戦艦レ級とは、DMM.com配信のブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』に登場する深海棲艦である。
概要
本体部分は胸をはだけたレインコート状のものを着込み、背中にはリュックサックを背負った少女の姿を持つが、腰の後ろから太い尻尾のようなものが生え、その先端は同族の駆逐艦を思わせる機械獣の頭部の如き形状をなす。その一方で、顔はこれまでの人型深海棲艦と違ってこちらに向かって笑いながら挨拶しているかのようにも見えるなど、どこかフランクそうな印象を与えている。
初登場は2014年3月14日に実装された南方海域Extra operation「サーモン海域北方・第二次サーモン海戦」(通称5-5)。
艦種は「戦艦」であるが、艦載機による爆撃や制空も可能な上、さらに本体には魚雷まで装備しており、強烈な雷撃をお見舞いする事もできる。その行動内容は戦艦というよりはむしろ水上機母艦に非常に近い。ただし、その威力は桁違いで、魚雷を撃てる航空戦艦というのが今の所一番しっくり来る表現であろう。
空母ヲ級よりもはるかに子供らしい外見に似合わず、その基本性能たるや深海棲艦としては鬼級と姫級を除く一般艦種の中では他の追随を許さない圧倒的なものを有しており、HP180、装甲値110、火力に至っては90と通常型の時点で戦艦タ級flagshipを上回っている。それでいて開幕爆撃・昼戦砲撃・雷撃戦・夜戦から対艦・対空・対潜戦闘いずれの局面においても高い能力を発揮する事が可能という「もう(深海棲艦は)コイツ一人でいいんじゃないか」「お前のような戦艦がいるか」「ぼくのかんがえたさいきょうのせんかん」「一人連合艦隊」と言いたくなるような存在となっている。
そしてこれがelite級になると当然パワーアップし、HP270、装甲130、火力130、それ以外のスペックもほとんど100近いかそれ以上となる。更に魚雷が甲標的に換装されており、開幕時の雷撃でこちらに先制攻撃を浴びせてくるという鬼や姫などのボスクラスの艦を超える脅威と化してしまっている。開幕雷撃まで追加され、全てのフェイズで攻撃チャンスを持つレ級はちとちよを極悪に強化した存在であると言える。これでflagship級や改flagship級が実装された場合、鎮守府の資源と提督の毛根は一体どうなってしまうのであろうか。
乗せている艦載機も艦載機で、対空+8・爆装+10・対潜+7というこちらの最高レベルの艦載機を魔合体させたような鬼畜性能を有している。しかもそれをノーマルなら140機、eliteなら180機も積んでいる。
この搭載数からくるレ級の制空力は、加賀さんの最大スロット+2番目のスロットに両方烈風を詰め込んだのとだいたい同じくらいの制空力を誇る。もちろん制空力互角では制空権争いの意味がない(喪失するよりマシだが)ので、相手より優位に立つ事を目指すのだが、航空優勢で1.5倍、制空権確保だと3倍の制空力が必要となるため、単純にレ級1隻相手に制空権を取るために正規空母2~3人がかりになる必要があるのだ[1]。・・・相手戦艦だよな?
もちろんこれらは艦載機を持つ艦がレ級以外に含まれない艦隊だった場合の話で、他の空母が一緒に出てきたらもっと厳しくなるのは言うまでも無い。
ちなみにこの艦載機、2014春イベントの前までは水上機分類だったのだが、春イベントと同時に普通の艦爆(爆戦)に変更された。何が違うのかと言うともし水上機のままだったら弾着観測射撃のトリガーになるため、自分で制空権をもぎ取っておいて自分で昼カットインを出してくると言う笑えない事になっていたのだ。流石にそれはあんまりだと思われたのか、艦爆になった事でレ級は偵察機非搭載となり、弾着観測射撃は今の所行わない。
このレ級の登場は、同時期に実施された艦娘とのゴールイン制度や同盟国からの援軍に湧いていた提督達にあのアイアンボトムサウンドの重巡リ級flagship&飛行場姫に匹敵する恐怖を植えつけたと言っても過言ではなく、他の深海棲艦にはないその笑顔はもはやこちらに対する嫌味か嘲笑としか思えないものとなっている。
また、このレ級が出てくる海域には従来比HP6割増しの空母ヲ級改flagshipや雷装3ケタの雷巡チ級flagship、夜戦・対潜攻撃可能になった軽母ヌ級flagshipなどが新規投入され、レ級を含むこれらの艦を擁する艦隊を実装前日の公式ツイートでは「羅針盤以外では、現全通常海域の中で最凶の敵艦隊群」と称している[2]。
そのザコ敵としてはいささか強すぎる存在であるがゆえ、登場当初は各シーズンイベントにおける道中での出現が大いに危惧されていたが、現在までそういったイベントステージでのレ級(のeliteやflagship)の出現は一切無く、運営からも既に出禁扱いされているのではないかと疑われている。しかし、それでも次回のイベント開催の告知がある度に「次のイベントにこそレ級が出てくるのでは?」と提督の間では期待と不安の声が絶える事はなかった。
が、
同イベントの最終面であるE-3海域のBマスにて戦艦レ級がイベントマスに初参戦していたのである。
今までレ級のイベント不参加が続いていた事もあり、ここに来ての唐突なレ級の出現には多くのユーザーを驚かせた。
しかも難易度“甲”だとレ級はeliteレベルになり、上記の危惧が現実となる可能性も出てくる。
・・・・・・なのだが、このBマスは潜水艦隊で“彩雲”を輸送するという任務においてはわざわざ通る必要がなく、そもそも潜水艦隊編成だとこのマスに羅針盤が向かない仕様な事から純粋な攻略においてこのレ級が突破の壁になるような事態はほとんどなかったのが実情で、その上配置場所がそのマスだけだったため、このイベント中にレ級に遭遇する事のなかった提督、および本イベントにレ級が出ていた事さえ気づかなかった提督も居たかもしれない。
とは言え、ギミック解除に必要なIマスでのS勝利が潜水艦隊では難易度が高く、Iマスに到達できればS勝利が容易な水上艦隊でBマスを突破しようとする人も多く、難易度“甲”でそれを目指していた提督はレ級eliteとの交戦を余儀なくされる事になったが。
2017年秋イベントにおいて、E-3海域の2ゲージ目の輸送作戦のボスとして参戦。出現はランダムではあるが、100%回避不可能なマスにおける参戦はこれが初めてである。
が、そのレ級のいた場所は連合艦隊の第1部隊。つまり、レ級の大きな脅威の1つである先制雷撃がボスの駆逐古姫共々封印されてしまっており、脅威に感じなかった提督も少なくない。ただし、その制空値と雑魚級らしからぬステータスは健在でありかつこちら側が輸送連合で挑む為、ナメてかかるとボコボコにされた。
なおステータス的にレ級の下位互換となってしまった装甲空母姫がレ級の出禁扱いが解除された煽りを受けたのか、レ級初参戦以降のイベント海域から姿を消してしまった。彼女は第二期だと通常海域ですら4-4のボス旗艦としてしか登場しなくなる(しかもヌ級がランダムでボスになることもあり、この場合はボスマスでさえ登場すらしない)など、非常に肩身が狭くなっている。
2期におけるレ級
ブラウザ版の艦これが2018年8月にHTML5に移行するにあたり、実装が古いものを中心に通常海域の多くが一新された。そして、何気に実装の古い5-5もその例にもれず、海域のリニューアルが行われた。それを聞いた提督諸兄からは、ついにレ級が黄色くなるのでは?というような不安の声が上がった。
リニューアルされた5-5におけるレ級に関する変更を挙げるならば、①道中のレ級戦闘は1回であり、eliteの方が多いが無印が出る可能性もある。②レ級を回避できるルートが存在する。という2つがメリットである。ここだけ見るならいくらかマシになったように見えるが、2期における5-5およびレ級の恐怖はボスマスにこそある。5-5ボス編成はゲージ破壊前2つ・ゲージ破壊後の大きく3つに分けられており、そのうちのゲージ破壊前のひとつが
アヒャ <(゜∀。)
アヒャ <(゜∀。)
まさかのレ級elite 2 隻 との戦いとなる。
もう片方の破壊前編成であればレ級はいないが、こちらの編成を引いた場合は容赦ない攻撃の猛襲がこちらを襲うこととなる。重い編成でこの強編成も力押しで突破する、弱編成を引くまで挑み続けるなど、提督によって采配は別れるだろう。また、クリア後編成にも1隻レ級eliteが登場するが、随伴の姫がいないのとレ級は増えないことなどから、2期に入り増えた5-5任務、特にS勝利任務に関しては一度ゲージを破壊してからの方がいくらか楽になるだろう。ただしゲージ破壊後でもレ級が旗艦の編成だと陣形が複縦陣になるので、決して舐めてかからないこと。
なお2期の5-5については19年冬イベントで南方棲戦姫が強化されたことも難易度を大幅に上げる要因となっている。レ級のいない編成であれば南方棲戦姫は1期同様に旗艦であるヲ級改の随伴なだけなのでダイソンさえされなければ旗艦の撃破はそう難しくないが、レ級編成の場合は旗艦で出てくるため、イベント後に強化された装甲188は登場当時の昼戦キャップを超えていることから、高耐久のレ級elite2隻と同時に相手どるのは問題しかない。イベントならば特効艦による火力面の下駄や難易度変更があるが、5-5はEXステージとはいえ通常海域ゆえにそんなものはないため、ヤバさがお分かりいただけるだろう。5-5でゲージ破壊後の方がS勝利が取りやすいのは、高耐久・高装甲の南方棲戦姫がいなくなることが非常に大きい。
ちなみに第2期の道中で確定出現したのは19春イベントの最終ボスの手前のマスにツ級の随伴艦として出たのが初。しかも陣形は単縦陣か警戒陣という完全な嫌がらせであり、提督の毛根を容赦なく死滅させてくる。しかも乙以上の場合はゲージ破壊段階になるとレ級が分裂する上に単縦陣固定。ただし乙以下ではレ級はノーマルしか出ないので危険度はかなり下がる。甲だと逆にレ級がelite確定な上、旗艦のツ級もflagshipなので危険極まりない。
2019年10月現在までに行われた2期のイベントにおいて、レ級は19年春イベントまで皆勤しており、出禁はある程度緩和されている。ただし、道中確定出現は少なく、他の編成(18初秋イベントでは空母棲姫、19冬イベントでは潜水新棲姫or戦艦棲姫と空母群)との選択となっており、どの選択肢も強力であるが難易度によって、また自分の編成によっても最適なルートは異なるため、編成とルートの見極めが大切になる。場合によっては「レ級の方がよい」場合もあることをお忘れなく。
19年夏は欠席したのだが、小規模イベントにもかかわらず最終海域のE-3がギミック地獄だったため、かなりの提督が苦戦を強いられた。また19年秋はホームグラウンドの南方海域、かつ大規模作戦にもかかわらず声がかからなかったのだが、戦艦水鬼改と潜水新棲姫が大暴れした上、新顔のネ級改がレ級elite以上にやばかったため、難易度的にはレ級欠席にもかかわらずイベントの厄介度自体は大差なかった。20年冬イベントも1海域のみだったのが影響したのか登場しなかった。
20年夏イベントでは後段作戦が南方海域だけに登場も予想されたが、何と前段であるE-4の回避不能の道中に早々と登場。戦艦夏姫の随伴というだけでも厄介だが、一緒に随伴してるヨ級elite(flagshipのこともあり、特に最終段階はflagship固定)のせいでより地獄と化している。特に甲ではレ級がeliteのため無対策だと容赦なくヨ級とともに先制雷撃を放ってくる上、潜水艦対策を怠るとヨ級に攻撃を吸われてレ級や随伴の駆逐艦から一斉に閉幕雷撃まで食らうという事態になりかねないため、本イベントにおける甲の道中マスはここが一番鬼門になる。ただし乙以下だとダイソンが弱体化し、レ級は出現したとしてもノーマルなので潜水艦対策さえすればさほど脅威にはならない。ちなみに最終段階は単縦陣固定だが、それ以外だと梯形陣で出てくることもあるため、この場合は先制雷撃を含めた攻撃が多少マシになる。ただしマシになるとは言ったが、そんなことはお構いなしに中大破させてこないとは言っていない。
それ以後のレ級は……
最近のイベントでは門番役としては同じイロハ級でも上の項目でも上述した比較的新参である重巡ネ級改に戦艦棲姫ともども出番を奪われがちで登場頻度は以前より減少している。さらに敵の艦隊には駆逐ナ級後期型II or 駆逐ナ級IIe(量産型)という回避率が高い上に先制雷撃し、他の性能もイロハ級の重巡eliteをほぼ全て上回るというぶっ壊れのような駆逐艦が随伴することも常態化してしまい、ますます影が薄くなった。
というかそれに追い打ちをかけるように最近のイベントでは仮にレ級が出てきても脅威になることはほとんどない。ゲーム全体のインフレが進んだこともあるが、出てきてもボスへ確定で通るマスが輪形陣固定だとか、連合艦隊に配備されても連合艦隊の主力艦隊側とかの舐めプ要素のせいで最大の脅威になりうる雷撃が全く生かせないためである。更にレ級自身は航空戦艦の火力を持っているのは確かだが、実はル級やタ級とは異なり電探を装備していないために砲撃戦の命中率はあまり高くないのも追い打ちとなっており、それが輪形陣であればなおのことである。とはいえ輪形陣でも雷撃などで事故るときは事故るし、航空戦という面では相変わらず正規空母並の高い制空値と攻撃力を持っている(そのせいか戦艦ではなく冗談で空母レ級扱いされていたりする)のはそのままなので、出現した場合に空気とまでは言えないので注意が必要なのは相変わらずである。仮にflagshipが実装されたらその辺が全部克服されて出てくるんでしょ?とか冗談でも言ってはいけない。
アーケード版
艦これアーケードにおいて5-5実装と同時に登場。ブラウザ版同様、さまざまな攻撃を駆使してくる。そのバーサーカーのようなモーションは一見の価値あり。
余談
ちなみにPixivでは、空母ヲ級を除いて投稿数は100あれば良い方と言う深海棲艦の中で、実装から1日で投稿数3桁突破と言う異常な記録を叩き出した。ついでにニコニコ静画においてもこのレ級のイラストの投稿数は人型深海棲艦の中では空母ヲ級と北方棲姫に次ぐほど多かったりする。
さらに言うと、いざニコニコ大百科にこの項目が作られるなりここの掲示板には初日から他の女性型深海棲艦の掲示板を凌ぐ勢いでレスが付き、その週の内にレ級の名前が“今週のニコ百HOTワード”にランクイン、記事内のイラスト(当掲示板>>239)も描かれてから約一日で大百科トップページの“今週の扉絵”として選出されたりとこの戦艦レ級の出現が周りに与えたインパクトがいかに大きかったかが伺える。
なお、2015年冬開催予定の“WF2015”にてグッドスマイルカンパニー制作の“戦艦レ級のねんどろいど”が先行発売される事や、さらに今度はマックスファクトリーより“1/8戦艦レ級のフィギュア”が発売される事が決まっている。
これは人型深海棲艦の立体商品化としては既にねんどろいど化され、同じく1/8フィギュアの発売も決定している空母ヲ級に続いて先輩であるル級とタ級を差し置いて2体目の快挙と言える。
(ただし、予定で言えば飛行場姫のフィギュアの方が先に決まっていたので実質的には3体目)
顔文字
アヒャ <(゜∀。)
関連動画
関連商品
これまた深海棲艦の中でも彼女の関連グッズは比較的多い。
(なお、ニコニコ市場ブログパーツによるAmazon商品表示機能は終了している。)
関連静画
関連項目
- 艦隊これくしょん~艦これ~
- 深海棲艦
- 戦艦ル級
- 戦艦タ級
- 超弩級重雷装航空巡洋戦艦 / <(゜∀。)(本項へのリダイレクト)
- こんにちは、死ね!
- オリジナル笑顔
- ブラックサンダー(艦これ)(登場当初、レ級の顔が雷に似ているという噂が流れていた)
- 鋼鉄の咆哮(無双的な意味で)
- 水上機母艦艦娘 ‐ 千歳・千代田・瑞穂・日進・三隈(装備を揃えれば攻撃回数自体はレ級と同じにできるが・・・)
脚注
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