天 天和通りの快男児とは、福本伸行原作の漫画である。ギャンブルをテーマにする福本の作風が確立された作品。通称は「天」。
概要
1989年から2002年にかけて近代麻雀ゴールドで連載された。最初は人情物として始まったが、徐々に麻雀勝負を中心とした物語となり、最終的には麻雀から離れ、死生観をテーマとした対話劇となる。全164話。
2003年にプレイステーション2用ゲームソフト「闘牌! ドラマティック麻雀 天 ~天和通りの快男児~」が作られている。
根強い人気があり、ニコニコ動画でも手描き、とくにアニメーション映像を含むMADが作られている(天はアニメ化されていない)。
物語は大きく三つの部に分かれる。
- 初期(第1話から赤木しげる戦まで)
- 最初は麻雀を題材にした人情ものだが、麻雀そのものに物語の中心が移っていき、室田戦、赤木戦では麻雀を中心とした心理戦が描かれる。
- 東西戦編
- 東と西の代打ちの代表が、その覇権をめぐって麻雀で決着を付ける。東の頭領である天が仲間を探し、トーナメント的に東西が戦っていき、最後に西の頭領原田と一騎打ちするという、少年漫画的ストーリー構成である。
- 通夜編
- 赤木しげるの生前葬から安楽死にいたるまでを描く。ニコニコ動画では特にこの通夜編を扱った動画が多く、よく通夜編の台詞がコメントで書き込まれる。
主な登場人物
- 天貴史(てんたかし)
- 物語の主人公である。全身傷だらけで髪の毛はツンツン。漫画のテーマが変わるたびにその設定や立ち位置が変わってしまっている。初期は天和九蓮というあからさまなイカサマを使う雀士で、雀力に特段優れているという描写は無い。しかしその後室田、赤木しげるを破り、東西戦のころには東の頭となるほど世間に認められた打ち手となる。通夜編ではほぼ脇役である。麻雀の打ち筋はのびのびとしているのが特徴。
- 井川ひろゆき
- この物語のもう一人の主人公。理詰めの麻雀を打つ一方で勝負師に徹しきれないところがある。東西戦では天や赤木のサポートを受け、打ち手として大きく成長する。
- 赤木しげる
- 記事参照。通夜編での主人公。
物語初期において、ひろゆきを裏社会に引き込んだヤクザ。天に「奇跡のように優しい人」と称される。東西戦が始まってからは一切姿が描写されていない。
- 金光修蔵
- 東北の麻雀寺の住職。東北一の打ち手だが、東西戦ではあっという間に破れてしまう。通夜編では赤木しげるの葬式を取り仕切った。
- 鷲尾
- 北海道の打ち手。東西戦、東の一員。
- 浅井銀次
- 「三色銀次」と呼ばれたガンパイの達人。東西戦、東の一員。
- そうだ…! 麻雀に勝ちたければ 言葉を増やせばいいんだ・・・。
- 原田克美
- 東西戦、西の首領。関西暴力団の組長にして当代一の打ち手。
- 僧我三威(そがみつい)
- 赤木が現れるまで十数年裏の麻雀界最強と呼ばれた男。麻雀の闇を知る男。赤木しげるを敵視している。
- おどれ……死んでいいわっ…!
- 尾神
- 東西戦で西側が天を討ち取る為に用意した、異端の打ち筋を見せる雀士。
関連動画
関連項目
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