鉄騎大戦とは、鉄騎の続編としてカプコンが2004年2月に発売したXBOX用のゲームソフトである。
本作は対人戦専用であり、特にオンラインでの多人数チーム戦に特化した内容となっている。
前作同様にプレイヤーはVT(Vertical Tank)と呼ばれる二足歩行ロボットを操って数々の戦場で戦う事になる。
前作と違って敵も味方も人間が操作しているため難易度が飛躍的に向上している。
なお、ゲームジャンルは「戦争」
本作をオンラインでプレイするためにはゲーム機とソフト以外に以下の物が必要となる。
- 専用コントローラー
鉄騎又は鉄騎大戦コントローラー同梱版付属の巨大コントローラー。詳細は鉄騎の項を参照。
ちなみに、鉄騎付属は緑色のボタン、鉄騎大戦同梱版付属は青色のボタンになっている。
両者の内部構造は変化しているが、各ブロックには互換性があるため、
ブロックを組み換えて使用する事も可能。
- XBOX Live
XBOXのオンライン契約等、XBOX用スタータキット等が必要。
これがない場合は、XBOX360を使ってゴールドメンバーシップに自分のゲーマータグを登録。
次に、XBOXで「ゲーマータグの復元」を行い、登録されている自身のタグを読み出す事で対応できる。
- ボイスコミュニケーター
事実上の必須アイテム。ヘッドセット部分はプラグに互換さえあれば他の物を流用できる。
- 安定した高速回線
光回線や、実態としてそれなりに高速なADSL回線及びCATV。
ルーター使用時には一部のポートについて設定が必要な場合がある。
オンラインにおいて当初はキャンペーンモードとフリーミッションモードの二つのサービスが行われていたが、
2005年10月にキャンペーンモードが閉鎖されてしまった。
2010年4月15日よりXbox LIVEにおける初代Xboxのオンラインサービスが打ち切られることが発表された。
ただ、システムリンクモードによる多人数プレイには問題がないため、
現役プレイヤーはXlink Kaiによる通信大戦に移行した。
なお、2010年9月の東京ゲームショーでXBOX360用として、シリーズ続編とされる重鉄騎の製作が発表され
た。
概要
- キャンペーンモード(現在プレイ不可)
プレイヤーが一人のVTパイロットとして第三次海市島紛争という架空の戦争を生き抜いていくというモード。
最大4勢力が登場し、プレイヤーは任意の勢力に属して互いに合い争う事となる。
制限もあるが移籍も可能だった。
・ 環太平洋機構軍(PRF)
初期勢力の一つ。前作の主人公が属していた勢力。
・ 海市島軍(HSD)
初期勢力の一つ。前作の敵役。
・ ライトブラザーズ(RB)
途中参戦のゲリラ勢力。最初から不利な状況であるため、終戦時に滅亡している事が多い。
・ ジャララックス(JAR)
全勢力に助太刀できる傭兵勢力。金銭的に厳しい。
- フリーミッションモード
現在の主力モード。キャンペーン全盛時には練習用として利用される事が多かった。
全25マップ×4種類の時間帯条件を自由設定して戦う事ができる。
ルールは「コンクエスト」「バトルロイヤル」「キャプチャー・ザ・コンテナ」の3種類が用意されている。
なお、実績解除を行わなければ使用可能VT及びマップに大幅な制限を受ける事になる。
実績解除は公式ホームページに解除コマンドが記載されているので参照のこと。
- 使用可能VT
詳細はVerticalTankの項を参照。
・ 第1世代(出撃コスト10~20)
ビッツ、エムビッツ、コルト、コルト・エグゼク、ディサイダー、ディサイダー・ボルキャニック、
ファルシオン、スカーフェイス、スカーフェイスA1、ボルテクス
・ 第2世代(出撃コスト30~70)
プロミネンスM1、プロミネンスM2、プロミネンスM3、ブレード、レイピア、スカーフェイスⅡ、
ガーパイク、メイルストローム、ビヒモス、イエロージャケット、ズィーゲスツーク、シープドック、
ジャララックスN、ジャララックスC、ジャララックスNS-R、ジャララックス・マカーブル
・ 第3世代(出撃コスト70~100)
リーガルドレスN、リーガルドレスA、クェーサー、ジュガノート、アースシェイカー
- 前作と違うVTの設定
・ 第1世代も含め全機種がステルス化された。
・ 特定の機種にステルスを無効化できる特殊レーダーが装備された。
・ 特定の機種にステルスを無効化できる特殊武装が用意された。
マーカーランチャー(Mka-la)、射程1000mの近接信管武装。
特殊塗料により敵のステルスを無効化する。効果は3分間。
・ 5速でローラーダッシュするようになった。
・ コクピットの内装グラフィックが増えた。
世代ごとの違いだけではなく、支援型や偵察型用のコクピットが登場した。
・ VTのカラーリングを変更できるようになった。
・ VTに自作のエンブレムを貼り付けられるようになった。
・ ラジカセの曲としてXBOXのHDDに収納したCDの曲を流せるようになった。
自分の好きな曲を予めHDDにインストールしておけば、戦闘中に聞くことができた。
・ ビッツのモニターが近代化された。
- コンクエストルール(一般的な戦闘ルール)
キャンペーンモードの戦闘は同ルールによる。
同ルールでは、敵軍と自軍にそれぞれ戦略ポイントという得点が割り振られている。
互いにこれを削りあい、相手のポイントを先にゼロにした勢力の勝利となる。
また決着がつかずに、タイムアップとなった場合、その時点で戦略ポイントの多い方が
優勢勝利と判定される。
ⅰ.戦略ポイントと出撃ポイント
・戦略ポイント
チームに与えられるポイント
戦闘における優劣を決める数字、増減する
・出撃ポイント
各プレイヤーに与えられるポイント
再出撃回数を決める数字、増加する事はない
.戦闘目的と戦略ポイント
敵軍の戦略ポイントを減らし、自軍の戦略ポイントを増加・維持するために戦う。
・自軍ポイントの増加要因
中立拠点占拠(+50ポイント)
敵軍拠点占拠(+50ポイント)
オブジェクト破壊
マップ毎の特殊条件達成
・自軍ポイントの減少要因
拠点を占拠される(-50ポイント) → 自軍拠点及び潜在的保有拠点の被占拠
自軍VTの被撃破(-被撃破機の出撃コスト)
自軍VTの出撃(-出撃機の出撃コスト)
マップ毎の特殊条件を敵に達成される
ⅲ.再出撃と出撃ポイント
鉄騎大戦では戦闘中に機体を失っても再出撃ができる。
ただし、再出撃には以下の制約がある。
・機種変更不可
戦闘開始時に選択した機種しか使えない。
・武装変更不可
戦闘開始時に選択した武装しか使えない。
・自軍の再出撃場所が存在していること
自軍が拠点及び再出撃場所を確保していること。
・自軍の戦略ポイントが当該機種の出撃コストより多いこと
出撃時に戦略ポイントから当該機の出撃コストが引かれるため、十分な戦略コストが必要。
(戦略ポイント-当該機の出撃コスト>0)
・プレイヤー個人の出撃ポイントが当該機種の出撃コストより多いこと
出撃時に各プレイヤーが持つ出撃ポイントから当該機の出撃コストが引かれるため、
十分な出撃ポイントが必要。
(出撃ポイント-当該機の出撃コスト>0)
戦略ポイントに余裕があっても、個人の出撃ポイントが足りなければ再出撃できない。
ちなみに、出撃ポイント不足で再出撃できなくなると、戦闘から追い出される事になる。
(本条件がある事で強力な高コスト機の再出撃が抑制されている)
・プレイヤーが当該機種を保有していること(←キャンペーンモードのみの条件)
・プレイヤーが生存していること
脱出失敗などでプレイヤーが戦死した場合、即、戦闘から追い出されるので再出撃できない。
ⅳ.拠点
マップ各地に存在する小さな基地。
この基地を自軍が所有していると、再出撃場所として利用できる。
マップ上で緑色に表示されるているのが自軍拠点、赤色に表示されるているのが敵軍拠点、
灰色は中立拠点。
・中立化
どちらかの勢力が保有する拠点に他勢力のVTが近づくと中立拠点となる。
ちなみに、中立化だけではポイントの移動は行われない。
(中立化された自軍拠点は中立拠点となるが、潜在的に自軍が確保していると扱われている。
再出撃場所としては使えないが、そのポイントは自軍が保有したままとなっている。)
・拠点占拠
自機が自軍拠点以外の拠点に近づくと「OCCUPYING」という表示が表れる。
この状態を30秒維持できれば当該拠点を占拠できる。
占拠した拠点は自軍拠点となり、戦力ポイントを確保できる。
さらに自軍の再出撃場所として利用できるようになる。
拠点の意義は大きく、多くの戦闘において重要なファクターとなる。
再出撃は被撃破時とは別に出撃コスト分の戦略ポイントを消費する事になるため、
安易に再出撃するとチームの敗北につながる場合がある。戦況を読み慎重に判断する必要がある。
<例>出撃コスト20の機体の場合
最初の出撃で戦略ポイント-20、出撃ポイント-20
→ 戦闘で撃破されると戦略ポイント-20
→ 再出撃で戦略ポイント-20、出撃ポイント-20
1回、撃破されて再出撃するだけで出撃コストの2倍の被害が戦略ポイントに出ている。
なお、VTは出撃してから起動するまでにハッチ閉鎖等の起動操作が必要であり、
これには熟練者であっても30秒程度かかる事になる。この起動操作の間は完全に
無防備となってしまうため、再出撃する際に、出撃場所の安全に気を配らないと
起動前被撃破の屈辱を味わうことになる。
ⅴ.補給
前作と違ってワゴンマスター(補給ヘリ)を呼べない。
代わりに、マップ各地にある、補給所と呼ばれる鉄骨の建造物(構造体)に
入ることで弾薬・燃料・チャフが自動的に補給できる。燃料の補給速度は遅めで、
完全補給には相応の時間がかかる。
弾薬の補給速度は比較的速く、通過するだけでも大概の武装は完全補給できる。
ただし、耐久力は回復しない。(そもそも大戦では耐久力の回復という概念はない。)
ちなみに、補給中には攻撃ができない上、チャフも散布できない。
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関連項目
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