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ヨメガ(YOMEGA)とは、アメリカ合衆国のヨーヨーメーカーである。
概要
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https://twitter.com/Yomegacorp/status/968560304169857024
1983年創業。
世界初のオートリターン機種「ヨメガ・ブレイン」を世に送り出し、90年代のヨーヨーブームを支えた。
このときからの人気機種「ヨメガ・ファイヤーボール」「ヨメガ・レイダー」「ヨメガ・ブレイン」などは、30年近く経った現在でも変わらず販売が続けられているロングセラー機種である。
ハイエンドラインでは、2000年代-2010年代にルーピング機種が環境を席巻した。この頃のルーピングプレイ部門は、大会上位陣が「レイダー」一色になり、2010年代は他社のヨーヨーが「レイダー」のフォロワーばかりになった。
現在は無改造で使いやすいルーピングヨーヨーが増えたため、2018年ごろから「レイダー」を使用するプレイヤーは激減しているが、それでもなお「レイダー」にこだわり続けるプレイヤーもいる。
一方、人気の高い機種は初期に開発したものばかりであり、新製品が競技プレイヤーの支持を得ていないのが課題となっている。
歴史
1980年代-1990年代は、ハイエンドスポーツヨーヨーとして、スポーツ用品店やサーフボード店などを販路にしていた。第1期ハイパーヨーヨーの販促を行っていた「チーム・ハイ・パフォーマンス」ももともとはスポーツカイトのチームで、風待ちの間に遊んでいたヨーヨーの方をメインの活動に据えた経緯を持つ。
1990年代後半、日本で「ハイパーヨーヨー」のラインナップに加えられると、それまでのおもちゃ然としたヨーヨーと異なるハイテクなヨメガヨーヨーは大人気となり、玩具としては高価であるにも関わらず、売り切れが続出する事態となった。
2000年代になると、Duncan Toysが「ダンカン・フリーハンド」を、ヨーヨージャムが「ヨーヨージャム・スピンファクター」などの金属リム機種をリリースし、ストリングトリック機の主流はそれらが担うようになる。
一方、ルーピング機は「ヨメガ・レイダー」が頂点に君臨し続けたことから、他社が全く追いつけないばかりかヨメガ自身も新作の開発に手こずることとなり、この頃のヨメガは「ナイスペレイダーが最強だが新作はハズレばかり」というイメージが定着してしまった。このことが20年以上もの間ヨメガを悩ませ続けることとなる。
競技シーンではそのように見られていたヨメガであるが、90年代に確立した「ハイテクスポーツヨーヨー」のイメージは一般層に厚かった。「ヨメガ・ブレイン」のオートリターンシステムは、80年代の技術であるにも関わらず、いまだに「最新ヨーヨー」としておもちゃ屋さんに並び続けたのである。
また、ヨメガが新機軸として打って出たが競技プレイヤーからはそっぽを向かれたシステムの中に、実は子どもやその親たちから支持を得られるものがあることがわかってきた。「ヨメガ・エクソダスⅡ」「ヨメガ・グライド」は、そのような一般層に向けたロングテール商品となった。
2018年頃から直販に力を入れ始める。2020年からはオンラインストアをAmazon.comに移転し、新作のリリースも原則としてここから行ったことから、逆にヨーヨーショップへの入荷はあまり行われなくなっている。そのため、ヨーヨープレイヤーの中にはヨメガから新作が出ていることを知らない人も出ている。
課題
ヨメガはレイダーで高い評価を得る一方、以降は競技使用に耐えうる機種の開発ができていない。
新商品の開発と並行して、既存機種の新規開拓が進められており、2018年頃を境に「既存の人気機種の販路を広げ、ヨーヨーに初めて触れるプレイヤーに向けた新機種を開発する」という方向をメインにしている。
販売経路
こちらでは米国での展開を記す。日本での展開は「日本での展開」の項を参照。
スポーツ用品店への販路は第1期ハイパーヨーヨーのブーム(から波及した米国のプチブーム)を最後にほぼ絶たれ、玩具店への販路も2018年のトイザらス破綻が打撃となり激減している。
店頭需要は、その後ウォルマートなどの大型量販店に移行しているが、これも2020年のCOVID-19流行に伴う外出自粛から需要が減っているとみられる。
オンライン販売はAmazon.comに直販サイトを移転し、より広い販売経路を目指している様子である。
ストリング
「ステルスレイダー」が環境から追い出された後、競技用ストリング機の不振に悩まされ続けている。
2000年代のヨメガは、「ヨメガ・ハイパーワープヘヴィウイング」や「ヨメガ・エクソダス」などをリリースしていたが、癖が強く使いづらいものだった。
その後も、「ヨメガ・クロスファイヤー」のように奇抜なギミックを搭載したヨーヨーを投入するが、「だからなんだ」と思われて短命に終わっている。
2010年代には、シンウーやヨーヨージャムのOEMで品数を増やしつつ、「ヨメガ・ヨーモッズ」などのおもちゃ然としたヨーヨーの開発に舵を切っており、ヨメガの元々の主要顧客だった「玩具店で初めてヨーヨーを見た子ども」にターゲットを絞っている。
一方、フルメタルのハイエンドモデルも並行して開発していたが、最終的に残った「ヨメガ・グライド」は、近年の流行を無難に取り入れたヨーヨーとなった。
無難すぎてハイエンドユーザーの目にとまらなかったのだが、それを逆手にとれば、おもちゃ屋さんで親世代におすすめするのに最適だと気づいたらしく、2016年版以降はバインド仕様を取りやめ、薄型ベアリング搭載の引き戻し仕様に変更した。2018年以降は、より初心者に適する「ヨメガ・マーベリック」をリニューアル再販している。
2020年現在、ストリング機は競技向けよりも初心者向け・子ども向けを意識して開発や再販が行われており、機種数も極端に絞られている。
ルーピング
一方、ルーピング機種も「レイダー」が人気すぎて、世代交代ができない状態にある。
レイダーは、2000-2010年代前半を通して最強のルーピングヨーヨーとして君臨していたが、これは「ナイスペレイダー」という専用の改造を施した場合である。
そのためと、ナイスペレイダー自体が完成されすぎていてこれ以上いじりようが無いことから、業界全体で「無改造でナイスペレイダーの仕様になるヨーヨー」の開発が進められていた。
ヨメガもその方針にならって「ヨメガ・レイダーEX」を投入するが、金属スペーサーであったことや個体差が激しかったことから旧ヨメガユーザーを満足させるまで行かず、短命に終わってしまった。
一方、他社からは「ヨーヨーファクトリー・ループ」シリーズや「C3ヨーヨーデザイン・イニシエーター」などの傑作ヨーヨーが生まれ、じわじわとレイダーのシェアを奪っていた。
2018年の日本国内大会では、「JPLSolutions・LoopUP」が隆盛したことにより、ついにレイダーによる全国大会決勝進出者が2名のみという状況に追い込まれてしまった。
この状況に対して、現在ヨメガが採っている方針は以下の通りである。
まず、長年のハイテクヨーヨーのイメージを利用し、子どもや初心者向けのラインを模索している。「ヨメガ・ネビュラ」などの低価格初心者向けモデルはその成果といえ、店頭では一定の成果を残している。
「レイダー」「ファイヤーボール」「ブレイン」の3機種については2018年にロゴとパッケージを一新し、より幅広い層への普及を図っている。
「レイダーEX」も、他メーカーのフォロワー機が出揃ったことを受けてか、2020年にリニューアル再販された。
低価格帯
低価格帯にまともなヨーヨーがないのは、創業時からのヨメガの弱点だった。
子どもに大人気の「ブレイン」は現在でも2000円以上し、お小遣いで買うにはかなり厳しい。
親も、ヨーヨーに2000円は出しづらい。
他社は1000円を切る価格帯に続々とトランスアクセル機を投入しているが、ヨメガのこの価格帯は長年固定軸のみであった。
日本で1000円を、米国で10ドルを切る価格帯のトランスアクセル機は2020年現在ほとんど販売されていない。このことをヨメガがどう考えているかは不明だが、米国では「ファイヤーボール」「ブレイン」が13ドル、「レイダー」が15ドル程度であり、このあたりを最低ラインとしているようである。
日本での展開
1990年代前半、スポーツ用品メーカーのファルホークが輸入代理店を務めていたことがあり、サーファーやボーダーの間でちょっとしたブームになった。かの中村名人もこの頃にヨーヨーを始めているようである。
1997年、ハイパーヨーヨーとして販売が始まると、売り切れが続出するほどの人気商品となった。
ハイパーヨーヨーが撤退してからは「ヨーヨーの改造禁止」という縛りがなくなり、レイダーを完全ルーピング仕様に改造したものが2A部門を席巻。世界大会はチーム・ヨメガ日本人プレイヤーが総なめにする事態となった。
一般店頭での販売は、2010年代にラングスジャパンが輸入を開始し、トイザらスなど大型玩具店での販売が再開したことで、第1期ハイパーヨーヨー時代のプレイヤーが懐かしんで購入することが増えた。一方、それらにはバンダイの商標である「ハイパーヨーヨー」のブランド名はつけられず「ヨメガヨーヨー」として販売されたため、流通に明るくない人からは「ハイパーヨーヨーの偽物」と勘違いされる例もあった。
2018年以降は「レイダー」「ファイヤーボール」「ブレイン」と一部ストリング機以外の入荷がめっきりなくなってしまい、新作は入荷どころか情報も入ってこなくなった。
2018年版以降の新作やリニューアル版は販売経路が極端に限られており、日本代理店の株式会社そろはむが経営する「ヨーヨーショップ スピンギア」または同社の卸先、そしてAmazon.comの直販ぐらいしかなくなっている。
「ファイヤーボール」「レイダー」「ブレイン」「エクソダスⅡ」は、Amazon.co.jp経由で新型の入手が可能。この際、デザインが変わっている上に紹介文の日本語訳が怪しいのでためらうが、れっきとした本家ヨメガの直販である。
製品
【Sig: 】はシグネイチャー元。
ハイパーヨーヨーでは名前が変わっている機種があるが、対応はハイパーヨーヨーの項参照。
固定軸
ブレインシリーズ
ナイロンベアリング
レイダーシリーズ
その他
- メタリックミサイル
- ウイングフォース
- レブリム
- エクソダス
- エクソダスⅡ
- ファイヤーストーム(2010)(ヨーヨージャムOEM)
- ジャーニー(ヨーヨージャムOEM)
- オデッセイ(ヨーヨージャムOEM)
- ハイパーワープヘヴィウィング(2010)
- クロスファイヤー(2005)
- クロスファイヤー(2010)(シンウーOEM)
- ランサー
- ランサー2
- ヨーモッズ
- ウーチヨー 【Sig: Brett Outchcunis】
- ダッシュ
- マーベリック
- プロディジー(One Drop YoYosとのコラボレーション)
- スターストラック
-
グライド
- グライドXP
- グルーヴ
所属プレイヤー
旧所属プレイヤー
※チーム・ヨメガは当初THP(チーム・ハイ・パフォーマンス)の下部組織だったが、当時のプレイヤーは資料がないため省略。
→は現所属。
偽ハイパーヨーヨーについて
第1期ハイパーヨーヨーの初期に、偽ブランド品が出回ったことがある。
これは、形を真似た他社製ヨーヨーという意味ではなく、ヨメガとバンダイのロゴを無断使用し、そっくりに作った正真正銘の「偽物」である。
日本でもそれなりの数が出回ったらしく、コロコロコミック誌上で注意を促す記事が掲載された。
機種は主に「ヨメガ・ブレイン」と「ヨメガ・ファイヤーボール」。
この2機は、1995年以前に製造されたロットには内部にX型のフレームが存在する。
このフレームを持っていながら、米国版ではなくハイパーヨーヨーのロゴになっているものが偽物である。
逆に言えば、旧金型であること以外は区別が難しく、偽物とは思えないほど精度が高い。
これほどまでに高度な偽物が、どのように製造されたのかは不明である。
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関連項目
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