副都心線とは、和光市駅~渋谷駅を結ぶ東京メトロの路線である。
全線においてSuica・PASMOなど全国相互利用対応の交通系ICカードが利用できる。
概要
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和光市駅〜渋谷駅とは言ったが、厳密には和光市駅~小竹向原駅の区間は東京メトロ有楽町線の線路を使っていることになっているため、本来の「副都心線」の区間は小竹向原駅〜渋谷駅である。なお、右表の総延長・駅数は和光市駅〜小竹向原駅を含んでいる。
和光市駅では東武東上線(森林公園駅方面・快速急行(土休日のみ)、急行、普通)、小竹向原駅では西武有楽町線(池袋線経由飯能駅方面、狭山線経由西武球場前駅方面・快速急行、快速、準急、各停)へ相互直通運転している。
しかし、その複雑さが開業初日からのダイヤの乱れを引き起こしている原因のひとつだといわれている。ダイヤ乱れ発生時は、2012年までは、池袋駅~渋谷駅間の折り返し運転となっており、池袋以西に行くには有楽町線に改札外乗り換えしなければならなかった。しかし、小竹向原駅の渡り線が新設されたことにより、2013年1月21日のダイヤ乱れ発生時では、千川駅~渋谷駅間での折り返し運転となった。
一方で渋谷駅側では2013年3月16日より東急東横線(横浜高速鉄道みなとみらい線経由元町・中華街駅方面・特急、通勤特急、急行、各停)への相互直通運転が開始。余った東横線のホーム跡地には渋谷ストリームという高層ビルが建てられ、2018年にオープンした。
なお、副都心線は山手線・埼京線の混雑緩和と言う目的があったのだが、メトロのほうがJRより運賃が高いこと、渋谷駅のホーム位置が深く乗り換えに時間がかかることから、思ったよりは緩和せず、この目的を果たしたのは東急東横線と直通を開始してからである。
2013年4~6月の調査では、乗降客数は池袋駅(9%増)・新宿三丁目駅(32%増)・渋谷駅(20%増)の3駅全ての乗降客数が増加している。
2016年3月26日より、東武東上線内急行・西武線内快速急行、副都心線内急行、東急東横線・みなとみらい線内特急となる電車には「Fライナー」の愛称が追加されている。
2017年3月25日より、土休日に東急東横線・みなとみらい線および西武秩父線方面に直通する有料座席指定列車「S-TRAIN」が運行開始。
2022年3月18日より、相鉄線からの直通列車も運行されるようになった。また、Fライナーの東武線内での種別が快速急行に変更された。
発車サイン音
副都心線は、ワンマン運転を行っているため、発車サイン音を導入している。(東武管理の和光市駅を除く。)
A線(渋谷方面) | 駅名 | B線(和光市方面) |
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未来電車 | 車上メロディ | Rapid |
東武汎用メロディ | 和光市 | ブザー |
電車ライト | 地下鉄成増 | はらり |
レッツトレイン | 地下鉄赤塚 | 始まるよ |
輪になって | 平和台 | こおろぎ |
もう来ます | 氷川台 | ワクワク電車 |
オーバーフロー(1番線) 駅ストレッチ(2番線) |
小竹向原 | キャロット(3番線) 無休(4番線) |
オン・ザ・コーナー | 千川 | Good day |
City Runner | 要町 | イーストパラダイス |
TOKYO CITY | 池袋 | Morning station |
シーサイド | 雑司が谷 | ティータイム |
クリストフ | 西早稲田 | シルバーレール |
きらめくホーム(1番線) 花咲く街角(2番線) |
東新宿 | 風を感じて(3番線) 春の翼(4番線) |
不思議のワルツ | 新宿三丁目 | 夢見るハート |
ぐるぐる | 北参道 | プラット散歩2 |
てんとう虫のステップ | 明治神宮前〈原宿〉 | ゆっくり行こう |
Departing from New Shibuya Terminal |
渋谷 | おとぎのワルツ(5番線) 愛ステーション(6番線) |
歴史
都市交通審議会における「東京13号線」として計画された路線で、8号線(=有楽町線)から分離された区間を含めて「志木から和光市、成増、向原(=小竹向原)、池袋、東池袋、目白東(=雑司が谷)、諏訪町(=西早稲田)、西大久保(=東新宿)を経由して新宿(=新宿三丁目)へ至る路線」とされた。後に終点を渋谷に変更して現在の副都心線の形となる。この段階では東武は13号線(=副都心線)、西武は8号線(=有楽町線)に直通するはずであった。
しかし、池袋~渋谷間の鉄道事業免許を申請したところ、山手線に近すぎるなどの理由からか交付は先延ばしとなった。このため、仕方なく和光市~向原間も有楽町線として建設することになったのである。向原~池袋間は有楽町線と同時に建設するべきだと判断され、構造物のみ完成となる。後にこの区間は、有楽町線の混雑緩和のために「有楽町線新線」の小竹向原駅~新線池袋駅間として1994年に開通することになる(千川駅・要町駅は未開業)。
一方、先延ばしにされていた池袋~渋谷間の鉄道事業免許は、不況の景気回復対策として1998年になってようやく交付された。当時、池袋・新宿・渋谷の3大副都心へのアクセス向上、JR山手線・埼京線の混雑緩和が期待されていた。この時は渋谷駅からの直通計画は存在しておらず、構想では品川・羽田空港方面に延伸するとされていた。ところが、新宿方面に直通できることに目をつけた東急が13号線との直通を要望。蒲蒲線計画を採用すれば羽田空港方面に直通させることも可能と言うこともあって、渋谷から先は東急東横線に直通することになった[1]。
しかし、東武・西武・メトロは10両、東急は8両であり、両数が一致しないため、メトロは従来の10両とは別に、8両を新たに用意することになった(東急は10両を新たに用意)。
2008年6月14日、池袋駅~渋谷駅間開通。しかし、東武・西武が双方とも有楽町線・副都心線に直通すること、小竹向原駅の配線の問題により初日からダイヤ乱れのトラブルを起こすことになる。開通してから数日経つと、ATOのミスで各駅停車が東新宿駅の通過線に入ってしまう有様であった。
その後、この問題を解消するために、小竹向原駅に連絡線を追加する工事が行われ、2016年に完成した。
2013年3月16日、東急東横線を経由し、横浜高速鉄道みなとみらい線と相互直通運転を開始した。2023年には東急新横浜線を経由し相鉄線方面にも直通を開始した。
路線図
【凡例】 ●:停車駅 |:通過駅 ◆:運転停車駅(乗務員交代のみで乗降不可)
■:乗り換え路線 ○:駅周辺施設
※各駅停車は全駅に停まる為、省略しております。
駅番号 | S | T R A I N |
急行 | 通勤急行 | 駅名 | ■乗り換え路線 ○駅周辺施設 (備考欄) |
---|---|---|---|---|---|
F-01 | ● | ● | 和光市駅 わこうし |
■東武 東上線(森林公園駅まで直通運転) ■東京メトロ 有楽町線 |
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F-02 | | | ● | 地下鉄成増駅 ちかてつなります |
■東京メトロ 有楽町線 ■東武 東上線(成増駅) | |
F-03 | | | ● | 地下鉄赤塚駅 ちかてつあかつか |
■東京メトロ 有楽町線 ■東武 東上線(下赤塚駅) |
|
F-04 | | | ● | 平和台駅 へいわだい |
■東京メトロ 有楽町線 | |
F-05 | | | ● | 氷川台駅 ひかわだい |
■東京メトロ 有楽町線 | |
F-06 | ◆ | ● | ● | 小竹向原駅 こたけむかいはら |
■西武 西武有楽町線(池袋線飯能駅、狭山線西武球場前駅まで直通運転) (S-TRAINは西武秩父線西武秩父駅まで直通運転) ■東京メトロ 有楽町線 |
F-07 | | | | | | | 千川駅 せんかわ |
■東京メトロ 有楽町線 |
F-08 | | | | | | | 要町駅 かなめちょう |
■東京メトロ 有楽町線 |
F-09 | ● | ● | ● | 池袋駅 いけぶくろ |
■JR東日本 山手線 埼京線 湘南新宿ライン ■東京メトロ 有楽町線 丸ノ内線 ■東武 東上線 ■西武 池袋線 |
F-10 | | | | | | | 雑司が谷駅 ぞうしがや |
■東京都交通局 都電荒川線(鬼子母神前駅) |
F-11 | | | | | | | 西早稲田駅 にしわせだ |
○早稲田大学(西早稲田キャンパス(旧大久保キャンパス)) |
F-12 | | | | | | | 東新宿駅 ひがししんじゅく |
■東京都交通局 都営地下鉄大江戸線 |
F-13 | ● | ● | ● | 新宿三丁目駅 しんじゅくさんちょうめ |
■東京メトロ 丸ノ内線 ■東京都交通局 都営地下鉄新宿線 |
F-14 | | | | | | | 北参道駅 きたさんどう |
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F-15 | | | ● | ● | 明治神宮前〈原宿〉駅 めいじじんぐうまえ 〈はらじゅく〉 |
■JR東日本 山手線(原宿駅) ■東京メトロ 千代田線 |
F-16 | ● | ● | ● | 渋谷駅 しぶや |
■東急 東横線(みなとみらい線元町・中華街駅、相鉄線海老名駅、湘南台駅まで直通運転) ■JR東日本 山手線 埼京線 湘南新宿ライン ■東京メトロ 半蔵門線 銀座線 ■東急 田園都市線 ■京王 井の頭線 |
車両
東京メトロ
東武
西武線内には入線しない。
西武
東急
横浜高速鉄道
相鉄
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関連項目
脚注
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