卵とは、以下のことを表す。
- 卵(たまご) - 親の体外に出される動物のメスの受精卵→たまご
- 卵(たまご) - 鳥類の卵のうち食用にするもののこと。→たまご
- 卵(たまご) - とくにニワトリの卵(鶏卵、玉子)のこと。
- 卵(らん) - 雌性の配偶子。卵子、卵細胞ともいう
卵の進化の歴史
元々、生物は海から誕生し、海の中で生きてきた。やがて陸地に生活の糧を求めた彼らだったが、元々水棲だった生物の卵は、たとえばカエルの卵のように周囲に水分を必要とするものが多かった。
そのため、せっかく陸地で生活していても、産卵時は水辺に戻り、水の中に卵を産み落として生育させる他なかった。
そこで陸上でも子供を産み落とせるよう編み出した秘策こそが、卵を乾燥した固い殻にすることだった。これならば水分がなく乾燥していても、子供は産まれることができる。卵にも歴史があるのである。
恐竜が繁栄できた理由の一つに、こうした頑丈な卵を産み落とすようになったからだ、という説がある。こうして陸上の覇者となった恐竜は、絶滅の時まで君臨し続けることができたのだ。
漢字として
- 意味
- 〔説文解字・巻十三〕に「凡そ物、乳すること無き者、卵生なり」とある。
- 字形
- 魚卵の象形。
- 音訓
- 音読みは1.の場合、ラン(漢音、呉音)、2.の場合、コン(漢音)。訓読みは、たまご。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校6年で習う教育漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 部首
- 卵は〔説文〕、〔玉篇〕で部首である。〔説文〕はほかに毈が属する。
- 語彙
- 卵育・卵黄・卵子・卵色・卵生・卵巣・卵胎・卵白・卵塔・卵翼
異体字
- 𠨫は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。
- 𤓲は、異体字。〔字彙〕に「音、卵。乳すること無き者、𤓲生なり。釋典に見ゆ」とあり、〔康煕字典〕に「〔字彙〕に音義卵に同じ。まさに卽ち卵字の譌なるべし」とある。
関連項目
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