ニコニコ電話とは、携帯電話を使ってニコニコ生放送に参加することができるサービスである。略称はニコ電。
概要
2010年2月6日の「ニコニコ大会議2009-2010 ニコニコ動画(9)全国ツアー in 広島」で発表された新サービス。
ニコニコ生放送配信者が、モバイル視聴者の中から選ばれたユーザーと直接通話することができる。
当初は公式生放送のみの機能であったが、2010年夏に一週間の試験運用を経て、2010年12月16日よりユーザー生放送・チャンネル生放送にも本格的に開放された。
通話するためにはプレミアム会員である必要がある。
運営のメガネ(奥井晶久)が「ニコニコーリンリーン♪」というかけ声を流行らせようとしていたが、最近は音沙汰がない。
ニコニコ動画(原宿)になりニコニコ本社が設立された辺りから、芸能人を呼んでニコ電トークをすることをウリにした公式生放送が続出。1日で1、2本くらいのハイペースで放送されるようになっている。
ニコニコ大会議2010-2011FINAL(凸)では、GACKTと話すことができるという売り文句でTVCMの放映を開始することを発表する(2月14日(月)~28日(月) 全国12局でオンエア)など、最近はニコニコ電話の売り込みに相当躍起になっている感がある。
2011年4月7日から、凸待ちタグを付けている放送に対してリスナー側からリクエストし、配信者側にニコニコ電話を始めるように促すことが可能になった。リクエストが可能なのは今のところdocomoとSoftBankのケータイからのみ。
ユーザーからは、開発開始から1年以上経過しても音量調整等の問題を抱え続けている、たいして面白くもなく画期的でもない機能を、多くの公式生放送を使ってのゴリ押しで流行らせようとしている、との指摘もある。
ちなみに「ニコニコ電話」「公式ニコ電」タグは生放送における運営限定タグなのでユーザーが手入力によって付加することは出来ない。
手順
通話者側
- ニコ生モバイルアプリ・ニコニコ生放送アプリを起動し、ニコ電モードで待機しながら、PCで生放送を開く。モバイル視聴しながらのニコ電も可能になった模様。(auガラケーは視聴不可)
- 配信者がニコニコ電話を開始すると、携帯画面に「ニコニコ電話しますか?」というメッセージが表示される。
- 「電話する」を選択すると、ニコニコ電話 にエントリーされる。
- 当選すると電話番号が表示され、当選者はその番号に発信することによって配信者と会話ができる。
- 通話終了。終了後も次の抽選に参加を続けるなら3.に戻る。
当選した場合、ニコ電側から着信が来るのではなく、自分から発信を行わなくてはならない。当選しても放置してしまうと、配信者がスルーして次の抽選に移ってしまう可能性があるので注意。
配信者側(ユーザー生放送)
- ユーザー生放送を開始する。この段階では特別なことは必要ない。
- プレーヤーの下にある配信者調整枠にある「ニコニコ電話」タブから開始ボタンをクリック。
- しばらく待つと、ニコニコ電話受付モードとなる。プレーヤー左上に受付表示が現れ、カテゴリタグ「ニコニコ電話」がロックされる。時間帯によっては「しばらくお待ちください」状態で起動できないことも。
- 通話申し込みがくるまでの間、通話時間の調整などをしておくと吉。
- 通話申し込みが来ると下部のタブに通話者のユーザーネームが表示される。名前をクリックすると現れる通話ボタンをクリックし、通話者側の発信が来れば無事通話成立(ランダム選出ではない)。
- 制限時間終了に近づくと、制限時間枠の右上に「延長」ボタンが表示される。これを押すと(たぶん)30秒延長。
通話が聞こえない等のトラブルが有ったときは、とりあえず右下の「× すべて終了」ボタンを押してもう一度起動しなおすのが無難か。
仕様
- 対応ケータイはdocomo、SoftBank、iPhoneに加え、2010年12月16日よりauも追加。
- パケット通信ではなく、電話回線を用いて通話を行う。よって通話料金が掛かる。
- 視聴者は携帯電話で会話するが、配信者はパソコン画面から会話をする。
- ニコニコ大会議2009-2010内で早速テストしたところ、通話時間30秒は短いと判断されて1分に変更されたが、1分でも短いという声を受け、その後は長らく2分で固定されていた。その後2010年12月のバージョンアップによりユーザー生放送でも使用可能に。制限時間は0秒~∞秒で配信者が自由に調節できる。
- ニコニコ電話の電話番号は050から始まる(IP電話サービス)。リダイヤルに履歴が残るが、ニコ電時以外繋がらない。
- ユーザー生放送でニコニコ電話を開始すると、生放送タグに「ニコニコ電話」が自動登録される。
- ユーザー生放送への実装以降、公式生放送のニコニコ電話は「公式ニコ電」というタグが登録されるようになった。
- ニコニコ電話を開始すると、それ専用の集音体制になるらしく音声のバランスが劣化することがある。複数マイクをミキシングしていたりする際は要注意。
通話品質
(注:編集者が実際に通話を試し、通話者と会話してみた結果として)
- 当たり前だが音質は電話を通した声となり、skypeよりも「電話っぽい」声が生放送に流れることとなる。
- また、ステレオミキサーなどの通話環境によって、通話者は常に自分の声が遅れて返ってくる中で喋らないといけないこともある。配信者は極力ステレオミキサーを切るようにしておくと吉(明確な回避法は研究中)。
- ケータイ側だと、途切れ途切れになるという。また、公式放送『芸人ニコ電バトル~イマニヤスヒサの挑戦~』におけるイマニヤスヒサ曰く「ニコ電は、衛星回線だから放送とのラグがあるんではないか」とのこと。本人も詳しくはわからないという。
- 配信者の放送環境、そして何よりニコニコ生放送全体のアクティブユーザー数・トラフィック量によって、通話のラグ・品質が大きく左右されている可能性が高い。大型公式生放送が複数同時展開されるような夜の時間帯だと、通話がまともに成立しない可能性も充分考えられる。
ニコ電はまだまだ、まだまだ、改善が必要と思われる。がんばれ、ニコ電・・・。
通話料金
ニコニコ電話を使用している生放送に対して電話をかける側には以下のような通話料が発生する。
(通話料は各ユーザーの携帯電話の契約状況によってかわるので一般的な契約での例を掲載)
つまり、3分なら126円、10分で420円、30分で1260円である。
ちなみにSkypeだと何分話しても0円である。
この通話料は携帯電話キャリア各社からニコニコ電話サービスの協力会社であるフュージョン・コミュニケーションズへ接続するための料金であり、ニコニコ動画側には一銭も入らないとのこと。ニコニコ動画としてはプレミアム会員専用のサービスとすることで、プレミアム加入への動機とするのが狙いもあるのかもしれない。
Skype通話との違い
ユーザー生放送では、Skypeを使用した配信者・視聴者間の通話が頻繁に行われている。以下に、ニコニコ電話とSkypeによる通話との違いを、ニコニコ電話主観でのメリット・デメリットに分けて挙げる。
- ○ 視聴者、配信者両者とも、電話番号やSkypeIDを晒さずに通話が出来る。
- ○ 配信者が、ステレオミキサーなどの面倒な設定をしなくても良い。
× (逆にステレオミキサー常時起動でBGM流しながらの通話は、かなり無理がある) - ○ 配信者側が通話をしたい時だけ使える。(のちにニコ電リクエスト機能が追加された)
× 完全に配信者側の意志で行われ、視聴者側から掛けられない(=電凸が行えない)ため、サプライズがない。 - × プレミアム会員のみのサービスなので一般会員は使用できない。
- × 対応外携帯、固定電話やSkypeでは使えない。
- × 通話中は通常の携帯通話料金が発生する。
- ○ 待ち受け中であることが画面上にも表示されるため判りやすい。
× 画面上にも表示されるため待ち受けしているということ自体が配信に対して支配的になりがち。 - × 通話出来るのは生放送側と視聴者の2者間だけで、原則3者以上や複数の生放送間での通話は出来ない。
(配信者側がステレオミキサー等を駆使すれば不可能ではないが…) - × ニコニコ電話に使用する携帯機器を通してニコ生を見ていた人は、通話中そのニコ生配信が見れなくなる。
- ○ ニコニコ電話を利用しているユーザー生放送はニコニコ生放送トップページに掲載され、かなり目立てる。
(東北地方太平洋沖地震を機に掲載されなくなった)
以上のような感じである。
ぶっちゃけると1番目に挙げた個人情報を晒す必要が無い点だけが大きなメリットで、他はいまいち。
どちらかというと公式生放送や、ユーザー生放送でも視聴者がかなり多い人気生放送向けのサービスといえる。
関連コミュニティ
関連動画
関連リンク
- ニコニコ電話の使い方
- ニコニコ電話番組(公式生放送を中心としたニコ電番組一覧)
- ニコニコ電話を使った生放送をする-ニコニコ生放送ヘルプ(放送前に一度は目を通しておくといい)
関連項目
外部リンク
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