資格とは、
- 何かをするための要件、条件。ある行為や職につくため必要なこと
- なんらかの一定の能力(スキル)を持つことを示すもの。免許も含む。「彼は行政書士の資格を持っている」
- (法的、公式にそんな存在があるわけではないが)比喩表現。「彼女には生きる資格がない」
一部の資格は単純に「免許」と呼ばれる場合も多い。
概要(1)
条件としての資格。受験や資格試験、就職活動などに多い。
比喩的な3とは異なり、年齢や資格の有無といった身分証・情報の提示が必要である。
「受験資格」のように使う場合、「受験資格 大卒以上」とあれば
高卒や短大卒者は受験できないことになる。
加入条件、購入条件などに使われることもある。
「年齢による資格」は、結婚、お酒・タバコ・エロ本の購入などが良い例である。
概要(2)
一行で言うなら「私は、××に対して一定の知識技術を持っています」である。
就職活動・転職の際や、能力を示すものとして使われることが多い。国家資格(法律に基づいた資格)やベンダー資格のような民間企業/民間団体が認定・発行している資格などがあり、検定試験(テスト)を受けたり、講習を受けるなど取り方は資格による。
頑張れば小学生でも取れるものや、1日で取れるものもある。
※短期間で取れる資格=全部ダメという意味ではない。
一定条件下において無資格者でも取扱可能な例外もある。(自動車へのガソリンの給油など)
もしも素人が無資格で危険な物質や破壊力のある機械が使い放題・購入し放題では問題があり、誤った使用法で自身や家族・周囲を巻き込む大火災や爆発・破裂やそれに伴う致命的な大事故、重篤な健康被害、不法投棄、テロや無差別殺傷事件といった犯罪などに転用されてしまうリスクもある。
職業につくための資格 の例としては、例えば弁護士、司法書士、公認会計士、介護福祉士など。
何かをするための資格 (免許)の例としては、自動車の運転免許、猟銃や罠を使用した狩猟免許、不動産の宅建士など。
…無ければ無免許運転や銃刀法、宅建業法に触れる犯罪になる。[1]一部な年齢・病歴・前科によって取得・更新が制限される場合もある。
能力(スキル・知識)を示すための資格 の例としては、TOEIC、歴史能力検定、漢検、英検、日商簿記、全経簿記など。
…無くてもそれ自体(英会話や漢字の使用)をすることは可能である。
ただし「漢字の読み書きができます」だけでは基準が分からない。
例えば、任意後見コンサルタントは民間資格であり、弁護士資格は国家資格である。他に、ふぐ調理師のように地方自治体の条例に基づく資格もある。
難関資格もあれば簡単な資格もある。2chでは学歴のように扱われたり、どちらが難しいか論争をやったり、特定の資格を叩いたりすることもある。
「国家総合職試験と司法試験どっちが難しい?」「行政書士は簡単だし取っても食えない」
一部の企業・資格によっては、持っているだけで資格手当が貰え、月収が増える場合もある。
知識・適性・出題
…など、テストに合格しなければ資格は貰えない場合も多い。
8~9割以上正解する必要がある場合がほとんど。
- 筆記試験だけでなく、計算問題・実技など資格によって様々な問題が出題される。
- ○×2択式なら50%の確率で正解だが、5択や複数選択、直接記述も必要など一筋縄ではいかない。
- 出題範囲が広く浅く手広く覚えなくてはいけない場合もある。
- 多くは民間資格だが、講習受講で試験なしで取れる場合もある。寝るなよ。
身体検査等が行われる場合もある。
級位・レベル
免許・資格の級位によって適用範囲は異なる。
資格を所有していると、上位互換の資格時に一部試験が免除される特典も多い。
ゴールド免許のように、無事故無違反で特典が得られる場合もある。
もちろん級位や適用範囲に即していなければ意味が無かったり、重大な違反、戦力外になる。
- 例
航空機の免許など、誤操作や機体による特性の違い等による事故を防ぐために
免許証に記載されている型式しか操縦してはいけないものもある。
(他の機体に乗る場合は機種転換訓練などが必要)
有効期限・取り消し
資格によっては有効期限がある場合も多い。
満点で取得してもお金を支払って更新・講習を受けなければ失効してゼロから取り直しなど、やたらに多過ぎるのも問題かもしれない。更新が必要なく一生涯有効な資格もあるが、写真等は更新が必要な場合もある。
その他、法律違反などで資格停止、取り消される場合もある。
運転免許証など自主的に返納する場合もあるものの
致命的な身体の衰えにかかわらず手放さない高齢者ドライバーなども問題となっている。
現状
残念ながら取ったらそれだけで食える資格なんてものは、現在は医師免許くらいである。
何か取りたい資格があるのであれば、その資格自体に注目してみよう。
Google先生に聞いてみるのも良い。「何か有利そう」で飛びつくのは危険である。
- 広く認められ、資格としての効力はあるか?
- 資格を活かせる需要(仕事・就職先)はあるか?
- 難易度が低すぎ、簡単に取れすぎるものではないか?
- もちろん短期間で取れる資格=全部ダメという訳ではない。
- 難しそうな名前の資格=すごく難しそう=持っていると有利…ではない。
自分の現在の能力・知識で取得可能か?
- 専門分野の基礎知識が最低限必要な資格など。
資格=すべて就職活動の役に立つ…とは限らないので注意。
この点は前項目・次項をお読みいただきたい。
有効な資格=活用できるとは限らない
有効な資格…ではあるが、あまり活用できないもの。
多くの資格は取っても若さだったり経験だったりを求められ、取っても食えないケースも増えてきた。
資格自体が有効でも供給過多となってしまい、十分な仕事や報酬が得られないケースもある。
- 難関資格とされてきた資格(弁護士とか歯科医師等)でも、稼げないケースも見られる。
- 資格者自体が多すぎる。持っている事自体に高い価値を見出せないもの。(高い級位を除く)
- 同業者が増え過ぎた。需要は十分にあるが、規制緩和による大量の新規参入など。
- 業種自体に魅力がなく、有資格者すら入りたがらない。
- 一定の条件以外ではほぼ役に立たない。
- 行政書士は、資格自体が有効であっても独立開業以外には役に立たない
- 【行政書士は時間の無駄?】やめとけと言われる3つの理由
- 取得までの期間が長い割に資格者が多すぎ、無資格者でも扱える代替策が出現している。
それより地位も上で試験科目も被る県庁職員や国税など公務員試験に切り替えた方が賢明かもしれない。
…結局、実際には食っていける資格はごく少数である。
※もちろん「資格を取るな」「資格なんて取っても無駄」というつもりはない。
※適材適所で活用できる環境もどこかにあるかもしれないため、探してみる価値はある。
役に立たないもの
前者よりもさらにひどい、資格にすらならないもの。
資格どころか雑学の寄せ集め程度になっている場合もある。
- 社会的に有効な資格として認められていない。
- 別にそれが無くても仕事・活動ができる、代替策がある、DIYできる。
- その資格内容を活かす場面がない。
- 役に立たないのに、堂々と取得可能な資格一覧に掲載されている場合もある。
最近では、学生や転職者の「資格さえあれば」「就職・転職に有利にしたい」といった感情に付け込み
使えない資格を効力があると勧誘して取らせる[4]、予備校が既に需要のない資格[5]をさも価値があるかのように言って講座をとらせるような、いわゆる「士商法」、悪質な金儲けといった形で運営されているものもある。
資格を取る際にはあらかじめ需要・評判等を検索しておく事を強くお勧めしたい。
単純に資格マニアであったり、雑学を集めるのが好き…という方は問題ないが。
非常に高難易度の資格試験を100点満点で突破しても…その資格・スキルを活かす需要(仕事)や、資格自体に効力がなければ何にもならない。あっても需要が小さく既に埋まっている場合もある。
また既存の資格が将来的に衰退や自動化によって、役に立たなくなる可能性もゼロではない。
資格がある=安心ではないが…
医者か弁護士になるわけでもなければ、資格だけを頼りにするのはリスクが大きいため「資格があれば安心」という時代ではない。…とはいえ、資格取得がそこへ就職する前提条件ならばそうは言っていられない。弁護士や一級建築士になりたい人などは、ぜひ頑張ってほしい。
…もちろん、趣味で取る分には見識が広がったり、雑学が増えて楽しいかもしれない。
(受験料を支払って資格取得しなくても、書店で参考書を眺めているだけでも可能である)
たとえ原付免許であっても、業務や日常で原付しか乗らないのであれば十分である。[6]
負担してもらえることも
一部の資格/職場では、業務に必要な資格に対して
就職後に会社が受講料を出し、時間を割いて取らせてくれるものもある。
その他
資格の有効性は別として、初見において難しそうに見える資格も多く一朝一夕とはいかない。
参考書によっても異なる
また資格参考書によって分かりやすさは異なるため、複数冊を見比べるのも良い。
全編カラーのものや漫画やイラストを用いた分かりやすい例が多く使われている参考書もある。
中には取らせる気があるのか図表も少なくやる気のない参考書もなくはない。
要点などをガンガン書き込んでいくのも良いだろう。
「問題集」などは知識ゼロから…ではなく過去問メインとなっている場合も多いため注意。
暗記したい!
専門用語など覚えることが多い資格も多く、物覚えが悪い人には地獄である。
記憶 の百科記事において、暗記方法が記載されている。
覚えることがメインな資格においては役に立つかもしれない。
もちろん運転免許など、現場での臨機応変な判断が必要なものもあるが。
有効な資格があっても安心できない
いくら有効な資格をたくさん取得しても
「資格者ならできて当然だろ、威張んな、資格手当とかねえから」と
資格者・技術者を軽視するひどい企業においては安価で便利な捨て駒として過労死・自殺まで使い潰される。あいつらは罪悪感なんて0.01ミリも持ってないので、有効な資格を持っているなら悪徳企業と老害経営者の延命措置なんてさせるだけ大損なのでさっさと転職するのも手。
違和感や理不尽を感じたら黙って相手に従わず、調べるのが面倒とか言わずに検索してみよう。
認定団体が消滅...なんてことも
不人気で需要がなかったり、民間資格の場合似たような資格がいくつかあって、その競合に負けた結果資格を認定している団体が消滅、解散なんてことも起き得る。敷金鑑定士、終活診断士、終活士、防犯装備士などは認定団体が消滅してしまったようで、ホームページが残っているだけとか、連絡が取れないなんて状態になっている団体がある。
国家資格も廃止になる場合はあるのだが、その場合は新たな資格に作り直されたり別の資格と合併したりして、有資格者はその新資格に移行するだとか、試験は行われなくなったけれども、その資格を持っている人の資格は有効であり続け資格の効果を享受し続けることができるなどの救済措置がほとんどの場合はある。
しかし、民間資格を認定している団体が消滅破綻してしまうと、その資格試験に合格したという事実は残り続けるにせよ、大抵の資格は1~5年更新であることが多いから(仮に更新がない資格だったとしても、結局は認定団体がなくなってしまえば)、更新が出来なくなってしまいその資格は死んでいくことになってしまう。
知識は増える
稀に資格マニアなどもいる。資格がたくさんあれば、おのずと知識などは確実に増え、日常で全く使わない無駄知識や、誰得な雑学も多いかもしれない。実際に資格書を読むと雑学がよく落ちてる。
身近に漫画家や脚本家、お笑い芸人などがいれば助言すると面白いかもしれないし、ニコニコ大百科に加筆してもいいかもしれない。
卒業資格
忘れられがちだが、資格試験を受けなくても取れる資格がある。
高校卒業などは広義の資格である。
しかも意外と強い。就職活動などの条件となっている場合もあるので侮るなかれ。
「義務教育じゃねえのに勉強だるいからやめたろ」「アイドル/ミュージシャンになるわ」
…とか言って、学校を辞めて本当に大丈夫?同じことを考える人はいつの時代もいる。
トラップも多いので要注意。
関連AA
/ ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(●) | (__人__) | ` ⌒´ノ 資格はお持ちですか? | } ヽ } ヽ、.,__ __ノ _, 、 -― ''"::l:::::::\ー-..,ノ,、.゙,i 、 /;;;;;;::゙:':、::::::::::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::/:::::::\゙'' ゙||i l\>::::゙'ー、 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::\::::::::::\ .||||i|::::ヽ::::::|:::! /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::\:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::\:::::゙、|||:::/::::::::::|::: ____ / \ / ─ ─\ / ,(●) (●)、\ | (__人__) | 死角?特にありません、無敵です \ ` ⌒´ / ,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、. : | '; \_____ ノ.| ヽ i | \/゙(__)\,| i | > ヽ. ハ | ||
関連項目
脚注
- *運転は他人や他車両の通行の一切ない私有地、銃の所持・使用は法執行機関の所持使用・海外の現行法、緊急避難を除く。
- *車に詳しくなく、AT車しか乗ったことのない人がMT車を運転できるか?といえば疑問符であるが。
- *ただし、英語を使わざるを得ない状況で1年も過ごせば日常会話+α程度は割と覚えるという意見も多く、分からないまま行ってみるのも手かもしれない。(ただし資金や学習精度の保証はできかねる)
- *〇〇法人〇〇協会といった団体が、就職に強いと宣伝・勧誘し、実際にはほとんど効力のない『〇〇士』『〇〇師』という資格を餌に受講者を集めるなど。
- *司法書士・行政書士・税理士など
- *高速道路には乗れないし屋根がないため雨が降ればずぶ濡れだが、近場しか行かないなら割となんとかなるし、時間が許せばそれなりに遠くまで行ける。原付で日本一周する人もいる。顔写真がついているので身分証明書としても使える。
子記事
- IT資格
- 衛生管理者
- 会計士
- 危険物取扱者
- キャリアコンサルタント
- 技術士
- 行政書士
- 建築士
- 検定試験
- 公的資格
- 司法書士
- 社会福祉士
- 社会保険労務士
- 自動車整備士
- 税理士
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- 宅建
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