメリケルテスの二人を設けていた。
イーノは自分の子可さに前妻の子が憎らしくなり、どうやったら自分の手を汚さずに二人を始末できるかと一計を案じた。
それは農民に炒った麦の種(もう芽は出ない)を植えさせ、大凶作に陥れて王に「これを解決するにはプリクソスとヘレーをゼウス様への人柱にするしかありません」と大嘘を告げるというものだった。
実際、そのを告げるまでは巧くいったものの、王は子供たちを人柱にすることはしなかったのでイーノはこれを農民に告げ、暴動を起こさせた。

ちょうど同じころ、ゼウスはネフェレが「子供たちをお助け下さい」と毎日祈っているのを発見。哀れに思ったゼウスヘルメスに「黄金の毛のをプリクソスたちにやって、コルキスってとこまで乗せてってやりなさい」と言った。
かくして黄金兄妹を乗せ、ヘレーをに落として溺死させる程度の猛スピードでコルキスに飛んで行った。それ故この峡はヘレスポントスと呼ばれるようになった。

一方でのプリクソスは事にコルキスに到着。そこでコルキス王から王女にもらったりして世話になったので、お礼に黄金から毛を刈り取り、ゼウスへ、毛をコルキス王へげた。喜んだコルキス王は軍神・アレスの樫の木に羊毛ひっかけ、不眠不休の火竜・セコヴィアにこれを守らせた。

結局その毛は英雄イアソンによって回収、更にゼウスによって牡羊座にされている。「貸したものは返せ」ということか。……そう言えば一連の元ゼウスの名まで騙ったイーノ子の処遇は?

牡牛座

ある日ゼウスはフェニキア王の・エウロペの美貌にを付けた。
いつまでたってもお盛んな最高神がどのようにエウロペを口説いたかというと、らしい純になって、あの子油断させた背中に乗せてお持ち帰りする」という事案必至の作戦だった。この作戦キー、「純」が牡牛座になっている。ゼウス自身の姿絵になるが、まあ記念碑みたいなものか。

最高神はその作戦をつつがなく遂行、エウロペをまで猛スピードでかっさらっていった。流石に疑問を感じたエウロペが「牛さん、どこへ行くの?」と聞くとゼウスは「私はじゃなくて神様だよ!連れて帰ってにしちゃうけどいいよね!」と宣言、クレタ島に連れて行って挙式。三人の子供けましたとさ。

なおゼウスクレタ島に行く際ヨーロッパ本土に上陸しているらしく、「ヨーロッパ」の名はエウロペから付けられたという。
また木星衛星エウロパ」も名前の由来は同じである。この衛星は視力が良ければ眼でも見える。

双子座

あるところにディオスクロイという双子ユニットがいた。
兄さんカストル。はポリュデケウス。
ディオスクロイとは「ゼウス息子」という意味であり、案の定二人は白鳥に化けたゼウススパルタ女王レダの間に生まれた半神半人白鳥の姿で仕込まれたため、二人はから生まれることになった。もちろん、その母さんこと人間レダが産んでいるわけだが

さて、すくすく成長したカストルは調教師戦士、ポリュデケウスはボクサーになった。二人は非常に仲が良かったが、一つ問題があった。ディオスクロイのうちカストルにはゼウスの血が流れていなかったのである。これについては、実は二人は異父兄弟だったから、あるいはゼウスの血は一人にしか受け継がれないからだと言われている。

そしてディオスクロイが敵と戦った際、不死身力を受け継がなかったカストルはあっけなく射殺されてしまった。戦いが終わり、嘆き悲しむポリュデケウスの「と一緒がいい」という懇願がゼウスに通じ、彼らは二人まとめて双子座としてへ上げられた。この時ポリュデケウスはと一緒になるためだけに、神になる権利を捨てている。

ちなみにディオスクロイはと戦いの神とされ、「セントエルモの火」も彼らに関係していると言われた。

蟹座

ヘラクレスの12の功業の一つ、レルネーのヒュドラ退治の時のお話。
このヒュドラの数少ない友達かつ父親の違う兄弟として、大きな化けガニ・カルキノスがいた。
ヒュドラは切っても切っても生えてくる首を武器ヘラクレスと戦っていたが、ヘラクレスがあまりにも強いので負けそうになっていた。それを物陰からこっそり覗くのは気の弱いカルキノス。
しかし友人ピンチなんだ、ヘラクレスとかいうの足をがちぎってやるんだもんね!待っててヒュドラ

プチッ

勇気を持って飛び出したカルキノスは、ヘラクレスに何のダメージも与えないまま殺された。 
死因カニに気付かなかったヘラクレスの踏みつぶしによる圧死。

しかし、その勇気を称えたのがヘラクレス嫌いのヘラ。カルキノス(とヒュドラも?)を蟹座(と海蛇座)にしてやりましたとさ。ユウジョウ!
ルキノスは、ピンチヒュドラに加勢するためヘラが差し向けたヘラクレスへの刺客とも言われている。いずれにしろ、怪物野放しの被害よりヘラクレスを重視する辺りがヘラヘラたる……。

獅子座

ヘラクレスの12の功業中、一番最初の任務は「ネメアという場所でライオンの形をした何かの退治」というものだった。
結論から言うとこれが獅子座になったわけだが、「ライオン」と言いつつも実体は双頭のオルトロスに、妖女・エキドナに持つ怪物である。一体何処にネコ科の要素があるのか?そもそも何がどうしてこうなった

の賜物か、ネメアライオンは分厚い皮の下に物をシャットアウトな甲羅を持っていた。
刺殺不可能と判断したヘラクレスはこん棒でライオンを殴って震とうを起こさせた後、三日三晩首を絞め上げてライオンを殺。更にその皮を剥いでにするという、普通野獣だったら密猟取締機関動物愛護団体からお叱りを受けそうなことをやってのけた。

ちなみに依頼アルゴス王は褒美をやるどころか、ヘラクレスのあまりの勇ぶりにビビって「ヘラクレス中立ち入り禁止」を出している。

乙女座

乙女座モデルハデスの妻でデメテルペルセポネーと言われている。
ペルセポネー自身は植物女神で、前述の理由で彼女府に引きこもっている4ヶ間は、地上に植物が芽吹かない「」になるとされている。
また乙女座モデルとされている人物はもう一人いるが、それは天秤座の項解説する。

天秤座

この世界にはかつて「金の時代」「の時代」「の時代」といわれる時代があった。
金の時代は一年中であった。現代であれば花粉症が大変そうだが、年中そこら辺に果実や農作物が実り、にはが流れ、貧富の差も争いも全くいという統治者不要の理想郷だったため、プラマゼロ、むしろプラスでいかがだろうか。
そんな世界だったので、金の時代では神々と人間が同じ世界生活をしていた。その中でもゼウスアストレアは、人間の良き友人として人々に正義を説くことに熱心だった。

やがての時代に移り変わると、世界四季が出来た。つまり年がら年中というわけにはいかなくなったのである。
すると人間は食いつなぐために農耕を始める。すると作物の出来具合なんかで貧富の差が徐々に広がり、ついに裕福な人が貧乏な人を貶すようになっていった。
神々はこの時点で「あ、もうダメだこいつら」と人間を見捨てて自分の巣に帰って行く(神々が引き起こしたり黒幕をやった闘争や騒動や災厄の数々を考えると「お前らが言うなよw」って感じはする)わけだが、アストレアだけは諦めずに正義を説くのをやめなかった。

しかし努力実らず世界は「の時代」に突入、人々は持てる技術を駆使して兵器を作り戦争をおっぱじめた。人間をついたり殺人をし出したのもここである。それらが高じてついに血縁同士の財産争いなど、ドラ的泥沼が後を絶たなくなった。
堕落した人間絶望したアストレアは耐えられなくなり、自分の持つに帰って乙女座になった。このとき彼女が持っていた秤が天秤座になったという。

蠍座

狩人オリオン死因にハメられたアルテミスが自ら撃ったというのは前述のとおりだが、別の説ではサソリに刺されて死んだとも言われる。

自分があまりに強いので調子をこいていたオリオン。それがイラついているヘラに見つかったのである。例の如くキレたヘラサソリを呼び出し、「アイツを刺して殺しなさい」と地上に送った。
慢心していたオリオンの前に現れたサソリに ふみつける こうげき!!

しかしオリオンのこうげきははずれた!

オリオンの右足を麗に交わしたサソリは、ヘラとの打ち合わせどおり左足を刺した。オリオンサソリの猛には弱いようで、この一撃であっさり死んでしまった。

その後ヘラサソリを、アルテミスするオリオンをそれぞれ星座にした。しかしオリオンは今でもサソリトラウマらしく、決して同じに上がろうとしないのである。

射手座

前述のケイローン師匠射手座になっている。
ケイローンは、ゼウスたちのクロノスニンフとの間に設けた息子である。アポロンアルテミスから様々な技を学び、人々をよく助け、勇者養成学校先生……もとい、王族の息子を預かって養育していた。後に医術の神となるアスクレピオスの師もケイローンである。

山羊座

パーンという、ヤギを生やしたダンシングカミサマがいた。
ある日オリュンポスの神々はパーティーを開き、その余としてパーンを呼んだ。
パーティー当日、終わりに差しかかろうというところで招かれざる客こと巨人・テュポン乱入パーティーがめちゃくちゃになるどころか神々自身にも危険が迫っていた。

「仕方ない、各々得意な動物変身して逃げろ!」という号とともに神々は逃げ出し、パーンヤギになって逃げた。
逃げ中にがあったので、次はになろうとしたパーン。しかしの飲みすぎで変身が上手くいかず、上半身がヤギ・下半身がという人魚亜種のような姿になってしまった。

これがゼウスツボに入り、必死抵抗しくパーンの姿は記念と言わんばかりに山羊座にされてしまった。このエピソードは狂乱を意味する「パニック」の語でもある(パーンに元来、人やに恐慌をもたらす力が備わっているからとする説も)。

水瓶座

トロイ・イーダス山の飼い、ガニメデスは大変な美少年。みんなからは「身体が金色にっているぞ!」と言われるくらいの容姿を持っていた。これはほめ言葉である。

そのガニメデスは例によって(美しければ性別問わない)ゼウスに止まる。少年の番をしている時、いきなりと雷がに広がったかと思うと、突如現れた大きなワシ拉致されてしまった。
当然ながら、その様子を撃したは深く嘆き悲しんだ。

ある日にくれる夫婦の元へ、の絡まったを持った訪問者がやって来た。
彼によると、

ガニメデスはゼウス様に気に入られたから、あっちに連れてかれちゃったんですよー。んで、神々ののお酌担当だったヘーベーってが最近、ヘラクレスってに行ってしまってですね。ガニメデス君を後任にしたいんですよ。大丈夫、あっちにいれば歳は取りませんし」

……とのこと。
訪問者はゼウスからのプレゼントとして立な神を置くと、ガニメデスが連れ去られた方向へ帰ってしまった。で訪問者が伝の神・ヘルメスだと悟ったはホッとして喜びのを流した。ガニメデスが持つ神水瓶座に描かれ、父親が流したの中身だとも言われている。

魚座

アフロディーテとエロス。二人は子。
ある日彼女たちがのんびり散歩していると、何時か何処かでパーティーをめちゃめちゃにしてくれたテュポンがいきなり二人を襲ってきた。
武道連中と違い、荒事は不得意なアフロディーテたち。慌ててユーラテに飛び込み、咄嗟に変身して逃げ延びた。するとアテナがこれを記念して、二人の尾をはぐれないようにリボンで結んだ姿で星座にしたという。 

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